「ヒグマ!!」
クマージェンシーによって公開が延期になった作品だ。
闇バイトとクマ被害と言う、時代にあった社会問題がテーマになっているが、シリアスではなく「B級ど真ん中」な作品として製作されている。
小山内蒼空(鈴木福)はゲームクリエイターを目指し、見事大学に合格したが、投資詐欺にあった父親が自殺してしまったため闇バイトに手を出すことになった。
根が真面目で小心者の蒼空には闇バイトはかなり荷が重かったが、なんとかかんとか仕事をこなす日々だった。
ある日同じ闇バイト仲間が、宝石のトルマリンを持ったまま逃亡する。
蒼空は他の仲間二人と逃亡者を追うが、逃亡者は女性ながら元自衛隊員のためなかなか捕まえることができない。
しかも逃亡者はトルマリンを飲み込んでしまう。
やっとの事で逃亡者を捕獲すると、闇バイトを仕切る男が現れ、全員を車に乗せ山中に連れて行った。
仕切る男は蒼空たちに、逃亡者の腹からトルマリンを取り出せと迫る。
蒼空たちが躊躇していると、そこに1頭のヒグマが現れた。
襲い掛かってきたヒグマは、あっという間に蒼空と逃亡者以外の闇バイトを殺してしまう。
逃亡者は若林(円井わん)と名乗り、蒼空たちはずいぶん前に閉鎖されたテーマパーク跡地にたどり着く。
そこにはクマに殺害された死体が多数転がっていた。
蒼空と若林は死体を見て吐いてしまうが、その時若林はトルマリンも吐き出した。
するとその現場に、ヒグマを狙うハンターの神崎(宇梶剛士)がやってくる。
神崎は足跡の大きさからヒグマを19と呼んでいた。
神崎は19に自分の孫娘を殺されており、そのために敵討ちをすると話したが、その話は嘘で、実際には19に殺された死体から所持品を盗んでいた。
若林がその事に気づくと、神崎は若林からトルマリンを奪おうとする。
その時、19が現れた。
序盤は蒼空の父が投資詐欺にあい、蒼空が闇バイトに手を染めるなど、社会問題を取り上げるシリアスな作品なのかと思った。
しかし19が出てくるあたりから、雰囲気が変わってくる。
19はクマの形状をしているが単純な殺人マシーンで、クマとしてのリアリティはあまり感じられず、シリアス作品ではなくホラーに舵をきるのかと思った。
それならばヒリヒリする緊迫感が最後まで続くのかと思いきや、蒼空が人里まで降りてアイテムを調達するシーンなどは、緊迫感など微塵もなくかなり間が抜けなシーンだった。
闇バイトの総元締めである清水(金田哲)がミュージシャンの「19」でボケ続けるのもかなり面白く、製作者がホラーではなくあえてB級に寄せていると感じた。
では、B級映画として面白かったかと問われれば、正直それほどでもなかった。
ホラーと言うよりは、クマに襲われた死体のグロさばかりが目立ち、笑いについてもところどころは面白かったが全体的にはスベリ気味であった。
以前天願大介監督の、姥捨て山に捨てられた老人たちがこっそり山中に集落を作り、自分たちを捨てた若者に復讐を企てるものの狂暴なヒグマに襲われる、「デンデラ」と言うやはり奇想天外の映画があった。
「デンデラ」はいろいろな意味で突き抜けた作品で、そちらを観ていたのでこの作品にはかなり物足りなさを感じてしまった。
17.ヒグマ!!
by ksato1
| 2026-01-30 00:05
| 映画
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