「劇場版コード・ブルー」

10年前に始まった「コード・ブルー」の最終章である。
実際に最終章かどうかはわからないが、ここでしっかり一区切りが付いた感じだ。

白石(新垣結衣)が翔(陽大学附属)北(部)病院救命救急センターのリーダーとなり、藍沢(山下智久)はトロント大学へ、そして緋山(戸田恵梨香)は周産期母子医療センターの医局長に転出することが決まっていた。
藤川(浅利陽介)は医師として救命センターに残り、フェローの3人も少しずつ進歩しているものの、2人が抜ける不安は隠せない状況だった。
そんな時、離陸後に乱気流に巻き込まれた飛行機が成田に戻り、負傷者が出ているという救命要請が入る。
偶然、準備のためトロントに行っていた藍沢がちょうど成田に戻っていたため、ドクターヘリ到着前に診断と処置を行い、大きな問題は発生しなかった。
しかし負傷者の一人、富澤未知はステージIVのスキルス性胃がんで、ケガが治る前に絶命する可能性があった。

一方、それとは別にアルコール中毒の患者が運ばれてきた。
救命センターのナース雪村双葉(馬場ふみか)の母親(かたせ梨乃)だった。
家事もせず酒浸りの母親を、雪村は幼少の頃から嫌っていた。
そんな母親が病院内でも迷惑をかけるため、雪村は母親を激しくののしるのだが、母親も雪村を激しく罵倒した。
そして、フェリーが海ほたるにぶつかり座礁したという救命要請の連絡が入る。

「コード・ブルー」は最初のドラマ放送の時はまったく興味がなく、その後ミスチルの「HANABI」が主題歌という事で再放送を見て、そこからハマってしまった。
基本的には4人のフェローとフライトナースの冴島(比嘉愛未)の成長ストーリーなのだが、医療現場の話だけではなく、家族、恋人との交流が織り込まれ、さらに1stシーズンでは指導教官である三井(りょう)の過去と黒田(柳葉敏郎)の腕の切断、息子との交流、3rdシーズンではフェロー3人とナースの雪村、そして橘(椎名桔平)の息子の心臓移植など、サブキャラクターの掘り下げ方も巧い。
メイン5人はもちろんの事、サブキャラの設定もブレがないので見ていて思わず感情移入してしまった。

ただ、シリーズすべてを見ると非常に面白いのだが、逆にそこが弱点にもなっている。
1stシーズン、SPドラマ、2ndシーズン、3rdシーズン、どれか一つでも見逃すと人間関係の機微がわからず、映画の面白さも半減してしまうだろう。

これまで、各シーズンのラストおよびSPドラマでは大規模災害が起きていた。
しかし今回の成田、海ほたるとも、過去と比較するとそれほど大きな災害ではない。
だが、成田から救出された富澤未知とそのフィアンセ、そして途中で入院してきた雪村の母親を巧く使い、感動的な作品に仕上げている。
藍沢の生い立ちをはじめ、これまでのエピソードもきっちり使い切っている。
集大成と位置付けていい作品だろう。

唯一、ファンとして物足りなかったのは、黒田と三井が登場しなかったことだ。
森本(勝村政信)やパイロットの梶(寺島進)は致し方ないとしても、黒田と三井はビデオレターに出演しないと逆におかしいと思った。

この作品で5人の物語は一区切りだが、名取(有岡大貴)、灰谷(成田凌)、横峰(新木優子)、雪村の新シリーズを作っても面白いと思う。


88.劇場版コード・ブルー



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by ksato1 | 2018-08-16 00:05 | 映画 | Comments(0)