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「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」

ブライトの息子、ハサウェイ・ノアが主人公の三部作「閃光のハサウェイ」の第2部である。
令和に入ってから宇宙世紀シリーズのガンダム劇場版が何作か公開されているが、「閃光のハサウェイ」の第1部を含めてすべて特別料金だった。
そのため興行収入も伸びずに、コアなファン以外には話題になっていなかった。
私も第1部は劇場には観に行かず、4話で構成されたTVバージョンの方を見た。
だがこの第2部は一般料金で公開されたので、劇場で観ることにした。

前作でΞ(クスィー)ガンダムとともに地球に降り立ったハサウェイは、マフティー本体と合流し、地球連邦政府の中央会議襲撃を画策していた。
会議はアデレードで行われる予定だったが、一連の騒動で会議場がコワンチョウに変更される可能性もでてきた。
ハサウェイたちは会議場がどこになるかの判断ができずにいたが、ギギが会議場がアデレードで間違いない事を連絡してくる。
ギギは一度はカーディアス伯爵のいる香港に向かったが、ケネスとハサウェイが気になりケネスの元に戻ってキルケー軍に同行していたのだ。

マフティーはアデレードに向かう途中、キンバリー隊に虐殺されたオエンベリ軍の救出に向かう。
残ったオエンベリ軍はマフティーに合流、コワンチョウの会議を急襲する準備と見せかけて、陽動部隊としてダーウィンを襲った。
マフティー本体はオーストラリア中部のエアーズロックを経由して、アデレードに向かっていた。
キルケー軍はすぐそばのアリススプリングスにいたが、ギギがエアーズロックを見たいと言い出したため、ケネスはレーン・エイムのMS隊に、ギギと同行してエアーズロックに行くよう命じる。
レーン・エイムは、そんなところにマフティーがいるわけないと激怒するが、潜伏していたマフティーと邂逅し、再びハサウェイのΞ(クスィー)ガンダムとの戦闘が始まる。

原作はやや設定が異なるようだが、このシリーズ全体が基本的に「逆襲のシャア」を引き継ぐ設定となっている。
そのためハサウェイは、クェス・パラヤの死を大きく引きずっている。
さらにクェスの敵討ちでハサウェイが、アムロの恋人チェーンを殺した事もトラウマとなっている。

この状況から宇宙世紀シリーズのガンダムをよくよく思い出してみると、「Z」のカミーユもその後のハサウェイも、エキセントリックな女性キャラに振り回され過ぎのように思えてきた。
アムロとシャアがララァを取り合ったのは、ニュータイプとしての共鳴があったからであり、単純に恋愛だけの問題ではない。
「逆襲のシャア」での「ララァは私の母になってくれるかもしれない女性だった」と言うシャアの迷言で、アムロとシャアとララァの関係が気持ち悪くなってしまったが、「1stガンダム」だけ見返すと、ニュータイプとして共鳴するアムロとララァに、ニュータイプになり切れないシャアが嫉妬している構図がよくわかる。
それと比較するとカミーユとハサウェイは、単純に中二病が惚れた女の子に振り回されている構図である。
ニュータイプと言うSF的な設定だった「1st」から、かなり離れてしまったように思えた。
しかし「1st」が放送された1980年前後と比べると、ヒットするアニメの要因もかなり変化しているので、それもまた仕方のないことかもしれない。

ただそれであってもハサウェイとギギの関係は、「Z」でサラに翻弄されたカツ、そして「逆襲のシャア」でクェスに翻弄されたハサウェイとまったく同じで、既視感は否めない。
私があまり「逆襲のシャア」を評価していないのは、「Z」の焼き直しに近いからである。

この作品でもハサウェイとケネスがギギを取り合うが、実際に戦場でハサウェイと対峙するのはケネスではなく、三角関係とはまったく無縁のレーンだ。
その部分はこれまでのガンダムにはない新たなる展開ではあるが、一方でレーンが、才能はあるかもしれないがまだ未熟、それでいて上官のケネスに反発していて、誰と戦っているのかがよくわからなくなっている。
第一部は序章なので仕方がないかもしれないが、第二部でもまったく進歩がなく、おそらくラストの第三部でも活躍は期待できそうにない。
レーンがAIのように、ケネスの意思を忠実に実践してハサウェイと戦うという構図なら面白そうなのだが、おそらくこのままストーリーの流れに関係なく暴走しそうな感じである。

第三部のラストはバッドエンドだった原作とは異なると発表されているが、このままうまく風呂敷が畳まるのかどうか、不安の方がやや大きい。


21.機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女


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by ksato1 | 2026-02-04 00:05 | 映画 | Comments(0)