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ギンレイの2本

ギンレイの2本だが、今回の目的は「ワンダー 君は太陽」。

まずその「ワンダー 君は太陽」。
観る前は、よくある教科書的な正義を突き付ける、感動の押し売り作品かと思ったがそうではなく、きちんと泣かせてくれるストーリーだった。

オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は生まれつき障害があったため、27回もの手術を受け顔には大きな傷が残っていた。
そのため学校に通う事もできなかったのだが、母親のイザベル(ジュリア・ロバーツ)は5年生になるのを機に、オギーを学校に通わせることを決断する。
学校の説明を受ける日、オギーは校長先生が選んだ3人の友人に学校を案内してもらう。
オギーはそのうちの一人のジャック・ウィルと気が合いやがて仲良くなる。
だが、ジャスティンは嫌なヤツだった。

オギーは姉であるヴィアの親友ミランダからプレゼントされた、宇宙飛行士のヘルメットを被って学校に行くが、学校に入るときに両親はそのヘルメットを脱がせる。
オギーの顔は子どもたちには異様に映り、ジャスティンをはじめとしてオギーを病原菌扱いしようとする。
しかし障害に負けずに育ったオギーはなかなかメンタルが強く、やがてクラスの仲間もオギーを受け入れ始める。
だがハロウィンの日、オギーはジャック・ウィルが自分の容姿を悪く言っている事を、偶然知ってしまう。

まず、映画全体の構成が巧みだ。
最初はもちろんオギー目線でストーリーは進行するのだが、途中で姉のヴィアやジャック・ウィル、そして姉の親友のミランダの目線へと変わっていく。
そして、オギーだけではなくそれぞれ思春期の子どもたちの悩みを、オギーのエピソードに絡めて展開する。
その悩みもいかにもという悩みで、それぞれの葛藤に感情移入してしまう。
途中、ジャック・ウィルと校長先生の手紙のシーンは、本当にちょっと涙がこぼれそうになった。
母のイザベルの強さと、家族の中でバランス役となっている父親の設定も機能している。
ラストは少々予定調和的なまとめ方ではあるが、それまでの構成が巧いため、あまり違和感はない。
想像していたよりも、満足度の高い作品であった。

続いて「悲しみに、こんにちは」。

カタルーニャ地方で生まれた少女フリダは父親がおらず、母親も死んでしまった。
そして都会から田舎に住む母の弟夫婦のところに預けられることになる。
だが生活環境が変わり、なかなか慣れることができない。
弟夫婦は自分の子供のように普通に接してくれるのだが、逆に大切に扱われないことにいらだちすら感じてしまう。
そして年下の従姉妹に意地悪をしてしまったりする。

突然母親を亡くし、身の置き所に困る少女の物語だ。
あまり説明的な演出を入れず、ドキュメンタリーであるかのようにストーリーは展開する。
演技指導をしているのかと思うほど、子役の演技は自然である。
だがステレオタイプなストーリーのため、あまり感情移入はできなかった。
展開にメリハリが少ないので、正直途中でやや飽きてしまった。


146.ワンダー 君は太陽
147.悲しみに、こんにちは


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by ksato1 | 2018-12-10 22:34 | 映画 | Comments(0)