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2019年 02月 10日 ( 1 )

ナイト・シャマランの最新作だ。
「アンブレイカブル」「スプリット」に続く3部作の最終話である。

一切怪我も追わず病気もしないアンブレイカブルであるデヴィット(ブルース・ウィリス)は防犯用具店を経営、接触した人物の過去を読み取る特殊能力も用いて勝手に街を警護し、ネットでは警護人として話題になっていた。
そして前作「スプリット」で逃げ出した、女子高生監禁殺人事件の犯人「群れ」を追っていたのだ。

犯人のケビン(ジェームズ・マカヴォイ)は24人の人格を持つため「群れ」と呼ばれていた。
そのうちの一人ビーストになったときは、怪力でショットガンの弾も弾き返す超人となる。
デヴィットは息子のジョセフと、過去の事件から「群れ」が出没しそうなエリアを特定し、パトロールしていた。
すると偶然ケビンと接触、ケビンの過去を読み取り彼が「群れ」であると判断する。
ケビンを追いかけ、監禁中だった女子高生を開放するデヴィット。
しかしそこにケビンがビーストとなって戻ってきたため、バトルとなってしまう。
さらにバトルの途中で市警が駆け付けたため、二人はそのまま逮捕されてしまった。

その後二人は病院内に監禁される。
ケビンはフラッシュを浴びせられると人格が次々と入れ替わるため、巨大なフラッシュ付きの部屋に入れられた。
デヴィットはいきなり暴れたりはしないものの、念のためシャワーノズルに囲まれた部屋に入れられ、万一の時には放水すると警告された。
彼らを尋問するのは医師のエリー・ステイプル(サラ・ポールソン)だ。
ステイプル博士は、20年近く前に大列車事故や航空機事故を引き起こさせた天才イライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)を含め、3人をヒーロー願望に取りつかれた精神病患者として研究を始めた。
3人は並んで質問を受けるのだが、イライジャだけはほとんどステイプル博士の問いに返答しない。
そして彼のずば抜けた頭脳はステイプル博士の目論見を見抜き、黙々とある計画を立てていた。

「アンブレイカブル」を観ていればわかるが、ミスター・ガラスとはイライジャの事だ。
生まれつき骨の組成が弱いため、生涯で100回近くも骨折をしており車椅子の生活である。
イライジャは壊れやすい体の自分に対して、絶対に壊れない体の人間がいるに違いない、そのアンブレイカブルを捜すために航空機事故や大列車事故を計画し、実行したのだ。
だが初めて「アンブレイカブル」を観たときは、壊れやすい自分に対して絶対に壊れない人間もいるはずだ、と言う理論があまりにも強引なため、観終わった後にドン引きしてしまった。
その後「スプリット」も観たが、その時には何も前宣伝がなかったため、ラストシーンまでまさか「アンブレイカブル」とのつながっているとは思わなかった。

そもそも「アンブレイカブル」制作の段階で「スプリット」と「ミスター・ガラス」がどこまで構想されていたのかわからない。
しかし個人的には、「アンブレイカブル」があまりにも強引な作品だったので、その補填として後の2作品が作られたのではないかと思う。
この作品のラストでは、なぜイライジャが不死身の人間を捜したのかが明らかになるのだが、「アンブレイカブル」ではその布石が描かれておらず、単純に壊れやすい自分の対極であるアンブレイカブルを捜しているように見えた。
そのため三部作ではあるものの、当初から構想されていた三部作ではなく、後付けで考えられた三部作のように思えた。

とは言うものの、「スプリット」は単体としても楽しめる作品であったし、「ミスター・ガラス」まで観れば三部作として一応の結末を得ている。
何よりケビン役のジェームズ・マカヴォイの24人格の演技が素晴らしく、それだけでも観る価値がある作品だ。


16.ミスター・ガラス


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