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CIAのスパイものアクションという事で期待して観に行ったが、微妙な感じの作品だった。

ラップは婚約者とビーチリゾートにバカンスに行き、そこでプロポーズをした。
幸せ絶頂の二人だったが、そこにイスラム系のテロリストが現れビーチの観光客が襲われてしまう。
ラップは一命を取り留めるも、婚約者を失ってしまう。
復讐のためにラップは自らを鍛え、アラビア語も学びテロの首謀者と差し違える覚悟で接触、しかしまさに首謀者に襲いかかろうとした瞬間、米軍の特殊部隊の急襲により首謀者は暗殺されてしまった。

ラップがテロリストと接触を図ろうとしていたことを、CIAは傍受していた。
そして副長官のケネディはラップをスカウトし、彼を元SEALESハーレーに預け、エージェントとして鍛えるように依頼した。
ハーレーの訓練は過酷かつ特殊で、一緒に訓練を受けていたメンバーは次々と離脱していく。
しかしラップはハーレーの訓練を耐え抜くのだった。

そんなとき、ロシアから極秘に大量のプルトニウムが流出したという情報が入る。
ケネディはハーレーに調査を依頼、任務にラップを連れて行くようにも命じた。
ハーレーはラップの素質を認めながらも、いまだ恋人を殺されたことによるテロリストへの怨嗟を強く持っている事を懸念、個人的な感情は捨てろと言い聞かせる。

アクションやVFXで言えば、「M:I」シリーズにも負けずとも劣らないほどで、かなりきちんと作りこまれている。
ただ、全体の設定に目新しさがない。
エージェントとしてスカウトされた新人が鍛えられ、師匠と一緒にミッションに向かう、そのミッションがロシアから流出した核燃料の追跡で、受け取るのがイスラム系のテロリストとの攻防、どこを取っても今までのスパイ映画で何度も取り上げられたシチュエーションだ。
映像は見応えあるものの、既視感の強いシーンばかりで、映画を観ながら「うーん」とうなってしまった。
ラップやハーレーもステレオタイプのキャラで目立っておらず、指向や行動でもっと尖らせた方がよかったのではないかと思った。

この作品がスタートでシリーズ化も考えているのかもしれないが、次回作を作るのであれば、ストーリーをかき回すような強烈な問題児キャラを投入するなどしないと、エンターテイメントとして面白い映画にならないような気がする。


80.アメリカン・アサシン


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何と言うか、非常に評価が難しい作品だ。
原作は町田康で、脚本は宮藤官九郎、そして監督は石井岳龍である。

素浪人の掛十之進(綾野剛)は、士官先を求めて黒和藩にいた。
そこで巡礼の親子の父親を斬り殺す。
それを見ていた藩士の長岡主馬(近藤公園)が十之進に斬った理由を問うと、十之進は、この親子は新興宗教腹ふり党の信者だ、腹ふり党は藩を壊滅させる恐ろしい宗教で、すでに藩内に信者がかなり侵入しているはずだと言った。
さらに十之進は、腹ふり党対策担当として自分を雇うように上役に進言しろと言い、主馬は上司の家老内藤帯刀(豊川悦司)に話を通す。

内藤帯刀は、十之進話がおそらくデマだと言う事を見破っていた。
しかしこの十之進の話を利用して、ライバルの大浦主膳(國村隼)を追い落とそうと考えたのだ。
内藤のもくろみ通り、大浦は田舎の村の猿回しに格下げされてしまう。

腹ふり党の話は実際に十之進のデマであり、すでに騒動は沈静化していた。
内藤はその事を密偵の江下レの魂次(渋川清彦)に調べさせ掴んでいたのだが、このまま腹ふり党が現れないと、今度は内藤の立場が危うくなる。
そこで内藤は、十之進、魂次、そしてかつては大浦の家来であった幕暮孫兵衛(染谷将太)と、念動力を使うオサムの4人に、腹ふり党の騒動を偽装するプロジェクトを遂行するよう命じた。

かつての腹ふり党幹部茶山半郎(浅野忠信)が隣の藩に潜んでいることを突き止め4人は、その幹部に会いに行く。
そこには美少女ろん(北川景子)がいて、オサムとろんのダンスにより、黒和藩の貧民街の住人に腹ふり党の教えが爆発的に広がっていった。
だがその拡散の仕方は、内藤の想定をはるかに超えるものだった。
暴徒と化した腹ふり党信者たちは、黒和藩の城に火を付けてしまう。
城主の黒和直仁(東出昌大)以下、藩士は猿回しの大浦を視察に行っていたため直接の難を逃れたが、暴徒たちと戦わなければならない。
だが腹ふり党の信者は数千人、対して藩士は数十人だけ。
このままでは勝つことは不可能、と思われたとき、人語を解する猿の大臼延珍(永瀬正敏)が現れた。

設定は時代劇だが、最初のシーンから外来語がバンバン飛び交い、軽快なボケと突込みが入るなど、基本はコメディ映画である。
前半は、クドカンらしい脚本の面白さと役者の演技でかなり笑わせてくれる。
一方で殺陣をはじめとするアクションシーンは本格的で、そのギャップも観ていて楽しい。
だが、クライマックスとなる戦闘シーン以降がグズグズだ。
登場人物が次々消えていくのだが、殺されないで不思議な消え方をする者もいる。
茶山半郎は、なんとなくデカい便器なのかな、と言う想像も付くが、大臼延珍の消え方はまったく理解不能で、結局彼が何をしたかったのかもよくわからない。
面白くするために風呂敷を広げたものの、たたむことができなかった、いや、最初からたたむつもりもなかった、と思わせる結末だ。

個人的には三池崇史、もしくは松本人志作品に近いかなとも感じたが、まとめ方があまりにシュールすぎて、面白いかどうかの判断もできなかった。


79.パンク侍、斬られて候


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演劇で評判だったと聞いてそこそこ期待して観に行ったが、正直内容はイマイチだった。

1969年、時生は伊丹空港近くの韓国人街に家族と住んでいた。
韓国人街と言ってもほとんどの家はバラックの掘っ立て小屋で、空港の土木作業員として日雇い仕事をしている人が多かった。
時生の父は焼肉屋を営んでいたが、第二次世界大戦に従軍して左腕を失くしている。
母は韓国の動乱で済州島から逃げてきていた。
姉が3人いたが、長姉の静花(真木よう子)と次姉の梨花(井上真央)は父の先妻の子で、すぐ上の姉の美花(桜庭ななみ)は母の連れ子である。
これからも日本で生きなければならない、と言う父の信念の元、時生は私立の進学校に通っていたが、韓国人と言う事でいじめにあい失語症になっていた。

梨花は店の馴染みの哲男(大泉洋)と結婚したのだが、哲男は役所に書類の不備を指摘されたことを怒り、結婚届けを破り捨ててしまう。
結婚初日から一悶着あった二人だが、実はそれよりも根深い問題があった。
哲男は静花と同級生であったが、子どもの頃から静花に想いを寄せていた。
だが哲男と一緒に空港に忍び込んだ時に犬に噛まれた傷が、今でも後遺症として残っていることを気にして、静花は哲男の想いを受け入れなかった。
そんな中で哲男を梨花は結婚をしていたが、二人の仲は冷え切るばかりで、梨花は韓国から日本に来たばかりの呉と付き合うようになってしまう。
梨花と哲男の間を案じた静花は、常連となった尹と付き合い始めるが、哲男は北朝鮮への帰国を申し込んだので、一緒に北に行ってくれと、静花へ想いをぶちまける。

一方美花はナイトクラブで働いていたが、そこの支配人の長谷川と付き合っていた。
しかし長谷川はクラブのママと結婚しており、美花はママと店で大喧嘩をしてしまう。
そんな中、国有地を不法占拠していると言われ、家族は立ち退きを要求される。
また時生は学校の欠席日数が多くなり、進級できない状態になっていた。
時生の母は進学校を辞めることを提言するが、父は頑なにそれを認めようとしない。
時生は追いつめられてしまう。

時代に翻弄された在日韓国人の一家の物語、と言う触れ込みだが、あまり時代に翻弄されていない。
家族が主に翻弄されているのは、静花、梨花、哲男の三角関係である。
この三角関係は時代に関係なく、さらに在日韓国人をテーマにしなければならないものでもない。
在日韓国人への差別と言う部分は若干表現されているものの、それも時生の学校問題のみである。
まともな仕事に就けない、と言う部分はセリフで処理されているだけだ。
ただ時生の父である龍吉役のキム・サンホと、母親役のイ・ジョンウンの演技は非常に良かった。
特にキム・サンホはセリフではなく、表情と仕草で耐える在日韓国人の悲哀と屈託を表現していた。
とは言え、やはりストーリー全体は何を表現したかったのか、今一つわかりづらい。
映画と言う事で差別的な部分を排除したのかもしれないが、その分感動も薄くなってしまった感じだ。


78.焼肉ドラゴン


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