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「全国高等学校クイズ選手権」

ずいぶん前に放送された「全国高等学校クイズ選手権」を録画して見た。

いつもの年なら単純なクイズだけではなく、いろいろとゲーム性を採り入れてドラマチックな構成になるんだけど、今年の全国大会は最初から最後までずーっとスタジオでのクイズ形式。
ほとんどゲーム性はなく、単純に知識の勝負になった。

うーん、ハッキリ言っていま一つだったかな。
昨今の「難問クイズ番組」ブームから今年はこの方法を取り入れたんだろうけど、なんかストレートに進学校だけがクローズアップされる結果になっちゃった。

しかも、ラサール、灘、東海高校以外は、すべて関東圏の学校。
地方の高校教師が見たら、ちょっと苦々しく思うかもしれない。

現代の教育事情の一番の問題は、受験の際の地域格差。
宮崎で高校の教師をしている友人の話によると、彼が浪人中は宮崎にはいい予備校がなく、浪人のために都市部で下宿生活をするか、高校の「予備科」と呼ばれる卒業生対象の授業を受けるかの選択肢しかなかったそうだ。
少子化で大学受験も一時期に比べるとラクになっているとは言うが、やっぱり有名大学に入るための競争は存在しており、インターネットなどが普及していても、逆に地域格差は広がる一方らしい。

まあ、その問題はさておき、番組の演出の方も、灘と開成の学年1位同士のチームを直接競わせたり、直近で決勝で何度も対戦したラサールと浦和をクローズアップしたり。
最初のうちは単純に、高校生なのにスゴイと思いながら見ていたが、なんだか途中からだんだん嫌味に見えてきた。
クローズアップされている数チーム以外、1次予選で落ちた42チームの高校生は、ほとんど顔も映らなかったからね。

毎年楽しみにしている、チーム内の友情とか団結とかが、ほとんど見られなかった。
だったら出演者は高校生じゃなくてもいいじゃん、って感じ。

見終わってからWikiで調べたら、それでも今年は今まで落ち込んでいた視聴率が回復したらしい。
ふーん、そうなんだ。
でも毎年これじゃ、数年で飽きられちゃいそうだけど。

だって特別にクイズの勉強しているチームばっかりが勝っちゃうと、見ている高校生もきっと「このレベルじゃ自分は全国大会にとても進めない」と思って、出場する気がなくなっちゃうと思うし。
知識量や頭の良さだけじゃなくて、チームの団結や友情も大きな要素になっているところが、「オレたちも来年出ようぜ!」と思わせる要因なんじゃないかな。

そもそも前身となった、「アメリカ横断ウルトラクイズ」もそういう要素で人気になってたしね。

来年は今まで通り、もうちょっとゲーム要素も含んだ番組にしてほしいな。
by ksato1 | 2008-09-17 15:26 | 日記 | Comments(0)