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オレ的2011年映画総括

さて、毎年恒例年が明けて1週間経った頃に2011年の映画の総括。

まず観た本数は156本。
1年は52週なので週3本のペースだった。
震災があった関係で前半はあまり本数を伸ばすことができず、後半はちょっと無理もしたのだが、サラリーマンとしてはこれ以上本数を増やすのは、時間的にはちょっと厳しいかもしれない。

そのうちギンレイ以外の劇場で観たのが79本で約半分。
ただこれには「ガタカ」とか「ブラック・サンデー」とか、今年公開ではない作品も入っている。
ギンレイで観たのは47本でこちらはほぼ年間の皆勤賞だ。
前半は面白くない作品も多かったけどね。
後は試写会が4本で、TVで放送されたものが26本だった。

それで、オレ的Best10は以下の通り。

1.海洋天堂
2.ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル
3.三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
4.ステキな金縛り
5.一命
6.探偵はBARにいる
7.トゥルー・グリット
8.塔の上のラプンツェル<日本語吹替版>
9.八日目の蝉
10.冷たい熱帯魚

今年はかなりいい作品が多くて迷った。
特に後半は非常にレベルが高かったため、前半で1位だった「トゥルー・グリット」が7位になってしまった。

毎年1位は、誰が観ても楽しめるエンターテイメント作品を選んでいるが今年は「海洋天堂」だ。
観た後の感想にも書いたが、ジェット・リーが脚本を見てノーギャラでも出演したいと言っただけの事はある。
そして映画の最後に出る「すべての普通のお父さんとお母さんに捧げる」と言う文字にも涙した。
個人的には「一生に一度観ておくべき」レベルの映画である。
ちなみに私の中でこのレベルの他の作品はと言うと、「ニュー・シネマパラダイス」「フラガール」「ホテル・ルワンダ」あたりだ。

2位と3位はちょっと迷ったが、まあやっぱりわかりやすさで「M:I」でいいんじゃないかと思う。
とにかく今回の「M:I」は面白かった!
当然まだ上映中なので、観てない人はこの三連休中にも映画館に行って欲しい。
3位の「三銃士」も、エンターテイメントとしてはかなり完成度の高い作品だと思う。
城や衣装などで当時の世界観を残しながら、ギミックや兵器などは今風に楽しませてくれる。
ただ古典の原作があるので、そのイメージが強い人には「こんなの『三銃士』じゃねえ!」かもしれない。
でも映画を楽しむと言う意味では、観て損はない作品だと思う。

4位から6位は邦画が並ぶ。
この3作品もどれもいい作品で、1位になってもおかしくないくらいの出来なのだが、1~3位の作品が良すぎたかな。

「ステキな金縛り」は笑って泣かせてくれて、これぞ三谷幸喜作品という出来栄えだ。
上映時間が長いと言う事も含めて(^_^;;
観終わった後はちょっと幸せな気分になれるし、誰にでも安心しておススメする事ができる。

一方「一命」はそうはいかない。
こちらは昨年の「十三人の刺客」に続き、圧倒的な三池崇史の世界観で迫って来る。
音の響き方、画面の暗さなど、当時の雰囲気と緊張感が、スクリーンからビンビンと伝わってくる。
そしてそこに描かれているのは、武士としての生き様、矜持である。
切腹などややグロいシーンもあるが、作品としては高く評価されてしかるべきである。
海老蔵が事件を起こさなきゃ、もっともっと話題になったと思うけどね。

「探偵はBARにいる」はハードボイルド好きな人向けだ。
主人公の「オレ」のキャラと、彼のナレーションがとても心地いい。
大泉洋が元気でいる限り、この後もずっとシリーズ化してもらいたい。
TVシリーズにしてもいいかも。

そして7位の「トゥルー・グリッド」。
人によって見方は変わるかもしれないが、私はこれこそ西部劇だと思った。
実際の当時の西部だって、いつもメチャクチャ悪い賞金首とメチャメチャ強い保安官が対決していた訳ではないだろう。
こういう小競り合いからの争いが多かったと思うし、それを人間味あふれるストーリーで巧くまとめていると思った。

8位の「ラプンツェル」もディズニーの50作目を記念しただけの事はある。
正統派の王子様とお姫様と魔法の世界になっている。
公開前日に震災があったので、あまり話題になっていないのはちと残念だ。

9位は「八日目の蝉」だ。
この映画は本当に切ない。
悪いのは全部父親で、彼のせいでいろいろな人がいろいろな物を背負って生きる事になってしまう。
その怒りや悲しみや諦めを、井上真央、永作博美、そして森口瑤子が見事に演じている。
そして小豆島の風光明媚な優しい風景。
優しい風景の中で穏やかな生活が営まれている、こんなシーンで泣かされるとは思わなかった。

10位は「冷たい熱帯魚」。
おそらくTV放送はない、少なくとも間違いなく地上波では放送されないだろう。
それほどカゲキな作品だ。
だがこれも園子温の圧倒的な世界観で押しまくってくる。
特にでんでんが凄かった。
今までは頑固だけど人のいいオジサン役のイメージが強かったが、犯罪者の狂気を見事に演じている。
園子温監督は、今年公開の「ヒミズ」も楽しみである。


オレ的11~20位は以下の通り。

11.英国王のスピーチ
12.メメント
13.ガタカ
14.ブラック・サンデー
15.ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
16.あしたのジョー
17.毎日かあさん
18.猿の惑星:創世記(ジェネシス)
19.アジョシ
20.アリス・クリードの失踪

「英国王のスピーチ」も悪くなかったが、同じアカデミー賞候補なら私的には「トゥルー・グリッド」の方が上かな。
12位から14位は、今年公開の作品ではない。
私が知らなかっただけで、どの作品も非常に秀逸な作品だ。
機会があったら一度観ておきたい映画ばかりである。

15位の「ハングオーバー!」は文字通り腹を抱えて笑った。
昨年初頭にギンレイで上映されたので、今年公開された「2」も当然ギンレイで上映されると思ってロードショーを観に行かなかったのだが、今のところ上映の予定はなし・・・。
ちっ、失敗したか、どこかで観ないと。

16位の「ジョー」もよかった。
特に伊勢谷の力石は涙モノである。
17位の「毎日かあさん」は親として、そして夫婦の立ち位置について考えさせられるので、ちょっと「海洋天堂」と似ているかもしれない。
18位の「猿の惑星」はシーザーの苦悩の描き方が素晴らしかった。
19位の「アジョシ」はコリアン・ノワールものが好きな人におススメ。
20位の「アリス・クリードの失踪」は、映画ってこういう作り方もあるんだと思わせるなかなかの秀作。
ラストをもうちょっと工夫していたら、Best10にも入ってきそうな感じだった。

それ以外で、残念ながら僅差で20位に入らなかったのは以下の4作品。

ブラック・スワン
ロビン・フッド
戦火の中へ
ミッション:8ミニッツ

「ブラック・スワン」は、ちょっと怖すぎだったよな・・・。

さて、去年はとにかく手当たり次第に観に行ったのだが、今年はちょっとロードショウを観に行くのは減らそうかなと思っている。
と言うのも、HDDレコーダーを2台体制にしたのにもう2台目も撮りっぱなしの作品が溜まり始めている。
最近はカミサンと長男も勝手にHDDレコーダーを使い始めているので(使っちゃいけない訳でもないんだけど)、ウッカリすると「これ、もう古いからお父さんも見ないよね」と撮った作品を消される可能性がある。
なので今年は、HDDの整理の年にしようかなと考えている。

その方がお財布にも優しいしね(^_^;;
by ksato1 | 2012-01-07 22:29 | 映画 | Comments(0)