人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「女子ーズ」

これも福田雄一監督作品だ。
「薔薇色のブー子」は正直今ひとつな感じだったが、この「女子ーズ」はまずまずと言ったところか。

赤木直子(桐谷美玲)はじめ5人の女子は、チャールズ(佐藤二朗)によって何の前触れもなくいきなり世界を護る正義の戦隊「女子ーズ」に任命されてしまう。
しかし5人とも、「チャールズのタイプでかつ名前に色が入っている」という理由だけで選ばれているので、正義感も強くないしやる気もあんまりない。
唯一、リーダーであるレッドの赤木直子だけが正義感が強いため、なんとかみんなをまとめようとするが戦いに全員が揃う事はほぼない。
赤木は根気よくメンバーを集めながら、地球制服をたくらむ悪の怪人と戦うという生活を続けるのだが、その他に自分の仕事もあるためなかなか巧く行かない。
そしてついに、赤木自身が仕事を理由に戦いに行くのをサボってしまう。

うたい文句は「女子あるある」と言う事で、たしかに「女子あるある」がここそこに埋め込まれているのだが
、どちらかと言えば「月9」的要素が強い映画だった。
仕事に恋に女子ーズの活動に一生懸命の赤木が挫折する、そこから友情に目覚めて立ち直る、というストーリーである。

これはこれで悪くないのだが、あまりにも全体の作りが安っぽい。
「勇者ヨシヒコ」シリーズは予算がないことを「ウリ」にして笑いを取っていたそうだが、今回はその部分はあまり「ウリ」ではない。
作品は戦隊シリーズをベースにしており、その本家戦隊シリーズ自体が予算が少なくて作りが雑だったりしたが、さらにその発展形であるこの作品まで安っぽい作りになってしまうと、とても素人感が強くなってしまう。
映画版の「電人ザボーガー」も似たようなコンセプトだったが、こちらはもう少し予算をかけた作りだった。
しかし「女子ーズ」は出演者のギャラで予算を使い果たしてしまったかのような、安っぽい作りだ。
とは言え、予算のほとんどを出演者のギャラにつぎ込んだんじゃないのと思わせるくらい、皆いい演技をしているのでまずまずは面白い作りになっている。

さらに細かい部分で言えば、5人のキャラをもう少しくっきり分けた方が良かった。
青田(藤井美菜)と紺野(山本美月)は色も被っていてキャラもちょっと被っている設定なのだが、キャラの被り方は中途半端。
紺野はお嬢様なので、もうちょっと世間知らずで天然の高飛車に設定した方が面白かった。
また緑山(有村架純)はもっとヲタク度を高くした方が良かっただろう。

少し手直しすればかなり面白くなりそうなので、ぜひ続編に期待したい。
その時はメンバーを増やして収拾がつかなくなったりしたら、なお面白いだろう。


78.女子ーズ


※こんな本書いてみました。
よろしかったらご購読ください


●放射能ヒステリックビジネス

http://www.amazon.co.jp/%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E4%BD%90%E8%97%A4%E7%9D%A3%E8%AA%8C-ebook/dp/B00DFZ4IR8/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1404017694&sr=8-1&keywords=%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9
by ksato1 | 2014-07-05 18:15 | 映画 | Comments(0)