2014年 08月 31日 ( 1 )

奇才、三池崇史が監督し、市川海老蔵が企画に参加している。
舞台上演される「四谷怪談」の稽古シーンと、現実の男女関係をオーバーラップさせたストーリーだ。

「四谷怪談」で伊右衛門を演じる長谷川浩介(市川海老蔵)と、民谷岩役の後藤美雪(柴咲コウ)は私生活でも恋人同士だった。
だが浩介は遊び人で、美雪以外にもいろいろな女性に手を出していた。
「四谷怪談」で伊藤梅を演じる朝比奈莉緖(中西美帆)もその一人である。
莉緖は勝気な性格で、美雪に対しても思わせぶりな態度を取る。
美雪は当然その事を敏感に察知していた。

四谷怪談は、民谷岩を騙した浪人の伊右衛門が、岩の父である又左ェ門(勝野洋)を殺害し民谷家の養子としてもぐりこむ。
しかし伊右衛門がいつまでも仕官しないため、生活は苦しかった。
そのうち伊右衛門に一目惚れしたと言う伊藤梅が、祖父伊藤喜兵衛(古谷一行)に伊右衛門と一緒になりたいと願いだす。
喜兵衛は伊右衛門に伊藤家に婿入りするように懇願し、梅の乳母槙(根岸季衣)を使って、岩に毒を飲ませてしまう。
そして伊右衛門は、あんまの宅悦(伊藤英明)に岩に夜這をかけるようにけ仕掛けたたうえ、二人を斬り捨ててしまうのだった。
その後伊右衛門は伊藤家に行くものの、岩の恨みで錯乱してしまい、梅を岩と思いこんで斬り殺してしまう。

この四谷怪談の稽古のシーンを挟みながら、現実のストーリーが進行する。
伊右衛門が仕官しないでゴロゴロしている稽古のあたりから、現実の浩介と美雪の関係もギクシャクしてくる。
すでにその段階から莉緖の影がチラチラ見えてくるので、美雪は情緒不安定気味になってしまう。

さらに、岩が毒を飲まされるあたりから、美雪は完全に自分を失ってしまう。
浩介が美雪の部屋に行くと、美雪は血まみれになって倒れていた。

映画としてはなかなか面白い作りである。
舞台美術も美しく、役者陣の演技も素晴らしいので、演劇の四谷怪談と現実の世界の演技がシンクロする部分に違和感がまったくない。
まるでドキュメンタリーでも観ているかのようだで、ストーリーにどんどん引き込まれてしまう。

ただ、終盤の血まみれの美雪がちょっとグロすぎる。
狂喜の真っただ中にいる美雪が表現されているのであるが、ちょっと過激すぎて目を覆ってしまった。
その他のシーンもきちんと作られているので、あのシーンをあそこまでグロくしない方が、むしろ映画としての評価は高かったんじゃないかと思う。
それでもあそこまでやるからこそ、三池崇史と言えるのかもしれないが。

正直、人には薦められない作品だと思うし、個人的には三池崇史と市川海老蔵とコンビなら「一命」の方が好きである。
とにかくカゲキな映画が好きな人にのみおススメする。


112.喰女-クイメ-



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