<   2018年 08月 ( 20 )   > この月の画像一覧

珍しくEテレで放送されたので録画して見た。
公開は2016年秋で、同時期に「君の名は。」と「この世界の片隅に」も公開されていたため目立たなかったが、ファンの間では評判になっていた作品だ。
そのためかなり期待して見たのだが、正直「なんだこりゃ?」的な作品だった。

高校生の石田将也は身辺を整理して自殺しようとしていた。
しかし橋の上から飛び降りようとした瞬間、自殺を思いとどまった。

将也が6年生の時、クラスに硝子が転校してきた。
硝子は聴覚障がい者でしゃべることも不得手としており、筆談ノートでコミュニケーションを取ろうとしていた。
最初は硝子にやさしく接していた女子たちだが、リーダー格の植野直花が硝子を遠ざけはじめ、硝子と仲良くなろうとした佐原みよこも一緒に仲間外れにされ、登校拒否をするようになってしまった。
硝子は必死に友達を作ろうとして将也にも接触するが、6年生と言う微妙な年齢もあってか、将也はこれを拒否。
逆に黒板に悪口を書いたり、硝子の補聴器を壊すなどの行為を行った。
しかし将也が補聴器を壊したことによって、硝子の母親が学校に相談、ホームルームの時間に将也が吊るし上げを食い、今度は将也が仲間外れになってしまう。

将也は中学に進んでも仲間外れのままで、自分の殻に閉じこもるようになってしまった。
高校進学後もクラスメートとコミュニケーションができず、自殺を考えたのだ。
そしてその前に硝子に謝罪をするために、手話サークルを訪ねて硝子と再会。
同時に硝子を護ろうとする結絃とも知り合い、3人の不思議な関係が始まる。

ストーリーの訴えたい部分はわからなくもないが、とにかく何から何まで突っ込みどころ満載の作品だ。
まず、エンドロールに全日本ろうあ連盟と東京都聴覚障害者連盟の協力と表記されていたが、聴覚障がい者についてどれだけ調べたのか、ちょっと疑わしい。
学部の関係で聴覚障がい者についても大学時代に少々勉強したが、聴覚障がい者は声帯には問題がないものの、他人の発声を認識しづらいために自らの発声がうまくできないパターンが多いと聞いた。
ところが硝子は補聴器を使用していて、ゆっくりであれば他人の音声を認識できる。
その場合、発生に関してはもっと健常者に近くなるのではないかと思う。

それより、もっとすごいのは小学校の担任だ。
聴覚障がい者が一般学級に転入する場合、実際にはそれ相応の対応が必要となる。
発声がうまくできない聴覚障がい者に、他の生徒と一緒に音読させるなんてことはないだろう。
さらに酷いのはホームルームのシーンだ。
自分がさんざん硝子に対するいじめを野放しにしたのに、その場で将也を吊し上げてしまう。
こんな教員あり得ないし、私がその場にいたら担任の顔の形が変わるまでぶん殴っているだろう。
実際、将也と硝子をはじめ関係する全員が、このホームルームを契機に学校生活が大きく変わってしまっているのだ。
佐原みよこのその後の小学校生活がどうなったのか、まったく触れられていないのも不自然だ。

硝子が花火を見た後に自宅のベランダから飛び降りようとするのも、それ以前の布石がまったくなくあまりにも唐突で不自然。
自分の母親の誕生日に将也が参加し、将也と家族が近くなって喜んでいる状況ではないのだろうか?
将也の母親は、目の前で植野と硝子の母が殴り合いをしているのを見ているのに、その後の将也の看病を植野に任せている。
流れから考えれば、今まで会ったこともない植野ではなく、顔を知っている硝子にお願いするのが普通だろう。
植野は元々自分勝手なキャラ設定なのだろうが、あまりにも尖りすぎていて見ていてドン引きだ。
さらにその上を行くのが川井みきで、自分は何も悪くない、悪いのはあなたたちだと友人を批判することしかしないし、その彼の真柴はいきなり仲間に入ってきたくせに遠慮というものが一切なく、いつでも上から目線で将也たちに接し、「お前何者なんだ」と頭を叩きたくなってしまう。
その他にも、島田の絡み方や硝子の祖母のエピソードも中途半端。
魅力的なキャラが誰一人として存在しない。
みんな過去を忘れて仲良くしようと言う強引なエンディングは、昭和の時代のNHK教育テレビの道徳用ドラマかと思った。

6年生の時にびしょ濡れになった筆談ノートを5年間もそのままの形で持っていられるかとか、同じ学校の生徒の自転車を仮パクして田んぼに放置するかとか、細かい突っ込みどころは5分に1回くらい登場する。
とにかく「雑」以外に表現のしようがない、かなりいい加減な作品で本当にガッカリした。


100.映画 聲の形


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前作で最高にハッピーな気分にさせてくれた「マンマ・ミーア!」の続編だ。
今回も前作同様にハッピーな仕上がりになっていた。

ドナ(メリル・ストリープ)は1年前にこの世を去り、ソフィ(アマンダ・サイフリッド)はドナのためにホテルを改装していた。
だが婚約者のスカイ(ドミニク・クーパー)は改装パーティなのにN.Y.に研修中で、さらにN.Y.で興味のある仕事のオファーを受けたので、ソフィもN.Y.に来るようにと言う。
母のホテルを離れるつもりはないソフィは、スカイとケンカをしてしまう。
さらに改装パーティの準備が進んでいた時に、島を突然の嵐が襲ってメチャメチャになってしまった。

そしておよそ40年前、若きドナ(リリー・ジェームズ)は大学を卒業し、世界を回る旅に出ていた。
パリでハリーと知り合った後、カロカイリ島に渡ろうとしたときにビルと知り合った。
そして島に渡ってからサムと知り合う。
青春を謳歌するドナは、開放感から奔放な恋もするのだが、サムと一緒に島にとどまることを希望する。
だがサムには婚約者がいて、島を離れてしまうのだった。

現在とドナたちの若き頃を行き来する構成が、非常に巧みだ。
そして世界中にヒッピー文化や自由恋愛主義が流行った1970年代を生きるドナが、生き生きとしている。
ターニャとロージーも訪れ、「ダイナモス」の3人が島で恋愛をする姿は、青春映画の王道と言っていいだろう。
中盤のシーンの「Dancin Queen」の使い方も爽快である。

ラストはいろいろな登場人物が強引にカップルになったりするが、その強引さもむしろ潔くて清々しい。
そして極めつけは、ややネタバレになるがメリル・ストリープの演技だ。
このメリル・ストリープの演技で、ハッピーな作品の中にきちんと感動を埋め込んでいる。

前作を少しでも面白いと思った人なら必見の映画である。
ストーリー全体の構成も、前作のエピソードをきちんと踏襲する作りになっている。
前作は9年も前の作品なので、私は記憶がかなりあやふやな部分があったが、同様にうろ覚えの人は前作を復習してから観る方が、より楽しめるだろう。


99.マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー


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スタジオポノックが制作した短編映画集だ。
「カニーニとカニーノ」「サムライエッグ」「透明人間」の3編で構成されているが、それぞれの作品のリレーションはない。

「カニーニとカニーノ」は、擬人化したカニの物語だ。
母が産卵のためいなくなったカニーニとカニーノは父親と暮らしている。
ある日カニーノが流されそうになったとき、身代りに父が流されてしまう。
二人でその父を探しに行くストーリーだ。
小さな兄弟の冒険ストーリーとしては教科書通りで、特にどんでん返し的な物はない。
また、声優がついているもののセリフはほとんどなく、お互いの名前を呼び合う程度だ。
そういう意味でも、かなり小さい子供向けの作品なのだろう。
カニを擬人化して、それぞれカニの爪を先に付けた棒を武器として持っている点は面白いアイディアだ。
ただ、途中で本物のカニが出てきてしまうのは、ちょっと観ている子供を混乱させてしまうのではないかと思った。
実際劇場でも「この人たちカニなの?」と言う子どもの声が聞こえた。

「サムライエッグ」は、玉子アレルギーの少年とその母親のストーリーである。
玉子アレルギーのためにこれまでも苦労し、今もその事が原因で課外教室に参加できなくなりそうになったりする。
アレルギー治療が苦しいので避けようとする少年が、克服しようと決意するまでが描かれている。
内容的には、小学生向けと言ったところか。
ただこの作品を観て共感するのは、たぶん親ではないかと思う。
生まれてからずっと玉子アレルギーに苦しむ少年を、母親が一生懸命面倒を見てきた姿が描かれている。

「透明人間」は、姿が見えないために誰ともコミュニケーションを取ることができず、絶望する男の物語だ。
男は姿が見えないだけではなく質量もないため、重りを持ち歩かないと体が飛ばされてしまう。
一応会社に勤めてはいるが、そこでも彼の気配を感じ取るものは一人もいない。
コンビニのATMも使えないし、買い物をすることもできない。
現代社会の孤独を表現している作品だとは思うが、ハッキリ言って子供に理解するのはかなり難しいだろう。

ジブリの短編をすべて観ている訳ではないが、最初の作品の「On Your Mark」は秀作であった。
何かのDVDに付録として付いていたのを子供と一緒に観て、最初は意味がわからなかったが、途中から何度失敗を一からやり直すストーリーであることに気付いた。
大人には秀作に見えても、この作品も子供にはちょっと難しいだろうなと思った。

元来ジブリの短編はそういう傾向なのかもしれない。
今回の3作品も、「カニーニとカニーノ」の米林宏昌以外の二人の監督は、ジブリの短編を手掛けた事がある。
とは言え、この3作品で料金を取っている事を考えると、誰に向けての3作品なのかよくわからず、ちょっとどうなのかなと考えてしまった。
夏休みの公開なのに、週末午後の客席がガラガラであったのも気になった。


98.ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-



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もう定番とも言える、森見登美彦原作、ヨーロッパ企画の上田誠が脚本のパターンだ。
劇場版アニメとしては2017年に「夜は短し歩けよ乙女」が公開されている。
作品は「メアリと魔女の花」を破って最優秀アニメーション作品賞を受賞したが、興行的には大スベリだったはずだ。
個人的にも非常に評価がしづらい作品だと感じた。
そして今回は監督が石田祐康に代わった。
おそらくメジャーの長編作品は初監督と思われるが、絵柄としては「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明より、森見作品に合っているように思えた。

小学校4年生のアオヤマ君(北香那)は成績優秀で、自分の将来もはっきりとイメージして日夜研究を行っている。
そのアオヤマ君の今の研究対象は、歯科医院のお姉さん(蒼井優)だ。
アオヤマ君は、ちょっと胸の大きいお姉さんを将来お嫁さんにすることを決めている。
そのためのプレゼンを、お姉さんにしようと計画中だ。

そんなある日、街中のいたるところにペンギンが現れる。
この不思議な現象は当然街の話題となり、アオヤマ君も、ウチダ君と一緒に街を流れる川の上流を探すプロジェクトを研究中に、ペンギンを目撃する。
ペンギンは森の中に消えて行った。
二人でいろいろと研究を続けていると、クラスメートのいじめっ子のスズキ君とその手下に絡まれてしまう。
ウチダ君はなんとか逃げ切るが、アオヤマ君は捕まって自動販売機に縛り付けられてしまった。
そのアオヤマ君を助けたのは、歯科医院のお姉さんだった。
そしてお姉さんがアオヤマ君を助けたときに投げた缶コーラは、空中でペンギンに姿を変えたのだった。

アオヤマ君が歯科医院のお姉さんに甘酸っぱい恋心を描く、ファンタジー作品である。
お姉さんに憧れるアオヤマ君、そのアオヤマ君が好きなハマモトさん、そしてハマモトさんが好きで一緒にいるアオヤマ君をいじめてしまうスズキ君など、小学生の心情面が非常に巧く描かれ、それをストーリーに絶妙に取り込んでいる。
作品中に登場するペンギンと不思議な生き物の存在感も、程よい感じだ。
ただ登場人物が小学生で、その思考および行動範囲でストーリーが展開されるため、どうしても児童文学的な匂いが強くなってしまっている。
それはそれで悪くなく、石田祐康の絵柄もマッチしているので、ジブリ作品のように子供向けに作られた映画と考えれば問題はないと思う。

私自身は森見登美彦作品は読んだことはないが、おそらくかつての星新一的な作品が多いのではないか、と思った。


97.ペンギン・ハイウェイ


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原作は最近連載終了が報じられた、「少年ジャンプ」の人気作品だ。
だが一度も読んだことはない。
それでも、昨年公開された前作はかなり笑わせてもらった。
そして今回も、原作を知らなくても十分笑わせてくれる作品になっていた。

万事屋(よろずや)には仕事が来ず、家賃も払えず食べる物もないない状態に陥っていた。
志村新八(菅田将暉)は渋る坂田銀時(小栗旬)を口説き落とし、神楽(橋本環奈)と3人でバイトを始めようとする。
頼ったのは新八の姉の妙(長澤まさみ)だった。
妙はキャバクラで働いていたが、そのキャバクラで風邪が蔓延し、店長(佐藤二朗)から応援を頼まれたのだ。
店長は、今日は上客が来るため銀時の顔の広さで女の子を3人集めてほしいと頼むが、急な要請で銀時も対応ができない。
そんな時、銀時のストーカーの猿飛あやめ(夏菜)と女装に自信があると言って桂小太郎(岡田将生)が現れる。
最後は銀時と新八まで女装して、その上客を迎えることになった。

上客として現れたのは、江戸幕府の警察庁長官の松平片栗虎(堤真一)で、連れていたのは将軍徳川茂々(勝地涼)だった。
そして茂々の護衛として真選組の面々が店を警護した。
だがその警護の最中、土方十四郎(柳楽優弥)が怪しい銃で撃たれ、性格が変わってしまう。
そんな土方が攘夷志士に囲まれ危ういところを救ったのが、伊東鴨太郎(三浦春馬)だった。

今回のストーリーは、将軍茂々、近藤勲(中村勘九郎)、土方の命が狙われる、である。
前半は、バイトをする3人の前に庶民の生活を知りたい将軍が現れ、そこでギャグが積み重ねられる、と言う展開である。
そして後半では、銃で撃たれて腑抜けになってしまった十四郎を銀時たちが奮起させ、真選組を護ることになる。

笑いの部分は、福田雄一の手腕が存分に発揮されている。
エッジを狙いすぎてダダ滑り状態になることも少なくない監督だが、この作品では役者が監督の意図をきちんと理解して笑いに挑んでいる。
しかも笑いだけではなく、殺陣のシーンも迫力満点だ。
また、三浦春馬の伊東鴨太郎、窪田正孝の河上万斉、堂本剛の高杉晋助など、一切笑いに走らないキャラを確立し、メリハリを作っている点も巧いと思う。

ただ前作でも思ったが、シビアなバトルシーンがほとんど後半に詰め込まれている。
前半は笑いが多い分、後半で締めるというメリハリを狙っているだと思うが、観ている側としては、全編を通して笑いと緊迫シーンがほどよく織り込まれ、ラストで一気に緊迫シーンを盛り上げて欲しいと思う。

前作同様、今作も興行収入的には成功しているようなので、おそらく次回作も作られるだろう。
次回はぜひ長澤まさみにも、橋本環奈レベルの笑いに挑んでほしい。


96.銀魂2 掟は破るためにこそある


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ギンレイで「シェイプ・オブ・ウォーター」と併映されていた作品。
「シェイプ・オブ・ウォーター」はロードショウで観ていたのでスルーし、この作品だけ観た。

マリーナはトランスジェンダーで、ウェイトレスでバイトをしながらナイトクラブで歌う仕事をしていた。
一緒に住む恋人のオルランドは衣類工場の社長で、年はかなり離れている。
ある晩オルランドが苦しみだし、急いで病院に搬送するもそのまま急逝してしまった。
オルランドを失った事でマリーナは悲しむのだが、それに加えてトランスジェンダーであるがゆえ、彼の葬儀に参列することさえ周囲から反対されてしまう。

はっきり言って、主題がよくわからない映画だった。
序盤の展開から、オルランドが自分を深く愛していたことを、遺品などからマリーナが後で気づく、と言う作品なのかとも思ったが、そうでもなかった。
マリーナがトランスジェンダーである部分が強調されているものの、そのことをマリーナ自身が悩んでいる様子もあまりない。
愛する人を失ったマリーナが淡々と描かれていた。
その淡泊さが映画の魅力なのかもしれないが、個人的には観終わった後に残るものはなかった。

「シェイプ・オブ・ウォーター」の併映作品という事で期待したが、期待外れで終わってしまった。


95.ナチュラルウーマン


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14年前の作品の続編なので、ストーリーもそこそこ時間が経過した後の設定なのかと思ったら、前作の直後からのスタートだった。

前作のラストシーンで登場した悪党アンダーマイナーが街を破壊し始めた。
ボブ、ヘレン、ヴァイオレット、ダッシュの4人は力を合わせてアンダーマイナーの悪事を阻止しようとする。
しかしまたもや街は破壊され、ボブたちは一家で警察の事情聴取を受けた。
エージェントのリックのお蔭で罪に問われることはなかったが、「スーパーヒーロー保護プログラム」がなくなったため、今後はリックの世話を受けることはできず、かつ街が破壊されればヒーローと言えども罪に問われることになってしまった。
前作で家を失い、今回ボブが職も失ったため途方に暮れるボブとヘレンだが、二人の前にフロゾンが現れた。
Mr.インクレディブル、イラスティガール、フロゾンの3人に会いたい人間がいるというのだ。
3人を呼び寄せたのは、通信会社デブテックを経営する実業家のディヴァーだった。
ディヴァーはスーパーヒーロー支持者で、スーパーヒーロー復権のために一役買いたいという。
ヒーローが認められないのは、その活躍した一部始終を市民がきちんと見ていないことが原因だとディヴァーは言った。
そこでディヴァーの妹のイヴリンが開発した超マイクロカメラをスーパースーツに仕込み、ヒーローの活躍をすべてカメラに収めて市民に認めさせようと提案した。

まずイラスティガールが治安の悪いニューアーバムで待機することになった。
すると、スクリーンやモニタ画面に催眠プログラムを流して人々を操るスクリーンスレイヴァーと言う悪党が登場し、街を混乱させようとした。
イラスティガールは見事危機を乗り切るのだが、スクリーンスレイヴァーの正体はわからない。
ディヴァー、イブリン、イラスティガールは、スクリーンスレイヴァーをおびき寄せるための罠を張った。

一方、イラスティガールが出張している間、家族の面倒はボブが見ていた。
ボブは自分が活躍したいのを我慢していたうえ、家事に追われてストレスが貯まる。
さらにその上、末っ子のジャック=ジャックの能力が覚醒し、手に負えない状態になってしまう。
極限状態にまで追い込まれたボブは、前作でも登場したスーパースーツのデザイナーエドナに助けを求める。

前作から引き続いているため、今回もテーマは「市民を守る戦いで街を壊してしまうヒーロー」である。
しかし前作のヴィランであったシンドロームは、このテーマをダイレクトに反映していたわけではないので少々わかりづらい部分もあった。
しかし今回のヴィランはヒーローを恨んでおり、明確にヒーロー復権に反対しているためストーリーはわかりやすくなっている。

さらに、いろいろなスーパーヒーローが登場するの面白い。
前作はフロゾン以外のヒーローはハッキリ描かれておらず、ゲーザー・ビームなどもほとんど名前のみの登場だった。
しかし今回は、個性豊かなスーパーヒーローが多数登場する。
特に、こじるりが声をあてているヴォイドはなかなか強力な能力を持っていて面白かった。

登場人物が増えたことで、この後のストーリーも制作しやすくなったと思う。
日本でも興行成績は悪くないようなので、ぜひ続編も制作してほしい。



94.インクレティブル・ファミリー


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「インクレディブル・ファミリー」を観るための予習で、DVDを引っ張り出して「Mr.インクレディブル」を見る。
子供たちは過去に何回も見ているようだが、私は初見だ。

スーパーヒーローのMr.インクレディブルことボブ・パーは、日夜悪党と戦い街の治安を守っていた。
同じく悪党と戦っているイラスティガールと結婚するのだが、ちょうどその時Mr.インクレディブルは、自殺しようとしていた人を救って逆に訴えられてしまう。
さらに、悪党と戦う事で街を破壊したことも避難され、遂にすべてのスーパーヒーローはこれまでの罪を問われないが、これからは活動をしてはいけないという「スーパーヒーロー保護プログラム」が成立し、活動を制限されてしまった。

それから15年後、ボブは元イラスティガールである妻のヘレンとの間に2男1女の子供に恵まれ、保険会社の交渉人として勤務していた。
だが時折スーパーヒーローとして活動してしまい、そのたびごとにボブたちを見守るエージェントのリックに後始末をしてもらっていた。
ヒーローとしての活動を目撃した人の記憶を消し、時にはボブの新しい仕事と住居を斡旋していたのだ。
だがボブのストレスは大きくなるばかりだった。
長女のヴァイオレットは透明人間になったり、バリヤーを張ったりすることができ、長男のダッシュはビデオにも映らないスピードで動くことができた。
ヘレンは「保護プログラム」を遵守し、夫と子供たちに力を隠して生きるように口うるさく言うが、ボブはかつてのヒーロー仲間のフロゾンと、警察無線を傍受して密かにヒーローとして活動していた。

そんな二人に注目して接触して来たのが、ミラージュと言う女性だった。
彼女は、とある島で暴走しているAI機能を持ったロボットを、Mr.インクレディブルに捕獲してほしいと言う。
ボブは彼女の要望を受け入れて島へと飛ぶが、島で待っていたのは15年前、インクレディボーイと名乗って強引にMr.インクレディブルの相棒になろうとした少年だった。
当時Mr.インクレティブルに相棒を拒否されたその少年は成長してシンドロームと名乗り、スーパーヒーローより強いロボットを製作、そのロボットを自分が倒すことで、一番強いヒーローであると名乗りをあげるつもりだったのだ。

子供向けのアニメであるがディズニーっぽくないスタイリッシュなデザインで、ストーリー構成もアメリカン・ヒーロー物によくある「市民を守る戦いで街を壊してしまうヒーロー」と言う、やや重いテーマになっている。
笑わせる部分もややシニカルな笑いが多く、印象としてはちょっと大人寄りに作られているかな、と言う感じだった。
PIXAR作品の中ではちょっと異色な感じがするので、ひょっとしたら日本公開はあまり人気がなかったのかもしれない。

ちなみにDVDに収録されている特典映像の短編「ジャック・ジャック・アタック!」は、現在公開中の「インクディブル・ファミリー」の布石になっていた。


93.Mr.インクレディブル



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イギリスの恋愛映画と言う事で耽美的な作品かと思って観に行ったが、想像していた内容とはかなり差異があった。

1960年代、片田舎で育った教員の息子であるエドワードは学生時代、音楽を学んでいるフローレンスと出会う。
フローレンスの父親は工場を経営する富裕層であったが、二人は順調に愛情を育み結婚することなった。
新婚旅行の初夜、ホテルのサービスがあまりよくなかった事もあり、二人はややギクシャクしていた。
そして初めてのベッドをともにしようとするとき、エドワードは若気の至りで先走ってしまう。
とある事情で男性恐怖症に近い感情を持っていたフローレンスはその事に耐えられず、思わずホテルを飛び出してしまった。

映画は新婚旅行のホテルの一室から始まる。
そこから二人の出会い、学生時代などの時間がフラッシュバックで差し込まれる。
この、過去の映像はなかなか美しい。
エドワードの故郷は典型的なイギリスの田園地方で、クリケットと思われるコートの眺めも良い。
フローレンスがバイオリンを弾く姿も優雅だ。
緩やかな二人の恋愛シーンは、ヨーロッパ映画ならではの美しさがある。
だが、二人の新婚旅行のシーンは、はっきり言って美しくない。
初夜が上手くいかなかったことで言い争いになるのだが、いくら時代が1960年代の若い男女と言えども、あんな言い争いにはならないだろうと思った。

またその後の二人を描くシーンもあるのだが、映画の組み立てとしてはラストシーンを冒頭に持ってきた方がメリハリが付いたのではないかとも思う。

全体の構成はきちんとした恋愛ストーリーになっているので、もう少し組み立て、演出を工夫すればもっと面白い作品になっていたのではないかと思った。



92.追想



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細田守作品は「時をかける少女」だけがズバ抜けて面白く、それ以外イマイチと思っている。
しかし今回はかなり期待ができるのではないか、と思って観に行ったが、期待とはやや違う作品になっていた。

主人公のくんちゃんは電車好きの4歳の男の子で、お父さんがフリーの建築家でお母さんは編集者をしている。
まだ甘えたい盛りだが、妹ができたためお母さんに甘えることができなくなってしまった。
寂しさから妹に嫉妬したりする。
そして妹に優しくできず、お母さんから怒られたくんちゃんは、中庭にある椎の木の前に立つと、飼い犬のゆっこが人間の姿をして現れたり、妹の未来が女子高生の姿で現れたりする。
過去に戻るなど不思議な体験をした中で、くんちゃんは少しずつ成長していくのであった。

映画を観に行く前は、未来とくんちゃんの冒険ストーリーだと思っていた。
二人で力を合わせて目標を成し遂げる、そういう展開の作品だと思った。
しかし実際には、くんちゃんはほとんど一人で行動する。
「未来のミライ」が登場するのは、ストーリー全体の1/3程度だ。
それでも映画としてはそれほど悪くはない。
ちょっとバラエティ番組の「はじめてのおつかい」テイストで、スクリーンのくんちゃんを思わず応援したくなってしまう。
子どもがいる人であればなおさらだろう。

だが映画を観終わった後で、「この映画のタイトルは『未来のミライ』じゃないよな」、と思う。
くんちゃんの成長ストーリーの中に、未来が少し出てくるだけなのだ。
少々ネタバレになってしまうが、ラストでくんちゃんが未来に「もう会えないの?」と尋ねる。
しかしそうやって尋ねたくなるほど、くんちゃんと未来が親密になっていたようには見えなかった。

未来の東京駅の描き方などは秀逸だと思うし、全体の出来は悪くないと思うが、その分逆に内容とタイトルがマッチしていない部分が気になってしまった。


91.未来のミライ



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