これまでの原田眞人作品は個人的にはそれほど面白いとは思えなかったが、この作品は原作が司馬遼太郎と言う事もあってかかなり面白かった。
上映時間は相変わらず2時間半と長いが、テンポがよいため飽きる事もなかった。

老齢の秀吉(滝藤賢一)に世継ぎができたため、時の関白秀次は嫌疑を掛けられ自害させられた。
秀吉はその後の遺恨を残さぬよう、秀次の妻子も打ち首の刑にしろと命ずる。
石田三成(岡田准一)は幼い駒姫の助命を嘆願するものの聞き入れられず、やむなく三条河原の処刑に参列した。
処刑が始まる直前、駒姫と一緒に引き立てられた侍女が短刀を奪って暴れ始める。
侍女は取り押さえられるものの、三成の命で命を助けられた。
侍女は元々伊賀のくのいちで名を初芽(有村架純)と言い、その後は三成に仕える事となった。

処刑の現場で一部始終を見ていた観衆の中に、三成は島左近(平岳大)を見つける。
浪人であった左近は三成に三顧の礼で迎え入れられ、その後も三成の右腕として活躍した。

やがて秀吉が没し、家康(役所広司)が七将などを利用して勢力拡大しようと画策する。
さらに前田利家(西岡徳馬)が没すると、その行為はあからさまになってきた。
その後も三成と家康がさまざまな駆け引きを行うが、秀吉の死後2年後に関ヶ原を迎える事になる。

日本人なら誰もが知っている関ヶ原をモチーフにした作品である。
だが大河ドラマなどでも、秀吉の死後から関ヶ原までは、かなり端折られる事が多い。
フィーチャリングされるのは、七将による石田三成襲撃事件、小山評定で届いた山内一豊の妻からの手紙(功名が辻)、細川ガラシャのエピソードくらいだろう。

だがこの作品では、この2年間にスポットを当て各武将の細かい心情を見事に描いている。
もちろんどこまで史実に近いかはわからないが、三成と対立する武断派の七将、間に挟まり苦悩する小早川秀秋、風見鶏を決め込む島津の一族など、これが真実ではないかと思わせるほどの説得力だ。
特に大谷吉継(大場泰正)の描き方が素晴らしかった。
個人的には、島左近とともに大谷吉継の活躍がなければ三成の出世はなかったと思っている。
しかしながら、病であまり表にでなかったせいなのか、大谷吉継にスポットがあてられる事はあまりない。
この作品では、病を押して出兵する大谷吉継の豊臣家と三成への忠誠心が、ひしひしと伝わってくる。
ワンシーンしか出番のない直江兼続に松山ケンイチを配するなど、キャスティングもずばりハマっている感がある。

また、三成と初芽の恋愛のエピソードを入れた点も秀逸だ。
緊迫感ある内容において、この二人のエピソードがうまくメリハリとなっている。

唯一の難点は、戦国時代の歴史の下地がないと、ややわかりにくと言う部分か。
歴史ファンから見れば常識ではあるのだが、最低限、大納言=前田利家、大府=徳川家康、治部=石田三成、刑部=大谷吉継、と言う呼び名くらいは理解していなければならない。

予告編を見た時には、カネと豪華な俳優陣を使ったありきたりの戦国絵巻か、と思ったがさにあらず。
これまでの関ヶ原とは違う視点の作品であり、非常に興味深かった。



102.関ヶ原


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ジャッキー・チェンの作品で、中国で興行収入歴代1位を記録したと言うので期待して観に行った。
だが最高傑作と呼べるレベルではなかった。
そもそも中国でジャッキー作品が公開されるようになったのはここ10年くらいと思われ、その中で興行収入1位になったのだろう。
だからと言って面白くない訳ではなく、映画として十分楽しめる面白さだ。

香港警察のベニー・チャン(ジャッキー・チェン)は、相棒のヤンと香港犯罪組織の親玉「マタドール」を追っていたが、ヤンはマタドールの手に寄って爆死させられてしまう。
ベニーはヤンの娘を引き取って、その後もマタドールを追っていた。
9年の時が経ち、ベニーは新たなる仲間とマタドールを追い詰めるチャンスを得た。
ベニー達はマタドールが香港の名士ヴィクターの裏の姿であると考え、その証拠を押さえようとしたのだ。
しかし計画は見事に失敗、ベニーは1カ月の休職となってしまう。

一方ヤンの娘のサマンサも、独自にヴィクターに近づくべくマカオのカジノに潜入していた。
そこでイカサマ師のコナー・ワッツ(ジョニー・ノックスビル)と知り合うのだが、コナーにまんまと乗せられて彼をホテルのVIPルームに案内してしまう。
コナーはロシアンマフィアに追われていて、ホテル内で逃走劇を繰り広げる。
その際にVIPルームのある最上階に逃げるのだが、そこである女性が射殺される現場に遭遇する。
女性からスマホを受け取ったコナーは、ロシアンマフィアに捕まりロシアに連れて行かれた。

サマンサはコナーのイカサマを見抜けなかった事で、その身が危うくなっていた。
そこでベニーに相談し、なんとかコナーをマカオに連れ戻して欲しいと依頼する。
ベニーはコナーを追ってロシアに飛び、ロシアンマフィアからなんとかコナーを奪還する。
そのまま空港に向かおうとするが、コナーがベニーのパスポートを燃やしてしまった。
ベニーは仕方なく、コナーを連れて陸路で国境越えを行おうとする。

コナーは、ヴィクターに関わる情報がスマホの中に入っているので、これを渡すから自由にしてくれとベニーに言うが、ベニーは取り合わない。
二人はトラブルに巻き込まれながらなんとか中国国境にたどり着くのだが、そこでホテルで殺された女性の殺人容疑で、ベニーとコナーは中国警察に逮捕されてしまう。

基本はベニーとコナーによるバディ・ムービーである。
イカサマ師のコナーはなんとかベニーから逃げようとするのだが、途中から二人は相棒となってマカオに戻る。
この過程の描き方はよくあるパターンであるが、脚本がよく練り込まれているので観ていて飽きない。
モンゴル、中国の少数民族の生活風景を取り入れているのもアクセントになっている。

そしてラストの落とし方もいい。
「途中まではいいけどラストはありきたりの大団円で終わるのか」と思わせておいて、一捻りが入ってくる。
この「捻り」の部分はやや設定が強引な部分もあるのだが、個人的には悪くないと思った。

ジャッキーファンなら映画館で観ても損はない作品だ。



101.スキップ・トレース


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「マーベル」と並ぶアメリカンヒーローの伝導「DCコミックス」。
そのDCコミックスの「Trinity」と言われている「ワンダーウーマン」だ。
すでに2016年春に公開された「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」にも出演済みである。
今回は、「ジャスティス誕生」の時にバットマンことブルース・ウェインが入手した、ワンダーウーマンの写真のエピソードとなる。

博物館に勤務するダイアナ(ワンダーウーマン/ガル・ガドット)の元に、写真が届いた。
送り主はブルース・ウェインで、第一次世界大戦時の写真である。
そこには今と変わらぬダイアナが映っていた。

第一次大戦時、ダイアナは生まれ故郷のセミッシラ島にいた。
そこに暮らすのはアマゾン族、女性しかいない種族だ。
アマゾン族の戦士は史上最強と呼ばれ、女王ヒッポリタの妹アンティオペ将軍の指導の元、日々訓練を行っていた。
アマゾン族はゼウスの子である軍神アレスの復活に備えて、世界の平和を護る事が使命であった。

ある日セミッシラ島にドイツ兵が流れてきた。
スティーブ・トレバー(クリス・パイン)はイギリス軍の諜報部員でドイツ軍に潜入していたのだが、スパイである事がバレて追われていたのだ。
アマゾン軍はスティーブを助けてドイツ兵の追手を撃退するが、アマゾン軍にも多大な被害が及び、アンティオペ将軍も倒れてしまった。
島の外で大きな戦争が行われている事を知ったダイアナは、その原因がアレスにあると考え、スティーブとともに戦場に赴く事にする。

ダイアナとスティーブがロンドンに着いた時、連合軍とドイツの間で休戦協定が結ばれそうになっていた。
しかしスティーブの調査では、ドクター・ポイズンことイザベル・マル博士が強力な毒ガスを開発していて、その事がドイツ皇帝の耳に入ればそくざに休戦協定が破棄され、両軍に大量の死者が出る事が予測された。
すぐにドイツの秘密研究所の破壊を提案するスティーブだが、イギリス首脳は休戦協定を急ごうとする。
そのためスティーブは、戦場の前線に必ずアレスがいるというダイアナとともに戦場の前線へ向かう事にした。
前線に向かうに当たり、スティーブはかつての仲間で他言語を操るサミーアと、スナイパーのチャーリーを仲間に引き入れる。
さらに現地で武器業者のネイティブ・アメリカン、酋長も仲間にした。

5人は最前線に進むが、戦況は膠着して2年間ほとんど前進が出来ていない状態だった。
そこでダイアナがワンダーウーマンの姿に代わり、鬼神のごとく敵陣を突き進む。
あっという間に中間地にあった街も占領し、5人はドイツ軍の秘密基地の目の前まで迫る事ができた。

この作品の秀逸な部分は、ダイアナをはじめ各キャラクターの設定がきちんと決まっている部分である。
ダイアナ以外は通常の人間で当然弱い部分も持っているのだが、それを乗り越えて勇気を持ってミッション遂行のために邁進する。
特に、クリス・パインのスティーブが素晴らしい。
最初からダイアナに恋心を抱いていると言う理由もあるのだが、無理とわかっていてもダイアナが望む平和のために最大限の努力をする。
若干ネタバレになってしまうが、強力な敵キャラがダイアナを自分の仲間に引き込もうとするなど、ストーリーはヒーロー物の王道となっている。
それでも各キャラ設定と構成が素晴らしく、アクションシーンも迫力があるので最後までまったく飽きる事はない。

マーベルのキャラで例えるなら、ワンダーウーマンは性格と戦闘スタイルはキャプテン・アメリカで、戦闘能力はマイティ・ソーだ。
真っ直ぐな心で突き進むと言う部分も、個人的にはかなりハマってしまった。
これも個人的な感想だが、シリーズですでに公開されている「マン・オブ・スティール」「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」よりかなり面白かった。
この秋公開の「ジャスティス・リーグ」にも、当然期待したい。


100.ワンダーウーマン


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原案が岩井俊二、脚本が大根仁、制作総指揮が河村元気、と聞けばかなり期待してしまう。
だが、期待したほどの出来ではなかった。

花火大会の日、中学1年の典道(菅田将暉)は祐介(宮野真守)とプールの掃除当番であった。
プールに行くとそこには同級生のなずな(広瀬すず)がいる。
典道と祐介は、なずなにほのかな恋心を抱いていた。
祐介が典道にレースを持ちかけ、勝ったらなずなに告白すると言いだした。
それを聞いた典道が慌てている所に、プールサイドの向こうからなずなが来て、レースをするなら自分も入れてくれと言う。
3人で泳ぎ始めるが、1位でゴールしたのはなずな、典道はターンに失敗して足をケガして最下位だった。
先にプールから上がっていたなずなは、祐介がゴールするのを待って、一緒に花火大会に行こうと持ちかける。
なずなは、夕方祐介の家に行くので必ず自宅にいるように言った。
祐介はその話を典道にも内緒にしていた。

なずなは母親が再婚するため、夏休み後に転校する事になっていた。
しかしその事を受けいれられず、典道と祐介、レースで勝った方と駆け落ちする事を考えていたのだ。

典道と祐介が教室に戻ると仲間たちが、打ち上げ花火を横から見ると丸く見えるか、平べったく見えるかで言い争いをしていた。
ちょうど花火大会の日なので、みんなで灯台に登って横から見ようと言う話でまとまる。
行きがかり上、典道と祐介も参加する事になった。

典道が学校から戻ると、無人の自宅に祐介が忍び込んで、典道の部屋でゲームをしていた。
みんなとの待ち合わせ時間の5時が迫った時、祐介は典道の足のケガを見て、医者である自分の父に診てもらうように勧め、自分は先にみんなとの待ち合わせ場所に行くと告げた。
祐介の言うとおり、典道の自宅の病院に行く典道。
治療を受けて待合室に戻ると、そこには荷物を持ったなずながいた。
祐介を待っているなずなに典道が、祐介はみんなと灯台に行ったと告げると、なずなは淋しそうに病院を出て行った。
気になった典道がなずなを追いかけると、なずなの母親がなずなを追いかけ始めた。
荷物は散乱し、無理矢理連れ戻されてしまうなずな。
そこに祐介が仲間と一緒に典道の様子を見に来た。
典道は祐介がなずなとの約束を破った事に怒って、祐介に殴りかかる。
みんなが典道を止めるが、収まらない典道はなずなの荷物にあった球をみんなに投げつける。
その球がみんなの後ろの掲示板に当たろうとした瞬間、時間が巻き戻り、典道と祐介はプールサイドにいた。

岩井俊二版は未見なのだが、元々が「If もしも」というテーマで放送された単発のTVドラマシリーズの1話だそうだ。
そのため、典道が球を投げるたびに時間が撒き戻り、違う選択肢のストーリーが展開する。
ちょっと前にバカリズムが脚本を担当したドラマ「素敵な選TAXI」に近いかもしれない。

設定としては面白いのだが、個人的には全体的にちょっと間延びしているかな、と感じた。
元々が45分の作品だった物を、90分にしているので仕方ないかもしれない。
ただそれ以外にも、絵柄的になずなが中学1年生に見えなかったり、典道と祐介以外のクラスメートのキャラがイマイチ見えて来なかったりと、違和感を感じる部分が多かった。

岩井俊二版は、典道、祐介、なずなが小学6年生の設定だったようだ。
親の言う事を聞かなければならない、と言う部分がより強調されるので、なずなが背伸びして駆け落ちをする、と言う部分にも説得力が出てくる。
一方このアニメ版ではなずなが大人っぽく見えるため、逆に駆け落ちの部分の説得力が薄くなってしまっている。
だったら年齢設定を高校生に上げて、菅田将暉と広瀬すずの実写版を見てみたかった気もする。

期待して観に行っただけに、ちょっと中途半端な感じでモヤモヤ感が残ってしまった。



99.打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?



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毎回それほど面白いわけでもないのに、大人気の「ミニオン」シリーズ。
特に前作の「ミニオンズ」はまったく中身がなかったと思うのだが、USJの看板を背負うほどの人気者になってしまった。
今回もそれほど期待しないで観に行ったのだが、それなりの出来であった。

ルーシーと結婚したグルーは、悪党から足を洗って反悪党同盟のエージェントになっていた。
その日もバルタザール・ブラットが、ダイヤを盗もうとしているところにルーシーと駆けつける。
バルタザールは1980年代に悪い子役として人気だったものの、大人になるにつれ落ちぶれ本当の悪党になってしまった。
さらに自分を捨てたハリウッドヘの復讐を誓っている。
グルーとルーシーはなんとかダイヤを死守するも、バルタザールを逃がしてしまった。
その事で二人は反悪党同盟をクビになってしまう。

グルーが反悪党同盟を辞めたことで喜んだのはミニオンズたちだった。
グルーがまた悪党に戻ってくれると期待したのだ。
しかしグルーは悪党には戻らないと宣言、怒ったミニオンズは二人を残してグルーの元を去ってしまった。

そんな時、グルーのところにドルーの使いの者が現れた。
ドルーはグルーの双子の弟だが、二人が生まれた直後に両親が離婚していたため、グルーはこれまで弟の存在を知らなかった。
家族でドルーに会いに行くグルー。
ドルーが二人だけで話をしたいというので聞いてみると、二人の父も大悪党だったがドルーはその才能がなく、父親を悲しませてしまった、だからグルーに悪党の訓練をしてほしい、というものだった。
最初は拒否していたグルーだが、ドルーとスーパーカーでドライブしているうちに少しずつその気になり、ドルーに訓練をすることを約束する。
その訓練として、cが盗んだダイヤを取り返しに行くことを提案した。
二人は内緒で出かけようとするのだが、ルーシーに見つかってしまう。
さらに、ダイヤを盗んだ後でバルタザールの住むタワーから落ちそうになったところをルーシーに助けられてしまった。
ルーシーは怒ったが、グルーはダイヤを戻せば反悪党同盟に戻れるとルーシーを説得。
ルーシーは納得するものの、今度はその話を聞いたドルーと揉めることになってしまった。

一方グルーの元を去ったミニオンズたちは、空腹のためにピザの配達バイクを追いかけていた。
たどり着いたのは撮影現場だが、そこでミニオンズたちは大暴れ、刑務所に送られることになってしまった。
刑務所内でも我が物顔にふるまっていたミニオンズたちだが、日に日にグルーの事が恋しくなってくる。
そこで刑務所内の備品を使って脱走を企てる。

タイトルは「ミニオン大脱走」だが、ミニオンが脱走を企てて実行するのはせいぜい10分程度だ。
ドルーはこの後のシリーズでフィーチャリングされそうではあるが、この作品ではあまり出番も多くなく、ストーリーのメインはバルタザールとの争いである。
そう割り切って観ればそこそこ面白い。
バルタザールは子役として人気だった80年代にこだわり、BGMも80年代のヒットナンバーが何曲も流れる。
バルタザールが操る巨大ロボットのCGの動きも70~80年代っぽくて、アラフィフの私にはかなりのツボだった。

元々は無邪気な3人姉妹に振り回される悪党グルーという話だったが、このシリーズも回を追うごとに設定が大きく変化している。
ただ、今回登場したドルーが一気にそれを引き戻してくれそうなので、次回作は期待できるかもしれない。


98.怪盗グルーのミニオン大脱走



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「カーズ」のシリーズ3作品目である。
前作は「カーズ2」というタイトルながら、内容はメーターが主役のスパイ映画であった。
今作は主役がマックイーンに戻って、かつスポーツ物の王道を行くストーリーであった。

マックィーンはもはや、ピストン・カップでレジェンドの域に達しようとしていた。
2016年シーズンも好調に優勝を重ねていたが、ある日突然ルーキーのジャクソン・ストームが優勝をさらっていく。
当初マックィーンはストームの事をあまり気に留めていなかった。
しかしストームは空力やコース取りなどレースを科学的に徹底解析し、その後も連勝を重ねそのままシーズンチャンピオンとなってしまった。
さらにストームをまねる新人が次々現れ、マックィーンたちはオールドタイプとしてどんどん引退に追いやられてしまう。
2016年最終戦でストームに強引に勝負を挑んだマックィーンはクラッシュし、2017年シーズン参戦も危ぶまれるようになっていた。

ラジエーター・スプリングスでシーズンオフを過ごしていたマックィーンは、2017年シーズンをどうするか悩んでいた。
しかし仲間たちが支えてくれていることを知り、レースに参戦することを決意する。

マックィーンがチームオーナーのラスティの元を訪れると、ラスティは新しいトレーニング施設を建設するため、チームをスターリングに売却したという。
泥除けで一儲けしたスターリングはずっとマックィーンのファンだったと言うが、マックィーンの現在の能力ではなく知名度と商品価値の方を評価していた。
そして若手のトレーナー、クルーズ・ラミレスに従うように言う。

クルーズの指導を受けるマックィーンだが、彼女のやり方を受け入れることができない。
そこでかつてのレースの聖地、砂浜コースのファイヤー・ボール・ビーチでトレーニングをすることを思い立つ。
だが今度は、クルーズが外でトレーニングしたことがないと言い出し、マックィーンが砂浜での走りをクルーズにコーチすることになってしまった。
トレーニングがうまく進まずいら立つマックィーン。
さらにマックィーンは、草レースへの出場を思い立つ。
名前を隠してレースに参加しようとしたが、そのレースは通常のレースではなく、車同士が壊しあうという異色なレースであった。
そこで優勝したのは意外なことにクルーズであった。
だがレース中にマックィーンは素性がバレてしまい、「マックィーンがとんでもないレースに参加している」と、マスコミが騒ぎ出してしまった。

若手に場所を奪われたベテランが奮闘するストーリーである。
大枠では日本人好みの、努力、友情、勝利のジャンプの方程式になっているのだが、細かい部分では日本人にはやや違和感の感じるラストになっている。

そもそも、毎回ストーリーのテイストがまったく異なることで違和感を感じるのだが、今回はラストもモヤモヤした感じになってしまっているので、なおさら違和感の感じる結末になってしまった。


98.カーズ/クロスロード



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今回のギンレイは「ラビング 愛という名前のふたり」と「ムーンライト」の2本立て。
「ムーンライト」はロードショウで観ているのでパスした。

舞台は1958年アメリカのバージニア州。
レンガ職人のリチャードは白人でありながら、黒人のミルドレッドと結婚を考えていた。
だが当時バージニア州では異人種間の結婚は禁止されていた。
ミルドレッドがすでに妊娠をしていたこともあり、二人は州を越えてワシントンDCでこっそり結婚をする。
しかしそれが州警察にバレ、二人は逮捕され25年間の州外追放となってしまった。

それぞれの家族と別れ、二人はワシントンDCで家庭を築く。
3人の子供たちにも恵まれ、一見幸せそうなリチャードとミルドレッドであったが、ミルドレッドは望郷の念を強めていた。
時代は流れ、ケネディ司法長官時代に公民権運動が盛んになった。
ミルドレッドは知人に勧められて、自分たちの窮状を手紙にしたため司法長官へと送った。
するとその手紙はアメリカ自由人権協会(ACLU)へと転送され、夫妻のもとに弁護士のコーエンが訪れた。
コーエンが初めに、連邦の最高裁で争う案件で、そのためには夫妻が逮捕されることが早いと言ったため、夫妻は最初気乗りがしなかった。
しかし子どもたちの教育環境を考え、二人はひそかにバージニア州に戻って生活を始める。
そこから、二人の復権運動が始まる。

実話をもとにした作品である。
そのためか、ストーリーにあまりメリハリがなく、クライマックスと呼べるシーンがない。
夫妻の強い絆は表現されているが、あまりにも淡々とストーリーが展開していく。
映画というよりは、ノンフィクションのドキュメンタリーを見ているような作品であった。


97.ラビング 愛という名前のふたり



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「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ第3部、「ダイヤモンドは砕けない」編の実写映画である。
映画用に細かい部分の変更はなされているようだが、大枠では原作通りのストーリーとなっていた。

広瀬康一(神木隆之介)はM県S市の森王町に引っ越し、ぶどうヶ丘高校に転校をしていた。
ある朝不良に絡まれているところに同級生の東方仗助(山﨑賢人)が現れ、不思議な力で不良を倒してくれた。
仗助は男気があり後輩の女子からもモテるのだが、髪型を馬鹿にされた時だけ手がつけられないほどキレてしまう。

仗助は母の朋子(観月ありさ)、祖父の良平(國村隼)と暮らしていた。
良平は実直な警察官で、常に森王町の平穏を願っていた。
しかしある日、良平が目を掛けていたかつての不良がコンビニ強盗を起こしてしまう。
偶然現場に居合わせた仗助は彼のスタンド「クレージー・ダイヤモンド」で応戦するが、強盗はクレージー・ダイヤモンドの攻撃とは無関係に死亡してしまった。
強盗は、連続殺人犯でかつ脱獄犯の片桐安十郎(山田孝之)、通称アンジェロのスタンドに取り憑かれていたのだ。
仗助に強盗を邪魔されたアンジェロは、仗助に復讐しようと近づく。
その結果、祖父の良平が殺されてしまった。

仗助はアンジェロのスタンドを見て、空条承太郎(伊勢谷友介)に連絡を入れた。
承太郎は年上ながら仗助の甥にあたり、年老いた承太郎の祖父の子どもである仗助に会いに来ていたのだ。
二人は協力してアンジェロを撃退、その時になぜスタンドになったかを聞き出した。
アンジェロによると、ある夜に矢で射ぬかれてからスタンドの能力が発動したと言う。
仗助は良平の葬儀に居合わせた男が怪しいと思い、彼の後を康一とともに追った。

原作ファンなら、かなり納得の出来である。
タイトルに「第一章」と銘打たれているので、この後は岸辺露伴たちが登場し、吉良吉影との戦いになるのだろう。
ちなみに第一章までで登場している主要キャストは、虹村形兆(岡田将生)、虹村億泰(新田真剣佑)の虹村兄弟と山岸由花子(小松菜奈)である。
少々ネタバレになってしまうが、この作品では山岸由花子のスタンドは登場しない。
原作ではこの後のストーリーに音石明、重ちー、ジョセフ・ジョースターなどが登場するが、シリーズ全体が何作になるかによって、これらの主要キャストも登場しない可能性もある。
宇宙人と名乗っていた支倉未起隆や鉄塔の男などもなかなかいいキャラであるが、おそらく登場はしないだろう。
杉本鈴美に関しては、良平がスクラップしていた事件記事中に記載があったので、VS吉良吉影編を中心にもう1~2作品制作する予定と思われる。

クレージー・ダイヤモンドをはじめ、スタンドのCGとそのバトルは原作のイメージを損なわない出来であった。
唯一、形兆のスタンド「バッド・カンパニー」だけが、実際の兵器や兵士のミニチュア版ではなく、プラモデルのように見えてしまっていたが、難点と言えばそれくらいだろう。
外れも少なくない三池作品だが、この作品に関して言えば世界観が三池色にマッチしている。
ただし、原作に興味がない人にはちんぷんかんぷんな作品に見えるかもしれない。

岸辺露伴、吉良吉影に誰がキャスティングされるかも含めて、次回作が楽しみである。



96.ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章



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スパイダーマンは過去2度実写映画でシリーズ化され、ゴブリン、ドクター・オクトパス、サンドマンなど原作に登場したヴィランが敵役であった。
しかし今回のスパイダーマンは、完全にアヴェンジャーズの一員として描かれており、原作とは異なるストーリーで展開されている。

N.Y.でアヴェンジャーズとチタウリが戦った(「アヴェンジャーズ」)後、エイドリアン(マイケル・キートン)は後片付けの解体工事を請け負っていた。
新たにトラックを購入するなど張り切っていたエイドリアンだが、政府とスターク社が作った合弁会社ダメージコントロールに仕事を奪われてしまう。
エイドリアンは仕方なく、チタウリが残した物質を利用して強力な武器を開発、それを売りさばいて巨額の富を得る事となった。

時代は流れて8年後、トニー・スターク( ロバート・ダウニー・Jr)はN.Y.で見つけた新たな戦力スパイダーマンをアベンジャーズに召集、国連管理下に置かれる事が発端でアヴェンジャーズ同士の仲間割れとなった戦いに(「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ})、スパイダーマンも参戦させた。
その後トニーは、スパイダーマンであるピーター・パーカー(トム・ホランド)のお目付役を、運転手であったハッピー(ジョン・ファヴロー)に任せる。
ピーターはまだ15歳で若く、アベンジャーズに正式に加盟させるのは時期尚早と考えたからだ。
トニーから命を受けたハッピーはピーターが無茶しないように見張るのだが、アベンジャーズに選ばれたピーターは張り切って街の治安を護ろうとする。
そして功績を認めてもらおうと、逐一ハッピーに報告した。

そんな時、ピーターは街のATMを襲う強盗と遭遇する。
彼らはこれまでに見た事のない破壊力の武器を所有しており、ピーターが仲良くしていたサンドイッチ店があっという間に破壊されてしまった。
武器はエイドリアンが開発した物であった。
その翌日、ピーターは親友のネッドとともに、リズのホームパーティに参加していた。
リズは1歳年上の先輩で、学力コンテスト部の部長をしており、ピーターはリズに想いを寄せていた。
そのホームパーティ中にピーターは、前日見た武器の光と同じ光を目撃する。
現場に駆け付けると、エイドリアンの部下の武器商人が武器を売買していた。
売買を中止させたピーターは、武器から落ちたチタウリの物質を拾う。
ネッドとともに物質の解析をするが、何が武器となっているのかはわからなかった。

その後ピーターは、リズたちと一緒に全米学力コンテストに出場する。
ピーターは学力優秀で、学力コンテスト出場の有力メンバーとして期待されていた。
ただ、ピーターの本当の目的は、武器商人たちの後を追う事だった。
武器商人たちが、学力コンテスト決勝戦が行われるワシントンDCにいる事を付きとめていたのだ。
コンテストの決勝前夜、ピーターは仲間と離れて武器商人たちを追いかける。
武器商人たちはダメージコントロール社のトラックを狙っていた。
ピーターは武器商人の襲撃を防御するが、その勢いでトラックの中に閉じ込められてしまう。
倉庫まで連れて行かれたピーターは、翌朝まで倉庫内に拘束されてしまった。
その間仲間たちは、見事学力コンテストで優勝していた。
そしてご褒美に、ワシントン記念塔を登る事になる。
だが記念塔に入場する際、ネッドが持っていたチタウリの物質がX線検査機に反応、周りのものを破壊し始めた。
塔を登るエレベータは途中で停止、ピーターがスパイダーマンとして駆け付けた時には、エレベータは搭乗者ごと落下する寸前であった。

ここまでで、ストーリーの半分強くらいである。
この後もピーターはトニーとハッピーの制止を聞かずに武器商人たちを追いかけ、予告編やTVCMで流れるフェリー真っ二つのシーンなどが展開する。
起承転結がわかりやすく、スピーディーでアクションシーンも迫力がある。
スパイダーマンも高い建物がないと歩いて移動するしかないなど、ところどころに散りばめられたお笑いシーンも日本人にもわかりやすかった。

個人的にはこれまでスパイダーマンはあまり好きではなかった。
ヴィラン(敵役)がいかにもアメリカっぽい大味なキャラばかりだし、スパイダーマンは地道な活動で困った人を救うものの、誰にも認められず仲間もいなくて疲弊するという設定が、ちょっと湿っぽくて好きになれなかったからだ。
ただ、このスパイダーマンは違う。
性格はポジティブで、ヴィランもオリジナルとは異なる。
スパイダーマンになるまでのエピソードもほぼ端折られているが、両親が亡くなったなどの暗い話が少ない分気軽に観る事ができた。

アヴェンジャーズで一番好きなキャラはキャプテン・アメリカだが、このスパイダーマンはその次くらいに好きになれそうである。


95.スパイダーマン:ホームカミング


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仕事関係で試写会に潜り込んで観る事ができた。
単純なゾンビのパニックホラーではなく、細部まで非常に作り込まれた作品である。

ソウルの郊外が立ち入り禁止区域になっていた。
出入りする車などは厳重に消毒をされている。
それは口帝疫などではなく、新たなる病原体のためだった。

ファンドマネージャーのソクは忙しい生活を送っていた。
妻は家を出て別居、娘のスアン、母親と3人で生活をしていた。
ソクはスアンの誕生日プレゼントにゲーム機を買ってくるが、それはすでに子どもの日にプレゼントしたものと同じであった。
ソクは仕事の事ばかり考え、スアンの事をまったく理解していなかったのだ。
妻はスアンの誕生日に、自分のいる釜山に来るように伝えていた。
スアンからも釜山行きを懇願されるが、ソクは仕事が忙しい事を理由に説得しようとする。
しかしスアンは聞き入れない。
やむを得ずソクは、始発のKTXで釜山に向かい、自分は午前中にソウルに戻る事にした。

翌早朝、KTXの始発には多くの乗客が登場していた。
高校生の野球チームや、途中まで乗車する老姉妹、高速バス会社の重役などである。
乗客を乗せ、KTXはソウル駅を発車しようとする。
しかし発車間際に、一人の少女が飛び乗ってきた。

KTXの車内放送では、韓国各地で暴動が起きている事伝えていた。
ソクの携帯にもキム代理から、出資した会社で暴動が起きていると連絡が入った。
しかしこれはただの暴動ではなく、病原体が原因によるものだった。
KTX内でも最後に乗車した少女が病気を発症、ゾンビと化し次々と乗客に襲いかかった。

まず、ゾンビ映画としての迫力が見事である。
途中、大量のゾンビが降ってくるシーンがあるのだが、このシーンも特撮ではなくワイヤーアクションなどで撮影しているそうだ。
列車内で津波のように襲いかかるゾンビたちにも圧倒される。

さらにストーリー構成が巧みである。
レスラーのようなヒゲ男と彼の妊婦の妻が乗車しているのだが、この二人がキーとなる。
ヒゲ男は一見粗暴のように見えるが実は非常に情に厚く理性的な男で、自分の事しか考えていないソクとたびたび対立する。
そしてさらに情の深い彼の妻が、母親のようにソアンに付き添ってくれる。
ヒゲ男たちと一緒にゾンビと戦っているうちに、次第にソクに人を思いやる心が大きくなり、ソアンとも分かりあえるようになってくる。
主要メンバーが次々と離脱して行くというのはこの手の映画のお約束ではあるが、この構成が非常に巧い。
高速バス会社の重役を最後まで悪役に仕立てている点も、巧く機能している。

ゾンビ映画と馬鹿にするなかれ、非常に完成度の高い作品だ。
ボン・ジュノの「グエムル-漢江の怪物-」レベルの作品と言っていいだろう。


94.新感染 ファイナル・エクスプレス


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