第二次世界大戦後、当時のソ連の独裁者であったスターリンが死んだ。
スターリンの側近であったマレンコフ、第一書記長のフルシチョフ、NKVD警察隊長のベリヤなどの取り巻きは慌てふためいた。
だがすぐに、次の権力者になるべく駆け引きを始める。
マレンコフはスターリンの信頼は篤かったものの、自らが権力者になる器ではなかった。
補佐官と言う立場からすぐに権力を握ることもできたのに、自らにできることは委員会の招集だけだ、などと言っている。
それを見たベリヤは、巧くマレンコフを引き入れて自分が実権を握ろうとした。
恐怖政治で支配したスターリンに反抗するかのように、粛清リストを破棄し、主教たちをスターリンの葬儀に招待しようとした。

一方、先にマレンコフとベリヤに手を組まれ、フルシチョフは出遅れていた。
やりたくもない葬儀委員長を押しつけられ、このままでは失脚させられることは間違いないかった。
そこでフルシチョフは、軍最高司令官のジェーコフ元帥を引き入れ、ベリヤを失脚させる計画を立てるのだった。

スターリン死後のソ連の混乱を、かなりブラックな笑いで描いた作品だ。
ベリヤという人物も知らなかったし、スターリンとフルシチョフの間の短期間、マレンコフが実権を握っていたことも知らなかった。
そのため、これはかなり実話に基づいた話なのかと思ったが、登場人物の相関関係などは実話に近いものの、エピソードは創作のようである。
ただ創作として観ると、ちょっと中途半端な感じがした。
テーマがかなり重いので、中途半端な笑いは逆にあまり笑えなかったりする。
笑える作品にするのであれば、全体の展開は変えなくとも、チャップリンの作品のようにもっと派手な動きで、エピソードの中で笑いを取ると言う方法もあったのではないかと思う。


90.スターリンの葬送狂騒曲


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都内の2館で上映していたところ口コミで話題になり、一気に全国ロードショウとなった話題の作品だ。
口コミで話題になった映画と言っても、必ずしも面白いとは限らない。
そこそこの期待で観に行ったが、期待をはるかに上回る面白さの映画だった。

郊外の廃屋でホラー映画を撮影しているチームがいた。
監督はリアリティにこだわり役者を追い込むタイプだ。
撮影の休憩中、メイクが主演の男女二人に、この廃屋が曰くつきの物件であることを告げる。
そしてその瞬間、建物の外で物音がし、扉を開けると外にはゾンビがいた。

内容説明として書けるのはここまでだ。
これ以上を書くとネタバレになってしまう。
この内容紹介だけだと、この映画が本当に面白いか、よくわからない。
しかしこの映画は本当に面白い。
低予算のインディーズ映画、という触れ込みで注目されているが、予算の問題ではなく、脚本をきちんと練り込んで役者の演技を含めた演出もきっちりこだわれば、これだけ面白い映画になるのだ、と言う見本と言ってもいいだろう。

あるいは予算が潤沢にあると、細部へのこだわりもカネで解決しようとしてしまうのかもしれない。
予算がない分、どうすれば面白く展開ができるかと知恵を出すため、結果的に面白くなる可能性もある。
若干ネタバレになるが、エンディングロールがメイキング映像になっていて、人力でなんとかしている部分がひしひしと伝わってきた。
しかしやはりこの映画で注目してもらいたい部分は、低予算という部分ではない。
繰り返すが、脚本をきっちり練り込んで、演出にもこだわった映画であるという事だ。

さらにもう一つ小さいネタバレをすると、映画を観終わった後ほとんどの人が「もう一度最初から観たい」と思ったはずだ。
90分程度の映画なので、実際もう一度観る人もいるだろう。
常に満席になる理由も、その辺にあるのかもしれない。
そういう意味で言うと、大画面で観る必要もあまりないので、DVDを何回も見直すが方が効率的かもしれない。
しかしDVDが発売される前にネタバレで内容が広まってしまう可能性もある。
それでもそこそこ面白いが、やはりこの映画は内容をよくわからないで観た方が楽しめる。
そう考えると、やはり劇場で観ておいた方がいい映画だ。


89.カメラを止めるな!


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10年前に始まった「コード・ブルー」の最終章である。
実際に最終章かどうかはわからないが、ここでしっかり一区切りが付いた感じだ。

白石(新垣結衣)が翔(陽大学附属)北(部)病院救命救急センターのリーダーとなり、藍沢(山下智久)はトロント大学へ、そして緋山(戸田恵梨香)は周産期母子医療センターの医局長に転出することが決まっていた。
藤川(浅利陽介)は医師として救命センターに残り、フェローの3人も少しずつ進歩しているものの、2人が抜ける不安は隠せない状況だった。
そんな時、離陸後に乱気流に巻き込まれた飛行機が成田に戻り、負傷者が出ているという救命要請が入る。
偶然、準備のためトロントに行っていた藍沢がちょうど成田に戻っていたため、ドクターヘリ到着前に診断と処置を行い、大きな問題は発生しなかった。
しかし負傷者の一人、富澤未知はステージIVのスキルス性胃がんで、ケガが治る前に絶命する可能性があった。

一方、それとは別にアルコール中毒の患者が運ばれてきた。
救命センターのナース雪村双葉(馬場ふみか)の母親(かたせ梨乃)だった。
家事もせず酒浸りの母親を、雪村は幼少の頃から嫌っていた。
そんな母親が病院内でも迷惑をかけるため、雪村は母親を激しくののしるのだが、母親も雪村を激しく罵倒した。
そして、フェリーが海ほたるにぶつかり座礁したという救命要請の連絡が入る。

「コード・ブルー」は最初のドラマ放送の時はまったく興味がなく、その後ミスチルの「HANABI」が主題歌という事で再放送を見て、そこからハマってしまった。
基本的には4人のフェローとフライトナースの冴島(比嘉愛未)の成長ストーリーなのだが、医療現場の話だけではなく、家族、恋人との交流が織り込まれ、さらに1stシーズンでは指導教官である三井(りょう)の過去と黒田(柳葉敏郎)の腕の切断、息子との交流、3rdシーズンではフェロー3人とナースの雪村、そして橘(椎名桔平)の息子の心臓移植など、サブキャラクターの掘り下げ方も巧い。
メイン5人はもちろんの事、サブキャラの設定もブレがないので見ていて思わず感情移入してしまった。

ただ、シリーズすべてを見ると非常に面白いのだが、逆にそこが弱点にもなっている。
1stシーズン、SPドラマ、2ndシーズン、3rdシーズン、どれか一つでも見逃すと人間関係の機微がわからず、映画の面白さも半減してしまうだろう。

これまで、各シーズンのラストおよびSPドラマでは大規模災害が起きていた。
しかし今回の成田、海ほたるとも、過去と比較するとそれほど大きな災害ではない。
だが、成田から救出された富澤未知とそのフィアンセ、そして途中で入院してきた雪村の母親を巧く使い、感動的な作品に仕上げている。
藍沢の生い立ちをはじめ、これまでのエピソードもきっちり使い切っている。
集大成と位置付けていい作品だろう。

唯一、ファンとして物足りなかったのは、黒田と三井が登場しなかったことだ。
森本(勝村政信)やパイロットの梶(寺島進)は致し方ないとしても、黒田と三井はビデオレターに出演しないと逆におかしいと思った。

この作品で5人の物語は一区切りだが、名取(有岡大貴)、灰谷(成田凌)、横峰(新木優子)、雪村の新シリーズを作っても面白いと思う。


88.劇場版コード・ブルー



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3年前に公開された「ジュラシック・ワールド」はなかなか面白く、今回も興行収入ランキングでは上位にランクされているのでそこそこ期待して観に行ったが、想像していたような作品ではなかった。

前作から3年、「ジュラシック・ワールド」の閉園以降イスラ・ヌブラル島は無人島と化し、恐竜たちが自由に生きていた。
しかし島の火山が噴火、溶岩が島全体を襲う勢いで、このままでは恐竜たちは絶滅してしまう。
アメリカ政府は恐竜の救出を検討したものの、その案を却下、恐竜たちの生存を神の手に委ねることにした。

「ジュラシック・ワールド」元管理責任者のクレアは恐竜たちを助けるべく恐竜保護グループ「DPG」を設立、ロックウッド財団の総帥ベンジャミン・ロックウッドに資金援助の話を持ちかけていた。
ロックウッドはかつて「ジュラシック・パーク」を設立したジョン・ハモンドの旧友で、当時恐竜のDNAを抽出した虫が閉じ込められた琥珀の杖を持っていた。
ロックウッドと財団の運営責任者を任されているミルズはクレアに恐竜の救出を約束、その時ミルズは特にラプトルのブルーを救出したいと提案するが、クレアは無理だと拒否する。
ミルズがどうしてもブルーの救出にこだわるため、クレアはブルーの飼育責任者であったオーウェンを仲間に入れることを提案した。

クレアとオーウェンたちはイスラ・ヌブラル島に向かい、現地でミルズが雇ったウィートリーと合流した。
ウィートリーの隊はすでに何頭もの恐竜を捕獲しており、クレアたちが到着後、すぐにブルーの捕獲に向かった。
ブルーと出会ったオーウェンは、友好的に救い出そうと久しぶりに接触を試みる。
しかしその背後からウィートリーがブルーに麻酔薬を打ち込む。
興奮したブルーが暴れ出したため、隊員がブルーに銃弾を撃ち込んでしまった。

パークが破綻した島から恐竜を運び出すと言う設定は、2番目の作品である「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」と同じである。
1作目および前作である4作目は、恐竜を見学するパークの楽しさでワクワクさせてくれるのだが、2作目と本作品は基本的に恐竜に襲われるパニック映画である。
作品のカテゴリーからして、やや異なってしまう。
そして個人的な好き嫌いで言えば、全体の雰囲気が重くなってしまっている本作品は、あまり好きではない。
常に恐竜から身を護らなければならない緊迫感に加え、作品のテーマがかなり重いため、ワクワク感がまったくない。
ラストもバッドエンディングとまでは言わないが、決して爽快な終わり方ではない。

恐竜の動きは前作にもまして素晴らしいのだが、観終わった後の満足感は前作の方が上だった。



87.ジュラシック・ワールド/炎の王国


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少年ジャンプで連載していた人気漫画の実写版だ。
原作についてはまったく知識がなく、映画の予告編だけで観に行ったのだが、映画としては「そこそこの出来」といった感じだった。

小さいころ、母親を亡くした黒崎一護(福士蒼汰)は霊感が強く、幽霊が見えるという特異体質であった。
ある日一護のところに袴姿の少女が現れた。
少女はルキア(杉咲花)と名乗り、自分は死神で虚(ホロウ)を退治しに来たという。
その直後に一護の一家を化け物が襲った。
その化け物こそ虚(ホロウ)で、ルキアは虚(ホロウ)の攻撃で負傷する。
窮地を脱するには死神の力をルキアから霊感体質の強い一護に移すことしかなかった。
死神の力を持った一護は信じられない力を得て、あっという間に虚(ホロウ)を撃退した。

その後、ルキアは一護から死神の力を戻そうとするが、無理に力を引きはがすと未熟な一護が死んでしまうと判断。
ルキアは一護が能力を身に着けるまで彼を鍛え、その間は一護に死神代行を依頼した。
だが死神の力を他人に移すことは、死神の住むソウル・ソサエティでは重罪となっていた。
ソウル・ソサエティではルキアが消息を絶ったことで、ルキアが誰かに死神の力を移したのではないかと推測。
ルキアの師匠である白哉(MIYAVI)と兄弟子の恋次(早乙女太一)は調査を始めた。

そんなとき、クラスメートの石田雨竜(吉沢亮)が一護に話しかけてきた。
雨竜は死神によって一族を滅亡させられたクインシーの末裔で、死神に復讐をするために各地を回り、一護の強力な霊力を感じ、一護を見張っていたのだ。
雨竜は死神代行となった一護に勝負を挑むが一護は取り合わない。
すると雨竜は虚(ホロウ)を呼び寄せるための餌をまき散らし、その餌に呼び寄せられた虚(ホロウ)が街を襲い始めた。

この実写版は、シリーズ全体では本当の序章のようだ。
Wikiで調べたところ、この「死神代行編」は単行本の1~8巻までであり、全74巻中およそ1/9くらいである。
原作はこの後どんどん面白くなっていくのだろうが、この作品は映画だけで完結させているためか、かなり物足りない。
もちろん続編も作れる構成にはなっているのだが、108分の枠内でいろいろと詰め込もうとしてるため、起承転結のメリハリが薄い。
さすがに一護と母親の因縁はきちんと描かれているが、雨竜以外のクラスメートは映画の中でほとんど存在感がない。
せっかく真野恵里菜や小柳友など、若手の実力者を起用しているのにストーリー全体にはほとんど寄与していない。

そのほかのキャスティングも、イマイチな感は否めない。
さまざまな作品で実力を発揮している杉咲花も、死神役はかなり浮いた感じだった。
異世界からやってきたという設定で言えば「なぞの転校生」で非常に素晴らしい演技をしていたのに、この作品はまったくしっくり来ていなかった。
早乙女太一の死神も今一つな感じで、そもそもがミュージシャンであるMIYAVIの起用もかなり無理があった。
唯一、福士蒼汰の一護は良かったと思う。
「無限の住人」では、殺陣の巧い役者に囲まれて少々かわいそうな感じであったが、その後「曇天に笑う」を経てこの作品では、大きな刀を振り回しても見劣りしない演技だった。

監督の佐藤信介は、「いぬやしき」でも素晴らしいバトルシーンを見せていたが、今作品でも迫力満点だった。
しかし原作に忠実に108分にまとめるという制約があったためか、ストーリーはかなり中途半端で残念な感じになってしまった。


86.BLEACH


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「オーシャンズ」シリーズの続編的な位置付けなっているが、この作品だけ観ると続編とは言えなかった。

天才詐欺師ダニー・オーシャンの妹であるデビー(サンドラ・ブロック)は、とある事件で投獄されていた。
約6年服役して出所した彼女は、かつての仲間のルー(ケイト・ブランシェット)と落ち合う。
ルーはデビーが服役中に考えた仕事を実践するために、新しい隠れ家を用意していてデビーの出所を待っていたのだ。

狙うはティファニーの地下の金庫に眠るダイヤのネックレス「トゥーサン」。
1億ドルと超えると言われるネックレスは、難攻不落の地下金庫に収納されており、滅多なことではお目にかかることはできない。
そこでデビーが考えたのは、このネックレスが地下金庫から出たところを狙う作戦だった。
ターゲットなるのは女優のダフネ・クルーガー(アン・ハサウェイ)。
ダフネが「VOGUE」誌主催のファッション・ショウ「メットガラ」に参加するとき、彼女にトゥーサンを付けさせ、そこで偽物とすり替えるのがデビーの作戦だ。
そのために、落ち目のファッションデザイナーのローズ、今は普通の主婦を装っているかつての仲間のタミー、天才ハッカーのナインボール(リアーナ)、ジュエリー職人のアミータ、天才スリ師のコンスタンスを仲間に引き入れる。

ローズをうまくダフネに接触させ、ティファニーになんとかトゥーサン貸し出しを約束させる。
そして下見の時にトゥーサンをスキャンし、タミーに3Dプリンタで精巧な偽物も作らせた。
ナインボールは会場のメトロポリタン美術館の監視カメラを数日前から少しずつ移動させ、当日のすり替え現場をカメラの死角にした。

それぞれが役割を見事に果たし、計画はうまく運んでいるように見えた。
しかしルーは、デビーがかつての恋人クロードをはめようとしていることに気付く。
デビーはクロードに騙されたために、6年間服役していたのだった。

以前の「オーシャンズ」シリーズは、鉄壁な監視体制からお宝を盗み出すというパターンだった。
そのためにかなり大がかりな仕掛けとなっており、その仕掛けのための登場人物も多かった。
元の作品となった「オーシャンと11人の仲間」がそういうストーリーであったため、「オーシャンズ11」は仕方なかったとしても、「12」「13」と進むうちに登場人物が増えると、なんだか出演している意味があるのか、というキャラクターも出てきてしまった。
そのあたりがやや蛇足的な感もあったのだが、この作品は登場人物が8人でスッキリしている。
一人一人の役割もハッキリしていて、強引な展開もほとんどない。
トンネルを掘ったり監視システムをハックして忍び込むという現実離れした仕掛けも少なく、いろいろな意味でかつての「オーシャンズ」シリーズとは趣が異なっている。
そのため評価は、個人の好き嫌いでかなり分かれるだろう。
ルパン三世的な派手な盗みが好きな人にはやや物足りないかもしれないが、個人的にはかつての「オーシャンズ」シリーズより今回の「オーシャンズ8」の方が、細部のこだわりがきめ細かいように思えて好きである。
何より全員女性、そしてファッションショウという女性ならではの舞台を巧く使っているところが心憎い。

前シリーズをほとんど知らない人でも十分楽しめるという点でも、きちんと考えられた作品だと思う。



85.オーシャンズ8



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7月公開で、夏休み中は上映されているかと思いきや、もう上映終了になるということで慌てて観に行った。
ストーリーは説明不要だが、ハン・ソロがチューバッカと出会い、ミレニアム・ファルコン号を手に入れるまでの、若き日を描いた作品だ。

帝国が様々な惑星に戦争を仕掛けていた時代。
ハンは孤児の仲間たちと惑星コレリアで、盗賊集団の手下として生活を送っていた。
ある日ハンは、取引のゴタゴタに乗じてハイパー燃料のコクアシウムを手に入れ、恋人のキーラとコレリアを脱出しようとする。
しかしコレリアは捕まりハンも捕えられそうになる。
ハンは帝国軍兵に志願することでなんとか逃げ切り、そこでソロという名前も付けてもらった。

パイロット志望だったソロは、3年間歩兵として従軍していた。
いずれコレリアにキーラを迎えに行く夢をもっていたが、一向にかなう気配はなかった。
そしてある時、戦場の前線に潜り込んでいた泥棒のグループと出会う。
リーダーのベケットに掛け合い仲間にしてもらおうとするが、帝国軍に拘束され投獄されてしまう。
だがその獄中でチューバッカと知り合い、二人で協力して脱獄し、強引にベケットの仲間として加わった。

ベケットたちは、大量のコクアシウムを狙う作戦を考えていた。
チームは首尾よく走行列車からコクアシウムを盗み出そうとしたが、そこに宿敵のエンフィス・ネストの集団が現れ、コクアシウムを強奪しようとした。
2つのチームは熾烈な争いをし、コクアシウムは谷底に落ち大爆発、さらにベケットたちはパイロットのリオとベケットの愛人ヴァルを失った。

コクアシウムはベケットたちが所属する犯罪集団クリムゾン・ドーンからの依頼だった。
ベケットはソロ、チューバッカとともに事の顛末をボスのドライデン・ヴォスに報告に行く。
そこでヴォスの副官だったのは、なんとかつてのいソロの恋人キーラだった。
ベケットはドライデンに、仕事をしくじった埋め合わせとして、大量のコクアシウムを手に入れると約束する。ドライデンはそれを了承、お目付け役としてキーラを同行させた。
コクアシウムを手に入れるためには高速な運搬船が必要だった。
キーラが心当たりがあると言ったため、一行はランド・カルリジアンのもとを訪ねる。
ランドは高速船ミレニアム・ファルコン号を所有していたのだ。

作品は賛否両論入り乱れているようだが、個人的には良くも悪くも「スター・ウォーズ」シリーズだな、と思った。
前半で問題が起き、それを解決するために後半のクライマックスシーンが用意されている、という展開は、スター・ウォーズの定番である。
とは言え、ハン・ソロとチューバッカ、ランド、そしてミレニアム・ファルコン号を強引に結び付けた作品と、言えなくもない。
メインストーリーの前日譚と言うことで、だいたい展開も結末も想像できてしまったことも、評価を下げた一因か。
ただ、観ているものが「スター・ウォーズ」シリーズにどういう思い入れを持っているかによって、この作品への評価は変わるんじゃないかと思った。

では、個人的にはどうだったかといえば、「ローグ・ワン」の時のような感動はなかった。
メイン作品へのオマージュと思われるセリフがたくさんあった部分は面白かったが、「おおっ!」と思わせるような新しい発見はなかった。
唯一気になったのは、キーラのその後だ。
ネットではレイの母親説が持ち上がっているようだが、もし本当に「EP9」にうまく結びつけているのであれば、この時期にこの作品を公開した意味も大きいと思う。
そういう意味では、「EP9」の公開後にこの作品の評価も大きく変わるかもしれない。



84.ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー



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ラストの「オーシャンズ13」だ。

オーシャン(ジョージ・クルーニー)の仲間内では一番の資産家のルーベンが(エリオット・グールド)が、かつてラスベガスで同じ仕事をしていたウィリー・バンク(アル・パチーノ)に騙され、資産を失ってしまった。
ショックで病に伏してしまったルーベンのために、オーシャンをはじめとした10人がバンクからカネを取り戻すことを画策する。
狙いはバンクが新にオープンするホテルのカジノである。
バンクは難攻不落のセキュリティシステムを構築しているが、オーシャンたちは地下を掘り進んで擬似的な地震を発生させ、システムをストップさせる計画を立てた。
しかし地下を掘るドリルが故障、資金不足で計画は暗礁に乗り上げかける。
オーシャンたちは手詰まりになるが、ラスティー(ブラッド・ピット)は窮余の策として、「11」「12」でオーシャンたちの敵であったベネディクト(アンディ・ガルシア)に資金援助を請う事を提案する。
ベネディクトは新興勢力のバンクを面白く思っていなかったため、オーシャンの話に興味を示した。
だが資金援助の条件として、バンクが大切にしているダイヤを盗み出すことを要求してきた。

「11」から始まって回を追うごとに数字を増やしているのだが、「13」まで来ると仲間も強引になってくる。
前作はオリジナルの11人にテスが加わって「12」になったが、今回はテスも抜けてしまったので2人加えなければならない。
そしてこの二人が誰なのかがわかりづらい。
おそらく、システム攻略のキーマンとなるローマンと資金提供するベネディクトだと思うが、二人とも金庫破りおよびダイヤを盗み出す作戦に、直接かかわっていない。
むしろ、仲間に引き入れたバンクカジノのコンシェルジュであるデビーの方が、直接的に役に立っている。

前作の敵役を仲間に引き入れる、前作に登場したライナス(マット・デイモン)の両親ネタを繰り返す、などシリーズ物の基本に沿った展開となっているが、登場人物が多くなっているのにその役割があまり整理されていないため、見ていて今一つモヤモヤ感が残ってしまった。、
ハッキリ言って軽業師のイエン(シャオボー・チン)は見せ場が1カ所だけだし、双子のモロイ兄弟も、サイコロ工場でのエピソードは笑いとしては面白いが、ストーリー全体の中ではあまり意味のないエピソードになっている。
終盤に出てきたトゥルアー(ヴァンサン・カッセル)もただの間抜け役となってしまっていて、無理やり登場させる必要はなかったんじゃないかとも思う。


83.オーシャンズ13


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続いて「オーシャンズ12」。
「オーシャンズ11」が期待ほどではなかったので、「オーシャンズ12」と「13」はロードショウ公開時に観ていなかった。

前作から3年、ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)はテス(ジュリア・ロバーツ)とよりを戻して幸せな生活を送っていた。
一方ラスティはロスでホテル経営を行うが、事業は火の車で巧くいっていなかった。
その他のメンバーもそれぞれ生活を送っていたが、全員が前回ハメたベネディクト(アンディ・ガルシア)に居所を突き止められ、奪った金に利子を付けて返金するよう脅されていた。
なぜベネディクトに全員の居所がバレたのか、その謎も残っているものの、2週間後には盗んだカネの支払いをしなければならないため、ダニーたちはオランダに飛んだ。
オランダで情報を仕切るマツイと接触したダニーたちは、屋敷から一切外出しない偏屈な老人のコレクションを狙うことにした。
そして外から金庫を狙い撃つために、ラスティは屋敷全体を持ち上げる事を提案。
首尾よく金庫を開けることはできたのだが、中にお目当ての獲物はなく誰かが仕掛けたレコーダーのみがあった。

ラスティが屋敷を持ち上げる案を考えたのは、かつて恋人だったユーロポールの捜査官イザベル(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)から、同様の手口を教えてもらっていたからだ。
そして今回ダニーたちの犯行の捜査を行ったのも、イザベラだった
イザベラは屋敷を持ち上げるという手口から、犯人はラスティであると考える。
そしてラスティの泊まる部屋に行き、彼から携帯電話を奪ってしまう。

一方ダニーは、誰が金庫から先に獲物を盗み出したのかを突き止めた。
イタリア貴族の称号を持つトゥルアー(ヴァンサン・カッセル)だった。
トゥルアーは伝説の大泥棒ルマークの弟子だが、トゥルアーよりもダニーを評価していた。
そのことを面白く思わなかったトゥルアーが、ダニーに挑戦してきたのだ。
ベネディクトにダニーたちの居場所を教えたのも、トゥルアーだった。

トゥルアーは、ローマの美術館で展示される「ファベルジェの卵」を盗む勝負をしようとダニーに持ちかける。
そしてもしダニーたちが勝てば、ベネディクトへの支払いを自分が行うと言った。
他にカネを用意する当てのないダニーは、トゥルアーの挑戦を受けることにした。

元々のオリジナルにはない続編である。
舞台をヨーロッパに移し、ブルース・ウィリスを本人役で出演させジュリア・ロバーツをイジりまくるなど、なかなか面白い趣向となっている。
だがトゥルアーの存在が強引すぎる。
貴族の血を引く大金持ちで、かつ天才的な大泥棒と言う設定のため、不可能な事は何もない「なんでもアリ」な存在になってしまっている。
「最強の敵」と言う設定にしたかったのかもしれないが、アニメに近い非現実的過ぎなキャラになっているため、ちょっと興ざめしてしまった。

前作でダニーとテスがよりを戻したように、今回はラスティーとイザベルがよりを戻す展開にしているのだが、その部分もやや強引。
全体的に大味な印象が残る作品だった。



82.オーシャンズ12


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もうすぐ「オーシャンズ8」が公開されるので、その前に過去のオーシャンズシリーズをおさらいしようとまとめてDVDをレンタルしてきた。

まず「オーシャンズ11」。
この作品はロードショウ公開時に観ているが、正直それほど面白いと思わなかった。

世界に名を馳せた大泥棒ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)はニュージャージーの刑務所から仮出所したが、投獄中に妻に離婚をされていた。
そんなダニーは新聞で、かつての師匠ルーベン(エリオット・グールド)が経営していたラスベガスのホテルの取り壊し記事を見かける。
仮出所のため州を出ることは禁じられているのだが、ダニーはすぐにラスベガスに向かった。

ラスベガスでは以前相棒だったラスティ(ブラッド・ピット)が、役者相手にポーカーの勝ち方を指導していた。
もちろんラスティはそんな境遇に満足していたわけではなく、すぐにダニーの新しい計画に興味を示す。
そこでラスティは、いろいろなスペシャリストの仲間を集める。
その中には、ルーベンも入っていた。

ルーベンのホテルをつぶしたのはベネディクト(アンディ・ガルシア)だ。
ベネディクトは「ベラージオ」、「ミラージュ」、「MGMグランド」を所有し、ラスベガスでも一番実力者である。
このベネディクトが経営する3つのカジノの莫大な売り上げを保管る金庫、それがダニーの狙いだった。
不可能な計画を可能にするために、ラスティを含む11人の仲間が集められる。
だがラスティが仲間と調査を進めるうちに、ベネディクトの愛人がかつてのダニーの妻テス(ジュリア・ロバーツ)であることに気付いた。
ダニーの本当の狙いは金庫のカネではなく、テスを取り戻すことではないのか。
そもそもが不可能に近い計画だが、狙いがカネではなく別にあるのならば、成功の確率はさらに低くなる。
ラスティがダニーを問い詰めると、ダニーは計画が巧く行けばカネも手に入りテスも取り戻せると言った。

オリジナル作品の「オーシャンと11人の仲間」は未見だが、名作の呼び声が高い。
そのためロードショウ時はかなり期待して観に行ったのだが、期待ほどではなかった。
その時思ったのが、日本人は「ルパンIII世」を見ているため、難攻不落の金庫をからカネを盗み出す、と言うシチュエーションを見慣れてしまっているのかもしれない。
また、敵であるベネディクトとの駆け引き、そして仲間のラスティとの駆け引きもなかなか面白いのだが、「スティング」と比較すると、このコンゲーム的要素もやや弱いような気がする。

出演者が豪華であるという点も、期待感を無意味に高めてしまったかもしれない。
面白い作品だと思うが、今回も初めて見たときと同じ感想になってしまった。


81.オーシャンズ11(再)


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