韓国のクライムサスペンス、コリアン・ノワールだ。
個人的には韓国のクライムサスペンスに外れはないと思っているが、この作品もかなり見ごたえがあった。
ミソンは昼は花屋の店長をしているが、自分の店を出すために夜はクラブで働いている。
「アフターお断り」のリストバンドをしているが、ミソンはそれでも店のNo.1だった。
だが店長に騙されて、他のホステスと一緒に多額の借金を背負わされてしまう。
ミソンと一緒に暮らしているドギョンは、白タクの運転手をしていた。
ミソンたちホステスの送り迎えもするが、過去には違法な仕事もしており、その時の仲間のソックから儲け話を持ち掛けられたりする。
ドギョンはソックの誘いを断り、ミソンが店で聞いてきたバスケの勝敗を当てるサイトに全額を賭ける。
予想を当たったがサイトがインチキで、ミソンと貯めた有り金をすべて巻き上げられてしまった。
ドギョンは仕方なく、ソックの儲け話に乗る事にした。
その流れで、ミソンたちが騙されて背負わされた借金も、ドギョンが巻き上げられたインチキサイトも、新しくクラブの社長になったトの仕業だという事がわかる。
ミソンとドギョンは、ソックが独自に狙っていたトの隠した7億ウォンのカネを横取りする計画を立てる。
二人は首尾よくカネの隠し場所を見つけたが、カネの下には7億ウォンなどとは比較にならない大量の金塊が隠されていた。
二人がカネと金塊を車に乗せて帰ろうとしたとき、ソックの車とすれ違う。
運転していたのがドギョンだと気づいたソックは二人を追跡し、カネを奪った。
しかしこれはミソンとドギョンの芝居で、ソックは金塊の事を知らないので、カネだけ渡す事にしたのだ。
計画通りソックはカネを奪ってホクホク顔で立ち去った。
うまく金塊を手に入れた二人だが、これを換金しなければならない。
ミソンは、母であるガヨンを頼ろうと言う。
ガヨンはかつて江南の伝説のホステスと呼ばれ、日本大使館の大使館員の弱みを握り、ホステスを引退していた。
しかし現在はアルコール中毒で廃人のようになっていた。
実の子供であるドギョンは、小さい頃からガヨンに運び屋を強要されていた事もあり、あまり好きではない。
一方ミソンは、女性用シェルターで知り合った際に、あなたも娘と一緒だから一緒に暮らそうと言われ、そこからガヨン、ドギョン母娘と暮らし始めている。
そのため、自分を救ってくれたガヨンを本当の母だと思っていた。
ミソンはガヨンの伝手で、日本の大使館員を使って金塊を日本に運び出そうと考えたのだ。
ガヨンに会うこと自体気が進まなかったドギョンだが、仕方なくガヨンの部屋に行く。
相変わらずボロボロの状態のガヨンから大使館員の連絡先を聞き出したミソンは、大使館員に交渉に行くことにした。
一方ドギョンは、3人分の偽のパスポートと船便のチケットを調達しに行った。
二人が部屋を出ると、気を失っていたと思われたガヨンが目を覚まし、金塊を持ち逃げしてしまう。
さまざまな登場人物の思惑が交錯し、金塊を奪い合うストーリーだ。
冷酷無比のト社長の手先は、「ブル」と呼ばれるスキンヘッドのプロレスラーのようなファンソで、これまた女性である。
男のソックも争奪戦に加わってはいるもののズバリ言ってヘタレ的な脇役で、女性4人の激しい金塊の争奪戦と言っていいだろう。
ミソンとドギョンもガヨンに対する考え方が異なっており意見が対立するのだが、この点がストーリーを面白くしている。
ガヨンの渋太さもなかなかのもので、クライマックス直前まで目が離せない展開が続く。
ただ、ミソンとドギョンの二人がト社長と直接対決する少し前あたりから、やや詰めの甘さが見えてくる。
あれだけ強かったファンソが意外と簡単に片づけられてしまったり、そのシーンをミソンがこっそり目撃していた事をト社長は知らないはずなのに、ミソンに最後の対決の場所としてそこに来るように伝えている。
とは言え、全体的にはかなり面白い作品だと思った。
冒頭で「韓国のクライムサスペンスに外れはない」と書いたが、韓国映画全体を見ても外れは少ないと思う。
23.PROJECT Y
by ksato1
| 2026-02-06 00:05
| 映画
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