人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「ツーリストファミリー」

良くも悪くもアジアっぽい、観ていていい気分にさせられるコメディ映画だ。

ダースは妻のワサンティ、息子のニドゥとムッリの家族4人で貧困のスリランカを脱出して、海を渡りインドにたどり着いた。
浜辺ではワサンティの兄プラカーシュが待っているはずだったが、警戒中の警官隊に見つかってしまう。
プラカーシュを含めた5人は連行されるが、その車中で次男のムッリが機転を利かせたため、無罪放免で釈放される。

プラカーシュはダースたちをチェンナイの部屋に案内する。
同じタミル語でもスリランカの言葉はインド国内のタミル語と比べると、かなり特徴がある。
スリランカからの難民である事がバレると強制送還されるので、プラカーシュはダースたちに、近隣の住民はもちろん、大家ともできるだけ会話をしないように強く言い含めた。

だがまず、近所の老夫婦の奥さんから、ワサンティが気に入られてしまう。
老夫婦は随分前に駆け落ちしてこの地にやってきて、子供もいないため二人だけでひっそりと暮らしていた。
奥さんはワサンティを家に招待し、ワサンティも料理を持って遊びに行くなど交流が始まった。

大家の主人は警官だったため、ダースはより一層注意をして接していた。
だが大家の娘が長男のニドゥと同年代のため、少しずつ交流が始まってしまう。
ダースは近隣の金持ちの運転手、ムッリは小学校に通い始めたため、一家で近隣の人たちとの交流が始まってしまう。

一方、チェンナイでは反政府組織による爆弾事件が発生しており、警察は必死に犯人を捜していた。
そして警察の現場リーダーが、拷問で容疑者を半殺しにしてしまう。
それでも容疑者が何も証言をしないため、別の警官が防犯カメラを調べると、爆破現場のゴミ箱にゴミを入れているダースの姿が写っていた。
警察はメンツをかけて、当日密入国したスリランカ人一家を探し始める。

素性がバレないように家族全員が注意して行動をするが、いろいろなエピソードで少しずつスリランカからの難民である事がバレていく、と言う構成である。
一家はとてもまじめで親切、かつ末っ子のムッリが「サザエさん」のカツオ的なチャッカリ坊主で笑いを誘う。
この定番の見せ方は、ハッキリ言って古臭く感じるものの悪くはなかった。

この作品で特徴的なのは、一家が素性がバレないように気を付けるスリランカ訛りのタミル語である。
もちろんタミル語の違いは聞いていてもサッパリわからないが、字幕がスリランカ訛りを古語的な言い回しで翻訳しているため、ダースたちの言葉がインド人にはかなり違和感のある訛りである事が理解できる。
大家の警官が、一家がスリランカではなくインドのケララ州出身だろうと勘違いするのも、無理なく思えた。

ラストの教訓的な部分は少々鼻についたが、いい映画だと思った。


28.ツーリストファミリー


※よろしければこちらもご覧ください

●渋谷の墓参り

https://note.com/ksato1966/n/n0b1ae7beaa5f

by ksato1 | 2026-02-13 00:05 | 映画 | Comments(0)