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「ゴールデンスランバー」

原作伊坂幸太郎、監督中村義洋は、「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」に続いて3作目だ。
個人的には「フィッシュ~」は、この監督にしては今ひとつな感もあったが、今回の「ゴールデンスランバー」は見応えがあった。

今回も舞台は仙台だ。
凱旋パレードを行う金田首相が暗殺され、親友の森田に呼び出された青柳は、首相暗殺の嫌疑をかけられてしまう。
森田は車中で、借金のカタに青柳を呼び出すように指示された事を吐露する。
そして森田に追われるようにして青柳が車を降りた直後、森田を乗せた車は爆発炎上した。
物語はここからスタートする。

巧みに仕組まれた罠にはまる青柳。
なぜ青柳が選ばれたのか、直接的な説明はないが行間で説明している。
そのあたりがこの監督の巧さであろう。
ちなみに以前も日記で書いたが、この監督が撮った直近5作品は以下の通り。

「アヒルと鴨のコインロッカー」
「チーム・バチスタの栄光」
「ジャージの二人」
「フィッシュストーリー」
「ジェネラル・ルージュの凱旋」

「ジャージの二人」は未見だが、「フィッシュ~」も含めてどれも素晴らしい作品だと思う。

そして、「アヒルと鴨~」「フィッシュ~」に続き濱田岳が出演、重要な役どころのキルオを演じている。
ひょっとしたら、原作のファンからすればキルオってこういうイメージではないのかもしれない。
連続通り魔事件の犯人にしては、ちょっと軽すぎるようにも見えるからだ。
でもあのひょうひょうとした不思議なキルオの雰囲気は、濱田岳ならではだと思う。
ダメダメだった「鴨川ホルモー」も、濱田岳がなんとか救ってくれたようなものだった。

伏線の張り方、ストーリーのメリハリも見事。
難癖をつけるなら、クライマックスの花火のシーンからエンディングまでがややあっさりしすぎか。
それと整形外科医についてももうちょっと知りたかったかな。

でも十分満足できた。
これも体調悪い中、頑張って観に行っただけの甲斐はあった作品だ。


13.ゴールデンスランバー

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by ksato1 | 2010-01-31 23:52 | 映画 | Comments(0)