2018年 08月 28日 ( 1 )

もう定番とも言える、森見登美彦原作、ヨーロッパ企画の上田誠が脚本のパターンだ。
劇場版アニメとしては2017年に「夜は短し歩けよ乙女」が公開されている。
作品は「メアリと魔女の花」を破って最優秀アニメーション作品賞を受賞したが、興行的には大スベリだったはずだ。
個人的にも非常に評価がしづらい作品だと感じた。
そして今回は監督が石田祐康に代わった。
おそらくメジャーの長編作品は初監督と思われるが、絵柄としては「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明より、森見作品に合っているように思えた。

小学校4年生のアオヤマ君(北香那)は成績優秀で、自分の将来もはっきりとイメージして日夜研究を行っている。
そのアオヤマ君の今の研究対象は、歯科医院のお姉さん(蒼井優)だ。
アオヤマ君は、ちょっと胸の大きいお姉さんを将来お嫁さんにすることを決めている。
そのためのプレゼンを、お姉さんにしようと計画中だ。

そんなある日、街中のいたるところにペンギンが現れる。
この不思議な現象は当然街の話題となり、アオヤマ君も、ウチダ君と一緒に街を流れる川の上流を探すプロジェクトを研究中に、ペンギンを目撃する。
ペンギンは森の中に消えて行った。
二人でいろいろと研究を続けていると、クラスメートのいじめっ子のスズキ君とその手下に絡まれてしまう。
ウチダ君はなんとか逃げ切るが、アオヤマ君は捕まって自動販売機に縛り付けられてしまった。
そのアオヤマ君を助けたのは、歯科医院のお姉さんだった。
そしてお姉さんがアオヤマ君を助けたときに投げた缶コーラは、空中でペンギンに姿を変えたのだった。

アオヤマ君が歯科医院のお姉さんに甘酸っぱい恋心を描く、ファンタジー作品である。
お姉さんに憧れるアオヤマ君、そのアオヤマ君が好きなハマモトさん、そしてハマモトさんが好きで一緒にいるアオヤマ君をいじめてしまうスズキ君など、小学生の心情面が非常に巧く描かれ、それをストーリーに絶妙に取り込んでいる。
作品中に登場するペンギンと不思議な生き物の存在感も、程よい感じだ。
ただ登場人物が小学生で、その思考および行動範囲でストーリーが展開されるため、どうしても児童文学的な匂いが強くなってしまっている。
それはそれで悪くなく、石田祐康の絵柄もマッチしているので、ジブリ作品のように子供向けに作られた映画と考えれば問題はないと思う。

私自身は森見登美彦作品は読んだことはないが、おそらくかつての星新一的な作品が多いのではないか、と思った。


97.ペンギン・ハイウェイ


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