<   2014年 08月 ( 18 )   > この月の画像一覧

奇才、三池崇史が監督し、市川海老蔵が企画に参加している。
舞台上演される「四谷怪談」の稽古シーンと、現実の男女関係をオーバーラップさせたストーリーだ。

「四谷怪談」で伊右衛門を演じる長谷川浩介(市川海老蔵)と、民谷岩役の後藤美雪(柴咲コウ)は私生活でも恋人同士だった。
だが浩介は遊び人で、美雪以外にもいろいろな女性に手を出していた。
「四谷怪談」で伊藤梅を演じる朝比奈莉緖(中西美帆)もその一人である。
莉緖は勝気な性格で、美雪に対しても思わせぶりな態度を取る。
美雪は当然その事を敏感に察知していた。

四谷怪談は、民谷岩を騙した浪人の伊右衛門が、岩の父である又左ェ門(勝野洋)を殺害し民谷家の養子としてもぐりこむ。
しかし伊右衛門がいつまでも仕官しないため、生活は苦しかった。
そのうち伊右衛門に一目惚れしたと言う伊藤梅が、祖父伊藤喜兵衛(古谷一行)に伊右衛門と一緒になりたいと願いだす。
喜兵衛は伊右衛門に伊藤家に婿入りするように懇願し、梅の乳母槙(根岸季衣)を使って、岩に毒を飲ませてしまう。
そして伊右衛門は、あんまの宅悦(伊藤英明)に岩に夜這をかけるようにけ仕掛けたたうえ、二人を斬り捨ててしまうのだった。
その後伊右衛門は伊藤家に行くものの、岩の恨みで錯乱してしまい、梅を岩と思いこんで斬り殺してしまう。

この四谷怪談の稽古のシーンを挟みながら、現実のストーリーが進行する。
伊右衛門が仕官しないでゴロゴロしている稽古のあたりから、現実の浩介と美雪の関係もギクシャクしてくる。
すでにその段階から莉緖の影がチラチラ見えてくるので、美雪は情緒不安定気味になってしまう。

さらに、岩が毒を飲まされるあたりから、美雪は完全に自分を失ってしまう。
浩介が美雪の部屋に行くと、美雪は血まみれになって倒れていた。

映画としてはなかなか面白い作りである。
舞台美術も美しく、役者陣の演技も素晴らしいので、演劇の四谷怪談と現実の世界の演技がシンクロする部分に違和感がまったくない。
まるでドキュメンタリーでも観ているかのようだで、ストーリーにどんどん引き込まれてしまう。

ただ、終盤の血まみれの美雪がちょっとグロすぎる。
狂喜の真っただ中にいる美雪が表現されているのであるが、ちょっと過激すぎて目を覆ってしまった。
その他のシーンもきちんと作られているので、あのシーンをあそこまでグロくしない方が、むしろ映画としての評価は高かったんじゃないかと思う。
それでもあそこまでやるからこそ、三池崇史と言えるのかもしれないが。

正直、人には薦められない作品だと思うし、個人的には三池崇史と市川海老蔵とコンビなら「一命」の方が好きである。
とにかくカゲキな映画が好きな人にのみおススメする。


112.喰女-クイメ-



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今回立て続けに映画を観ているのは、今年2回目のフリーパスポートを手に入れたから。
そして今回は、通常なら観ないような映画も観る事にした。
今回はその2本。

まず「TOKYO FANTASY SEKAI NO OWARI」。
ここ数年で一気にスターダムにのし上がった、SEKAI NO OWARI の映画である。
と言っても単なるドキュメンタリーのミュージックフィルムではない。
きちんと脚本があり、ドキュメンタリー映像はライブの映像も含めて半分強程度である。
メンバーが今、そしてこれまで考えていた事、感じていた事を、メンバー自身にインタビュー形式で語らせている他、心象風景を芝居として表現している。
メンバーが子ども時代の自分と会話をする事により、音楽を志した当時の自分を振り返る、と言った感じである。
その他、ライブにコスプレで参加するファンへのインタビューや、打ち上げで泥酔するメンバーの姿など、ファンにはかなり興味深い映像もある。

個人的にはそれほど詳しくないものの、SEKAI NO OWARI の音楽は結構好きである。
その私が満足できたのだから、ファンならさらに満足できるのであろう。

続いて「宇宙兄弟#0」。

「宇宙兄弟」は、原作も読んでなければアニメも見ていない。
そして実写映画も見ていない。
知っているのは兄弟が宇宙飛行士を目指しており、弟は優秀で兄はその弟を誇らし気に思いながらも、やや劣等感を感じている、という事だけだ。

この「宇宙兄弟#0」は、「宇宙兄弟」の前日譚との事。
二人で宇宙飛行士を目指す前、兄がまだ自動車メーカーにいた頃の話だ。
何の予備知識もないので、観た後は「ふーん」としか思わなかったが、やはり原作ファンなら満足する出来なのだろう。

原作はもう結構話が進んでいるので読む機会はないかもしれないが、実写映画は機会があったら見てみたいと思う。



110.TOKYO FANTASY SEKAI NO OWARI
111.宇宙兄弟#0


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正直、「トランスフォーマー」シリーズはあまり好きではない。
CGは素晴らしいものの、シリーズ全体のストーリーの整合性がよくわからないためだ。
で、今回の作品もやはりストーリーの整合性がよくわからなかった。

テキサスにて解体修理工を営む発明家ケイドは、ある日仕事の依頼の際に古いトラックを引き取る。
調べるとそれはオートボットのオプティマスだった。
かつて(この映画の前作)シカゴを壊滅状態にされてしまったアメリカ政府は、すべてのエイリアンを敵視し発見次第通報する事を国民に義務付けていた。
だが実はその裏でCIAは、人間の意のままに動くオートボットを極秘裏に開発、さらにその開発のカギとなる「シード」を、ロックダウンから入手する約束をしていた。

ロックダウンとは、創造主からオプティマスを連れて帰るよう依頼されて地球にやってきたオートボットである。
ではその創造主とは何かと言うと、6500万年前に地球に飛来して恐竜を絶滅させ、かつその際「シード」を使ってダイナボットを生み出した存在である。

ストーリーは、CIAに追われるオプティマスが、ケイドたちと協力してCIAの開発したオートボット、そしてロックダウンと戦う話になっている。
トランスフォーマーは相変わらず敵味方の区別が付きづらいが、今回は味方のオートボットがカラフルで、敵は塗装がおとなしくメタリックのママという事で、前作までよりはわかりやすくなっている。
ただ、そもそもロックダウンが敵なのか味方なのかがよくわからない。
CIAの開発したオートボットが制御不能になるのはお約束だが、そこにロックダウンがどう絡んでくるのか。
ネタバレになってしまうので詳しくは書かないが、全体のストーリーの中でロックダウンの位置付けがイマイチな感じがしてしまった。
もう少しきちんとした設定にしておけば、もっとストーリーの中で生きてきたのではないかと思う。
今回の作品で言えば、単なる暴れん坊の爺さんでしかない。

また、たしかオプティマスたちは、生命を生み出す力を持った物質「オールスパーク」によって生まれたはずである。
前作まではディセプティコンと「オールスパーク」の奪い合い的な話だったはずなのに、今回は「オールスパーク」にまったく触れられずにいきなり創造主が登場する。
そのあたりの整合性がメチャクチャだ。

ただ、やはり画面の迫力は素晴らしい。
2D上映で観たのだが、3Dで観ても良かったかもしれない。
今回はオートボットのバトルだけではなく、人間のアクションも取り入れられている。
ケイドがビルの屋上から逃げるシーンは、かなり手に汗握らされた。

とは言え、やはり映画を見終わって「面白かった」とは思えなかった。
次回作があっても、おそらく映画館には観に行かないだろう。


109.トランスフォーマー/ロストエイジ


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ここ数年話題になっているインド映画だが、この映画もなかなかの感動作品だ。
「きっと、うまくいく」ほどではないが、キッチリ泣かせて笑わせてくれる。

主人公バルフィの母は、彼を生む時に死んでしまった。
バルフィ自身も、生まれつき耳が聞こえず話す事もできなかった。
しかしそんなバルフィを、父親と周りの人間は愛情を持って育てる。
そしてバルフィはすくすくと育ち、近所でも有名ないたずら者、しかし誰からも愛される人気者になっていた。

青年となったバルフィは、ある日街で見かけたシュルティに一目惚れする。
積極的にアタックするものの、シュルティから婚約している事を告げられて一度は諦める。
しかしどうしてもシュルティの事を忘れられないバルフィは、シュルティとの距離をどんどん近付けるために努力をする。
やがてシュルティもバルフィの事が気になり始める。
バルフィは意を決してシュルティの両親に結婚の承諾を求めに行くが、裕福なシュルティの両親は、障害があって貧困のバルフィを相手にせず、物乞い扱いして帰してしまった。

そして二人はそのまま別れてしまう。

その後、バルフィは幼馴染のジルミルと再会する。
ジルミルは、バルフィの父親が使用人として働いていた裕福な家の孫娘にあたるが、ジルミルの両親が彼女を虐待したため、家長である祖父が施設に預けていた。
その祖父が体調を崩し、余命も長くないと悟ったため孫娘を呼び戻したのだ。
しかしジルミルは両親からの虐待によって自閉症を発症しており、他人とコミュニケーションができなくなっていた。

やがてジルミルの父親が、使用人を全員解雇してしまう。
その中には唯一、ジルミルが心を許していた乳母もいた。
さらにバルフィの父親が病気で倒れてしまった。
手術には7000ルピーが必要である。
バルフィは親友と、ジルミルを誘拐して身代金7000ルピーを要求する事を計画。
しかしジルミルは別の誘拐犯に連れされてしまう。

「きっと、うまくいく」同様、非常に長い映画で途中でインターバルが入る。
映画の前半はバルフィとシュルティの交流、後半はバルフィとジルミルのロードムービーのような展開となるのだが、ジルミルの誘拐を軸に若干ミステリー仕立てにしてある。
その謎を解くカギを散りばめるため、現在、遠い過去、近い過去を巧くフラッシュバックさせている。

バルフィはチャップリンのように仕草だけで笑いを取り、シュルティとジルミルのピュアな心が感動で泣かせてくれる。
同じピュアな心であっても、立場があり自分の心に素直になれないシュルティと、どこまでも素直に行動するジルミルの対比は見事の一言だ。

唯一の欠点は、晩年のバルフィ、シュルティ、ジルミルの肌がみんな艶々なところ。
白髪などで老けたように見せているが、3人とも肌がピカピカなので若々しく見えてしまう。
また、上映時間が長いため、時間軸の移動を追いきるのにやや疲れてしまう。

それでも、観た後には爽やかな気分にさせてくれる。
この映画も、機会があったら押さえておきたい作品だ。


108.バルフィ!人生に唄えば


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1994年に眉村卓の「名残の雪」をテレビドラマ化した作品とは同名だが内容はまったく異なる。
しかし高校生がタイムスリップして歴史が変わりそうになる、というコンセプトは同じである。

高校教師の川辺未香子(石原さとみ)は自分に自信がないため、生徒からも信頼されていない。
担任の生徒の進路指導もうまくできない状態だった。
そんなある日、担当している幼馴染の生徒3人とともに、幕末にタイムスリップしてしまう。
1日違いでタイムスリップしてきた高瀬(柄本時生)とはすぐに出会う事ができたが、残りの二人がいつタイムスリップしてきたのかがわからない。
4日後に元の時代に戻れる事がわかった未香子と高瀬は、勝海舟(玉木宏)に世話になりながらまだ出会えていない森野(川口春奈)と沼田(千葉雄大)を捜そうとする。

だがふと気付くと、歴史上では勝海舟が西郷隆盛と会談する約束を取り付けているはずなのに、まだその兆候が表れていない。
このままでは維新軍の江戸総攻撃が始まってしまう。
何かが原因で歴史が変わっている事に気付く未香子。
歴史が変わってしまうと、自分たちが帰る未来もなくなってしまうかもしれない。
森野と沼田を捜しながら、未香子は歴史を元に戻すべく勝と西郷を結びつけようとする。

コンセプト自体はなかなか面白い。
4人が同時ではなく別の日にタイムスリップした事を利用して、ストーリーを面白く仕上げている。
脚本的にはなかなかいい作りだと思う。

だが、幕末のシーンに力を入れ過ぎて、冒頭の現在のシーンが雑すぎる。
高瀬がスマホの歴史物アプリを使用する事がタイムスリップの原因なのだが、このアプリをなぜ高瀬が見つけたのか、まったく説明がない。
テスト中に、カンニングしようとアプリを起動するがその時は問題なし、後でスマホのアイコンが光っているのを見てクリックするとタイムスリップしてしまう、という流れなのだが、高瀬がどこでどう見つけたアプリなのかもわからないし、そもそもどんなアプリなのかもわからない。
タイムスリップ物は、結局のところどこかに無理が生じるのは仕方がないものの、その原因にまったく触れずにスルーというのはちょっと乱暴だ。

また、未香子が成長するというエピソードも中途半端。
冒頭の現在のシーンでもっと未香子が悩んでいればラストにも生きてきたと思うが、そのあたりが舌足らずのためなんだかよくわからないシーンになってしまった。

さらにクライマックスシーンの殺陣も雑。
迫力を出そうという目論見か、手持ちカメラで撮影をしているのだが、これが下手クソ過ぎ。
迫力がある殺陣ではなく、単なる見づらいシーンになってしまった。
しかもちょっと長すぎる。

あまり話題にならずに1カ月程度でほとんど上映もなくなってしまったので、たぶんそれほど面白い映画ではないんだろうな、と思って観に行ったが、そこそこは楽しめた。
しかしもうちょっと丁寧に作っていれば、もっと話題になったんじゃないかと思う。


107.幕末高校生


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今回のギンレイはナイスな2本だった。

まず1本目は「ダラス・バイヤーズクラブ」。
今年の米アカデミー賞で主演男優賞と助演男優賞を受賞した作品だ。

電気技師でロデオ・カウボーイのロン(マシュー・マコノヒー)は、アバズレの彼女たちとロデオ会場の片隅で隠れて3Pしたり、詐欺まがいの賭けをするなど、ハッキリ言って人間のクズと言える生活をしていた。
そんなロンは、場末の娼婦と避妊せずセックスした結果、AIDSに罹ってしまう。
自分がAIDSである事を受けいれられなかったロンも、次第に症状に悩まされるようになり、病院で薬をもらう事を考えるようになった。

だが当時アメリカでAIDSの薬と言えば、臨床試験が開始されたばかりのAZTしかなかった。
ロンは主治医のイヴ(ジェニファー・ガーナー)にAZTの処方を頼むが、臨床試験の被験者ではないロンは処方をしてもらう事ができない。
たまたま一緒の病室になったレイヨン(ジャレッド・レト)がAZTの被験者である事を知ったロンは、病院内にAZTがあると考え、病院で働く男にカネを払ってAZTをこっそり入手していた。
余命30日と診察されたロンだが、横流ししてもらったAZTでなんとか生きながらえていた。
しかしAZTの副作用は強い。
さらにAZTの管理が厳しくなり、病院内の男が横流しを拒否するようになった。
男は代わりに、メキシコの医師を訪ねるように言う。

ロンはふらふらになりながらメキシコの医師を訪ねるが、医師から体の毒でしかないAZTの服用をやめ、アメリカで認可されていない薬を服用するよう勧められる。
医師の言うとおりにすると、ロンは次第に体力を回復して行った。

回復したロンは、この薬をアメリカで販売することを考える。
薬の販売ではなく会員制のクラブにして、月会費を払った会員は薬がもらえるようなシステムがすでにニューヨークで実施されていることを知り、ロンはダラスでこのクラブを運営する事にした。

最初は、自分の事しか考えないロンが、次第にAIDS患者全体の事を考えるようになる。
やがて、本当に効果がある薬を認可しないFDA(アメリカ食品医薬品局)と、FDAに自社製品だけ認可するように圧力を掛ける製薬会社を相手取り、果敢に戦いを挑むようになる。

ドラッグを吸っている事もあり、冒頭のロンはガリガリに痩せ人相も悪かった。
しかし治療が進むとだんだん生気が戻り、正義の味方のような風体になって行く。
この演出も素晴らしい。

また相棒となるゲイのレイヨンも良かった。
この男がなかなかドラッグから抜けられないがために、一生懸命頑張るロンの足を引っ張る事もあった。
それでもレイヨンがいなければ、ロンは「ダラス・バイヤーズクラブ」を運営する事はできなかっただろう。

下品なスラングがバンバン飛び交うだけではなく、3Pシーンなどもバッチリ表現されている。
そのため誰にでもおススメするとは言い難いが、非常に完成度の高い映画であると思った。


続いて「あなたを抱きしめる日まで」。

スティーヴはBBCのやり手記者で、政府の広報担当を務めるほどにまでなった男だ。
しかし大臣との確執で失脚してしまう。
この後の仕事をどうするか迷っていたスティーヴの元に、ある男を探してほしいという依頼が舞い込んだ。

フィロミーナ(ジュディ・デンチ)は娘ジェーン(マックスウェル・マーティン)と暮らしていた。
だがある日フィロミーナは、今日がジェーンの兄の50回目の誕生日である事を告げる。
彼女は10代の時に妊娠し、その子どもを修道院で生んでいた。
修道院はフィロミーナと息子アンソニーを預かってくれたが、その子どもはいずれ養子として引き取られることが前提となっていた。
そして、フィロミーナとアンソニーに、運命の日が訪れる。
修道院との契約で、決してアンソニーを探すことができないフィロミーナ。
その話を聞いたジェーンが、スティーヴにアンソニーを捜す依頼をしたのだ。

スティーヴはまず修道院に調査に行く。
しかし、修道院は何も教えてくれなかった。
やがて彼の独自の情報ルートから、アンソニーが海を渡ってアメリカに行ったことが判明する。
しかしアイルランドにいたままでは、アンソニーのその後詳細はわからない。
スティーヴはフィロミーナとともにアメリカに渡る事にした。

アンソニーの行方は割と簡単にわかってしまうのだが、その後のフィロミーナの戸惑いが物語のキーとなる。
修道院で最愛の息子と過ごした日々は、ほんの数年であったもののフィロミーナにとって大切な日々だった。
だが、当時未婚の女性が妊娠、出産することは許される事ではなかった。
フィロミーナはその負い目もあり、フィロミーナとアンソニーに酷いことをした修道院を恨むことができない。
誰も責めることができず、自分ばかりを責めるフィロミーナ。
正義感の強いスティーヴは、その怒りを修道院にぶつける。

いわゆるロードムービーなのだが、フィロミーナとスティーヴの関係がそれほど強くないこともあり、常に次の展開が気になる。
名優ジュディ・デンチの演技も素晴らしく、特に女性に観て欲しい作品である。


105.ダラス・バイヤーズクラブ
106.あなたを抱きしめる日まで


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原作の記憶はおぼろげなのだが、おそらく終盤のほんの少ししか読んでいない。
今回の京都編もほぼ読んでいないのだが、原作を読んでいなくとも十分楽しめた。

前作以降、剣心(佐藤健)は神谷活心流の道場に身を寄せていた。
そんな剣心のもとに、警視総監が現れる。
大久保利通に会ってもらいたいとの事だった。

大久保によると、かつて剣心の後継者と言われた志々雄真実(藤原竜也)が京都で暴れているらしい。
志々雄は明治政府を転覆し、自分が日本を支配する計画を企てていた。
志々雄を止められるのは剣心しかいない、大久保は剣心に志々雄討伐を依頼した。
剣心はその話を持ちかえるが、その後すぐに、志々雄が放った刺客、瀬田宗次郎(神木隆之介)により大久保利通が暗殺されてしまう。
事態が急を要する事を悟った剣心は、単身京都に向かった。

剣心は旅の途中で、志々雄一派に襲撃された村に立ち寄った。
そこで宗次郎と一戦まみえるのだが、感情を表に出さない宗次郎に剣心は破れ、逆刃刀を真っ二つに折られてしまう。

さらにその村で、剣心はかつての御庭番衆であった巻町操(土屋太鳳)と出会う。
京都で再び操に出会った剣心は、操たちが営む葵屋という宿屋に連れて行かれる。
そこではかつての御庭番衆たちが働いており、やはり志々雄の動きに注目をしていた。
一方、江戸城の御庭番衆最後の頭領であった四乃森蒼紫(伊勢谷友介)も、剣心を追っていた。
蒼紫は剣心を倒す事により、江戸城の御庭番衆が受けた屈辱を果たそうとしていたのだが、操はその事を知らない。

剣心はまず京都で、逆刃刀を打った新井赤空を探す。
しかしすでに赤空はこの世を去っており、息子の青空が後を継いでいた。
青空からもう一本の逆刃刀を手に入れた剣心は、そこで志々雄の部下である十本刀の一人、刀狩りの張と対戦する。
張はなんとか倒すものの、志々雄は十本刀を招集し、京都を焼き尽くす計画を立てていた。

本作は9月公開の「伝説の最期編」につながる前編という位置付けだ。
なので当然、志々雄との対決も決着が付いていないし、蒼紫との決着も付いていない。
ストーリー的には完全に「前編終了」と言った感じだ。

とは言え、アクションが素晴らしい。
ほとんどスタントやCGを使わず役者本人がワイヤーアクションで挑んでいるらしいが、対決シーンの迫力だけでも一見の価値がある。
剣心の佐藤健はもちろん、宗次郎の神木隆之介、志々雄の藤原竜也、蒼紫の伊勢谷友介、斎藤一の江口洋介、張の三浦涼介もみな素晴らしい殺陣を見せる。
男だけでなく、土屋太鳳の操のアクションも悪くない。

アクションだけではなく、演出として画面の明るさにメリハリが付けられるなど、映画全体の作りも非常に丁寧だ。
エンターテイメント作品であるが、照明、撮影、編集あたりが評価されてもおかしくない出来になっている。
原作をまったく知らなくともセリフでおおよその背景が説明されるが、冗長な部分もない。

後編の「伝説の最期編」も観る事が前提となってしまうが、エンターテイメント作品が観たい人にはオススメの作品である。
「伝説の最期編」も楽しみだ。



104.るろうに剣心 京都大火編


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亀戸二郎はちょっと前に店主が交代した。
新しい店主は関内二郎の店主の弟さんらしく、今は関内とおなじくニラキムチのトッピングがある。
交代直後に私が行った時にはまだニラキムチがなかったので、一度食べてみたいと思っていたのだが、さらに期間限定でつけ麺を出していると聞いたので、しばらくぶりに亀戸二郎に行ってみることにした。

つけ麺はかつて小岩店でも夏場に出していたのだが、助手が交代してからは出さなくなってしまった。
どの店でもいいから、いつか二郎のつけ麺を食べてみたいと思っていたので、今回はニラキムチのトッピングではなくつけ麺を頼むことにした。
つけ麺でもニラキムチのトッピングを頼むこともできるんだけど、まずはプレーンのつけ麺を試してみようと思った。

出てきたのが写真のつけ麺。
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通常、つけ麺と言えばやや濃いめのつけダレになるのだが、二郎のつけ麺は通常のスープとつけダレにあまり違いないように思える。
麺だけ別皿で出てきました、という印象だ。

ただ、このクソ暑い時期はこれがちょうどよかったりする。
特に、通常のラーメンで野菜マシを頼むと麺にたどり着くまでに野菜をかなり食べなければならないが、つけ麺ならいきなり麺から食べる事ができる。
野菜と麺をバランスよく食べることができるのだ。
麺もやや冷めているので食べやすい。
しかも亀戸店は卓上に七味がある。
飽きた頃に七味を入れれば最後まで美味しく食べられる。

結論から言えば、真夏の二郎のつけ麺は「大アリ」だ。
どうやらつけ麺は8月一杯らしいので、たぶんもう今年は食べに行く事は多分ないと思うが、今後も機会があったら食べに行きたいと思う。

ただちょっと心残りなのが、私が食べた日の夜の部から卓上に魚粉が置かれたらしい事。
つけ麺に魚粉入れて食べたかった・・・。



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子供から大人まで楽しめる、正統な「ドラえもん」である。
ドラえもんの本質をしっかり掴んだ上で、数あるエピソードから選りすぐりの話を組み立てて、きちんと起承転結を付けている。
一言で言えば、この「ドラえもん」があれば、他の「ドラえもん」映画は要らないと言ってもいいだろう。
とは言え、これからも毎春「ドラえもん」は作られるだろうし、これまで作られた作品もこれから作られる作品も、「ドラえもん」の映画を否定するつもりはないけれど。

ストーリーは、ドラえもんの登場、しずかちゃんへのプロポーズ、ドラえもんが去る日、という構成になっている。
すべて原作のドラえもんにあった話がベースだ。

現在の街並みが昭和の風情を漂わせているのに、その10数年後がいきなり未来都市に変わってしまうところはやっぱり違和感があるのだが、それもドラえもんの一部と言ってしまっていいだろう。
スクリーンに表現されるすべてが、誰もが期待する「ドラえもん」になっている。

唯一の難点は、原作の持ち味を生かすために、キャラクターの表情、特に目がのっぺりしている部分か。
背景を含めたそれ以外の3DCGが美しいだけに、表情のノッペリ感には違和感を感じてしまった。

それと近未来の都市において、「トヨタ」「グリコ」「パナソニック」の看板が目立ち過ぎ。
「鷹の爪団」ならいざ知らず、「ドラえもん」においてあそこまで露骨に看板広告が出るのは、ちょっとどうかなと思った。

劇場で泣くことはないけど、「ドラえもん」が去った後ののび太の頑張りは、やっぱり心にじんとくるものがある。
古き良き子供時代を思い出したい人にはオススメの作品だ。


103.STAND BY ME ドラえもん


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「プレーンズ」を観たのでとりあえず「2」も観ておく事にした。

話は前作の続き、世界一周レースで優勝したダスティは、全米のヒーローとなっていた。
ダスティの故郷でトウモロコシ祭りが行われると聞く、彼目当てで全米中から観光客が集まってくるほどの人気ぶりだ。
次のレースでも優勝するために地元で訓練をしていたダスティだが、ギアに不調を抱えてしまう。
ドッティに修理を頼むが、ダスティのギアは旧式タイプのため、現存するかどうかがわからないと言われてしまう。
レッドゾーンまで回転数を上げるとギアが壊れてしまう可能性があるため、新しいギアが見つからなければダスティはレーサーを引退しなければならなくなってしまった。

そんな折、ダスティが所属する飛行場で火災が発生する。
消防担当のメーデーが必死に消火をしようとするが、年老いた彼の装備はボロボロのため危うく大惨事になりそうになる。
なんとかみんなで消化をするものの、監査の結果、メーデーの他にもう一人消化担当が付くまで飛行場は再開されない事になってしまった。
そこでダスティは、自分のギアが見つかるまで消化担当者の訓練を受け、資格を取る事を思いつく。
スキッパーの紹介で、ピストン・ピーク国立公園レスキュー隊に消化担当者の訓練を受けに行く事にした。

と、ここまでが前振りで、ここからレスキュー隊でのダスティの訓練が始まる。
ダスティは最高速で飛ぶ事が出来ない事をみんなに隠しながら訓練を受けるのだが、そのため課題をクリアする事ができない。
また、リーダーのブレードの言う事を聞かず、火災を広げしまいそうになる。
それでも数々の困難を乗り越えて、一人前の消化担当者になるまでの話である。

絵柄は子ども向け、それも就学前後の子ども向けと言った感じだろう。
しかし、再起不能になるかもしれないダスティの悩みや、過去の仲間の死を引きずるブレードなど、ストーリーがかなり大人向けである。
働く乗り物が山火事を消しているシーンでは、劇場内の子どもも静かに観ていたが、人生訓のシーンなどではかなり飽きて親にしゃべりかけていた。
キャラクターの顔立ちはかなりベタな感じがするものの、それ以外のCGはかなり美しく、山火事のレスキューシーンも迫力があった。
子ども向けの映画であるのだから、もうちょっとこのレスキューシーンを長くした方が、子どもが楽しめたんじゃないかと思う。

一応3部作という事のようであるが、「1」も「2」もあまり興行収入が伸びていないようなので、ラストの作品は日本では劇場公開されずにDVDだけ、なんて事になるかもしれない。
ちょっと惜しい作品だ。


102.プレーンズ2ファイアー&レスキュー


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