2019年 02月 08日 ( 1 )

原作は冲方丁で、直木賞候補にもなった作品だ。
今を時めく若手俳優をずらりとそろえた話題だ作であるのに、原作者の事があまりフィーチャリングされていないのは、冲方丁のDV騒動のせいか。

廃屋となった病院に、次々とティーンエイジャーが集まってくる。
彼らはみな自殺志願者で、ネットの書き込みで主催者に選ばれた11人だった。
病院の裏口からオートロックのキーを入力して入り、受付の金庫内にある番号札を持って地下室の集会場に集合する。
そして11人が集まったとき、主催者のサトシ(高杉真宙)が現れルールを説明する。
これから全員で自殺に関して最後の議論をし、一人でも反対者がいれば、反対者がいなくなるまで議論を続ける。
自殺をしたくなくなったものは、リタイヤもOK。
サトシがそれらを説明するものの、残りの参加者11人は訝しげにサトシを眺めていた。
理由はサトシの後ろのベッドに、すでに一人死んでいる者が横たわっているからだ。

サトシ自身もよくわからないこのベッドの死亡者は便宜上「ゼロ番」と名付けられた。
ゼロ番の謎は解けないものの、サトシは自殺に関して決を採ろうとする。
しかしゼロ番が死んでいる状況で残りの12人が自殺をすれば、12人がゼロ番を殺した後に自殺したと思われる、だからゼロ番の謎が解けるまで自殺できない、と言い出す者が現れた。
だが中には、そんな事はどうでもよく、人に気付かれる前に早く自殺を決行しようと主張する者もいる。
サトシはまず第一回目の決を採るが、反対者がいるために自殺は決行されない。
12人はゼロ番が車椅子を使っていたことを手掛かりに、まずこの病院に来た順番に自分たちが目撃した情報を証言させ、ゼロ番がいつここに来たのかを探ろうとした。
しかし証言に食い違いが生じ、誰かが何かを隠している事がわかる。
誰が何を隠しているのか、12人はゼロ番がどのルートで地下室に来たのか実証し、真実を明らかにしようとした。
そしてその過程で、12人がどうしてこの場所に集まることになったのかが明らかになってくる。

原作はおそらく「十二人の怒れる男」から発想されたのだろう。
ただ印象としては、12人はちょっとプレイヤーが多すぎた感じだ。
12人全員にストーリーのかかわりを持たせるために、少し話が散漫になっている。
6番のメイコ(黒島結菜)と10番のセイゴ(坂東龍汰)は、理由は真逆だが保険金の受け取りが親と言う部分で、自殺のモチベーション部分が被っているし、その他にも、学校生活になじめない者が2人いて、病気を苦にしている者が3人いる。
ひょっとすると原作はキャラクターの書き分けが巧く行っていたのかもしれない。
しかし映画では各キャラクターの相関関係もそのまま可視化されるため、被っているキャラが目立つようになってしまった。

キャラクターがややゴチャゴチャしてしまった部分以外は、ストーリーの展開は悪くなくラストもいい落とし方だと思う。
何より役者の演技が巧く、キャスティングの妙を感じた。


14.十二人の死にたい子どもたち


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