2018年 03月 07日 ( 1 )

めでたく米アカデミー賞で作品賞と監督賞を受賞した。
ギレルモ・デル・トロ監督作品は、「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」は非常に面白かったが、「パンズ・ラビリンス」と「パシフィック・リム」は観ていて気分が悪くなった。
今回はどうかと思ったが、とてもロマンティックなラブストーリーであった。

1960年代、米ソが激しく対立していた時、とあるアメリカの研究施設に謎の物体が運び込まれた。
幼いころに声帯を傷つけられたためしゃべることができないイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)とともにこの研究施設で夜間清掃員をしていた。
ある夜、謎の物体が運び込まれた部屋から、プロジェクトの責任者ストリックランド(マイケル・シャノン)が血だらけで出てきた。
左手の薬指と小指を切断していたのだ。
イライザとゼルダはすぐに部屋を掃除するように命じられる。
そして二人は部屋で、ストリックランドの指を見つけた。

清掃中、イライザは部屋の中の水槽に何かが潜んでいることに気付く。
その後イライザはゼルダの目を盗んではこの部屋に忍び込み、ゆで玉子を与えたりレコードを聞かせ、この不思議な生物とコンタクトを行っていた。
そしてイライザは、この生物が知能を持ち、コミュニケーションを取ることができることを知った。
だがストリックランドは上司からの命令で、この生物をもっと詳しく調べようとする。
そのためには、生きたまま解剖することが必要だった。
部屋に潜んでいる時にこの話を聞いたイライザは、隣の部屋に暮らす老画家のジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)とともに、不思議な生物を逃がす計画を企てる。

イライザ役のサリー・ホーキンスは、美人ではないが非常に魅力的な女性を演じている。
孤児院で育ち、隣人のジャイルズと同僚のゼルダしか友人はいない。
深夜に勤務をして明け方に帰宅する、文字通り日の当たらない生活を一人ぼっちでしていた彼女が、水槽の生物に恋をしてしまう。
そしてイライザと水槽の生物は、すぐに距離を縮めていく。
その過程の描き方が巧みだ。

この監督独特の暗めの映像が、この映画にはピッタリあっている。
「パンズ・ラビリンス」では、ドSの将校の行動があまりにも酷くてそのシーンも長く、気分が悪くなった。
今回も、銃弾に貫かれた頬の穴に指を突っ込むなどこの監督特有のグロさはあるのだが、ほんの数シーンなので気になることもなかった。

イライザが水槽の部屋にあまりにも簡単に出入りできたり、生物を殺害しても解剖はできるからスパイの行動は意味ないのではないか、などいろいろと整合性が危うい部分もある。
ただ、そのあたりの矛盾を感じさせないほど、全体の雰囲気が良い映画になっている。

個人的に「スリー・ビルボード」の方が面白いと思ったが、少なくとも昨年作品賞を受賞した「ムーンライト」よりは数倍面白い映画だった。


28.シェイプ・オブ・ウォーター


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