2018年 09月 12日 ( 1 )

近所のTOHOシネマズで、なんの予告もなくいきなり1週間限定で公開され、偶然観た作品だ。
まったく予備知識なく観たのだが、何とも言えない感動を覚える佳作だった。

ジェームズは外界と隔離された家に両親と住んでいた。
彼が接するのは毎週届けられる「ブリグズビー・ベア」と言う子供向けのビデオテープのみ。
着ぐるみのクマが活躍する子供向け特撮番組だが、その中に数学問題なども組み込まれていた。
そして古いPCで、ブリグズビー・ベアのファンの掲示板に書き込みをするのがジェームズの楽しみだった。
だがある日家に警官がやってきて、ジェームズは25年前に別の両親の元から誘拐され、現在の両親に軟禁されていたのだと告げられる。

いきなり本当の家族と面会し、これまでの自分の常識とはかけ離れた社会に放り出され、ジェームズは戸惑う。
両親はジェームズを気遣い、社会に慣れさせようとするのだが、ジェームズ自身はブリグズビー・ベアの新作ビデオを要求した。
ブリグズリー・ベアは、ジェームズを誘拐した父親が街外れのスタジオで独自に撮影したものだった。
当然新作のビデオは届かない。
ジェームズは自分を保護してくれた刑事に頼み、警察に証拠品として押収されたから撮影用アイテムを何点か譲り受ける。
そこから、自分がブリグズリー・ベアの新しいストーリーを考え始めた。
その頃ジェームズは偶然、妹の友人のSF映画オタクで、自らCGアニメを制作しているスペンサーと出会う。
スペンサーはジェームズに興味を持ち、ブリグズリー・ベアのビデオを借りて帰った。
ビデオを見たスペンサーはブリグズリー・ベアを絶賛、二人は意気投合し、ブリグズリー・ベアの新作を作り始める。

映画が始まったときには、社会に馴染めない主人公がドタバタを繰り広げるコメディかと思っていた。
しかしジェームズの行動はコメディではなく、実際に25年間軟禁された後、いきなり社会に放り出された人間はこんな風に戸惑うのかもしれないと、かなり説得力のある行動をする。
そして両親や妹の戸惑いもリアルで、ひょっとしたらこの映画はシリアスなストーリーで、悲しいエンディングを迎えるのかとドキドキしてしまう。
だが、ジェームズがスペンサーと出会った場面から希望が見え始める。
刑事もジェームズのために危ない橋を渡ったり、誰もがジェームズを気遣って行動する。
途中、ジェームズの行動が逸脱する場面もあるのだが、それもコメディではなくきちんとストーリーのアクセントになっていた。

主役を務めたカイル・ムーニーは共同脚本を担当し、監督とともに「サタデー・ナイト・ライブ」にも出演しているらしい。
従って日本では無名でも、アメリカでは実力を認められているのだろう。
この作品からも、映画製作に関するセンスを感じる。
これからもきっと面白い作品を作ってくれるに違いない。
彼らの次回作が楽しみだ。


110.ブリグズビー・ベア


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