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「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」

ハッキリ言って、ニコール・キッドマンが主演と言う事で観に行ったのだが、日本人が良く知らない現代史を押さえているとてもいい作品だった。

今をときめくハリウッドスターだったグレース・ケリー(ニコール・キッドマン)は、女優の座を捨ててモナコ公国の公妃となった。
昔のしがらみを一切捨て、夫ともに一生懸命政務をこなすケリーだが、公国の財政はひっ迫し疲弊する毎日だった。
そのため、やはり公務で忙しい日々を過ごす夫レーニエ3世(ティム・ロス)ともすれ違いが生じ、グレース・ケリーのいら立ちは頂点に達していた。

そんなある日、ヒッチコックが新作へのオファーをしてくる。
自分が映画に出ることで、少しでも公国の財政に貢献できるのではないかと考えるケリー。
だがレーニエ3世はもちろん賛成しない。
さらに今度はフランスが、モナコにあるフランス企業から税金を徴収してフランスに支払うよう要求してきた。
レーニエ3世は最初は頑なに断っていたが、当時のフランス大統領ド・ゴールの影響力は大きく、次第にモナコはヨーロッパで孤立し始めた。
策に窮したレーニエ3世は、仕方なくド・ゴールの要求を飲むことにする。
しかしド・ゴールは、モナコの企業にも課税し、それをフランスに支払うよう要求してくる。
しかも国境を封鎖し、軍隊を配置して圧力を掛けてきた。
今にもフランスに占領されるかもしれないモナコ。

最初は公国内の政務に追われ、夫婦の危機を迎えるレーニエ3世とグレース・ケリーだが、それがモナコ公国の存在に関わる重大時まで発展する。
一度は離婚の直前まで決裂する二人だが、最後はモナコのために智恵と力を合わせて協力する。
そもそもが、二人とも公国のためを思っていら立ち、意見を対立させていたのだから、公国の危機を二人で乗り切るのは当たり前かもしれない。
しかし、小国ではあるものの、プライドやしきたりなどで雁字搦めになっている二人の窮地が生々しく、ラストシーンでは本当に感動させられた。

史実を元にしたフィクションという事で、どこまでが真実なのかわからないが、少なくとも物語としてはきちんとメリハリがついて完成されている。
それほど期待しないで観に行ったが、観終わった後の満足度は高かった。


152.グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札



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by ksato1 | 2014-11-22 15:44 | 映画 | Comments(0)