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「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」

原作は「コミックバンチ」だと思っていたのだが、実はエッセイらしい。
だから真実も若干混じっているのかもしれない。
だが登場人物が、映画版はコミック、エッセイ、どちらともかなり異なるようだ。
なので映画に登場する裁判官や検事等は、面白くするためのフィクションなのではないかと思う。

主人公の南波は売れない放送作家で、映画プロデューサーから法廷物の脚本を書くように指示される。
そのために必要なのは、実際の裁判を傍聴して取材を重ねる事。
南波は傍聴を重ねるうちに傍聴マニアと親しくなり、あまり一般には知られていない法廷内の世界を知る事になる。

小さな裁判もおもしろおかしく演出し、一つ一つの審議をエピソードにしている。
作品としてはそこそこ悪くはなく、細かくちりばめられたギャグはまずまず笑える。

しかしよく言えば手堅い、悪く言えばお決まり的な構成である。
南波が傍聴という行為に疑問を感じ、みんなで冤罪容疑者の無実を晴らすために行動を起こす、という部分もよくある話と言えばよくある話だ。
そして、ついついこんな裁判官や検事、本当はいないよな、とか考えちゃうので、あんまりストーリーにのめり込めない。
被告は変わった人が多いかもしれないけどね。
そしてオチもちょっと弱いかな。

役者はみんな巧かった。
バナナマン設楽はコントも巧いのでたぶん演技も上手だと思っていたが、その通りだった。
意外にも片瀬那奈のドSっぷりも良かったが、一番好きだったのは堀部圭亮の弁護士だ。
いい味出してたよ、もちろんこんな弁護士もいないと思うけどね。


96.裁判長!ここは懲役4年でどうすか
by ksato1 | 2010-11-25 23:08 | 映画 | Comments(0)