「ルパン三世 カリオストロの城 MX4D」

ちょっと前にTV放送の録画を見たばかりだが、どうしても我慢ができなくて「カリオストロの城」のMX4Dを観に行ってしまった。
MX4Dの「カリオストロ」にも興味があったが、それ以上に、「カリオストロの城」を映画館のスクリーンで観る機会は、もうこれで最後かもしれないと思った事が最大の要因である。
そしてやはり、観に行って良かったと思った。

MX4D上映と謳っているが、画面は2Dのままだった。
座席の動きと肘かけからの風、霧、そして劇場内の光や煙の演出だけである。
光の演出はあまり効果がなかったが、煙に関してはルパンと銭型が地下の偽札工場に火を付けて脱出するシーンだったため、まずまずの演出となっていた。
また、座席の動きもなかなか良く、冒頭のカーチェイス、ラストの時計台内のシーンも悪くなかった。

しかしそれ以上に、やはり大画面で観る「カリオストロの城」は良かった。
前回TV版で発見した車のナンバーの間違いや、時計台の時刻などもチェックしたが、やはり修正などはされていなかった。
それはそれで一興である。

ただ時刻に関しては、ちょっと私の認識が間違っていた。

ルパンと次元が初めてカリオストロ城に到着した時、時計台はちょうど19時の鐘を鳴らしている。
しかし周囲はまだかなり明るい。
また、ルパンとカリオストロ侯爵が対峙するラストシーンでは、時計の針は2時45分を指しているが、すでに夜明け間近で遠くの山間が明るくなり始めている。
ちょっと昼間の時間が長すぎないだろうか。
昼間と夜の時間の差がこれだけ大きいと、カリオストロ公国はかなり高い緯度に位置していると言う事になってしまう。

だが、作品中の背景を見ると城は山間部、おそらくはアルプス山脈に囲まれており、公用語がフランス語、エンドロール後にルパンと銭型の車が地中海と思われる海に向かって走っている事を考えると、国の場所はスイスに近い場所で、南フランス、もしくは北イタリアに近い場所だと思う。
祖先がゴート族で、湖に沈んでいたのが古代ローマ風の建造物である事を考えても、スイス以北である事は考えられない。
そこで実際に調べてみたのだが、スイスのベルンは北緯47度あたりである。
北海道の最北端宗谷岬が北緯45度31分で、夏至の日の出は3時45分、日の入り19時25分、ベルンと宗谷岬の緯度差を考えると、もし夏至であれば映画の日照時間は不自然ではない事になる。

しかし、ルパンが重傷を負ってかくまわれている時、不二子が窓の隙間から投げ込んだ新聞記事の日付はたしか9月だった。
と言う事は、日の出はもっと遅く、日の入りはもっと早くならなければならない。

だがもう少し踏み込んで考えると、9月の秋分の日は全世界中で昼と夜が同じ時間になる。
だからそもそも、昼の時間が夜の時間よりも長いという事はあり得ないのだ。
となると、不二子の投げ込んだ新聞の日付が車のナンバーのように間違いで、実際には夏至の頃の設定だったと考えた方が自然である。
実際、背景のグリーンも初夏のように見える。
それですべての辻褄が合う。
夜中の0時を過ぎても城内のパーティが活況だったりするが、結婚式も0時を回ってから始まっているので、夜が遅いのもカリオストロ公国では常識だとしても、不思議ではない。

宮崎駿は「アルプスの少女ハイジ」を制作する際にスイスにロケハンに行っているそうだが、その時の資料を基にして、綿密な設定を作り上げていたのかもしれない。


22.ルパン三世 カリオストロの城 MX4D

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by ksato1 | 2017-02-08 23:46 | Comments(0)