人気ブログランキング |

「のぼうの城」

犬童一心と樋口真嗣の共同監督だったら、まあこれくらいは面白くなるかな、という感じだ。
TBS開局60周年記念作品という事で、出演者も超豪華だ。
「カーネーション」でブレイクする前の尾野真千子を使っているあたりも良い。
ただ、芦田愛菜は必要なかったかな。

豊臣秀吉の小田原征伐の際、北条氏につながる関東の領主の城も一緒に攻められた。
そのうち唯一開城しなかった忍城と、その城代である成田長親(野村萬斎)の話である。
長親は城主の従兄だが領地内でも有名なうつけ者で、領民からも「でくのぼう」の意味で「のぼう様」と呼ばれていた。
秀吉の小田原征伐が始まったとき、領主の成田氏長は小田原城に馳せ参じるため、城代の成田泰季が城を守ることになる
しかし泰季はすぐに病に倒れたために、その息子である長親が城代となった。

長親が城代になった直後、石田三成が2万の軍勢を率いて忍城に開城を迫った。
氏長からは、北条を裏切って秀吉に付くつもりなので、軍勢が来たら開城するように伝えられていたのだが、石田三成の横柄な態度に頭にきた長親は開戦を選んでしまう。
心配する重臣たちをよそに、領民たちは「のぼう様のした事じゃしょうがねえか」と明るくふるまっていた。

開戦後も当初は忍城の特性を利用して、成田軍優位に戦は進んだ。
しかし三成は水攻めを用いて忍城を落とそうとする。
長親は忍城を守るため、うつけ者ならではの大ばくちを打つ。

原作もかなり有名で、私自身は昨年スピリッツに掲載されたマンガを読んでいる。
なぜ昨年かと言うと、映画自体が昨年公開の予定だったからだ。
だが劇中に何度も水攻めのシーンが出てくるため、洪水を連想させるとして今年に公開が延期になった。
延期するだけあって、水攻めのシーンはかなり迫力がある。
現代の地形に合わせて、戦国時代をCGで表現しているのもお見事。

さらに特筆すべきは、長親の田楽である。
この田楽は野村萬斎が考案したらしいが、素晴らしいの一言だった。
このシーンだけでも一見の価値アリだ。

ただ、キモとなる長親がどれだけ領民に愛されていたかが、ちょっと描き切れていなかったかな。
麦踏みや田植えのシーンでも、どちらかと言うと邪魔者扱いであんまり愛されているように見えなかった。
もっとダイレクトに領民から愛されるシーンを入れた方が、メリハリが効いたような気がする。

そういう部分を差し引いても、まずまず良くできた作品だと思う。


114.のぼうの城
by ksato1 | 2012-11-28 18:24 | 映画 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://ksato.exblog.jp/tb/16878599
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]