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「まほろ駅前狂騒曲」

前作がそこそこ面白く、TVドラマシリーズはかなり面白かった。
古き良き「傷だらけの天使」や「探偵物語」を彷彿させるストーリーだったので、今回もかなり期待して観に行ったのだが正直ガッカリだ。
かなり雑な作りでサッパリ面白くなかった。

相変わらず便利屋を続けている多田(瑛太)と行天(松田龍平)だが、ある日行天が不在の時に、かつての行天の妻(本上まなみ)が事務所を訪ねてくる。
1ヵ月半のアメリカ出張の間、行天との間にできた娘の春を預かってほしいというのだ。
ただでさえ行天は子ども嫌いなのに、実の娘である春を預かるなんて、絶対にできないと断る多田。
しかし多田は強引に押し切られ、春を預かる事になってしまった。
多田は当初、春が行天の実の娘である事を隠すつもりでいたが、出会った直後にあっさりバレてしまう。
行天は当然激怒しそうになるのだが、多田がなんとか諌めて3人で暮らし始める事になった。

そんな中多田と行天は、まほろ市で活動を始めた健康食品協会(HHFA)を名乗る怪しげな団体が、ヤクザとつるんで暗躍を始めようとしていた。
まほろ市の裏社会を仕切る星(高良健吾)は、HHFAの企みを知りその悪事を多田便利軒の二人に暴かせようとする。

原作を読んでいないのでなんとも言えないが、映画の前作、TVシリーズと比べると、本作はかなりストーリーが散漫だ。
主題は子ども嫌いの行天が実の子どもを受け入れる事で、かつ多田の心の闇にも触れている。
しかし、どのエピソードも掘り下げ方が中途半端なので、ストーリーにメリハリがついてない。
芯となるテーマがないので、ストーリーに感情移入ができなかった。

あるいは行天の子ども嫌いがテーマの芯である、という人もいるかもしれない。
しかし、これまでそんな素振りをまったく見せていなかった行天が、いきなり「子ども嫌いだった」なんて言われても戸惑うばかりである。
また、多田から自分の娘である事を知らされた時の行天のリアクションも、彼らしくない。
いつもひょうひょうとしていて、心は怒りの炎が燃え盛っていたとしても、決して表情や態度には出さない、そんな男が行天だった。
しかし多田が預かった子どもが自分の娘だと知ると、多田に「表に出ろ!」とスゴむ。
どう考えても、これまでの行天のキャラクターではない。

ラストのバスジャックありきで逆算してエピソードを積み上げたものの、それぞれをリンクさせる事に失敗してしまった感じである。

原作はこれでラストとの事なので、もうこれ以上製作される事はないだろうが、もし作るのであれば、もっときちんと作り込んだ作品にしてほしい。


146.まほろ駅前狂騒曲


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by ksato1 | 2014-11-07 23:01 | 映画 | Comments(0)