「続姿三四郎」
興味がある作品を録画して観ているのだが、「続姿三四郎」は凄かった。
初監督作品の「姿三四郎」は、戦時下で検閲を受け20分ほどカットされたとの事。
映画の冒頭でも字幕でその経緯が解説されていた。
確かに内容も、ちょっと飛び飛びな感じがして今ひとつではあった。
で、「続姿三四郎」なのだが、こちらは凄い。
何が凄いって、まず封切られたのが終戦間近の昭和20年3月。
東京大空襲があった頃に映画なんて封切られたのか、と思ったら、冒頭いきなり米兵が登場し、その米兵をえいやっ、とばかりに姿三四郎が投げ飛ばす。
なるほど、国威高揚の部分も盛り込んでいるのか。
内容は、前作で姿三四郎に敗れた檜垣源之助の兄弟が、三四郎に戦いを挑んでくるというもの。
この流れの中で、三四郎の柔道に破れたために食い詰める事になった柔術家たちが、ファイトマネーを求めて外人が主催するボクシングショウのリングに立ち、打ちのめされるシーンがある。
ラストで檜垣の兄弟と闘う前に、三四郎はこのボクシングショウで外人ボクサーをコテンパンにノすのだが、このシーンはなんかどこかで見た事がある。
おおそうだ、「ロッキー4」だよ。
周りは敵ばかりの大声援の中、一人で立ち向かうロッキー、いや姿三四郎。
三四郎がボクサーを倒した瞬間、おそらく劇場内はやんややんやの喝采が上がったのだろう。
ひょっとしたら、クライマックスの檜垣兄弟との対決より盛り上がったかもしれない。
いやー、さすが黒澤明だよ。
スタローンにも影響を与えていたとは!
さすがにそれはないか(^_^;;
しかし戦中にこんな映画を撮っているなんて、やっぱり凄い監督なんだね、黒澤明って。
55.姿三四郎
56.続姿三四郎
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