人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「捜査官X」

「金城武とドニー・イェンが共演を果たしたミステリー・アクション」という触れ込みだったが、ミステリーなのかアクションなのか、どっちつかずの映画になってしまった。

1917年、中国雲南省の小さな村に二人組の強盗が出没した。
両替商の店で暴れる強盗をおとなしいジンシー(ドニー・イェン)が倒したのだが、どちらかと言えばジンシーはじたばたするだけで、強盗が自滅したように見えた。
しかし強盗のうちの一人が凶悪犯である事が判明。
事件を捜査するシュウ(金城武)は、ジンシーが二人を倒したのは偶然なんかではなく、意図的に倒したのではないかと思い始める。

ミステリーと銘打つからには、物語のキモは二人組を倒したジンシーが何者であるか、という事なのかと思った。
しかしこれはあっさりと判明してしまう。
金城武はアクションをほぼ行わないので、この段階で金城武が出演する意味がほとんどなくなってしまう。
この後はハッキリ言って、傍観者に近い。

アクションはスーパースローを駆使するなど、かなりいい仕上がりになっている。
だから、ミステリーの部分をもっと軽くして、アクション映画として制作すればもっと面白くなったんじゃないかとも思う。
だがそこを割りきれずに、やや暗めの画面と重厚なBGMで、ミステリー的要素も無理やり引っ張ろうとしている。
結果、メチャメチャ中途半端な仕上がりになってしまった。
アクションシーン自体も、ちょっとグロいんだよね、これはお国柄の違いかもしれないけど。

そもそもがたいしたミステリーじゃないんだから、単純明快なアクション映画にしたら、もっと印象も違っていたんじゃないかと思う。
やや残念。


48.捜査官X
by ksato1 | 2012-05-17 00:15 | 映画 | Comments(0)