2018年 05月 16日 ( 2 )

モリー・ブルームはモーグルでオリンピック代表を目指していた。
大学教授の父は子供のころから厳しく、モリーが怪我で手術してドクターストップがかかっても、モリーにスキーを辞めさせることはしなかった。
そしてソルトレイク五輪の予選会、上位の選手が失敗してモリーが代表選手になれるかと思われたが、モリー自身も転倒してしまう。

スキー選手を引退したモリーは、ロサンゼルスに移住してロー・スクール入学を目指していた。
元々学業の成績も良く、すでに入学の権利は得ていたのだが、親の反対を押し切って移住をしたため1年間アルバイトをして資金を貯めることにした。
そして、酒場のウエイトレスのバイトで出会った男と一緒に週末のポーカーゲームの運営を行い始める。
ポーカーゲームの運営は、細く長く客をカモらなければならないが、モリーにはその才覚があった。
しかしその男や客たちと揉め、モリーはロサンゼルスで商売ができなくなる。

モリーは一転、今度はニューヨークでポーカーゲームの商売を始める。
そこでも才覚を発揮して太い顧客をつかむのだが、モリーの商売に目を付けたロシアン・マフィアたちが彼女を食い物にしようと近づいてきた。

実在の人物、モリー・ブルームが書いた自伝が原作である。
従ってストーリーも、ほぼ事実に基づいているのだろう。
こういう事実に基づいたノンフィクションに近い映画の場合、どうしてもストーリーのメリハリもフィクション作品に比べてイマイチになってしまうケースが多い。
ところが、まずモリーの半生が実話とは思えないほど劇的な上に、時間軸を巧く入れ替える演出できちんと作品にメリハリが付いている。

冒頭でモリーがFBIに検挙され、その弁護人と彼女がこれまでの罪状を確認する、と言う流れでストーリーが展開する。
モリーはポーカーゲーム運営のために寝る時間がなく、次々とドラッグに手を出し身も心もボロボロになっていく。
その合間に、スキー代表を目指しいたころのモリーが差し込まれ、彼女の流転する人生が描かれる構成になっている。
この見せ方が巧い。
日本人にはあまり知られていないが、なかなか興味深い映画であった。


67.モリーズ・ゲーム



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天才が登場する東野圭吾作品と言う事で、「ガリレオ」シリーズをイメージして楽しみにしていたのだが、ちょっと毛色の異なる作品であった。

物理学者の青江(櫻井翔)は、温泉地で起きた硫化水素のガス中毒死について調べていた。
事故か事件か、警察から見解を求められた青江は、解放された空間で故意に致死量の硫化水素を撒くことはできないと結論付ける。
しかし刑事の中岡(玉木宏)は、死んだ映像プロデューサー水城の若き後妻千佐都(佐藤江梨子)が犯人ではないかと、推理する。
そして青江は、温泉地で調査を行っているとき若い女性と出会った。
彼女は友達を捜していて、その友達はこの温泉地を事件の少し前の訪ねていたようだった。

その後、別の事件で似たような硫化水素のガス中毒死が発生する。
今度は新聞社に調査を依頼された青江は現地に赴くが、あまりにも前回と似た状況であることを不審に思う。
そしてその現場に、温泉地で出会った若い女性が現れた。
若い女性は円華(広瀬すず)と名乗り、中毒死の現場に案内するよう青江に懇願する。
現場を訪れると円華は状況を見て、寒さで空気が地上に滞留しやすい冬を選んだのだろうとつぶやく。

一方中岡は、二つの事件の死亡者の共通点を見出した。
二つ目の事件の死亡者は売れない役者で、映像プロデューサーの水城とは甘粕才生(豊川悦司)と言うプロデューサーでつながっていた。
中岡が甘粕才生のブログを調べると、彼は8年前に娘を硫化水素による自殺で失っており、巻き添えとなった妻も死亡、息子は意識不明の重体になっていた。
しかし息子は手術により奇跡的に意識を回復、しかしそれまでの記憶はすべてなくしてしまうという悲劇に見舞われていた。
そしてその息子謙人(福士蒼汰)の手術をしたのが、円華の父である羽原教授(リリー・フランキー)であった。

映画の予告編で「ラプラスの悪魔」の話が簡単に語られている。
そして事件の鍵を握るのが、物理学上ではあり得ないオープンスペースでの硫化水素中毒死。
もうこの段階で、ストーリーの大半はわかってしまう。
「ガリレオ」シリーズのように、事件のトリックとなる部分が後から明かされる訳ではない。

また「ガリレオ」シリーズが、天才科学者の湯川が主役だったのに比べ、今回の主役の青江は天才ではない。
事件の周辺を調べるのは刑事の中岡で、核心に気付くのは円華、青江は傍観者に近くなってしまっている。
このあたりも興醒めだった。
だったら最初から円華を主役に脚本を書き変えた方がよかったかもしれない。

トリックをすべて「ラプラスの悪魔」の能力で片付けている点も、ご都合主義に思えた。
東野圭吾作品という事で期待が大きかっただけに、ガッカリ感も大きかった。


66.ラプラスの魔女


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