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「思い出のマーニー」

いい意味でも悪い意味でも、スタジオジブリ作品である。
非常に透明感があり、かつきちんと感動させてくれる映画だ。

札幌に住む杏奈は喘息の療養のため、母頼子の親類の家がある北海道の田舎町に行くようにすすめられる。
杏奈は喘息以前に、自分が施設からもらわれてきた子どもで両親と血なのつながりがない事により、心に壁を作っていた。
そして母の頼子はその事に心を痛めていた。

療養先の大岩夫妻は杏奈に優しく接するものの、やはり杏奈は馴染めずにいた。
そんなある日、杏奈は沼の向こうにある古い洋館に心を奪われる。
昼間近づくとそこは誰も住んでいないのだが、日暮れに再度その洋館を眺めると、窓に明かりが灯っていた。
そしてその洋館に住むマーニーという少女と友達になる。

街に馴染めなかった杏奈にとって、マーニーだけが心のよりどころであった。
大岩夫妻の目を盗んでは、洋館に近づくマーニー。
そしてある日、その洋館の秘密を知ることになる。

杏奈とマーニーの、いたいけな友情がなんとも言えず心地よい。
大人の目を盗んで二人だけの秘密を作る杏奈とマーニー。
しかし、誰もいない昼間の洋館を見るたびに、、杏奈は複雑な思いに駆られていく。
さらに、洋館に移り住んで来る彩香の関わり方が絶妙だ。
この彩香の存在がなんともジブリらしく、クライマックス部分で巧く機能している。

ラストは説明口調でやや掛け足な感じがしないでもないが、それまでの無邪気なマーニーがきちんと伏線になっているため、きっちり感動させてくれる。
深い深い感動に包まれる作品ではないかもしれないが、プリシラ・アーンの優しい歌声も相まって、観た後はなんとも言えない甘酸っぱさと爽快感を感じさせてくれた。

ライトな作品だけに、機会があったら何度でも観てみたい作品だ。


115.思い出のマーニー


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by ksato1 | 2014-09-03 08:05 | 映画 | Comments(0)