人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ウォンテッド

まず最初に一言。
この映画の主演は、アンジェリーナ・ジョリーじゃねえだろっ!
どう見たって主演はジェームズ・マカヴォイで、アンジェリーナ・ジョリーはモーガン・フリーマンと共に重要な脇役である。

それはそれとして、映画自体はかなり面白かった。

ウェスリーは冴えないサラリーマンだった。
上司から毎日嫌味や小言を浴びせられ、一緒に暮らす彼女は親友と浮気中。
毎日溜まり続けるストレスの中、緊張が高まると鼓動が速くなる病気に悩まされ、発作用の薬に頼る生活だった……。

そんなある日、ドラッグストアで一人の女性が彼の前に現れる。彼女はウェスリーの父が暗殺組織「フラタニティ」に所属していたと告げ、彼自身にも暗殺者の資質があり、自分たちの組織に参加するように勧める。
最初は話を信じなかったウェスリーも、現在のつまらない生活にサヨナラし、組織に参加することを決意した。くじけそうになりながらも厳しい訓練に耐え、暗殺者となり組織の宿敵と対決するウェスリー。
そこで組織と彼自身の秘密と明らかになる。

冴えない日常に不満を感じている主人公など、ズバリ言って「マトリックス」に酷似している部分は多い。
暗殺組織の仕組みも、やや説得力が不足していたりする。
でも、飛び交う弾丸、カーチェイス、列車内での格闘、ラストの対決シーンなど、アクションシーンだけでもこの映画を観る価値がある。
どうしても「マトリックス」と比較したくなっちゃうのだが、アクションだけで言えば遜色はない。
ストーリーもテンポ良く流れる。

そして、ウェスリー役のジェームス・マカヴォイが秀逸。
サラリーマンで冴えない男から、訓練を経てトップクラスの暗殺者へ。
当初監督は、髪型や衣装の変化でウェスリーの成長を表現するつもりだったのだが、その必要はなかったそうだ。
撮影の2ヵ月前からトレーニングを積み、自らスタントもこなしたマカヴォイは、ウェスリーの内面の変化まで見事に演技で表現している。
彼を導くアンジェリーナ・ジョリーのアクションと、暗殺組織のリーダー役モーガン・フリーマンの存在感は、もはや説明不用であろう。

ストーリーはイマイチな部分も多いが、アクション映画好きならきっと好きになれる作品だと思う。
でも「マトリックス」マニアの人は、避けた方がいいかも。

105.ウォンテッド
by ksato1 | 2008-10-10 22:09 | 映画 | Comments(0)