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ダービー(回顧)

ここ数年天気に恵まれなかったが、今年はしばらくぶりにスッキリ晴れたダービー。
各馬ともいいレースをして非常に見応えのあったレースだった。

勝ったディープブリランテは、岩田も快心の騎乗だっただろう。
前日の土曜日は、NHKマイルCで騎乗停止となったマウントシャスタに乗って、京都の白百合Sを快勝。
これまでの厄をすべて落としてレースに挑めたに違いない。
スタート直後はやや手綱を絞ったようにも見えたが、1コーナーあたりではもう折り合っていた。
レース前も、万全の仕上げで注意するのは折り合いだけと言っていたので、この段階で岩田にしてみれば「勝ったも同然!」だったのかもしれない。

ディープブリランテは逃げる2騎を前に見て先行策を取り、直線を向いた時には私が対抗にしたグランデッツァもほぼ同じ位置にいた。
一瞬の切れ味ならアグネスタキオン産駒の方が上だと思っていたので、この段階では先頭に立っていたトーセンホマレボシとグランデッツァで馬券も取ったと確信したが、競馬はそう甘くはない。
グランデッツァは坂の手前で失速、レース後に池添もコメントしていたがおそらく距離の壁があるのだろう。
トーセンホマレボシも坂を上がったところでディープブリランテに捕まり、最後はフェノーメノにも強襲された。
だが、逃げたゼロスが16着に沈み、ディープブリランテと同位置にいたクラレントも15着。
フェノーメノと同じ位置にいたトリップも7着と善戦したが、坂上でパッタリと脚が止まってワールドエース、ゴールドシップ、コスモオオゾラに食われている。
前で競馬した馬には非常に厳しい展開で、その中で3着に残ったトーセンホマレボシはやはりかなりの実力の持ち主と見ていい。
実際、勝ちタイムの2.23.8は先週のオークスと比較して0.2秒遅いのだが、道中のラップをみると、最初の800mこそ0.3秒ほどダービーの方が遅いがそこから一気にペースが上がり、1400m通過時点では0.4秒ダービーの方が速くなっている。
1800m通過時点でもまだダービーの方が0.2秒速く、上がり3Fで0.4秒、最後の1Fは0.6秒もダービーの方が時計がかかっている。

レースの上がり最速を記録したのは、ワールドエースとゴールドシップの皐月賞1、2着馬だ。
福永も内田も、ペースが速くなったので無理に前を追いかけなかったのだろう。
判断としては「アリ」だとは思うが、逃げたトーセンホマレボシも捕まえきれていないのだから、結果だけ見るとやはりもうちょっと前で競馬をするべきだったのだ。
ちなみに、ワールドエースと比較してゴールドシップを「スタミナと先行力はあるが切れる脚がない」と思っている人が多いが、皐月賞でも上がり3F最速だし、ダービーまで7戦して上がり最速が4回、2位が3回、バリバリに末が切れる馬である。

血統と自在性を考慮すると、菊花賞はゴールドシップとフェノーメノが有力かな。
グランデッツァの直後にいたフェノーメノは、追ってまだ伸びそうな雰囲気だった。
トーセンホマレボシはもうちょっと距離がもちそうだが、ディープブリランテは最後に脚が上がっていたので2400mが一杯一杯だろう。
長距離適性で言えば、やはりステイゴールド産駒 > ディープインパクト産駒という図式になりそうだ。
まだ秋の路線は発表されていないが、グランデッツァとアルフレードはたぶん中距離路線で菊花賞には進まないだろう。
それ以外の馬でも6着に入ったコスモオオゾラまでは、距離適性はまだはっきりわからないが、おそらく今後も重賞戦線で活躍するので注意が必要だ。

さあ、今週からは2歳戦がスタート。
またダービーまでの長い戦いが始まる。
by ksato1 | 2012-05-28 19:55 | 競馬 | Comments(0)