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「メッセージ」

予告編を見た時には「未知との遭遇」に近い映画かと思ったが、イメージとはかなり異なる作品だった。

ルイーズ(エイミー・アダムス)は大学で教鞭をとる言語学者だ。
彼女は独身だったが、時折自分の娘が難病で死亡すると言う幻覚を見ていた。
ある日ルイーズが授業を始めようとすると、世界中に謎の物体が飛来したと言うニュースが入る。
世間はこのニュースで持ちきりとなりパニックになった。
そんな時、ルイーズの元に米軍のウェバー大佐(フォレスト・ウィテカー)が訪れる。
彼はICレコーダの音声を聞かせて理解できるかと質問をするが、ルイーズはそれだけではわからないと答える。
一度はその場を去るウェバー大佐だが、夜中にルイーズを迎えに来て飛行物体の現場に連れて行った。

現場には物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)が来ており、彼と二人で飛行物体の中に入り、そこにいた生物体とコンタクトを試みる事になった。
飛行物体は全世界で12体飛来しており、各々を回線でつないで情報交換をしていた。

各国が生物体とのコンタクトにてこずっている中、ルイーズは文字を使ってのコンタクトを試みた。
この試みは見事に成功し、少しずつ生物体と意思を共有できるようになった。
その結果、生物体が地球人に「兵器」を与えに来た、と意思表示するようになった。
その他の国でも同じ情報が共有されていたのだが、民衆が不安で暴動を起こしかねない状況の中、この「兵器」と言う言葉に各国は過敏に反応した。
そして中国とロシアが、各国との回線をシャットダウンし、飛行隊に宣戦布告をしようと画策を始める。
やがてその他の国々も中国とロシアに追随して回線をシャットダウン、宣戦布告の準備に入った。
ルイーズとイアンは再度生物体と遭遇、彼らの最後のメッセージを受け取り、その意味を解読しようとする。

異星人との遭遇という意味では「未知との遭遇」のようなのだが、単純に遭遇するだけではなく、生物体が与える「兵器」に重要な意味が隠されている。
しかしその意味が非常に分かりづらい。
実際、生物体のメッセージを解読したルイーズはその「兵器」の力を見に付ける事になるのだが、なぜ解読しただけで力を身に付けられるのかが意味不明だ。
解読できれば力を身に付けられるのであれば、イアンをはじめその他の人々も力を身に付けてもおかしくないはずだが、ストーリー展開を見るとそういう訳でもなさそうである。
この部分が釈然としないので、ラストシーンもちんぷんかんぷんのまま終わってしまう。

異星人との接近遭遇と言う事で、「エイリアン」や「プレデター」のような危険な接近なのか、あるいは「未知との遭遇」のような友好的な接近なのか、かなり期待をして観に行ったのだが丸っきりの肩すかしだった。
原作もかなり難解な作品のようで、実写映画化には少々無理があったのではないかとも思う。



74.メッセージ



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by ksato1 | 2017-06-16 23:54 | 映画 | Comments(0)