3部作となっている、長編アニメ映画版ゴジラだ。
前作がグズグズだったので観に行くかどうかかなり迷ったが、時間があったので観に行くことにした。
すると今回は、前作よりはかなりわかりやすい作りになっていた。

前作で、地球に帰還した移民団はそこにいたゴジラを倒したものの、新たに超大型の「ゴジラ・アース」と遭遇して、攻撃部隊は壊滅状態になっていた。
地球の衛星軌道上に待機していた母船では、この「ゴジラ・アース」を倒すことは不可能と判断、このまま別の惑星を探査する方向に決定しかけていた。
だが一部から、地上の攻撃部隊がまだ生存しているかもしれないとの声が上がり、48時間だけ彼らからの連絡を待つこととなった。

地上では、いくつかの部隊が生き残っていた。
攻撃部隊の指揮官だったハルオ・サカキをはじめ、ほとんどのメンバーは地球に生存していたフツア族に助けられていた。
フツア族は機械的な道具を持たず、一見原始的な暮らしをしていたが、かなり高い文明を持ち暮らしていた。
そして言葉が通じなくともテレパシーで更新する能力に加え、さらにすぐに言語を理解する能力も備えていた。

フツア族が大きく生態系の変化した地球で生き残ってきた要因の一つは、かつてビルサルドが対ゴジラ兵器として開発しようとしていたメカゴジラに使われる、ナノメタルにあった。
メカゴジラは完成前にゴジラに破壊されてい間ったが、その構成要素であったナノメタルは元素として残っていた。
ナノメタルは他の物質を取り込み自ら増殖する性質を持っており、2万年の間に自らを増殖させ、さらにかつてのプログラムに従い、富士山麓に対ゴジラ用の大きな都市を作っていた。
ビルサルドの技官ムルエル・ガルグはこの都市をメカゴジラ・シティと命名、ここにゴジラ・アースを呼び込めば倒せると計算した。
ハルオは指揮官ととしてゴジラ・アースを倒すと判断、折しも母船から引揚げ艇が到着したが、誰一人として母船に戻るものはいなかった。

ガルグの計算によれば、数日で対ゴジラ・アースの兵器が用意できるはずだった。
しかし攻撃用兵器の生産効率を上げるため、防御用のかく乱ガスの生産をセーブした事により、ゴジラ・アースにメカゴジラ・シティの存在を気付かれてしまう。
さらにゴジラ・アースが発する熱線により、メカゴジラ・シティの機能が焼かれてしまった。
ゴジラ・アースとメカゴジラ・シティのギリギリの攻防が始まる。

前作では、なぜ宇宙人が2民族も現れたのにメカゴジラが間に合わず、まったく役に立たないまま一緒に移民するのかとか、設定に不思議な部分が多かった。
しかしこれは、すべて2作目、3作目への布石だったのだろう。
前作もゴジラとのバトルシーンはなかなかの完成度だったので、設定の不自然さが逆に悪目立ちする作りになってしまっていた。
しかしこの作品では、ナノメタルと言う「ご都合主義の何でもアリ」的スーパー兵器が登場する部分はやや気になるものの、それ以外はストーリー展開も悪くない。
この後登場する怪獣たちについても、かなり期待を持たせる布石の打ち方になっている。

では1作目はどうすればよかったのかと言うと、おそらく時系列順に並べるのではなく、まず地球に戻ってゴジラを索敵するあたりから、物語を始めればよかったのだと思う。
その段階で、ビルサルドとエクシフをの役割をもっと明確にしておけば、2種族が役立たずのまま地球から逃げることになった、と言う印象にはならかなったと思う。

いずれにしろ、1作目がグズグズだったのでかなりガッカリしたが、2作目で一気に盛り返してきた。
2作目の上映日数が短かったため、3作目の劇場数が減ってしまうかもしれない部分はやや気になるところだが、秋の最終話に期待したいと思う。


76.GODZILLA 決戦機動増殖都市


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カンヌでパルムドールを獲得した是枝作品。
予告編やTVCMでだいたいのストーリーは予測しており、ほぼその通りの展開であったが、それでも見終わった後は唸らせる作品であった。

日雇いで工事現場で働く柴田治(リリー・フランキー)は、クリーニング店に勤める妻の信代(安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)、そして祖母の初枝(樹木希林)の5人で暮らしていた。
住む家は初枝の家で、築何十年もたった2間しかないボロボロの狭い平屋。
そこで家族5人が生活していた。
そしてこの家族は、治と信代が働き初枝の年金はあるものの、生活費の足りない分を万引きで補っていたのだ。

ある寒い夜、治と祥太が万引きから戻る途中、アパートの玄関先で震えている少女を発見する。
かわいそうに思った治が家に連れて帰るが、信代は誘拐になるから家に帰そうと主張する。
仕方なく治は信代とともに少女を家に帰そうとするが、その部屋からは夫婦の怒鳴りあう声が聞こえてきた。
その中には「私だって生みたくて生んだわけじゃない」という女性の声もあった。
少女の体に傷があったこともあり、治と信代は少女を連れ帰って一緒に暮らすことにした。

貧しいものの仲良く暮らす家族に囲まれて、少女は少しずつ心を開いていく。
だがそんなときTVのワイドショウでは、少女が行方不明になっているのに捜索願いが出されておらず、両親が少女を殺した疑いがある、と報じていた。
治と信代は少女の髪を切り、「りん」と言う名前を付けて隠すことにした。

その後治は、ケガをして工事現場の仕事を休まざるを得なくなる。
そのため祥太との万引きを増やすことになるのだが、そこにりんも連れて行ってしまう。
やがてりんも万引きを覚えようとし始めた。
一方信代も、クリーニング店の仕事をリストラされてしまう。
家族はりんを迎えてさらに明るく暮らすようになったが、あることがきっかけで、その形が崩壊してしまうのだった。

「歩いても 歩いても」「そして父になる」「海街diary」「海よりもまだ深く」と、家族のつながりの機微をテーマにし続けた是枝裕和。
これまでのどの作品も問題を抱えた家族の葛藤がテーマになっていて、未見だが「奇跡」もおそらくそうだったのだと思う。
そして今回も、絶妙な距離感の家族を描いている。
「そして父になる」だけは現在進行形の物語だが、それ以外の作品は、一見家族は安定して暮らしているように見えるが、過去のわだかまりを抱えていてそれが解消できていない。
今回の作品も、その部分を鋭くえぐっている。

家族に優しいように見える初枝だが、自分を捨てて他の女と家庭を作って死んだ亭主を許したわけではなく、事あるごとに後妻の息子の家にある仏壇に手を合わせに行く。
息子は申し訳なさそうに毎回3万円を差し出し、初枝はそれを当然のように受け取る。
そしてそれ以上に、後妻の息子夫婦に仕返しをし続けている。
それぞれ過去を持つ治、信代、亜紀はその初枝に甘えているのだが、初枝は自分を頼る家族の面倒はしっかり見ていた。

仲良く暮らしているように見えて、実は全員が家族を手放しで信頼しているわけではない。
互いに、心の一番深いところではつながりあえていない事がわかっていて、いつ裏切られても傷つかないように自分を護っている。
その微妙な距離感が、ストーリーが進むにつれ浮き彫りになり、見ていて切なくなってくる。

はっきり言って、感動作品ではない。
大人も子供も、必死に頑張って自分の弱さを隠している部分に、奇妙な共感を覚える作品だ。
ラストもはっきり光が見えているわけではないのだが、映画としての完成度は非常に高いと思う。
評判にたがわぬ名作であった。


75.万引き家族


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前作は内容がやや暗く、下品なギャグも多かったのであまり好きになれなかったが、今回は日本人でも笑えるセリフが多く、かなり笑えるストーリーになっていた。

前作でヴァネッサと結ばれたウェイド/デッドプール(ライアン・レイノルズ)は、世界を股にかけ悪人を成敗していた。
二人が出会った記念日にやっと部屋に戻るのだが、その時ヴァネッサはウェイドを狙った殺し屋に殺されてしまう。
絶望して自棄になったウェイドは自殺を試みるが、能力のせいで死ねない。
そんなウェイドを、コロッサスがX-MENにスカウトする。
子供のX-MENを保護する施設「エセックス」で、一人のX-MENが暴れているという通報を受け、ウェイド、コロッサス、ティーンエイジは出動する。
暴れていたのはラッセルという太った少年で、手のひらから火の玉を出す能力を持っていた。
彼は施設で理事長や教師に虐待されたと主張、その話を信じたウェイドは教師を殺してしまう。
ウェイドとラッセルはすぐに取り押さえられ、刑務所であるアイスボックスに送られた。

その頃未来から、ケーブルという半身サイボーグ化された男が現代にやってきた。
彼は未来で、妻と娘をラッセルに殺されていた。
現代でラッセルを殺害し、未来を変えるために現代に来たのだった。
ケーブルはアイスボックスを襲撃し、ラッセル殺害を試みる。
ラッセルの破壊力はすさまじく、アイスボックスはめちゃくちゃにされてしまう。
しかしウェイドが阻止をすることにより、ケーブルはラッセル殺害に失敗する。

アイスボックスが破壊されたため、囚人たちは新しい刑務所に移ることになった。
ケーブルはその護送車を狙っており、ウェイドはラッセルを守るため、ミュータントを募って「X-フォース」を結成した。
しかし「X-フォース」で唯一使える人材は、強運の女性ドミノのみ。
それ以外のメンバーは戦う前に死んでしまった。
それでもなんとかウェイドが護送車に追いつくと、すぐにケーブルが襲い掛かってきた。
護送車は大破、そして最強のX-MENであるジャガーノートが自由になってしまう。
ラッセルはジャガーノートとともに、理事長を殺害するために「エセックス」に向かう。

ストーリーはシリアスに構成されているが、セリフは最初から最後までギャグが詰め込まれている。
しかも非常に間がいい。
そのギャグも前作と違って下品なものばかりではなく、色々な映画のパロディや揶揄など、ウィットに富んだものが多かった。
私はX-MENシリーズをまったく観ていないため、おそらく半分くらいしかわからなかったが、それでもかなり楽しめた。
オープニングのスタッフロールから、スタッフいじりを行っていたのも笑えた。
同じマーベルグループのためアベンジャーズいじりはなかったように思うが、ライバルのDCユニバースに対しては「DCユニバースの暗いキャラかよ」などといういじりもあった。
この面白さなら、おそらく次回作も制作されるだろう。
楽しみである。

さらにウェイドは「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」にも出演しているらしいので、X-MENシリーズも見直してみようと思った。

74.デッドプール2


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溜まっている映画の感想もあるのだが、書かずにはいられない。
早朝のW杯ポルトガル-スペイン戦は凄い試合だった。
少しでもサッカーが好きな人なら、結果が分かっていても、死ぬまでに一度はこの試合を見ておくべきだろう。
そのレベルの試合だ。

前半4分にいきなりポルトガルがC.ロナウドのPKで先制。
その後しばらくは、ポルトガルの堅守にスペインが攻めあぐねる展開。
これはスペイン、ボール持たされるがゴールを割れずに敗れる展開か、と思いきや、24分にジエゴ・コスタが個人技で強引に2人のDFを振り切って気合いの同点ゴール!
予想通り、第一戦から両チーム本気ガチモードの戦いになった。

そして前半44分、入ったクロスをゲテスが落としてC.ロナウドが弾丸シュート。
ボールはスペインのキーパー、デ・ヘアの手を弾いてゴールマウスに吸い込まれた。
ここで前半が終了。

前半を見て思ったのは、ポルトガルは単なるC.ロナウドのワンマンチームではなく、堅守速攻の戦術がチーム全体に浸透された、完成したチームということだ。
欧州予選は10試合で失点はたったの4。
速攻も単純にC.ロナウドにボールを集めるだけではなく、相手チームのバイタルエリアにボールを放り込み、それを受ける選手がDFを引き付ける。
その間にC.ロナウドが空いたスペースに走りこんでチャンスを作り、ゴール前にボールを戻す。
最後はそこからゴール前に詰めたC.ロナウドが猛スピードのシュートでゴールを割る。
中継で解説者も言っていたが、若いゲデスというFWがC.ロナウドとの相性が良く、2点目も絶妙にC.ロナウドの前にボールを出していた。

一方スペインは、華麗なパスサッカーに衰えはない。
加えてサイドからの攻撃も巧みだ。
中盤でボールを持つと必ずDFラインを押し上げ、ポルトガルにほとんどボールを持たせない。
そして後半もパスをつないでポルトガルのゴール前に迫り、後半10分に得たFKからまともやジエゴ・コスタが押し込んで再び追いついた。
その直後の後半13分、今度は左サイドから崩し最後は右サイドを駆け上がっていたナチョが逆転のゴール。
ナチョはC.ロナウドがPKを決めたときにファウルをしていたので、会心の一撃だっただろう。

その後約30分間は、スペインがボールをキープして試合は進む。
ポルトガルファン以外の世界中の誰もが、試合巧者のスペインがこのまま逃げ切ると思っただろう。
スペインは後半25分に要のイニエスタを下げ、同32分には2得点のジエゴ・コスタも下げた。
C.ロナウドも次第に苛立ち始める
しかし後半43分、一瞬の隙をついたC.ロナウドがゴール前でボールを持つ。
スペインDFがたまらずファウルで止めるが、ここで得たFKをC.ロナウドが芸術的なキックで決めハットトリック。

ここからポルトガルが勢いに乗り、アディショナルタイムではポルトガルが逆転しそうな勢いだった。
だがここでC.ロナウドが右足を痛める。
もうポルトガルはC.ロナウドにパスを出せない。
今度はスペインが押し込み始めるが、ここでタイムアップ。
前半4分のPKからタイムアップまで、まるで脚本に従って選手がプレイしたかのような、劇的な試合だった。

スペインは、2戦目はモロッコに勝ったイランとの試合になる。
イランも勝てばグループリーグ勝ち上がりが決定、引き分けてもまだ可能性が残るので、魂を込めて戦いに来るだろう。
一方初戦に負けて意気消沈しているモロッコと戦うポルトガルは、C.ロナウドの状態に不安は残るもののやや有利か。

まだ今大会はほとんど試合を見ていないが、それでもこの2チームに勝てるチームがあるのかと疑問に思う。
ひょっとしたら本当に、決勝はこの2チームの再戦になるかもしれない。


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1973年に実際にローマで起きた誘拐事件をモチーフにした作品だ。
事実に脚色を加えているらしいが、リドリー・スコットらしいスリリングな作品になっていた。

第二次世界大戦直後、ジャン・ポール・ゲティはサウジアラビアの油田採掘権を手に入れた。
当時、砂漠から石油を運び出すことは不可能だと誰もが考えていたが、ゲティは巨大なタンカーを建造して石油の輸出に成功、一躍世界一の億万長者となった。
ゲティは家族を顧みず、ビジネスに没頭していた。
そのため息子家族ともほとんど連絡を取っていなかった。

ゲティJr.は美しい妻、子供たちとアメリカで暮らしていたが、仕事がなかった。
妻は父から仕事をもらえばと言うが、Jr.は石油関係の仕事に就きたいと思っていなかった。
しかしゲティからローマに来るようにと連絡を受け、家族を連れてローマに行くと、石油会社の副社長およびヨーロッパエリアの責任者の仕事を任されることになってしまう。
だがJr.はプレッシャーに押しつぶされ、数年でアルコール依存症になってしまった。

Jr.の妻ゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)は夫との離婚を決意し、財産は放棄するので子供たちの保護権を主張する。
しかしゲティはゲイルの主張を受け入れようとしない。
そんな中、長男のゲティ3世のポールが誘拐されてしまう。
犯人グループは身代金として1700万ドルを要求するが、到底ゲイルに支払える額ではない。
ゲイルはゲティに身代金の支払いを頼みに行くが、ゲティはゲイルと会おうともしない。
それどころか待ち受ける記者たちの前で、「身代金は一切払うつもりはない」と断言してしまう。
ゲイルはショックを受けていら立つが、彼女の前にゲイルから送られた元FBIの交渉人チェイスが現れた。

チェイスはさまざまな情報網を駆使して、ポールが左翼のグループとつるんでいたことを突き止める。
そして彼らと狂言誘拐を計画し、祖父から身代金を巻き上げようとしていたことも掴む。
しかし左翼グループのリーダーは、誘拐したのは自分たちではない、ポールは別のグループと手を組んだのだろうと告げる。
チェイスから狂言誘拐の可能性を聞いたゲティは、さらに身代金を払おうとしなくなる。
だがポールは狂言ではなく、本当に誘拐されていた。

ゲイルとゲティの駆け引き、間に入るチェイス、そして犯人とゲイル、チェイスの駆け引きなど、ドラマティックなストーリーが展開する。
さらに犯人がポールをマフィアに売り飛ばし、そこから必死で逃げようとするポール。
希望と絶望のメリハリのつけ方がうまく、実際に起きた話がベースとは思えないほどの面白さだ。
そしてその面白さを引き出しているのが、ミシェル・ウィリアムズの演技力である。

あまり話題になっていないのでもう公開も終了してしまいそうだが、サスペンス好きならどこかで押さえておきたい作品だ。


73.ゲティ家の身代金


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W杯はよく、初戦はどの国も負けないように大事に戦い、2戦目が本気ガチモードと言われる。
初戦で敗戦するとグループリーグを勝ち抜く可能性がほとんどなくなるからだ。
しかし近年の大会では、どの国も初戦からガチモードで戦う。
グループリーグは3戦しかなく、大事に戦っていると勝ち点1差で敗退の憂き目にあうためである。
そして今回も、グループ初戦になかなか面白いカードが組まれている。

まず注目はグループBの初戦、スペイン-ポルトガル戦だ。
このカードはそのまま、決勝戦で再戦になる可能性すらある。
日本時間は15日(土)の早朝、是が非でも見逃せないカードだ。

そしてその裏のカードとなるモロッコ-イランも面白い。
この2カ国はここで引き分けてしまうと、スペイン、ポルトガルの勝ち抜けをアシストするようなものだ。
スペイン、ポルトガルのどちらかが負けることを想定し、残り試合を有利に戦うために絶対に勝ちに行きたい試合である。
負けても引き分けてもグループリーグ敗退がほぼ決定、勝った方にのみグループリーグ通過の可能性が出てくる。

グループDのアルゼンチン-アイスランドもいいカードだ。
アイスランドは国民の規模で言えば新宿区くらい、そんな小国が欧州予選をグループ1位で通過している。
2年前のEURO2016もベスト8に入っており、いかなアルゼンチンと言えども簡単な試合ではない。

グループEは2戦とも注目だ。
ブラジル-スイスも、スペイン-ポルトガルに劣らぬ好カードだ。
ブラジルがスイスの堅守をどう破るか、あるいはスイスが間隙をぬってゴールをするか。
その裏のカードも、生き残りを賭けた1戦だ。
コスタリカは前回ブラジル大会で旋風を巻き起こしベスト8まで進んだ。
準決勝もオランダにPK戦で敗れているので、記録上ブラジル大会は無敗である。
対するセルビアは、欧州予選をグループ1位通過している。
あまり強豪のいないグループだったとは言え、欧州予選を1位通過するのは立派だ。
目立たってはいないが、マンUのマティッチをはじめ実力者をそろえており、今大会はセルビアが旋風を巻き起こす可能性もある。
このカードも、負けも引き分けも終了、勝利あるのみの試合である。

グループFは、初戦でドイツとメキシコがぶつかる。
今回ドイツは連覇がかかっており、メンバーから考えるとその可能性は決して低くない。
しかしメキシコも曲者で、W杯の出場国が現在の32カ国になった1994年アメリカ大会以降、すべての大会に出場して必ずグループリーグを突破している。
2002年の日韓大会は前回3位のクロアチア、イタリアと同グループだったが見事に勝ち上がった。
W杯の戦い方を熟知しており、簡単に負けるとは思えない。
ちなみに一時期日本代表監督がアギーレになったのも、体格が似ていてW杯の勝ち方を知っているメキシコ流を取り入れようとしたからである。

最後のH組・・・、これはポーランド-セネガルの方が注目だ。
ハッキリ言って日本がコロンビアに勝つ可能性は、ほぼゼロパーセントだ。
ブラジル大会はファルカオがいなかったのでよもや、とも思ったが、今大会でコロンビアに勝つのはまず無理だろう。
ただ、いかに失点を抑えるかは重要だ。
一方で裏のポーランド-セネガルは死闘である。
勝った方がかなり有利になるのだが、この試合が引き分けになれば、日本にもチャンスが生まれる。
日本は2戦目のセネガル戦を死ぬ気で勝ちに行き、ポーランドがコロンビアに負ければ、最終戦まで可能性が残る。
焦ったポーランド相手に引き分けに持ち込めば、1勝1敗1分で通過もあるだろう。
まあ、かなり希望的観測が強いが・・・。

W杯の期間は1カ月だが、やはり一番面白いのは試合の間隔が詰まったグループリーグの期間、それも初戦が行われる最初の1週間だろう。



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さあ、いよいよW杯である。
1994年アメリカ大会以降、ずっと自分の中で優勝予想をしていたが結果は以下の通り。

1994年アメリカ大会:コロンビア
予想:"ライオンヘッド"バルデラマが大活躍してコロンビアが7か国目の優勝国になる。
結果:バルデラマが不発で予選グループ敗退。選手が帰国した後、DFのエスコバルが地元マフィアに射殺される。

1998年フランス大会:スペイン
予想:W杯前まで無敗のスペイン無敵艦隊、イエロ、ルイス・エンリケ、ラウールに新鋭モリエンテスが加わって、スペインが7か国目の優勝国になる。
結果:グループリーグ初戦のナイジェリア戦がノーガードの打ち合いとなり3-2で逆転負け。そのまま予選グループ敗退。

2002年日韓大会:アルゼンチン
予想:2チームが作れるほど選手層が厚いアルゼンチン、南米予選も余裕の1位通過で普通に考えれば優勝しかありえない。
結果:初戦のナイジェリア戦は無難に引き分けるも、2戦目の因縁のイングランド戦でベッカムにPKを決められ敗北。3戦目のスウェーデン戦はまんまと引き分けに持ち込まれて予選グループ敗退。

2006年ドイツ大会:チェコ
予想:強豪国が多くかなり難しいグループリーグに入ったが、ポボルスキー、ロシツキー、ネドベド、コラーとタレントの揃ったチェコが8か国目の優勝国になる。
結果:初戦のアメリカ戦は3-0で勝利するも、その試合でコラーが怪我で離脱、ガーナ、イタリアに息の根を止められて予選グループ敗退。

2010年南ア大会:ブラジル
ヨーロッパ以外で実施された大会は、すべてブラジルかアルゼンチンが優勝している。次回地元開催を見据えたブラジルが優勝。
結果:準々決勝までは余裕で勝ち上がるが、堅守オランダに爆発力を封じられ2-1で敗退。

2014年ブラジル大会:オランダ
予想:2010年大会準優勝のメンバーがずらりと残っており、準優勝3回のオランダが悲願の初優勝を遂げる。
結果:準決勝のアルゼンチン戦で0-0からPK戦で敗戦するも3位。

こう見てみると、かつては「DEATH NOTE」予想だったが、ここ2大会はまずまずいい線いっている。
では、今大会の優勝候補はと言うと、これはかなり難しい。

まず、ヨーロッパで開催の大会では、過去に一度だけブラジルが優勝したことがあるが、それ以外はすべてヨーロッパの国が優勝している。
ブラジルは地区予選を快進撃しているが、意外と地区予選を快進撃したときは本選での成績が良くなかったりする。
優勝した2002年日韓大会の地区予選も南米予選3位通過で、たしか途中で監督の交代があったと思う。
その後2大会は地区予選を余裕のトップで通過するも優勝しておらず(前回は地区予選なし)、今回も余裕のトップ通過だ。
アルゼンチンもメッシの集大成の大会となり、今回は優勝を狙える。
だが、メッシの「人間としてあり得ない」という発言でイカルディは代表を外されたらしい。
日本のような弱小国のエースなら求心力となるだろうが、タレント揃いのアルゼンチンで極端な発言、行動をすると、ほかの選手が反発をするかもしれない。

ヨーロッパでは、ドイツの連覇に期待がかかっている。
しかしこれまでW杯を連覇した国はイタリアとブラジルのみで、どちらも50年以上前の出場国が少なかった時代の話だ。
そして今回のドイツは、2002年日韓大会のアルゼンチンと同じ匂いがして仕方がない。
あの時のアルゼンチンも選手層が厚く、南米予選もダントツの強さで1位通過しバリバリの優勝候補だったが、初戦を大事に戦いすぎて引き分け、2戦目にイングランドに沈められている。
今回のドイツは初戦が曲者のメキシコ、そして2戦目は、欧州予選のプレーオフでイタリアを破って出場を決めたスウェーデンだ。
初戦引き分けて2戦目に敗戦すると、グループリーグ勝ち上がりもかなり厳しくなる。
メンバーがそろったフランスもかなり有力だが、これもなんとなく1998年フランス大会のスペインに似ている気がして仕方がない。
ただ、フランスのグループCは爆発力のあるアフリカ勢がいないので、グループリーグ敗退はないだろう。
ベルギー、ポーランドも優勝する可能性はあると思うが、今一つ決め手に欠ける。

となると、やはりスペイン、ポルトガルあたりが優勝候補か。
この2カ国は、グループリーグBの初戦で対決する。
この初戦で勝ったチームが優勝と予想しよう。
どちらも全力で第一戦目に入るはずなので引き分けはないと思うが、もし引き分けた場合はスペインか。

いずれにしろ、今大会は優勝経験国から優勝国が出そうで、もし初優勝するとしたらポルトガルかベルギーくらいだろう。


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予告編を見た段階では、神戸連続児童殺傷事件をモチーフにしているのかと思ったが、原作者が執筆時に事件の影響を受けているものの、作品自体は事件とはまったく異なる内容だった。

元週刊誌の記者である益田(生田斗真)は、上司を殴ったことで仕事をクビになり、部品工場に再就職しようとしていた。
益田が工場に行くと、鈴木(瑛太)と名乗る男も入社することになっており、一緒に紹介された。
鈴木は溶接の免許を持っており、工場での仕事に慣れているようだった。
しかし無愛想で同僚と仲良くしようともしない。
寮の先輩とも打ち解けようとせず、みんなが寝静まるまで寮に戻らず、街をフラフラしていた。

そんな中で、ふとした出来事から鈴木は美代子(夏帆)と出会う。
ストーカー的に美代子を追い回す男(忍成修吾)を護ったことがきっかけだった。
二人は少しずつ距離を近づけていく。
そして寮の中でも浮いた存在だった鈴木だが、ある日泥酔して帰ってきた先輩の介抱をして、少しずつ同僚にも心を開くようになっていった。

そんなある日、益田は不注意から工場の機械で指を落としてしまう。
大騒ぎになるなか、鈴木は冷静に益田の指を氷漬けにして病院に向かわせる。
その病院に向かうタクシーの運転手は、山内(佐藤浩市)と言う男だった。

山内の息子はかつて、小学生の子供を殺めていた。
山内はタクシーの運転手をしながら、今でも遺族にお詫びを続けていた。
そして山内は義父の葬儀の時に、別居していた妻(西田尚美)と10年ぶりに再会する。
そこで息子が結婚を考えていることを知る。
息子のために家族を解散したのに、当の息子が家族を作ろうとしていることに激怒する山内だった。

益田は入院中、かつての彼女で雑誌記者の清美(山本美月)の見舞いを受ける。
清美は、埼玉で起こった子供が被害者の殺人事件の取材に行き詰っていた。
この事件は、10年以上前に起きていた猟奇的な連続殺人事件に似ている部分があり、当時犯人として捕まり、現在は行方がわからない少年Aが犯人ではないかと噂されていた。
事件当時にネットで拡散された中学生時代の犯人の写真を見て、益田は鈴木が少年Aではないかと疑い始める。

鈴木は益田の予想通り、少年Aであった。
鈴木はかつての少年院の教育係白石(富田靖子)にだけ心をゆるし、時折連絡を取っていた。
白石は現在も少年院の教育係を続けていたが、少年Aの教育係をしていたことが原因で離婚をし、娘とも疎遠になっていた。

益田は独自にかつての事件の取材をはじめるのだが、そのことを清美に話すと、清美が鈴木の画像を勝手に自分の雑誌に掲載してしまった。
鈴木は一気に好奇の目さらされてしまい、美代子にも距離を置かれてしまう。
だがそんな時、美代子のストーカーだった男が美代子に再接触、人を雇ってレイプさせ、それをDVDに録画させていた。
さらにかつて美代子が出演していたアダルトDVDを、益田と鈴木の住む寮のポストにも投函した。

映画の内容紹介で、ほぼストーリーの全編を書くことになってしまった。
なぜそうなるのかと言うと、登場人物のエピソードがばらばらに動いているからだ。
登場人物にはそれぞれにバックグランドがあり、それを掘り下げる形になっているのだが、益田と鈴木以外は関連性がまったくない。
山内などは、なんで登場しているのかわからないほどの中途半端さだ。

益田の掘り下げ方もかなり平凡で何の捻りもない。
さらに鈴木に関しては、現在の彼の心の闇は表現されているものの、事件の発生時から現在に行きつくまでの内面がまったく表現されていない。
もしこれが原作に忠実であるのならば、作者は事件の影響を受けて、思いつくままに漫然とストーリーを綴ったのではないかと思えてしまう。

出演者も実力者を揃えているだけに、非常に残念作品になってしまった。


72.友罪

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独特の世界観だった「グランド・ブダペスト・ホテル」の監督、ウェス・アンダーソンがアニメを作ったという事でかなり期待していた。
だが、世界観やアニメの見せ方は面白いものの、ストーリーはありきたりな印象を受ける作品だった。

かつて日本では、犬を嫌う小林一族と犬の間で戦争が怒っていた。
犬は小林一族に絶滅寸前まで追い込まれるが、そこに少年侍が現れ小林一族を退治する。
その後少年の魂は祀られるのだが、犬も人間に服従することになった。

そして現在、メガ崎市の小林市長は、犬の伝染病「ドッグ病」対策として、犬をゴミ島に隔離する政策を打ち出す。
血清を開発中の渡辺教授は反対をするものの、小林市長は自分の家で飼っていた犬を隔離第一号として、強引に政策を進めてしまった。
隔離された犬は、市長の養子である小林アタリが飼っていたスポッツだった。
アタリは両親が事故死した後、遠縁の小林市長に引き取られた。
そしてスポッツは、ボディガード犬としてアタリを警護する任務を与えられていた。

スポッツが隔離された6か月後、ゴミ島には多数の犬が隔離されていたが、アタリはそこに小型飛行機でスポッツを捜しに行く。
飛行機は島にたどり着いた後墜落、アタリはレックス、キング、デューク、ボス、チーフの4匹の犬に助けられ、スポッツレックスたちとスポッツを捜すことになる。

犬が英語を話し、人間が日本語を話すという、独特の世界観である。
アニメの動きもかなり計算されており、映画の途中まではかなり興味を持って観ることができた。
しかし犬達に助けられたアタリが小林市長を倒すというストーリーは、平凡の一言、
それぞれの犬にバックグラウンドはあるのだが、特に捻りはなかった。
あえてわかりやすく昔話風な展開にしたのかもしれないが、アニメの動きが抑揚を押さえられているだけに、ストーリー展開が非常に淡泊に感じた。

もうひと捻りあれば評価も違ったと思うが、「実験的作品」の域を出ない作品であった。


71.犬ヶ島


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「後妻業の女」の鶴橋康夫が監督、脚本と言う事で期待して観に行ったが、やや期待はずれであった。
理由は、短編の原作を3本寄り合わせてストーリーを作っているからかもしれない。

長岡藩の勘定方小林寛之進(阿部寛)は、ある日藩主の怒りを買い藩士の任を解かれてしまう。
それでも生真面目な寛之進は、「猫ののみとりになって暮らせ」と言う藩主の言葉を実践するため、のみとり屋を探してそこで働かせてくれと頼みこむ。
のみとり屋の主(風間杜夫)は面倒見のいい男で、侍がのみとり屋に来たという事に意気を感じ、住む場所を含めて寛之進の面倒を見ることにした。
だが寛之進は、肝心ののみとりの仕事が何なのかよくわかっていない。

その翌日、仕事初日に寛之進は、初めてのみとりの仕事内容を知る。
猫ののみとりは建前で、実際には女性と寝る男娼が主な仕事だった。
寛之進は戸惑いながら街に出るが、仲間が次々と客を捕まえて消えていくので、一人ぼっちになってしまう。
だがその寛之進に声を掛けた女(寺島しのぶ)がいた。
女は亡き妻千鶴(寺島しのぶの二役)にそっくりで、寛之進は誘われるまま女と寝てしまう。
だが、事が終わった後に女から「へたくそ」となじられ、寛之進の自尊心は思い切り気づ付けられてしまった。

その後寛之進は、小間物問屋の婿養子清兵衛(豊川悦司)と出会い、彼からテクニックを教わることになる。
やがて寛之進は立派なのみとりとなるのだが、老中田沼意次(桂文枝)の失脚によりのみとりの罪で捕われてしまった。

寛之進が清兵衛にテクニックを教わるシーンまではなかなか面白い。
だがそこから先がグズグズになってしまう。
田沼意次と寛之進の関係の布石が希薄なので、ストーリーの転換となる二人の邂逅シーンに唐突感が出てしまっている。
また藩主の思惑の描き方も、非常にわかりづらい。

もう少し脚本を練り込んで、わかりやすい布石を前半に打っておけば、印象もかなり変わったんじゃないかと思われる。
役者のキャスティングも豪華だったが、作品としてはイマイチな感じになってしまった。


70.のみとり侍



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