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映画3本

昨日はTOHOシネマズが1000円になるので、「えいや!」と入稿物を手荒に印刷所に投げ込んで、映画を観に行った。

まずは「ライラの冒険 黄金の羅針盤(字幕版) 」
原作を未読な事もあるのだろうが、正直な感想は消化不良だ。

画面はよく作りこまれていて世界観はわかったが、人間関係や種族同士の相関図などがよくわからない。
ジプシャンの王と湖の魔女の女王が昔付き合っていたことはわかるのだが、陸の人間とジプシャン、陸の人間と湖の魔女たちがどういう関係で、このあとすんなり手を結ぶのか。
でもジプシャンは下働きしているということは、陸の人間とあんまり友好な関係じゃないのかもしれないね。


3部作の1作目ということで、今回はいろいろと布石の部分が多いのだろうが、なんか長い予告編を見せられたような気がする。
それはそれで悪くないのだが、来週あたり本編が観たい感じだ。


続いて「バンテージ・ポイント」

スペイン訪問中の米大統領が狙撃されるのだが、まずはTV中継車に乗るシガニ―・ウィーバーのディレクター視点でストーリーは進行する。
大統領が現場に向かうのが正午、ここから時間軸が始まり、ある時点でストップ。
画面はVTRを巻き戻すように戻り、今度はSPであるトミーリー・ジョーンズの視点で、正午から再び物語が始まる。
これが何度か繰り返され、キーポイントとなる時点に到達すると、また正午に戻り、別の登場人物の視点で物語は再スタートする。

一つの事件について、異なる立場の複数の人間の視点で描くという手法は、ちょっと「クラッシュ」にも似ているかもしれない。
だが「クラッシュ」のように、時間軸が行ったり来たりして、複数の登場人物の視点が最後に交差する形ではない。
一人の視点を直線的な時間軸で描き、巻き戻し、次の人の視点もまた直線的な時間軸で、と言った具合だ。
時間を戻す際に、あたかもビデオテープを巻き戻すかのような演出を使っている。

時間軸を巻き戻すとうい点では、「ミステリー・トレイン」の見せ方にも似ているかな。
いや、少しずつ全体像が見えてくるという点では、「運命じゃない人」に似ているか。
もちろん「運命じゃない人」とは比べ物にならないほどのペースで、物語は進むんだけどね。

話はなかなか作りこまれており、逆にこれなら最後のカースタントは必要ないような気もする。
それから、ちょっと大統領の生命力が強すぎかな。

でも始まった瞬間からトップギア、最後までダレる事無く楽しめた作品だった。


さあ、2本観終わった段階で、23時30分を回っている。
24時から始まる「魔法にかけられて」を観ようかどうしようか・・・。
終わるのは26時、途中で寝ちゃいそうな気もするけど1000円だしいいか、と、ストレスが溜まっていたことも手伝い勢いで観ることにしてしまった。

で、これが面白かった。

ディズニー自身がディズニーをネタにする映画だが、想像通りの出来栄えだった。

おとぎの国から来たプリンセスとプリンスの天然振りと、それに翻弄されるニューヨーカー。
単純にベタな笑いを取るだけでなく、ちょっとディズニーらしからぬブラックなネタも仕込まれている。
しかもこれが実写だからかなり「キテいる」。

それでいて、ストーリーの落とし所はディズニーならではのラブロマンス。
この部分もいい出来だ。
途中、「ありえない」展開やご都合主義な部分も多数あるが、そもそもディズニーのおとぎ話を笑いのネタにしているのだから、そんな事いちいち気にしても仕方ないだろう。

この手の作品をバカにする輩も多いかもしれないが、素直にこの作品を楽しめた自分が、結構好きだ。
少なくともディズーランド&シーが好きな人なら、たっぷり楽しめる作品だ(ブラックな部分に眉をひそめるかもしれないが)。
公園で行われていたフェスティバルが、いつのまにかディズーランドのパレードになっちゃうのも、予想通りで楽しかったし。

でも、ヒゲ面のいい年したオッサンが一人で観に行く映画ではないね。
24時スタートで観客が少なくてよかったよ。
ちょっと恥ずかしかった。



26.ライラの冒険 黄金の羅針盤(字幕版)
27.バンテージ・ポイント
28.魔法にかけられて
by ksato1 | 2008-03-15 23:44 | 映画 | Comments(0)