<   2017年 06月 ( 13 )   > この月の画像一覧

ジャッキー・チェンが親子で出演しているアクションムービーである。

舞台は日中戦争時の中国。
日本軍が支配する鉄道駅で、マー・ユェン(ジャッキー・チェン)は荷役係の親方だった。
しかしその一方で、日本軍を懲らしめるゲリラ隊「レイルロード・タイガース」のリーダーも兼ねていた。
「レイルロード・タイガース」が盗むのは日本兵の軍服、そして必ず倒した日本兵の体に羽の生えた虎の落書きを残していた。

ある日、レジスタンスである八路軍の兵士が彼らの元に逃げ込んで来る。
八路軍の兵士は、近々に鉄道の橋を爆破しなければならないと言う。
兵士の意思を汲んで、橋の爆破を目論む「レイルロード・タイガース」の面々。
倉庫から爆薬を盗んで橋を落とそうとするのだが、日本軍の追手にあい計画は失敗する。

日本軍に行方を追われる「レイルロード・タイガース」。
もう橋の爆破は不可能かと思われたが、仲間の副駅長が、2日後に橋を通る列車に弾薬や兵器が積まれていると言う情報を入手する。
マー・ユェンは、列車の中の爆薬を使って橋を爆破する計画を立てる。

そして計画当日、手前の駅から「レイルロード・タイガース」のメンバーが列車に乗り込むが、彼らの動きに気付いた由子(ジャン・ランシン)と言う日本人将校も一緒に列車に乗り込んでしまう。
さらに、由子が列車に乗った事を知った隊長のケン・ヤマグチ(池内博之)も列車を追い始めた。

一言でまとめると、いかにもジャッキー・チェンらしい列車アクションムービーである。
ストーリー全体は大したことないのだが、アクションシーンはかなり作り込まれている。
日本軍を面白おかしく茶化した部分はいかにも中国映画と言う感じがするが、コミカルなケン・ヤマグチを池内博之が巧く演じていて好感が持てる。
ただ、由子役に中国人の女優を配したのはどうかと思う。
日本語がカタコトのため、日本語のセリフなのに字幕が入っていた。

久しぶりにジャッキー・チェンのアクションを見ると、言葉にできない懐かしさと安心感があった。
愛すべきB級映画とまでは言えないが、かつてジャッキー・チェンのファンだった人なら、そこそこ楽しめると思う。


77.レイルロード・タイガー


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予告編からは想像できないほど激しい沖縄戦の戦闘シーンが描かれている。
実話を基にしているためそれほどドラマチックな展開はないのかと思っていたが、この戦闘シーンによって作品にメリハリが付き、かなりいい出来に仕上がっていた。

デズモンドはアメリカの田舎町で、両親、弟の4人家族として育った。
父は第一次世界大戦で心に傷を負っており酒浸りの毎日、家族にも暴力をふるっていた。
そんな中で育ったデズモンドは、暴力を嫌っていた。
母とともに宗教を信じ、厳格な生活をするのだった。

青年になったデズモンドは、ある日看護師のドロシーと出会う。
一目で恋に落ちたデズモンドは、ドロシーにプロポーズする。
一方、第二次世界大戦の激化で、弟や友人達が次々と兵士に志願していた。
デズモンドも志願を決意するが、ドロシーのように衛生兵として国の役に立とうと考えた。

入隊の後、デズモンドは訓練を受けるのだが、銃を手に取る事を拒否して衛生兵志望である事を上官に告げる。
苦しい訓練をこなして周囲を納得させようとするのだが、銃の訓練を受けない事は上官の命令拒否とみなされ、軍事裁判に掛けられてしまう。
その事を聞いた父のトムがかつての自分の上官である准将に掛けあった結果、デズモンドは衛生兵として銃を持たない従軍を認められた。

訓練が終わったデズモンド達が派遣されたのは、ハクソー・リッジと呼ばれる激戦地だった。
崖の上には日本軍が塹壕とトーチカを築き、それ以前に6度の戦闘が行われたものの、6度とも米軍は撤退を余儀なくされ、最後には一個師団が壊滅させられていた。
そしてデズモンドの部隊が攻撃を仕掛け、敵味方がわからないほどの激戦が始まった。

デズモンドがハクソー・リッジに派遣されるまでがストーリーの半分以上になるのだが、この部分が最初は長く感じられた。
特に日本人には宗教の戒律と言う部分がわかりづらく、銃すら持ってはいけないと言う教えを頑なに守り続けるデズモンドに、ややイライラしてしまう。
しかし、この教えを貫き通すデズモンドの精神力が、ハクソー・リッジで70人以上もの負傷兵を救う事になるのだ。
ストーリーの組み立ても巧く、訓練中デズモンドの頑固っぷりと激戦の戦闘シーンが、デズモンドの偉業を際立たせる演出になっている。

自分が成すべく事を愚直にやり遂げる、そう言う部分で今の若者や子供たちに観てもらいたい映画なのであるが、何しろ激しい戦闘シーンだ。
PG12に指定されてもいるので、おそらく地上波でノーカットでの放送は不可能だろう。
それでも、若い人にぜひ観てもらいたい作品であった。


76.ハクソー・リッジ



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印象としては、今年公開されたチャン・イーモウの「グレートウォール」に近いと感じた。
歴史を題材としていて、かつ3D上映を意識してバトルシーンに力を入れた作品になっている。

すべてのイングランドを治めるユーサー王の城は、黒魔術師が操る巨大な象の襲撃にあっていた。
とてつもない攻撃力を誇る2頭の象の前に、なすすべなく落城寸前となってしまう。
ユーサー王の弟ヴォーティガン(ジュード・ロウ)は兄に勝ち目はないと告げるが、王は弟に王冠を預け、勇敢にも一人で巨象に挑むのだった。
そしてユーサー王は聖剣エクスカリバーで黒魔術師を撃破、見事城を救った。
その後城内では、なぜ黒魔術師が城を攻撃してきたか、議論する事になった。
諸侯たちはヴォーディガンがおかしな動きをしたせいだと責め立て、実際に一連の騒動はヴォーディガンの計略によるものだった。
ヴォーディガンは妻を生贄にして黒魔術を味方に付け、兄を追い落とし自分がイングランド王になろうと企んでいた。
弟の謀反に気付いたユーサー王は、妻と息子のアーサー(チャーリー・ハナム)を逃そうとする。
しかし妻はヴォーディガンの手にかかり、自らも力尽きてしまう。
なんとかアーサーだけは船で脱出し、ロンディニウムと言う街に流れ着くのであった。

アーサーは売春宿の女に拾われ、そこでたくましく育って行った。
スラム街でリーダー的な存在になるのだが、ある日売春宿に来たバイキングの男たちと揉めてしまう。
そのバイキングはヴォーディガンの息のかかる者だったため、アーサーは捕らえらてヴォーディガンの元に連れられてしまった。

それと並行して、城の周りから水が引いてしまい、かつてヴォーディガンがユーサーを倒した時に沈んでいたエクスカリバーが現れてしまった。
剣は岩に突き刺さっており、ヴォーディガンはユーサーの血をひく者なら剣を引き抜けると考え、何人もに剣を引き抜きさようとした。
誰も剣を引き抜けない中、アーサーが剣に触ると剣が光を放ち、岩からスラリと抜け落ちた。
アーサーはそのショックで気を失うが、ヴォーディガンはアーサーがユーサーの息子である事を確信する。

いわゆる、アーサー王と聖剣エクスカリバーをテーマにした作品だ。
個人的にはあまりアーサー王伝説には興味がなかったのだが、バトルシーンがなかなか迫力があり、黒魔術などの世界観の表現も良かったためかなり堪能できた。
ただ、映像にこだわったためか、ストーリーはわかりやす過ぎた感もある。
基本的には時系列通りに話が進み、キャラクターも出てきた瞬間に役どころがわかってしまうため、先が読めてしまい途中で若干飽きが来てしまった。
この流れであれば、もう少しコンパクトにまとめた方が良かったんじゃないかとも思う。


75.キング・アーサー



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今回の予想のポイントは、キタサンブラックを負かす馬がいるかどうか。
ここ10年宝塚記念で1番人気の馬は2頭しかいない。
春の天皇賞のあと、梅雨時のレースに向けての調整の難しさという事だろう。
そしてキタサンブラック自体、グランプリレースで勝ったことがない。
これは、その前のレースで圧勝したことによりマークがきつくなっている事が理由と思われる。
今回天皇賞春をレースレコードで勝っており、蓄積された疲労が残っている可能性も十分ある。

だが、週中の追切の動きは万全で、かつ馬体重も前走増えていた。
という事は、調子落ちという事はあり得ないだろう。
マークされる点も、外枠に回ったことがむしろ有利に働き、外々を回って自由イン動けるだろう。
競馬に絶対はないが、今回はキタサンブラックを1着固定に考える。

では、キタサンに続く馬はどう考えるか。
元々残りは10頭しかいないので、できるだけ点数を絞りたい。
先行して粘れそうなゴールドアクター、道悪でも着実に差してくれるミッキークイーン、道悪の方がよさそうなサトノクラウン、まだ底を見せていないシャケトラまでか。

シュヴァルグランは、長距離場によくあるタイプで夏場に弱いのではないかと考える。
福永は昨日5勝をあげて絶好調、ハーツクライ産駒も道悪にも強いし成長力もあるが、今回は無印にする。

◎キタサンブラック
△ゴールドアクター
△ミッキークイーン
△サトノクラウン
△シャケトラ

馬券は◎1着固定、2~3着△4頭のボックスで、三連単12点勝負。


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予告編を見た時には「未知との遭遇」に近い映画かと思ったが、イメージとはかなり異なる作品だった。

ルイーズ(エイミー・アダムス)は大学で教鞭をとる言語学者だ。
彼女は独身だったが、時折自分の娘が難病で死亡すると言う幻覚を見ていた。
ある日ルイーズが授業を始めようとすると、世界中に謎の物体が飛来したと言うニュースが入る。
世間はこのニュースで持ちきりとなりパニックになった。
そんな時、ルイーズの元に米軍のウェバー大佐(フォレスト・ウィテカー)が訪れる。
彼はICレコーダの音声を聞かせて理解できるかと質問をするが、ルイーズはそれだけではわからないと答える。
一度はその場を去るウェバー大佐だが、夜中にルイーズを迎えに来て飛行物体の現場に連れて行った。

現場には物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)が来ており、彼と二人で飛行物体の中に入り、そこにいた生物体とコンタクトを試みる事になった。
飛行物体は全世界で12体飛来しており、各々を回線でつないで情報交換をしていた。

各国が生物体とのコンタクトにてこずっている中、ルイーズは文字を使ってのコンタクトを試みた。
この試みは見事に成功し、少しずつ生物体と意思を共有できるようになった。
その結果、生物体が地球人に「兵器」を与えに来た、と意思表示するようになった。
その他の国でも同じ情報が共有されていたのだが、民衆が不安で暴動を起こしかねない状況の中、この「兵器」と言う言葉に各国は過敏に反応した。
そして中国とロシアが、各国との回線をシャットダウンし、飛行隊に宣戦布告をしようと画策を始める。
やがてその他の国々も中国とロシアに追随して回線をシャットダウン、宣戦布告の準備に入った。
ルイーズとイアンは再度生物体と遭遇、彼らの最後のメッセージを受け取り、その意味を解読しようとする。

異星人との遭遇という意味では「未知との遭遇」のようなのだが、単純に遭遇するだけではなく、生物体が与える「兵器」に重要な意味が隠されている。
しかしその意味が非常に分かりづらい。
実際、生物体のメッセージを解読したルイーズはその「兵器」の力を見に付ける事になるのだが、なぜ解読しただけで力を身に付けられるのかが意味不明だ。
解読できれば力を身に付けられるのであれば、イアンをはじめその他の人々も力を身に付けてもおかしくないはずだが、ストーリー展開を見るとそういう訳でもなさそうである。
この部分が釈然としないので、ラストシーンもちんぷんかんぷんのまま終わってしまう。

異星人との接近遭遇と言う事で、「エイリアン」や「プレデター」のような危険な接近なのか、あるいは「未知との遭遇」のような友好的な接近なのか、かなり期待をして観に行ったのだが丸っきりの肩すかしだった。
原作もかなり難解な作品のようで、実写映画化には少々無理があったのではないかとも思う。



74.メッセージ



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韓国映画のリバイバルと言う事でそれほど期待していなかったが、構成の巧さと役者の演技力でかなりいい作品に仕上がっていた。

刑事の牧村(伊藤英明)は22年前、ある連続殺人事件を追っていた。
犯人は被害者を後ろからロープなどで絞殺、その姿を必ず被害者の近しい人に見せると言う猟奇的な殺人だった。
警察が張った罠に対して犯人は姿を見せるが、逮捕まで至らず逆に牧村は口を鋭利な刃物で切られてしまう。
さらに犯人は逆に牧村の住んでいた部屋に爆発物のトラップを仕掛け、当時の牧村の上司である滝(平田満)を殺害した。
その15年後、日本は刑法を改正して死刑が予測される犯罪に関しては時効を廃止する。
しかし一連の事件は、15年前に滝が殺害された最後の日が改正の1日前だったため、時効を迎えてしまった。

その時効から7年後のある日、この一連の事件の犯人を名乗る男が現れた。
男の名は曽根崎雅人(藤原竜也)。
彼は事件関係者しか知り得ない事実を含んで、事件のすべてを本にして出版した。
当然、残された事件の被害者家族たちは怒りを隠しきれない。
さらに曽根崎は、牧村や被害者家族達に会って挑発をしようとする。
世間は曽根崎に翻弄された。

そんな中、22年前にこの事件をジャーナリストして追い、現在はニュースキャスターとなっていた仙堂(仲村トオル)が、事件を自分の番組内でセンセーショナルに取り上げようとする。
仙堂は曽根崎を自分の番組に呼び、彼が本当の犯人かどうかを暴こうとした。
仙堂は番組内で、この事件には3人の被害者と刑事の滝の計4人のほかに、知られざる5人目の被害者がいたのではないか、しかし曽根崎は本の中でその事に触れていない、と告げる。
一瞬、曽根崎の顔色が変わる。
さらに仙堂は、番組開始前にネットにアップされた動画を紹介、それは遠景で撮られた牧村の部屋で、滝が殺害された爆発が映っていた。
そしてその動画には、牧村の妹里香(石橋杏奈)も映っていた。
牧村は妹が事件以降行方不明である事は、近しい者以外には教えていなかった。
放送された動画を見て驚愕する牧村。

妹の里香は、かつて神戸で看護師をしていたが、阪神淡路大震災で住むところを失い、当時一緒に暮らしていた小野寺拓巳(野村周平)とともに兄を頼って上京していた。
そんな折、爆発事件が起きる。
拓巳と里香は上京後に婚約をしていたのだが、里香が行方不明となり事件が時効を迎えた7年前、絶望した拓巳は牧村の目の前でビルの屋上から飛び降りてしまった。

その後、仙堂が番組内でさらなる挑発をした結果、ネットに動画をアップした真犯人が番組に生出演すると連絡をしてきた。
その条件は、曽根崎と牧村を一緒に番組に出演させる事だった。
牧村は退職願を上司に預け、曽根崎、そして真犯人を名乗る男と番組に出演する。
真犯人を名乗る男は最後にスタジオ入りするが、その際に、犯人が撮影したと思われる殺人現場のDVDを持参していた。

ここまでで、おおよそ上映時間の2/3くらいである。
そしてそこから、ストーリーは大きく展開する。
この番組までのストーリーの組み立て方が非常に巧みだ。
伏線が巧妙に張られ、全体のからくりが明らかになった時には、その意外な展開にかなり驚かされた。
映画を観終わった後、思わず劇場に貼られていたポスターを見返してしまったほどだ。
ただ逆に言えば、ここまでの構成があまりにも素晴らしすぎるので、最後の真犯人にたどりつくまでの展開がやや稚拙に感じられてしまった。
落とし所としてはこの結末になるのだろうが、ちょっと強引過ぎる感じもした。

それでも藤原竜也、伊藤英明をはじめ、石橋杏奈と野村周平、仲村トオル、さらに被害者家族の夏帆、岩城滉一、岩松了ら役者陣の演技も素晴らしいため、見応えのある作品になっている。
特に、生放送までの藤原竜也の抑えた演技は秀逸だ。
藤原竜也が主役なのか脇役なのかわからないが、映画賞の候補になる事は間違いないだろう。


73.22年目の告白 -私が殺人犯です-



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劇場での予告編も流れておらず、監督の篠原哲雄の過去の作品も個人的にはいま一つに感じていた。
主演が野村萬斎だからまあ観ておくかな、程度であまり期待しないで観に行ったが、非常に骨太で大人な作品に仕上がっていた。

織田信長(中井貴一)が飛ぶ鳥を落とす勢いだった天正元年、池坊専好(野村萬斎)は一門の中でもやや変わり者の扱いを受けていた。
師匠から信長のために花を生けてこいという指示を受けた時も、信長の気性を知っていた師匠が、専好だったらなんとかできるんじゃないか、と考えたうえで専好を選んでいた。
実際、専好は信長の前で失態を演じるのだが、その時末席に名を連ねていた秀吉(市川猿之助)の機転でなんとか難を逃れる。

時は流れ、信長は本能寺の変で光秀に討たれ、時代は秀吉の天下になっていた。
師匠亡きあと、専好は兄弟子が旅から戻らないと言う理由で、一門の長となっていた。
しかし変わり者の専好に取って、一門の長と言う地位はあまり気持ちのいいものではなかった。

そんなある日、専好は河原で一人の少女を保護する。
何も喋らない少女に蓮(森川葵)と言う名前を付け、彼女が欲するがままに画を描かせていた。
また別の日に、専好は利休(佐藤浩市)からの招きを受ける。
専好の生け花を見た利休が自分の茶室に招き、そこから二人の交友がはじまった。

利休はその当時、秀吉から黄金の茶室を作るように命じられていた。
利休は、秀吉が天下を取ってから人間性を大きく変えた事を危惧し、なんとか諌めたいと思っていた。
しかし秀吉は利休の言葉に耳を貸そうとしない。
そして利休が黄金の茶室を作ると、秀吉は北野大茶湯を開催、自ら人々を茶でもてなすのであった。
ところがその北野大茶湯では秀吉以外にも様々な人間が茶を振る舞っており、その中に利休も野点で参加をしていた。
利休は自らの野点を花で彩ってほしいと専好に依頼、専好は見事に自然と調和した彩りを完成させた。
その利休の野点を見てへそを曲げたのが秀吉だった。
秀吉は北野大茶湯を1日で中止してしまう。

この一件から、秀吉は露骨に利休を毛嫌いするようになる。
やがて秀吉は大徳寺山門に設置された利休の木造を理由に、利休に切腹を申し付けようとする。
その気配を察知した前田利家(佐々木蔵之介)は、秀吉に詫びを入れるように、なんとか利休を説得してくれと専好に命じた。
戸惑いながらも利休の説得に向かう専好。
しかし自分の矜持を貫き通す利休を、説得する事はできなかった。
そして利休は切腹を命じられるのだが、河原にさらされた利休のクビを見て、ショックを受けた専好はしばらく花を生ける事ができなくなってしまった。
そんな専好の姿を見て、親友の吉右衛門(高橋克実)が利休の四十九日を花で飾る事を提案する。
この四十九日で専好は花を生ける心を取り戻すのだが、三成に四十九日の現場を目撃されてしまう。

利休の切腹以降も、秀吉は一般民衆にも暴挙をふるうようになっており、民衆からも秀吉を非難する声が上がっていた。
秀吉は息子鶴松が急死した事もあり、民衆の非難にさらに怒り狂い、半ば暴君と化してしまった。
専好は利休の意思を継ぎ、生け花で秀吉を諌めようとする。

秀吉が利休の人気に嫉妬し、利休を切腹に追い込んだのは有名なエピソードだ。
本作はさらに、そこから華道の専好にスポットを当てている。
その専好に野村萬斎をキャスティングした点が、この映画最大のヒットとも言える。
野村萬斎は「のぼうの城」でも変わり者の城主を好演していたが、今回のちょっととぼけた専好の役もピッタリであった。
その他の役者の演技も文句はなく、脚本も良かったし、生け花の演出も素晴らしかった。
テーマが地味ではあるが、歴史好きにはたまらない作品に仕上がっている。
渋い落ち着いた映画が観たい方にはオススメである。


72.花戦さ



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監督が「八日目の蝉」、「ソロモンの偽証」の成島出という事でかなり期待して観に行ったのだが、期待ほどの作品ではなかった。

青山隆(工藤阿須加)は就職活動がうまくいかず、とりあえず内定が出た小さな広告製作会社に就職する。
しかしそこは、完全なブラック企業だった。
部長の山上(吉田鋼太郎)は部下を人間と思っておらず、常に業績を上げるために怒声を上げている。
毎朝人権を無視した標語を唱和させられ、オフィス内は重苦しい雰囲気に包まれていた。
それでも隆はなんとか成績を上げようとするが、まったくうまく行かない。
精神的に追い詰められた隆は発作的に電車に飛び込もうとするが、その瞬間をヤマモト(福士蒼汰)に助けられた。

隆はヤマモトの事をまったく覚えていなかったが、途中で転校したと言われ、なんとなくその存在を思い出した。
その後もヤマモトは何度も隆を誘い出し、一緒に行動するようになった。
だがそのうち、隆が記憶していたヤマモトはまったくの別人だと言う事がわかる。
隆はヤマモトに誰なのかと問いかけるが、ヤマモトはしれっと、隆の友達とは赤の他人だと言う。
最初に出会って飲みに行った時にその事に気付いていたが、その時は言いだしづらくなってしまった、そしてこれから友だちになればいいじゃないか、とヤマモトは言った。
隆はヤマモトの言葉に納得し、その後もヤマモトと友人関係を続けようと思う。

しかしその一方で、ヤマモトが誰なのかという部分も気になった。
そしてネットでヤマモトを検索すると、3年前に激務で自殺した男のニュースがヒットした。
その自殺した男がヤマモトだった。

ブラック企業で悩みながら働く若者をテーマにしている。
原作はKADOKAWAの電撃小説メディワークス文庫賞を受賞しているとの事なので、カテゴリーとしてはライトノベルなのだろう。
そのためか、ストーリーにやや深みが欠ける。
ヤマモトがいったい誰なのか、そしてなぜ隆を救ったのか、このあたりの疑問は想像していた通りであった。
まあ普通に考えれば、この結末に行きつくだろうな、という結末である。
全体的に爽やかな作りになっており、ラストの舞台をバヌアツにしている点なども好感が持てる。
役者の演技も悪くない。
しかし予想通りの展開が予想通りに淡々と続くだけなので、個人的にはあまり評価できない作品であった。

71.ちょっと今から仕事やめてくる


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原作は三島由紀夫で、発表されたのが1962年で私が生まれる前だ。
この作品をどう映画化するのかと思ったが、監督の吉田大八が見事に現代風にアレンジしていた。

気象予報士の大杉重一郎(リリー・フランキー)は、テレビにも出る人気者でアシスタントと不倫をしていた。
ある晩、深夜にアシスタントを車で送る途中不思議な光に包まれ意識を失い、気付くと夜は明けていて車はまったく見覚えのない田んぼに突っ込んでいた。
何が何やらわからない状態の重一郎は、テレビ局の屋上である男の話を聞く。
その男はUFOを探していて、日本にも多数のUFOが飛来していると言う。
重一郎は、昨夜の出来事がUFOによるもので、自分は火星人であると信じ込んでしまう。

重一郎の長男の一雄(亀梨和也)はメッセンジャーをしていたが、ふとしたきっかけで代議士の鷹森と知り合う事となる。
鷹森から誘われ事務所で働く事になった一雄だが、ある日自宅で不思議な光を浴び、その翌日鷹森と自分が殺されると言う光景を、何度も繰り返し体験するのであった。
その体験から、一雄は自分が水星人だと思い込む。

長女の暁子(橋本愛)は大学に通っていたが、自分の美しさにやや嫌気がさしていた。
ある日路上にいたミュージシャンに興味を持ち、彼を追いかけて金沢まで行く。
そして金沢の砂浜で光を浴び、自分は金星人だと思い込むようになる。

この3人がおかしな行動を取り始める。
特にテレビに出演している重一郎は、番組内で勝手に地球温暖化の危惧について語り出すようになってしまう。

原作との一番大きな違いは、母の伊余子(中嶋朋子)が宇宙人と思いこんでいない事である。
バラバラの家族の中、ただ一人まともであった母だが、会員商法で水の販売を始めてしまう。
その他、重一郎の職業を気象予報士にするなど、うまく現代社会にマッチさせている。

ただ、作品全体が何を表現したいのか、やや分かりづらくなっている。
原作は時代背景もあり、核戦争を起こそうとしている人類の愚かさを哲学的に揶揄しているのだと思うが、この映画では、単純に大杉一家だけが愚かであるように見えてしまう。
ある意味、典型的な現代社会の家族をモチーフに、どんな人間でもあっという間に狂気に落ち込んでしまうという事を表現したかったのかもしれないが、そうであったとしても、ややありきたりの展開になってしまっている。

監督、脚本が吉田大八と言う事でちょっと期待が大きかっただけに、もう少し捻りのきいた作品に仕上げて欲しかった


70.美しい星


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美佐子(水崎綾女)は故郷に母親を置き、映画に視覚障害者のための音声ガイドを付ける仕事をしていた。
音声ガイドは、実際に視覚障害者数人の前で、映画に合わせて音声ガイドを朗読して作成される。
しかしなかなかうまくガイドをする事ができずに、苛立つ日々が続いていた。
そんな時美佐子は、視覚障害者の一人で元カメラマンだった中森(永瀬正敏)の作品を目にする。
中森は優秀なカメラマンで、部屋に飾られた写真を見て美佐子は感動を覚えた。
そして美佐子は、カメラマンが視力を奪われる意味を想像して、中森に強い興味を抱くのであった。

監督、脚本は河瀬直美だ。
前作の「あん」もそうであったが、ストーリー自体は何気ないのだが、独特のアングルと間で独自の世界観を作り上げる。
今回も水崎綾女のアップ、それも顔の中央しかフレームに入っていないようなアップを多用し、彼女の内面を表現していた。

ただ個人的には、美佐子と中森の関係がやや淡泊だったかな、と言う気もする。
全体を通して物語が静かに流れて行くので、そのテイストを壊したくなかったのかもしれないが、美佐子をはじめ他人を寄せ付けなかった中森に対し、美佐子がもっと激しく感情をぶつけた方が、中森の心情変化がわかりやすかったんじゃないかと言う気もする。

ちょっと綺麗に作り過ぎたかな、と個人的には思った。


69.光


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