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カテゴリ:映画( 1363 )

「怪盗グルー」シリーズ以外は、ミニオンズも含めてサッパリ面白くないイルミネーション作品だ。
「SING/シング」も「グリンチ」も最悪、「ペット」も前作はまったく面白くなかったので、この作品でイルミネーション作品も最後かな、と思って観に行ったが、この「ペット2」は手堅く面白かった。

結婚、出産したケイティ家族と暮らしているマックスとデューク。
子どもが生まれるとペットは邪険にされると思っていたマックスだが、ケイティの子リアムはマックスとデュークが大好きで、マックスにもリアムを護ると言う父性本能が芽生え始めた。
その反面、リアムの事を心配しすぎて精神面でやや不安定になってしまう。
そんな時、ケイティ家族はケイティの叔父の農場に旅行に行くことになった。
マックスは旅行中、大事なおもちゃミツバチ君をお向かいのギジェットに預けることにした。
しかしギジェットは自分が遊んでいるうち、ミツバチ君が猫屋敷となっている老婆の家に飛びこんでしまった。

前作でめでたくペットとなったスノーボールは、今度は正義の味方になっていた。
そこに新しく越してきた犬デイジーが、相談を持ち込んでくる。
飛行機の中で一緒だった子どもの虎が、サーカス団で虐待されているから助けて欲しいと言うのだ。
スノーボールはデイジーとともに虎の子どもフーを救い出す。
しかしマンハッタンの街中で子どもと言えども虎を放り出したままにすることもできず、扱いに困ってしまう。

マックスは農場で牧羊犬のルースターと出会う。
リアムのこともあり小さいことにくよくよしているルースターは、マックスに思うがままに生きてみろとアドバイスする。
ルースターのアドバイスで目が覚めるマックス。

ギジェットはなんとか猫屋敷に忍び込み、苦労の末ミツバチ君を救出。
その流れの中で、猫屋敷の猫たちのリーダーとなる。
一方スノーボールとデイジーは、相変わらずフーの扱いに困っていた。
そこにサーカス団の団長とオオカミ軍団が登場。
フーを奪い去ってしまう。
マンハッタンに戻ったマックスは、父性本能が目覚めていたこともありフーを放っておくことができず、みんな救出に向かう。

冒頭は、リアムの誕生やスノーボールの現在など前作からのつながりを説明するシーンが多く、ややだらだらしたようにも感じる。
しかし、牧場のマックス、ミツバチ君を救出するギジェット、デイジーとスノーボールのエピソードがパラレルで展開し、それがすべて最後に集約する展開はなかなか面白かった。
前作の「ペット」はなんだか教科書通りのストーリーをなぞっただけのようにも見えたが、今回は3つのストーリーを集約すると言う技法を使っている。
メチャメチャ面白いとまでは言えないが、これまでのダメダメイルミネーション作品と比べると、大きな進歩だろう。
このレベルであれば、イルミネーション作品も観に行ってもいいと思う。


101.ペット2


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言わずと知れた三谷幸喜の最新作だ。
「ギャラクシー街道」は完全にダダスベリ状態だったが、さすがに今回はなんとか持ち直している。

内閣総理大臣の黒田啓介(中井貴一)は、入院先の病院を抜け出し夜の街へ出ていた。
議事堂の二階から市民に向けて演説している最中に投石に当たり、記憶を失っていたのだ。
夜の街で散々大騒ぎした後、SPに連れられて病院に戻り、秘書官の井坂(ディーン・フジオカ)と番場(小池栄子)から自分が総理であるという説明を受ける。
黒田が記憶を失っているのを知っているのは、二人に加えて秘書官補の野々宮の三人のみ。
井坂と番場は、記憶を失った黒田をそのまま総務の公務に就かせることにする。

しかしおどおどした黒田の態度に、周りの者全員が違和感を覚える。
なぜなら黒田は憲政史上最悪とまで言われた、態度の悪い最低の総理だったからだ。
その説明を受けても、黒田はおどおどし続ける。
井坂と番場は及び腰の黒田の背中を叩いて、なんとか公務を継続させようとする。

黒田は野党第一党の党首山西(吉田羊)と不倫をしていたり、黒田の妻の聡子(石田ゆり子)は秘書官の井坂と不倫をしてたりする。
自分の事しか頭になく、息子の年齢さえうろ覚えだ。
そして黒田は記憶を失う前に、フリーライターで政治ゴロの古郡(佐藤浩市)から、妻と秘書官の不倫現場の写真をネタに金銭を要求されていた。
そこに政界の黒幕である鶴丸内閣官房長官(草刈正雄)や、米国初の日系女性大統領スーザン・セントジェームス・ナリカワ(木村佳乃)が絡んでくる。
三谷幸喜ならではドタバタ劇の展開は、見事と言うほかないだろう。
そしてラストも、三谷幸喜の映画らしく頑張った人はそれなりの結果になり、悪役たちはやや酷い目にあったりする。
と言ってもそれほど酷い目ではない。
有働由美子、宮澤エマ、ROLLY(ローリー寺西)あたりを意外な役柄で起用している点も、三谷幸喜らしい。

何から何まで三谷幸喜らしいのだが、メチャクチャ面白かったかと言うと、まずまずといった感じだ。
三谷作品で言えば個人的には「ザ・マジックアワー」と「清須会議」が好きだが、そこまでの爆発力はなかった。
とは言え、やはり三谷作品だ。
手堅く面白くまとめていて、安心感のある作品である。


100.記憶にございません!


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「箱入り息子の恋」の市井昌秀監督作品だ。
新井浩文の逮捕のため公開延期となっていたが、期間限定での公開となったので観に行った。

銀行強盗で2000万円を盗み、妻と霊柩車で逃走した男(藤竜也)がいた。
その息子の鈴木小鉄(草彅剛)は、何年も前に家を飛び出して妻、娘と暮らしていたが、しばらくマスコミに追い掛け回されることになった。
それから10年後の夏。
小鉄は実家の葬儀社に向かっていた。
銀行強盗をした両親の葬儀をするためだった。

小鉄一家に加え、手広く事業を手掛けている弟の京介(新井浩文)、妹の麗奈(MEGUMI)も実家に集まったが、一番下の弟の千尋(中村倫也)不在だった。
小鉄と兄弟は葬儀の後、財産分与の話を始めるが、小鉄は高卒の自分より大学、専門学校に進学した京介と麗奈の方が学費が多く掛かっており、その分自分は多く財産をもらう権利があると主張する。
当然、京介と麗奈は反対する。
小鉄と妻の美代子(尾野真千子)は、小鉄が事故で仕事ができないので財産の権利を放棄してくれないかと京介、麗奈に頼み込むが、二人は頑として認めない。
そこに、麗奈の彼である登志雄(若葉竜也)が登場し、話がさらにややこしくなる。
争いに疲れた3人は、ふとしたことから誰がこの葬儀を考えて招集したのかという話を始めるのだが、全員がはがきが届いたのでやってきたと言う。
すると突然、鯨幕の後ろから千尋が現れた。
千尋はこれまでの虎鉄たちの争いをネット中継し、その広告料金を稼ごうとしていたのだ。
京介と麗奈は呆れて止めようとするが、カネが欲しい小鉄はカメラに向かっておどけた仕草をするなどして、視聴者を増やそうとする。
すると今度は、そのネット中継を見た山田(相島一之)と冨永月子(長内映里香)が、順番に鈴木家を訪れるのだった。

映画のほぼ80%は、葬儀をしている鈴木家の中で展開する。
ストーリーも含めて、映画ではなく演劇の方が面白く見えるかもしれない。。
ただ脚本が面白く、かつ出演者の演技力もあるので、映画としてもなかなかいい出来になっている。
遺産相続の言い争いの中で、両親の犯罪によって子どもたちが受けた迷惑や、自分たちが小さかったころの思い出などが語られる。
さらに、なぜ父親が銀行強盗をしたのかも、少しずつ明らかになる。
その理由が明らかになったとき、兄弟、そして家族の絆が復活する。

少々ネタバレになるが、終盤のキャンプ場の川以降の場面は、ちょっと強引である。
映像が一気にチープになり、ちょっと興ざめする部分もある。

それでも全体としてはまずまず面白い作品だと思う。
完全にお蔵入りにならず、期間限定でも公開されてよかったと思う。


96.台風家族




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巨匠チャン・イーモウの新作だ。
しかし期待していたよりは、かなり小粒な感じのする作品だった。

戦国時代の中国、沛(ペイ)国は隣国の炎国と同盟を結んでいたが、強国の炎国に境州を統治されてしまっていた。
その事に国民は長年忸怩たる思いを感じていたが、若き沛国の王は、同盟を破棄すれば炎国に滅ぼされると考え、境州を取り返すなど考えてもいなかった。
前王の時代からの都督はこれを憂い、炎国の将軍に果し合いを申し込んでいた。
王は将軍同士の戦いは戦争になると反対したが、都督はそれならば自分の職を解いてほしい、それならば民間人の果し合いだから戦争にならないと懇願した。
王は炎国との関係を考え、炎国の楊蒼将軍の息子に、自分の妹を嫁がせる計画を立てた。

王の前に立っていた都督は、実は影武者であった。
実際の都督の叔父が都督にそっくりな少年を境州で見つけ、幼少の頃から影武者として鍛えたのだった。
都督は楊蒼将軍との前回の戦いの傷が悪化し、都督の仕事をこなせない状況のため、影武者が役務を担当していた。
その事を知っているのは都督とその妻小艾、そして影武者の3人だけだった。
影武者は境州の出身のため、境州奪還の気持ちは誰よりも強い。
その事を利用して都督は影武者と楊蒼将軍を戦わせ、境州を奪い返そうとしていたのだ。
境州には生き別れた母親がおり、楊蒼将軍に勝てば自由の身にすると約束をし、影武者をたきつけた。
楊蒼将軍は三太刀で相手を仕留める技を持っていた。
都督も前回の戦いでその技による傷を負っていたのだが、小艾は傘を使って槍を交わす技を提案する。

その頃宮殿では、王が妹を側室として嫁がせようとしていた。
将軍の田戦は屈辱的な行為を反対するが、王は田戦の職を解いてしまう。
王の妹は田戦が斬首されないよう、側室になることを受け入れた。
楊蒼将軍の三太刀に対抗する技を身に着けた影武者は、田戦と合流する。
竹藪にとらわれていた囚人100人に三太刀に対抗する技を伝授し、一般人として楊蒼将軍が治める境州に向かった。
小艾は密かに影武者の事を思っていたが、都督はその事を見抜いていた。
そして影武者と楊蒼将軍を戦わせて沛国と炎国を交戦状態にし、現王を退け自分が王になることを目論んでいた。

全編ほとんど色がなく、水墨画のような作品である。
雨が続いて川が満ちる事により境州を攻めやすくする、という設定なのだが、この降り続く雨も作品に緊迫感を生んでいる。
世界観はチャン・イーモウらしい作品であるが、ストーリー展開には新鮮味がない。
都督が影武者とわかった時点で、だいたいの結末が見えてしまう。
前作の「グレートウォール」はCGを駆使したスケールの大きい作品であったが、今回は後半に戦闘シーンはあるものの、傘の武器は斬動きも制限されるため迫力と言う点では期待したほどではなかった。

世界観は悪くないと思うが、想像していたような作品ではなくやや残念だった。


95.SHADOW 影武者



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「キングスマン: ゴールデン・サークル」のマシュー・ヴォーン、タロン・エジャトンそしてエルトン・ジョンによるミュージカルだ。
監督が「ボヘミアン・ラプソディ」で制作総指揮を担当したデクスター・フレッチャーという事で話題になったが、公開2週で上映回数が激減しているので慌てて観に行った。

厳格な軍人の父と奔放な母の間に生まれたレジナルド・ドワイト少年は、両親から愛情を注がれずに育った。
5歳の時にピアノの才能を見出されて王立音楽院に通い始めるも、送り迎えをしたのは祖母だった。
母の浮気が原因で父が家を出た時も、ハグをされることはなかった。
それでもレジーは音楽の才能を発揮しながら成長する。
やがてイギリスに遠征しに来たR&Bグループやソウルシンガーのバックバンドをするようになる。
ある日レジーが黒人の歌手にどうすればデビューできるかと相談すると、彼は「名前を変えろ、曲を書け」とアドバイスしてくれた。

レジーは名前をエルトン・ジョン(タロン・エジャトン)に変え、曲を書いてプロモーターに売り込んだ。
そして牧場で作詞をしているバーニー・トーピンと出会い、デビューをすることになった。
プロモーターはエルトンをアメリカにも売り込むことにする。
ロスの有名なライブハウスで歌うことに尻込みしていたエルトンの背中を押したのはジョン・リードだった。
ジョン・リードもゲイだったため、二人はすぐに恋人となる。
そしてジョンはエルトンのマネージャーとなった。

派手なコスチュームも話題となり、一躍スターダムに駆け上ったエルトンだが、曲作りのプレッシャーもありドラッグにおぼれるようになる。
ジョンとの仲にもひびが入り、さらに酒とドラッグにおぼれる生活を続けるのだった。

「ジャージーボーイズ」のフォー・シーズンズ、「ドリームガールズ」のスプリームスなど、シンデレラ・ストーリーを実現した後、ドラッグで身を持ち崩すミュージシャンはかなり多い。
「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーもその一人と言っていいだろう。
エルトン・ジョンについては、ゲイであることと身体的なコンプレックスでドラッグ中毒になった事はかなり有名である。
そういう意味では、テーマもストーリーもあまり目新しい部分はない。

しかしこの映画は、ミュージカル構成にしてエルトン・ジョンの心情変化を表現している。
さらに冒頭はグループワークでのエルトンの独白から始まるのだが、このグループワーク中のエルトンの衣装の変遷も、ストーリー展開とリンクしている。
このあたり見せ方の巧さは、マシュー・ヴォーンの手腕だろう。

「キングスマン」の次回作も楽しみである。


94.ロケットマン


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「指輪物語」の作者トールキンの、若き日の物語である。

父の仕事の赴任先であるアフリカで生まれたトールキンは、父の死後母、弟と3人でイギリスに戻ってくる。
そして間もなく母も亡くなり、トールキンは神父の計らいで弟とともにフォークナー夫人の元でやっかいになる。
父の死後も母は熱心に兄弟を教育していたため、転校したハイスクールで、トールキンはクラスメートたちが目を見張るほどの才能を発揮する。
そのため最初は嫌がらせを受けるが、逆にそれがきっかけとなり3人の親友ができた。
高校の校長の息子で画家志望のロバート、詩が得意なジェフリー、作曲ができるクリストファーだった。
4人はT.C.B.S.を名乗り、毎日ティールームで議論を戦わせていた。

仲間と青春を謳歌していたトールキンは、フォークナー夫人の館で一緒に下宿をしていたエディスと付き合い始めた。
やがて大学入試の時が来るのだが、トールキンはケンブリッジ大学の受験に失敗してしまう。
その後オックスフォード大学に合格するが、そのためフォークナー夫人の館を出る事になり、エディスと離れ離れになる。
さらに神父からも、大人になるまでエディスとの交際は控えるように言われ、トールキンは悩みながら大学生活を送ることになった。

トールキンとともにジェフリーはオックスフォードに入学、ロバートとクリストファーはケンブリッジに入学していたが、両校のラグビー対抗戦などで、4人はしばしば顔を合わせていた。
ロバートとクリストファーがオックスフォードに来たある夜、4人は酒で大騒ぎをして問題になってしまう。
結果、トールキンは奨学金を打ち切られ退学を余儀なくされる。
その時、トールキンは偶然言語学のライト教授と出会い、彼の研究室に入ることで奨学金が継続されることになった。
だが時代は第一次世界大戦を迎え、4人も従軍して戦場に赴くことになる。
毒ガスがばら撒かれる塹壕の中で、自らも重傷を負ったトールキンは、親友ジェフリーの安否を気遣い彷徨うのであった。

現在ゲーム、マンガ、ラノベなどの王道となっているファンタジーは、このトールキンの「指輪物語」が基礎になっていると言っても過言ではないだろう。
そのファンタジーの巨匠トールキンの原体験は、若き日の親友との出会いと第一次世界大戦だったのだ。

20世紀初頭のイギリスを舞台としており、作品としては派手さはない。
「旅のはじまり」と言うサブタイトルに惹かれ、「ロード・オブ・ザ・リング」を期待して観に行くと拍子抜けしてしまうだろう。
ただ、塹壕の中のトールキンから始まり、彼の青春時代を紐解く見せ方は、最後まで飽きることはなかった。
本当にファンタジーが好きならトールキンにも興味はあると思うし、そういう人なら興味深く観る事ができる作品である。



93.トールキン 旅のはじまり



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TVで人気を博したドラマの劇場版である。
とある知人がメチャメチャ面白いと絶賛し、劇場版にもなるとのことなので、まずはドラマの再放送を見た。
感想はまずまずくらいで、その後観に行った劇場版もまずまずくらいだった。

春田創一(田中圭)の香港駐在終了間近に、恋人の牧凌太(林遣都)は春田の部屋を訪れる。
すると春田は謎の男とベッドで寝ていた。
その後春田は帰国するも、牧とは微妙な距離感になってしまう。
そのうえ春田の母が恋人と家に戻ってくることになり、牧は部屋を出て実家に戻ってしまった。
さらに牧は営業所から本社に戻り、新プロジェクトに加わっていた。
新プロジェクトは中国系企業とのジョイントベンチャーで、湾岸エリアを大規模に再開発するというものだった。
社の会長肝いりのプロジェクトで、集められたメンバーは7人は自ら「Genius7」と名乗っていた。

Genius7のリーダー狸穴(沢村一樹)は、各営業所に用地買収の檄を飛ばす。
しかし営業所のデータを勝手に持ち出すなど、現場の反感を買う強引な仕事の進め方だった。
それでも部長の黒澤(吉田鋼太郎)以下、第二営業所のメンバーは用地買収に奔走する。
春田も新たに配属された山田正義(やまだジャスティス、志尊淳)とともに行動をするが、用地買収はなかなかうまく行かない。
しかもGenius7に加わった牧との関係も、ぎこちないままだ。
そしてバカみたいにピュアなジャスティスの事を、春田はだんだんかわいく思えてくる。
そんな時、黒澤が階段から落ちて断片的な記憶喪失になった。
春田の事だけが記憶からすっかり抜け落ちていたのだ。
一度は春田をあきらめた黒澤だが、春田の事をあらためて好きになってしまう。

図式としては春田、牧、黒澤の3人に狸穴、ジャスティスが加わった五角関係だ。
ただドラマ版同様、このねじれた関係を面白くしているのは相変わらず黒澤のみである。
サウナのシーンでは牧の頭をひしゃくで叩き、うどん屋ではジャスティにビンタや腹パンチを入れる。
これがかなり本気度が高い。
吉田鋼太郎の演技力も加わり、今回も作品全体のキーマンとなっている。

春田と牧のピュアな関係も引き続いているが、映画では春田のポンコツぶりがやや和らいでしまったのでパンチが弱い。
ルームシェアが解消され二人の関係にピンチが訪れたという演出になっているのだが、むしろルームシェアを継続し、春田が海外駐在を経てさらにポンコツぶりに磨きがかかった、その事にも牧が嫌気がさす、と言う演出の方が面白かったようにも思う。
歌麻呂のイマドキ若者的な無礼な言動も蝶子への愛情表現だけになってしまい、面白さがパワーダウンしてしまった。

ドラマから引き続き、BL好きの女性には受ける内容になっていると思う。
しかし本当のおっさん的には、TVドラマの続編が放送されたら見るだろうが、この後劇場版が制作されてもたぶん劇場には観に行くことはない。
そんな感じのレベルである。


92.劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~


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「超実写版」として、この夏話題となった作品だ。
しかし個人的にはちょっと疑問が残った。

ストーリーは、アニメ版とほぼ同じ。
ムファサとその子シンバは、叔父のスカーの策略にハマってヌーの大群の暴走に巻き込まれる。
ムファサはシンバを救った後自分も逃れようとするが、崖の上からスカーに突き落とされてしまう。
スカーに、父親が死んだのはお前のせいだと言われたシンバはプライド・ランドを後にし、放浪の果てにミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァと出会う。
シンバはティモンとプンバァから落ち込まない生き方を学び、成長するのだが、そのシンバのもとに幼馴染のナラがやってくる。
ムファサとシンバいなくなった後、王の座に座ったスカーはプライド・ランドをメチャクチャにしていたのだ。

映像はたしかに超美麗である。
実写を超えたCGと言っていいだろう。
動物の動きはとてもリアルで、かつ動物なのに人間並みの表情で感情を表現している。
CG技術もここまできたかと、感嘆させられる。

しかし、映像のレベルの高さに比べると、やはりストーリーはかなり稚拙である。
このミスマッチがどうにも気になって仕方がない。
「美女と野獣」の時は、実在しない野獣や屋敷の調度を、CGで実写化する意味があるのかと疑問だった。
実際、CGがどれだけ美しくても、実在しないのだから感動も薄かった。
一方「ライオン・キング」は実在する動植物をCG化しており、その美しさは高く評価されるべきだ。
しかし内容は子供向けであり、このストーリーを楽しむ子供には、CGレベルの高さは理解できないだろう。
映画をエンターテイメントとしてとらえると、これはミスマッチ以外の何物でもない。
いったい、誰に観てもらいたいと思って作った作品なのだろうか。

観客に作品を楽しんでもらうために作られた作品ではなく、制作者が自分たちの技術を誇りたいがために作られた作品としか思えなかった。


91.ライオン・キング


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ほぼ2年に1回放送されている「ラピュタ」を見る。
何度も書いているが、「カリオストロ」「ナウシカ」「ラピュタ」が放送されたときは、何があっても録画して見ることにしている。
という事で、この12年間で7回目の「ラピュタ」、おそらく人生の通算では20回を超えているだろう。

もう12年で7回目なので書くこともほぼないのだが、この映画のキモは、やっぱりシンプルなボーイ・ミーツ・ガールのストーリーに、ドーラという愛すべきリーダーが物語を引っ張っているところだろう。
自分を連れて行ってくれというパズーに対しての「40秒で仕度しな!」のセリフもいいが、フラップターで要塞に囚われたシータを奪還しに行く際、ゴリアテからの砲撃のあおりを受けて一度は気を失う。
しかし間一髪のところで正気に戻って、無言で操縦桿を引く。
このあたりもカッコいい。

それと、ストーリー全体の質感が秀逸だ。
装甲機関車やトーチカの砲はもちろんのこと、ドーラが持つバズーカとショットガンの中間のような銃やロボット兵の動きなど、実在しない兵器でさえも、あたかも実在するかのような重量感で表現されている。
さらに舞台が「天空」なので、空を飛ぶ機械の重量感も素晴らしい。
フラップターやタイガーモス号、そしてゴリアテ、どれも実在しないのに、リアルと表現したくなるほどの質感だ。

最初から最後までシリアスな展開の「ナウシカ」に比べ、「ラピュタ」はドーラ一家が要所要所で笑いを入れてくる。
このバランスもいい。

そしてクライマックスの「バルス」の直前のシータのセリフ。

今はラピュタがなぜ滅びたのか、私よくわかる。
ゴンドアの谷の詩にあるの

土に根をおろし、風と共に生きよう
種と共に冬を越え、鳥と共に春を謳おう

どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても
土から離れては生きられないのよ!

まだ少女なのに、ムスカを論破する説得力だ。

劇場公開されたのは1986年、今から33年も前だが、今見てもまったく古臭い部分はない。
おそらく100年経っても、この作品の評価が変わることはないだろう。


90.天空の城ラピュタ(再)


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最後の1カ月フリーパスポートを使用する予定だったため、この夏は映画館に行くのを控えていたが、この作品は公開後いきなり上映回数が減って瞬殺しそうなので慌てて観に行く事にした。

「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖監督最新作だ。
「ハッピーフライト」というグズグズ作品を撮った後、「ロボジー」「WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~」で復活を遂げたものの、「サバイバルファミリー」はグズグズとまでは行かないまでも今一つに終わった後の新作である。

鈴木静香(三吉彩花)は超一流企業四つ葉ホールディングスに務めるOLだ。
ある日実家に出戻っている姉から、同窓会が行われる日曜日に姪を預かってくれと頼まれる。
憧れの先輩社員(三浦貴大)から、月曜の会議用の資料作成を頼まれていた静香だが、仕方なく姪を預かることにする。
会議資料作成後、姪と占いのテーマパークに遊びに行くものの、パーク内には怪しげな占いしか並んでいなかった。
その中から姪が選んだのは、マーチン上田(宝田明)というかつてTVで人気だった催眠術師の部屋だった。
部屋の中には、タマネギ農家に嫁いだもののタマネギを好きになれないという女が先客でおり、彼女はマーチンの催眠術でタマネギが食べられるようになった。
その後静香は姪と一緒にマーチンの催眠術を受ける。
姪は、小学校の学芸会でミュージカルをやるので、ダンスが上手くなる催眠術を依頼した。
するとマーチンは明日からミュージカルが上手くなるという催眠術を、姪にかけた。

小学校のミュージカルは、静香が通っていた頃からの恒例行事だった。
当時バレエを得意とし、歌も上手かった静香は主役に抜擢されるが、緊張のため大失敗をするというトラウマを持っていた。
翌朝、姪は催眠術がインチキだったと怒りながら姉と帰っていくが、一方静香が催眠術にかかり、音楽を聞くと体が踊り出すようになっていた。
静香は出社後、先輩と一緒に会議に出席するが、そこで鳴り出した音に反応してオフィスで踊り出してしまう。
役員も含めてみんなが呆然と見つめる中、我に返った静香はオフィスから逃げ出すのだった。

静香は急いでマーチン上田の元を訪ねるが、借金を重ねており夜逃げをした後だった。
そしてその場に、昨日タマネギを食べていた女が現れる。
マーチンのもとでサクラをしていた千絵(やしろ優)だった。
静香と千絵は、興信所にマーチンの捜索を依頼しに行くのだが、調査員の渡辺(ムロツヨシ)から1週間分の費用として約50万円を請求される。
千絵が手を引くというので、仕方なく静香は一人でその金額を負担することになった。

その夜静香は先輩と食事をし、先輩から自分の部署に来てくれと誘われる。
静香は1週間休みを取りたいと願って、先輩はそれを了承、事が上手く運ぶかと思われたが、レストランで生バンドが演奏を始めたため、静香は踊り出して店内をめちゃくちゃにしてしまった。
その賠償のため、静香は部屋にあるものすべて売り払って一文無しになってしまう。
そこに調査員の渡辺から、マーチンを見つけたと連絡が入った。
静香はマーチンを連れてきてくれと頼むが、渡辺は声を掛ければすぐに逃げてしまうので静香にこちらに来るように言う。
さらに、場所を教えるのは成功報酬と引き換えだと渡辺が言うと、静香は渡辺への依頼を終了してしまう。
そして渡辺から送られてきた写真を手掛かりに、静花は千絵を誘って新潟へと向かった。

面白いか面白くないかと問われれば、面白かったと答えるだろう。
主役の三吉彩花の演技力とダンスは素晴らしく、静香がダンスに振り回される前半はかなりの完成度だった。
その一方で、ロードムービー的になる後半は、静香のダンスも控え目でやや迫力に欠けた。
洋子役のchayが加わった秋田のエピソードはなかなか面白かったが、青函連絡船で静香と千絵がケンカをしてからは、ストーリー展開もちょっと強引さが目立った。
とは言え、最初から最後まで笑いどころも多く、矢口史靖の面白さがよく出ていた作品だと思う。

それなのになぜ上映回数が一気に減っているのかと言えば、おそらく制作にテレビ局が入っていないからだろう。
映画のヒットに関しては、やはりテレビでの宣伝がかなり大きな要素を占める。
フジテレビで宣伝的に放送されたのも、役者はやたら豪華だがストーリーが散漫な「ハッピーフライト」だった。
これが「ウォーターボーイズ」か「スウィングガールズ」だったら、この映画ももっと観客が入ったかもしれない。


89.ダンスウィズミー


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