エミリー・ブロンテの「嵐が丘」の何度目かの映画化だ。
かなり昔、松田優作の日本版「嵐が丘」をどこかで観ているが、内容はほとんど覚えていないので観に行く事にした。
日本版はおぼろげながら、かなりドロドロした復讐劇のような記憶があったのだが、今回の「嵐が丘」はかなり簡素化されてメロドラマ調になっており、自分の記憶違いかと思ったが、後で調べたところ日本版「嵐が丘」の方が原作に近いようだ。
嵐が丘に住むアーンショウは落ちぶれた地主で、妻を亡くして娘のキャサリン(マーゴット・ロビー)、キャサリンの話し相手のネリー、そしてメイドや下男数人と暮らしていた。
アーンショウはある日、みなしごの少年ヒースクリフを連れて帰ってくる。
アーンショウはヒースクリフをキャサリンの下男にしようと考えたのだ。
ヒースクリフは読み書きもできなかったが、逆にキャサリンはヒースクリフに興味を持つ。
キャサリンのわがままでアーンショウに叱られそうになった時にヒースクリフが身を挺して庇った事で、二人は信頼関係を深めていた。
やがて二人は成人へと成長する。
ある日嵐が丘の隣に、リントン家が引っ越してきた。
キャサリンが興味本位でリントン家を覗きに行ったとき、塀から落ちてケガをしてしまう。
リントン家の若き当主エドガーはキャサリンを招き入れ、妹のイザベラはキャサリンを美しく着飾った。
エドガーはキャサリンを気に入り、やがてプロポーズをする。
キャサリンはプロポーズを受け入れるが、本心ではヒースクリフを愛している事を知っていたネリーが、それでいいのかと問う。
するとキャサリンは、ヒースクリフとは魂で結ばれているが、彼と結婚をすれば落ちぶれるだけで二人とも幸せになれない。
エドガーと結婚してヒースクリフを援助し、彼を一人前にしてみせると言った。
その二人の話をヒースクリフは部屋の外で聞いていたが、前半のプロポーズを受け入れると言う部分だけしか聞いていなかった。
ショックを受けたヒースクリフは嵐が丘を去る。
キャサリンとエドガーは結婚し、数年が経過するが子供に恵まれなかった。
そしてやっと子供を授かった時、地位と資産を手に入れたヒースクリフが嵐が丘に戻ってきた。
二人の間にかつての感情がよみがえり、日々逢瀬を繰り返す。
なぜ今「嵐が丘」なのかと思ったが、作品を観てわかった。
マーゴット・ロビーにキャサリンを演じさせ、彼女のファンの女性層に観てもらおうという狙いなのだ。
そのため内容も、完全なメロドラマになっていた。
原作はキャサリンとヒースクリフ、そしてエドガーやヒンドリーたちと、その子供たちの2世代で構成される。
しかしこの「嵐が丘」はキャサリン、ヒースクリフ、エドガーとその妹のイザベラの1世代だけで、かつヒンドリーは死んだことになっており、登場人物がかなり整理されていた。
内容も復讐劇と言えなくもないが、ヒースクリフの復讐心は自分を裏切ったキャサリンに対してであって、完全に愛憎劇である。
身分の違いと勘違いで成就できなかった恋愛を結婚後に再燃させるというストーリーは、人種や世代を問わず、女性には響くのかもしれない。
これはこれで作品として完結しているとは思うが、この作品をそのまんま原作通りの「嵐が丘」と言うタイトルにしていいのかと言う部分には、ちょっと疑問を感じた。
38.嵐が丘
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