菊花賞

先週の秋華賞同様、1強の様相を呈した今年の菊花賞。
ただ秋華賞と菊花賞の違いは、夏にそこそこ好走していれば、長距離血統の強みを生かして一気に勝ち上がる可能性がある点だ。
その点を踏まえ、穴人気になっているがネオユニヴァース産駒2頭は切りたい。

本命は一番人気だがワンアンドオンリーで仕方がない。
数字だけみると前走は詰め寄られての辛勝だが、自分から動いて勝ちに行き、さらに差し返した点で逆に強さを見せつけた。
今週の調教も、先週追いつけなかった併走馬を突き離しており、体調は万全と言えるだろう。
唯一の不安点は、母の父が短距離馬のタイキシャトルという事。
個の能力では一番強いと思うが、長距離血統の馬に一発を食らう可能性も十分考えられる。

では、ワンアンドオンリーに土を付けそうな馬はどの馬か。
最右翼はショウナンラグーンと考える。
父はシンボリクリスエス、そして母の父がマンハッタンカフェ、さらに母の母は歴史に残る名牝メジロドーベルだ。
ダービーは位置取りが後ろすぎて6着だったが、上がり3Fではこの馬が一番速い脚を使っている。
追い切りの動きも悪くなく、人気のない今回は無欲の一発があっても不思議ではない。

そして三番手はトーホウジャッカルだ。
父はスペシャルウィークだが、母の父がアンブライドルズソングなのでバリバリの長距離血統とは言えないかもしれない。
だが土曜日のサンスポでビッグレッドファームの岡田総帥が絶賛しているように、この馬は完全に長距離馬の体型である。
前走の神戸新聞杯では3着だったが、上がり3Fはこの馬が1位、血統的にも2着だったサウンズオブアースより有力であると考える。

四番手は人気だがトゥザワールドにする。
父はキングカメハメハ、母はトゥザヴィクトリーという良血で、距離適性は問題ないだろう。
前走はイスラボニータに完敗したが、距離がイスラの守備範囲の2200mならば仕方がない。
京都芝は3戦3勝、春は弥生賞、皐月賞でワンアンドオンリーにも先着している。
ただ、当然ノリはトゥザワールドをマークして騎乗すると思われる。
そうなると好走はするかもしれないが、今のワンアンドオンリーを逆転するのはやや難しいかもしれない。

五番手はサトノアラジンだ。
父はディープインパクトだが、母の父はストームキャット。
血統的にはやや弱いが、戦績を見ると春先までワンアンドオンリーやイスラボニータと好勝負を繰り返している。
夏場に連勝して挑んだ神戸新聞杯は離された4着。
ただ、そもそも阪神コースはあまり得意にしていないので、前走より上積みがある事は間違いない。
鞍上浜中が乗れている点も好材料だ。

ラストは迷った。
マイネルフロストは父ブラックタイド、母の父はグラスワンダーで血統的にはかなり魅力がある。
ただし休み明けの前走がちょっと負けすぎ。
トーセンスターダムも実績があり、何より鞍上武豊が魅力だ。
とは言え、この馬も母が短距離実績馬のアドマイヤキラメキ。
皐月賞以降掲示板に乗れていない点も気になる。
父タニノギムレット、母の父トニービンのハギノハイブリッドも気になる。
鞍上の福永も魅力的だが、2400mのダービー、神戸新聞杯がそれぞれ13着、6着で距離の壁がありそうだ。

であればミヤジジャスパーを狙い撃ちたい。
父はアドマイヤムーンで母はスペシャルウィーク。
血統的には文句がない。
戦績も、春先まではワンアンドオンリー、トゥザワールドあたりと差のない競馬をしている。
鞍上は池添で、まるで人気を落としている今回は狙い目である。


◎ワンアンドオンリー
○ショウナンラグーン
▲トーホウジャッカル
△トゥザワールド
×サトノアラジン
×ミヤジジャスパー

今回は馬連がさらに5%上乗せになっているものの、ワンアンドオンリーからだとその恩恵があまり感じられない。
なので今週も3連単、◎○1着、◎○▲△2着、◎○▲△×3着の、三連単フォーメーションで勝負。



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by ksato1 | 2014-10-26 09:04 | 競馬 | Comments(0)

「フルートベール駅で」

ギンレイで上映された「フルートベール駅で」を観る。
併映の「それでも夜は明ける」も面白かったのでもう一度観たかったのだが、時間がないので今回はスルーした。

サンフランシスコに住む22歳の黒人青年オスカー・グラントは、妻と娘がいるがスーパーの職を失っていた。
理由は何度も遅刻をするからだ。
さらに彼は、数年前ドラッグの売買で懲役刑を受けている。

2008年の大晦日、家族で実母の誕生日を祝った後、オスカーは娘を妻の姉に預けて、妻と一緒に友人たちと新年の打ち上げ花火を観に行く。
その帰り道、電車の中で懲役中にトラブルとなった同じ囚人と鉢合わせし、殴り合いのケンカを始めてしまった。
その結果、通報で駆け付けた警官に取り押さえられてしまう。
オスカーは必死に無実を主張したが、そのやり取りでお互い興奮状態になってしまう。
そして、取り押さえるための銃と本物の拳銃を勘違いした警官に、胸を撃たれてしまった。


2009年の元旦に起きた事件を元に作られた映画だ。
警官に射殺されてしまった黒人青年が、直前の1日をどう過ごしたかが描かれている。

オスカー本人は、決して善人ではない。
若さゆえか懲役の過去があり、またルーズなために職を失っている。
そして妻や母からは、そういう生き方を愛情を持ってたしなめられている。
娘を愛し、職が見つからなく凹む事があっても、切り替えて前向きに生きようとしていた。

そういう本当に普通の市民が、不慮の事故に巻き込まれて命を失ってしまう。
この映画では、そのあたりを描きたかったのだろう。

だが、ズバリ言って映画としてはあまり面白くない。
オスカーの最後の24時間を、時系列で追っているだけだ。
唯一、彼が懲役中に母親が面会に来て、ちょうどその時に事件のきっかけとなる男とトラブルがあったエピソードが差しこまれる。
それ以外は、時間が淡々と流れるだけ。
ドキュメンタリー風に制作する事で、彼がどこにでもいる普通の人間である事を強調したかったのだとは思う。
だがそれにしても、ストーリー展開があまりにも単調だ。
オスカーが最後の1日をどういう気持ちで過ごしたのか、また彼の家族がどういう気持ちで過ごしたのか、もう少し演出を入れるべきだっただろう。
あるいは逆に、ストーリー的な要素をもっと排除して関係者へのインタビューを盛り込むなどし、ドキュメンタリー映画に寄せるべきだったと思う。

事件の要因にオスカーか黒人であった事が影響しているのかどうかも、結局あいまいなままだった。

個人的には、どっち付かずの中途半端な印象を持った。


144.フルートベール駅で


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by ksato1 | 2014-10-24 21:38 | 映画 | Comments(0)

TV放送された2作品

昨年の夏に公開された映画が相次いでTV放送されたので、録画して見た。

まず「タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-」。

元々は、NHKで放送されていた教養エンタテイメント番組である。
歴史を映像でアーカイブ化するために、近未来のタイムスクープ社から派遣された「時空ジャーナリスト」が各時代の市井の人々に密着取材するという構成だ。
番組自体はこの4~9月にかけてもシリーズでTV放送されており、2、3作品は見た。

TV放送のレギュラー番は、歴史の解説などもありかなり教養色が強い。
ただ映画版は、ストーリー展開重視でエンターテイメント色が強かった。

本能寺の変直後に安土桃山城が炎上した謎に迫る、という主題だが、1980年代にタイムトリップして、当時の不良やインベーダーゲームを登場させて笑いを取るなど芸も細かい。

TVシリーズは土曜の深夜に放送されていたが、どちらかと言えば中高校生が興味を持って見るような作りになっているので、「歴史ヒストリア」のようにもうちょっと早い時間に放送した方がいいのではないかと思った。


続いて「映画 謎解きはディナーのあとで」。

作品自体も好きであるが、個人的に北川景子が好きなので録画して見た。
ハッキリ言って、あるいは北川景子か櫻井翔のどちらかが好きじゃなければたぶん見ない作品だろう。
ただ映画の内容は酷いかと言えば、手堅くまとまってはいた。
ミステリー部分、特に要潤がなぜ全裸で丸まって死んでいるのか、その部分はきちんと納得のいく理由になっていた。
基本は笑いの映画だが、ミステリー部分もまずまずではあった。

とは言え、劇場で観た時の感想でも書いたが、「せいぜいTVスペシャルドラマレベルじゃないの」と言われれば返す言葉はない。


142.タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-(再)
143.映画 謎解きはディナーのあとで(再)


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by ksato1 | 2014-10-23 22:57 | 映画 | Comments(0)

「蜩ノ記」

「博士の愛した数式」の小泉堯史監督作品である。
時代劇という事もあってか、「博士の愛した数式」よりも地味な印象を受けた。

戸田秋谷(役所広司)は、羽根藩藩主三浦兼通の命により三浦家の家譜を編纂している。
だが、家譜は三年後までに完成させなければならず、その後秋谷は切腹をしなければならない。
檀野庄三郎(岡田准一)は家族ともども幽閉されている秋谷の見張り役として、家譜の清書をするように家老の中根兵右衛門(串田和美)に申しつけられた。
庄三郎は秋谷一家の住む山村を訪れ、一緒に暮らし始める。

庄三郎は秋谷を見はるだけではなく、もう一つの命を受けていた。
7年前に秋谷自身が起こした事件を、秋谷がどう記すか調査をする命である。
秋谷は側室であるお由の方(寺島しのぶ)と密通していて、その事に気付いた家臣を斬り殺してしまった、と言うのが事件の概要である。
しかし秋谷と一緒に暮らすうち、庄三郎は秋谷がそんな事件を起こす人間とは思えなくなり、他に真相があるのではないかと思い始めた。
秋谷にその事を尋ねると、秋谷は真実を話し始める。

物語の前半で、秋谷の状況とその原因となった事件について語られる。
後半はなぜそのような事件が起きたのか、秋谷が少しずつ調べて明らかになる事実と、それを隠ぺいして家譜に記させないようにする権力との駆け引きとなる。
その状況の中で、秋谷の住む山村の村人たちの虐げられた状況などが織り込まれて行く。

事件の概要が語られる前半までは、わかりやすく話が進む。
ところが中盤から話に無理が多くなる。

役人に目を付けられた村人の万治(小市慢太郎)が姿を隠す事によって、残された彼の家族に被害が及んでしまうの。
だが、役人たちの言動から推測すれば、そんなことは最初から予測ができた事である。
父親が家族より自分の身を大事にする事に、どうも納得が行かなかった。

さらにその事に義憤に駆られた秋谷の息子郁太郎(吉田晴登)が、かなり暴走してしまう。
それが話のターニングポイントになるのではあるが、普通に考えたら秋谷、郁太郎だけではなく、関係者がすべて打ち首になってもおかしくないほどの事件である。
なのに庄三郎は郁太郎を諌めるどころか助太刀してしまう。
勧善懲悪と言う意味では小気味のいいストーリー展開だが、リアリティという部分ではあまりにも強引すぎる展開である。

移り行く自然の美しさは「北の国から」のようで、見ていて心地が良かった。
静と動というストーリーのメリハリも見事だが、中盤からの展開がどうにも強引すぎて、個人的にはやや引いてしまう映画だった。


141.蜩ノ記

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by ksato1 | 2014-10-22 22:10 | 映画 | Comments(0)

秋華賞

牝馬のレースは本当は馬体重を見てから馬券を買いたいのだが、今日は午後から出かけるので早めに予想をアップ。

メンバーを見渡してもヌーヴォレコルトの相手になりそうな馬がいない。
前走の勝ちっぷりを見ると、現在では完成度が頭二つくらい抜けている。
唯一の不安点は、ハイペースの桜花賞で3着になっていること。
自分で動くタイプだけに、ハイペースになった際は後ろで死んだ降りをしている馬に差される可能性もある。
特に今回はマイネグレヴィルだけではなく、ペイシャフェリスも逃げ宣言をしているのでスローペースになる事はない。
乱ペースで何かに差しこまれる可能性も、なくはない。

とは言え、京都の内周りは直線が短い
ここ10年で、4角10番手以降から差してきたのは鬼脚のスイープトウショウのみ。
そう考えると、倍率は低くともここはヌーヴォレコルト本命で仕方ないところか。

対抗は、POG指名馬のサングレアル。
休み明けの前走は9着だったものの、出遅れが響いている。
枠が外なのはやや気になるが、鞍上の戸崎は現在リーディングトップ。
人気の盲点になっている今回は、良血が開花して一気に駆け抜ける可能性もある。

三番手はブランネージュ。
休み明けの前走は4着だが、この中間の調教は目を見張るものがあり、間違いなく上昇カーブを描いている。
内枠に入ったのも好材料、秋山が巧く乗れば間違いなく好勝負である。

四番手はレーブデトワールだ。
前走の紫苑Sを快勝。
こちらも中間いい動きを見せている。
ただし、ハイペースはそれほど得意としていないだけに、川田がいかに巧く乗るかがカギになりそうだ。

五番手はレッドリヴェール。
実力馬である事はわかるが、休み明けとは言え前走の動きが案外。
完調に戻っていれば、ヌーヴォレコルトを逆転してもおかしくないが、現状では連下までの評価が妥当か。

ラストはバウンスシャッセにする。
秋華賞は、夏にそこそこの成績を残した上がり馬よりも、春に実績を残した馬が復活するパターンが多い。
上がり馬であれば、最低でも3連勝くらいの成績が欲しい。
バウンスシャッセはここ2戦二桁着順だが、前走は道悪、前々走は初の古馬混合戦に加えて函館の洋芝だった。
中山では2勝しているように、右回りの小回りは実績を残している事もあり、今回は狙ってみたい。


◎ヌーヴォレコルト
○サングレアル
▲ブランネージュ
△レーブデトワール
×レッドリヴェール
×バウンスシャッセ


今回は馬連だと配当が低そうなので、◎○1着、◎○▲△2着、◎○▲△×3着の、三連単フォーメーションで勝負。


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by ksato1 | 2014-10-19 11:47 | 競馬 | Comments(0)

「荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて」

「テッド」のセス・マクファーレンが監督、主演した作品だ。
「テッド」よりもさらに下品でバカバカしい作品になっている。
あまりにも下品なため好き嫌いは大きく分かれるだろう。
チラッとだが人糞を画面に映しているほどだ。
そのほか、人が死ぬシーンもかなり多く、ちょっとドぎつい。
そのためか、日本ではあまり話題にもなっていない。
しかし、「テッド」や「ハングオーバー」シリーズなど、下品でバカバカしいアメリカ映画好きな人なら必ず気に入るだろう。

1882年、西部開拓時代のアリゾナに住む羊飼いのアルバート(セス・マクファーレン)は、ルイーズ(アマンダ・サイフリッド)という可愛い彼女がいた。
しかしアルバートはまともに仕事もしないヘタレなため、金持ちのフォイ(ニール・パトリック・ハリス)にルイーズを取られてしまう。
途方に暮れたアルバートは、街を出てサンフランシスコに向かおうとしていた。
そんな時、西部一の荒くれ者であるクリンチ一味が街にやってくる。
クリンチ(リーアム・ニーソン)は金をカネに替えるために別の街により、先に手下の一人と妻のアンナ(シャーリーズ・セロン)が街に到着する。

だが手下は早速酒場で問題を起こし、保安官に捕まってしまう。
騒動の最中にアンナを助けたアルバートは、失恋をしたので街を出ることを彼女に話した。
するとアンナはアルバートに、ルイーズを取り返すようアドバイスをする。
アルバートは気が進まなかったが、街のお祭りの日に行きがかり上フォイと決闘する事になってしまった。
しかし腰抜けのアルバートは銃の扱いが丸っきり下手。
アンナはアルバートの能力を信じ、フォイに勝つために付きっきりで銃の訓練を行う。
やがてアンナとアルバートはお互いに惹かれあうようになった。
そんな時、クリンチ一味が街に到着する。

ストーリーはかなりありがちな展開だ。
しかしその間、下品なギャグがこれでもかとてんこ盛りになっている。
特に、アルバートの親友であるエドワード(ジョヴァンニ・リビシ)と恋人のルース(サラ・シルヴァーマン)の関係は下品の極みだ。
ルースは娼婦で日に最低でも10人の客を取るのに、クリスチャンのためエドワードとは結婚まで婚前交渉をしたくない、なんて言っている。
そのほか二人の間では、文字にするのも憚れるような会話が繰り広げられる。

そして下品な作品の中で、シャーリーズ・セロンの美しさが際立っている。
優しさと強さを持ち合わせて、男を立てる事も知っている。
まさに理想の女性である。

繰り返しになるが、あまりにも下品すぎるので誰にでもすすめられる作品ではない。
しかし大人の男性であれば、かなりの人が気に入ると思われる。
バカバカしいベタなギャグも多いので、落ち込んだ時に観るのもいいかもしれない。


140.荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて


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by ksato1 | 2014-10-18 15:32 | 映画 | Comments(0)

「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」

派手さはないものの、笑って泣けて非常にセンスのいい作品だ。

ティム・レイク(ドーナル・グリーソン)はイギリスの田舎町で生まれ、両親と妹、叔父と一緒に暮らしている。
家族はとても仲が良く、毎日海岸でピクニックを楽しんでいた。
そんなティムの悩みは、女性とうまく付き合えない事。
しかし21歳の誕生日を迎えた日、父から「レイク家の男子はタイムスリップができる」と聞かされる。
そしてティムはその能力を利用して、楽しい人生を送ろうと画策する。
ある夏、妹の彼氏の従兄弟がティムの家に長期滞在する事になったが、タイムスリップの力を使っても彼女との距離を縮める事ができなかった。
その後ティムは一人でロンドンで暮らし始め、タ能力を利用して幸せな人生を送ろうと努力する。

ストーリーはタイムスリップ物であるが、歴史を変える、などという大それたテーマはない。
そもそもこの映画におけるタイムスリップは、自分が過去に経験した時間、場所にしか戻る事ができない。
その小さな超能力を何に利用するか、という部分がこの映画の主題となっている。
劇中に具体例は出てこないが、これまでレイク家ではこの能力を利用して身を持ち崩した人間も多いらしい。
父親もその事を忠告するが、ティムは最初から大金持ちになろうとか、有名人になろうなどという野望は持っていない。
とにかく、自分や家族がが幸せに暮らす事を目標にしている。
その段階で、ティムがとてもいい人間であることがわかる。

ティムは、せっかく彼女と上手く行っているのに、世話になっている脚本家のために時間を遡ってしまう。
その結果、彼女との出会いを別の方法でやり直さなければならなくなる。
それでもティムは後悔しない。
能力を上手く使って、みんなが幸福になる方法を考えるのだ。
そしてこの映画には、悪人は出て来ない。
唯一それっぽいのは、妹の彼氏。
だが彼も極悪人というよりは単なるダメ人間で、ダメ人間から離れられない妹に責任があると言えなくもない。
ティムを困らせるハプニングもほとんどが小さな物なのだが、それがタイムスリップがテーマの映画に巧くマッチしてリアリティをもたらしている。

この映画を観ていると、幸せに暮らすと言う事は考えれば考えるほど難しいが、実践すると意外に簡単であると思わせてくれる。
ちょっとした発想の転換、勇気、そして少しの寛容ささえあれば、人間は誰だって幸せになれるのである。

そして品行方正、毒にも薬にもならないストーリーになりそうなところを、クセのあるキャラクターを登場させて面白可笑しく仕上げている。
脚本、演出、そして役者の力量を感じさせる。

あまり話題になっていないものの、かなりおススメな作品である。


139.アバウト・タイム ~愛おしい時間について~


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by ksato1 | 2014-10-17 22:39 | 映画 | Comments(0)

「柘榴坂の仇討」

彦根藩の武士志村金吾(中井貴一)は、剣術の腕が認められ井伊直弼の近習に取り立てられる。
自らの命に替えても主君の身を護らなければならない役目だったが、桜田門外の変で水戸藩の脱藩浪士に井伊直弼を暗殺されてしまう。
その責任を問われた金吾は、自害すら認められず実行犯である脱藩藩士を一人残らず討ち取ることを命ぜられる。
金吾は全国を回って脱藩藩士を捜すものの、一人、また一人と捕まったり討ち取られたりしてしまい、残りは佐橋十兵衛(阿部寛)一人になってしまう。
すでに命を受けた彦根藩がなくなっても佐橋を追う金吾。
それを見かねたかつての剣術仲間である内藤新之助(高嶋政宏)が、手を尽くして佐橋の居場所を金吾に教える。
金吾は佐橋を討つべく急ぐが、すでにその日に新政府が「仇討禁止令」を布告していた。

そして邂逅する金吾と佐橋。
佐橋は金吾に自分を討つよう願い出るが、金吾は一騎打ちを申し出る。

幕末モノと言えば、新政府軍を旧幕府軍の主要人物を取り扱う作品が多い。
しかしこの作品はその少し前、桜田門外の変で人生が大きく変わった二人を取り上げている。
日本が大きく変わる中で、その激流に人生が巻き込まれてしまった二人。
すでに時代が変わって自分達が過去の人間になっているにもかかわらず、二人はそれを引きずり続ける。

設定としてはなかなか面白いが、映画としては正直今ひとつだった。
理由は、金吾の忸怩たる思いがきちんと表現できていないこと。
金吾は自分の代わりに両親が自害し、自分は自害を許されず仇討を命ぜられる。
だが仇討ちはまったく進まない。
その間の金吾の思いが、観ていて伝わってこない。
井伊直弼に心酔していた金吾は、本当はどうしたいのか。
切腹して井伊直弼の後を追いたいのか、それとも石にかじりついてでも仇討したいのか。
途中でなんどか切腹を申し出ている事を考えると、後者でないようである。
だが、単純に井伊直弼を護り切れなかったから切腹したいと言うのであれば、なんだか責任から逃げているように見える。
武士の矜持があるのであれば、どんな事があっても仇討をしたいと考える方が自然に思えるのだが、金吾はどうもそうでないようだ。
そうなってくると、ラストのシーンがあまり響いてこない。

原作は未読だが浅田次郎、そして役者陣も力量がある人を揃えている。
そのためかなり期待して観に行ったのだが、ちょっと期待外れの作品だった。


138.柘榴坂の仇討

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by ksato1 | 2014-10-13 10:46 | 映画 | Comments(0)

「ジャージーボーイズ」

ブロードウェイ・ミュージカルでヒットした「ジャージー・ボーイズ」をイーストウッドが映画化した。
派手さはないものの、イーストウッドらしい手堅い出来の作品だった。

1950年代のアメリカ、ニュージャージー。
イタリア移民街で生まれたトミーとフランキーは、「この街から出て行くには軍隊に入るかギャングになるしかない」と言われる中、こそ泥をしながらバンド活動を続けていた。
なかなかオーディションに通らないトミーは、「ショーツショーツ」を作曲したボブを引きこんでバンドを再編成し、フォーシーズンズを結成する。

フォーシーズンズは「シェリー」の大ヒットで、一躍全米のスター街道をのし上がっていく。
だが成功を重ねるうちにメンバーの方向性の違いで不協和音が広がり、やがてフォーシーズンズは活動を停止することになる。

大ヒットバンドの誕生、栄光、衰退を追った映画で、構成としてはスープリームスを映画化した「ドリームガールズ」にかなり近い。
成功をしたミュージシャンが音楽よりもドラッグや酒、色恋を選んでしまうのは、貧困から成りあがってカネを掴んだためなのだろうか。
また、メンバー間の才能の違いに嫉妬してしまうのも、スターの宿命なのだろうか。
いずれにしろ、フォーシーズンズとスープリームスは良く似ていると感じた。

そして、すっかりボーイズ・タウン・ギャングのオリジナルだと思っていた「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU(君の瞳に恋してる」がフォーシーズンズの曲だった事や、「タモリ倶楽部」のテーマソングでお馴染みの「ショーツショーツ」と「シェリー」の作者が同一人物(ボブ・ゴーディオ)だという事をこの映画で初めて知った。

歌のシーンは少ないのでミュージカル映画とは言えないが、音楽シーンは観ていてとても心地よい。
メンバー間の友情や憧れ、嫉妬などが良く描けており、非常に完成度の高い映画だと思う。
ラスト近くの「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」には心ふるわされた。


137.ジャージーボーイズ

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by ksato1 | 2014-10-12 16:26 | 映画 | Comments(0)

とっくの昔に終わったギンレイの2本

もうとっくの昔に終わってしまったギンレイの2本。

まずは「8月の家族たち」。

オクラホマの田舎に住むベバリー(サム・シェパード)は、先住民族の血を引く娘を家政婦として雇う。
妻バイオレット(メリル・ストリープ)は元々性格に難があるが、舌癌を患っている事もあり常に毒を吐きまくっている。
そもそもべバリーが家政婦を雇ったのもバイオレットの病院の送り迎えを考えての事だったが、バイオレットはその事にも文句を言っていた。

そしてその直後、べバリーが行方不明になってしまう。
バイオレットは3人の娘たちと、懇意にしている妹夫婦に連絡を取る。
家族たちが集まりつつある時に、べバリーが死体で見つかった。
べバリーの葬儀をしながら、久しぶりに集まった家族たちは、自分達の現状の話をする。
バイオレットは長女のバーバラ(ジュリア・ロバーツ)と元々仲が良くないのだが、その事が一族全体の不協和音につながってしまう。
やがて一族はお互いを非難し合うようになり、さらに封印されていた秘密も明かされる。

一族のそれぞれのキャラがきちんと描かれていて、映画としてはきちんとまとまっていると思う。
だが内容がちょっとドロドロしすぎだ。
役者たちの演技が迫真なだけに、見ていて少し引いてしまう。
いかにもアメリカの田舎の一族の物語という感じだが、ラストも光が見えず、観た後もちょっとモヤモヤした感じが残った。

続いて「ブルージャスミン」。

こちらは観た後悲しい気分にさせられた。

ジャネット(ケイト・ブランシェット)はN.Y.でセレブとして暮らしていたのが、破産してサンフランシスコにやってくる。
里親の元で一緒に育てられた妹のジンジャー(サリー・ホーキンス)を頼って来たのだ。
ジンジャーはバツ一で子どもがいて、スーパーのレジ打ちをしている。
そして修理工の彼がいるのだが、その彼はジンジャーと一緒に暮らそうと準備をしていたところにジャネットが転がり込んできたので、あまり面白く思っていない。
ジャネットはセレブ時代が忘れられないものの、生活のために仕方なく歯科医院で事務の仕事を始める。
だが、庶民の生活は彼女をイライラさせるばかりだ。
やがてジャネットは、再びセレブの生活を目指すべく、上流階級のパーティに参加するようになる。

ジャスミンがなぜ破産したのか、フラッシュバックとしてストーリーに埋め込む手法は見事で、さすがウッディ・アレンと言うべきか。
ただ、作品全体の皮肉がかなり強すぎる。
ウッディ・アレン作品だからある程度は覚悟というが期待もしていたのだが、ラストもまったく先に光が見えないまま終わってしまう。
ジャネットは身から出たサビとは言え、ちょっとかわいそうな結末である。
さらにジャネットの未来が見えないだけでなく、そのため結局この後もジンジャーはジャネットに巻き込まれる事が予想されるので、幸せになれそうな人が誰もいない。

映画なので、もうちょっとカタルシスを得られるようなまとめ方にした方が、良かったんじゃないかと思った。


135.8月の家族たち
136.ブルージャスミン


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by ksato1 | 2014-10-06 21:15 | 映画 | Comments(0)