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「帝一の國」

原作は古屋兎丸。
かつて「COMIC CUE」で面白い作品を描いていたので期待したのだが、期待したほどの作品ではなかった。

赤羽帝一(菅田将暉)は通産省事務次官の父(吉田鋼太郎)に持つ。
父譲介と同じ超進学校海帝高校に入学するのだが、帝一の目標は生徒会長になることであった。
海帝高校の生徒会長経験者は独自のコミュニティを持っており、そこから総理大臣になる者も多い。
かつては父も生徒会長を目指していたが、夢破れている。
ちなみに父に勝った東郷卯三郎は現在通産大臣で父の上司となり、さらに次期総裁候補と呼ばれていた。

海帝高校の生徒会は執行委員のほか、クラス長を意味するルーム長、副ルーム長、各部の部長で構成される。
帝一はルーム長となり生徒会に参加した。
生徒会長の選挙は、まず現生徒会長の3年生が次期会長候補2年生3名を指名する。
その3名に対し、生徒会の中で選挙が行われるのだが、最初に生徒会長に指名されることが重要となってくる。
指名された現2年生のうち最有力な候補は氷室ローランド(間宮祥太朗)だ。
当初帝一は氷室派に付くのだが、父の譲介と氷室の父スティーブ・レッドフォードが仕事上の仇敵になっていることを知り、第二候補の森園億人(千葉雄大)に鞍替えをする。
しかし森園は氷室にかなり水を開けられていた。
同じく1年生のルーム長で、人望の厚い大鷹弾(竹内涼真)とともになんとか森園を盛り上げようとする帝一。
だが、東郷卯三郎の息子で幼少時から帝一をいじめ続けてきた東郷菊馬(野村周平)の邪魔が入り、帝一はさらに窮地に追い込まれていく。

一言で言ってしまえば、生徒会をテーマにした学園モノである。
ただ、設定が非常に安易で面白味がない。
悪役の氷室ローランド、東郷菊馬に加え、善良の大鷹弾のキャラが絵に描いたようなステレオタイプだ。
深い洞察力を持つ森園億人だけは、通常は前面に出るキャラではなくナンバー2的な役割だと思う。
しかしそれ以外のキャラがあまりにもわかりやすすぎるので、全体のストーリーも簡単に予想ができてしまう。
そのため氷室 vs 森園の選挙シーンが非常に間延びした感じになり、観ていてやや飽きてしまった。

個人的には、エンディングロールの永野芽郁のダンスが一番の見どころだった。



58.帝一の國


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by ksato1 | 2017-05-12 06:29 | 映画 | Comments(0)