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「バットマン」

さて、ティム・バートン版の「バットマン」である。
クリストファー・ノーラン版のシリアスバットマンに比べると、子どもの頃夕方TVで観た実写ドラマ版のバットマンに近く、ある意味安心感を持って見られた。
バット・モービルもこちらのフォルムの方が好きかな。

敵役はジャック・ニコルソンのジョーカーである。
有能なマフィアのナンバー2であったが、ボスの女とデキている事を知られたため、ボスに裏切られて酸のタンクに落とされジョーカーになる。
「ダークナイト」のジョーカーに比べると道化的な要素が強く、本人も名乗っているがパーティ・マンと言うイメージがピッタリ合っている。
もちろん悪役なんだけどね。

画面は終始暗めで、車を始め建物の作りも50~60年代調で統一されており、まさに正当なバットマンと言う感じだった。
クライマックスのパレードシーンなどは、まさにアメコミ・ヒーローの実写映画化だよね。
これはこれで正当なバットマンだと言う気もするんだけど、唯一の難点は、クリスチャン・ベイルのバットマンを観た後だと、マイケル・キートンのバットマンがやや軟弱に見えちゃうところかな(^_^;;

それと音楽を「元プリンスからまた元に戻したプリンス」が担当していて、公開当時もやたらとTVで「バッド・ダンス」が流れていたので映画の主題歌もてっきり「バッド・ダンス」だと思っていたのだが、作品中は一切「バッド・ダンス」が流れなかった。
それがちょっと残念だったかな。


76.バットマン
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by ksato1 | 2012-08-31 23:36 | 映画 | Comments(0)

「おおかみこどもの雨と雪」

良くも悪くも、夏休みに公開する子ども向けのファンタジー映画である。
表現したい事はわかるのだが、あまりにもリアリティがなさ過ぎる。
だから、子どもは観て感動するかもしれないが、大人はちょっとガッカリするかもしれない。

主人公の花は学生時代に狼男と出会い、彼と生活をはじめ、二人の子どもを授かる。
しかしすぐに狼男は事故死してしまい、花は大学を辞め、二人の子どもを女手一つで育てる事になる。
この、父親である狼男が死んでからが、まったくリアリティがない。
花は身寄りのない設定で、奨学金で大学に通い、アルバイトで生計を賄っていた。
一方狼男も身寄りがなく、引越しの仕事をしていた。
狼男が死んだあとの4~5年間、花は彼が残した蓄えだけで生活しているのだが、普通に考えると「狼男どんだけ蓄えてたんだよ」と突っ込みたくなる。
狼とのハーフの子どもを抱え、病気の時でも誰にも相談できずに花が一人で苦労する、というところが前半の見所なのだが、肝心の生活費の部分がかなり「ご都合主義」で適当な描き方なので、大人目線だと花の苦労にもあまりリアリティが感じられなくなってしまう。
もっとも、その部分をあまり生々しく描きすぎるとファンタジーじゃなくなってしまうので、難しいとは思うけど。

子どもが育ってくると、予防接種や健康診断を受けていない事を民生委員に問いただされる。
このあたりは妙にリアリティがあるのだが、その結果花は、誰にも干渉されない山奥で暮らす事を決断する。
でも、田舎で暮らしても、日本では子どもに予防接種や健康診断を受けさせる義務はなくならない。
むしろ子どもが少なくなる田舎の方が、注目度が高くなってしまうんじゃないかとも思うが、そのあたりには触れられていなかった。

花は、田舎の中でも一番山奥で誰も住まなくなった家屋に済む事を選択する。
これがかなり大きくて相当ボロボロになっているのに、花は一人で修繕を済ませてしまう。
その時間経過の表現もよくわからない。
さすがに1日ではないようなのだが、畳がボロボロ、窓も閉まらない家では眠る事もままならないんじゃないかと心配になってしまう。
相当な山奥なのにしばらくは車がなくて自転車だけ、雪が降るほど寒い日に雨戸閉めないでガラス戸のままで寝てるしね。
田舎で暮らしている人から見たら、「田舎の暮らしをなめんじゃねぇ!」って思うんじゃないかな。

ただ、田舎暮らしが定着してからは、なかなか面白くストーリーが進む。
元々やんちゃだった姉の雪は、田舎暮らしにすぐ順応して野山を生き生きと駆け回る。
一方内気な弟の雨は、自然になじむ事ができずにおどおどと花の後ろを着いて回っている。
ところが、二人が小学生になると、これが逆転する。
雪は小学校の友達を見習って女の子らしくしようとするし、一方雨は学校になじむ事ができずに、むしろ野山に興味を持ち始めるようになる。
この二人の成長の過程が、とても面白い。

おおかみとのハーフとして生まれた子どもたちがどのように成長するか、そしてその二人を育てた花の苦労が、この映画の主題である。
しかし「成長」の方はよく描けているのに、「苦労」の方がかなりの「ご都合主義」なので、バランスの悪さが非常に際立つ結果になってしまった。

監督の細田守は、今回初めて脚本を担当したらしいので、仕方のない部分もあるだろう。
子どもに楽しんでもらうために極力生々しい部分は削除したと言うのであれば、冒頭で狼男を殺さずに、突然いなくなってしまった、という設定でもよかったんじゃないかと思う。
着眼点も悪くないし、後半は非常にいい作品になっているのだから、もうちょっとプロットを練り込む必要があったんじゃないかなと思った。


75.おおかみこどもの雨と雪

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by ksato1 | 2012-08-30 21:34 | 映画 | Comments(0)

「桐島、部活やめるってよ」

原作は先日直木賞候補にもなった、朝井リョウのデビュー作だ。
私は読んではないが、それぞれ登場人物の視点を章立てにしているようで、「告白」に近い作品なのかもしれない。
そして映画では、それをうまく時系列をずらすことによって表現している。
各章を曜日立てにし、しかも物語の始まりの金曜日は何度も時間を行ったり来たりする事により、登場人物の人間関係や心情が少しずつわかるようになっている。

また、脚本とキャスティングもいい。
いかにも今の高校生が使いそうなレトリックが使われ、しかもそういうセリフが似合う役者を抜擢している。
特に、梨紗、沙奈、実果、かすみの4人のキャラが秀逸。
いかにもありがちな「1年の時に同じクラスだった仲良し4人組」だが、梨紗は学校一の美形で、沙奈はそんな梨紗に嫌われたくないためご機嫌取りをするものの、他の二人の事はやや見下している。
なぜかと言えば、梨紗はタイトルにもなった、バレーで県選抜に選ばれるくらいの実力を持つ学校一のスター桐島と付き合っていて、沙奈も桐島の親友でスポーツ万能の宏樹と付き合っているからだ。
一方実果とかすみは、梨紗と沙奈の上から目線をあまり気にしていない。
二人はバドミントン部でペアを組んでおり、帰宅部の梨紗と沙奈を「別人種」と考えているからである。
「一見仲良しっぽい女子高生像」が見事に表現されており、彼女たちの感情の機微が、物語にも大きく関わって来る。

物語は、バレー部のリベロ桐島が部活を辞めると言う噂が流れるところから始まる。
梨紗はビックリし、宏樹もその事は知らず、学校は大騒ぎになる。
そしてその翌日の試合で、バレー部は負けてしまった。
試合に負けたのは桐島の代わりに出場した風助のせいだと言わんばかりに、バレー部副主将のゴリラ(久保)は月曜日の練習で風助をしごくが、風助自身も自分のせいではないかと実感していた。
そして当の桐島は、学校に姿を現さない。

一方、こういう体育会系の面々とはまったく別のところで、主役(と思われる)前田は、映画部の顧問の押しつけではなく自分たちの撮りたい映画を撮ろうとしていた。
絶対女子にモテそうもないゆる~い部員ばかりのゆる~い映画部だったのだが、前田が書き上げた台本「生徒会・オブ・ザ・デッド」に全員興味を持ち、前田以上に一生懸命撮影をしようとする。
しかしいつも、吹奏楽部の部長の沢島亜矢に邪魔をされた。
宏樹に恋していた亜矢はサックスを吹く姿を見てもらおうとして、宏樹のいる場所でサックスを吹いており、それが毎回前田たちの撮影現場と重なってしまったのだ。

物語の中に、誰が誰を好きで、密かに誰と誰が付きあっていて、誰にも言えないけど誰かに対して嫉妬する、という高校生レベルの恋愛感情が、巧みに織り込まれている。
たぶん原作が小説すばる新人賞を受賞したのも、そのあたりの表現が巧かったからだろう。

ただし感情の機微を表現しながらも、物語は淡々と進むのでやや味気ない部分もある。
上映時間も100分くらいなので、見終わった後は、あっという間にアッサリ終わってしまった感じが残る。
しかし、おそらく原作がそういうお話だから、仕方ないのだろう。
むしろ監督が吉田大八だったからこそ、この作品をここまでに仕上げられた、と言えるかもしれない。

とは言え、面白いか面白くないかの評価はかなり分かれると思う。
実際近所のTOHOシネマズでは、封切り後わずか2週間で上映終了してしまった。
最初の週末にによっぽど人が入らなかったんだろう。
でも、個人的にはなかなか好きな作品である。
前田役の神木隆之介は、やっぱり巧いしね。
源義経役も楽しみだ。
それと、沢島亜矢を演じる大後寿々花もいい。
前田に冷静に突っ込まれて「えーっ?」を連発する部分は、微妙な乙女心がよく表現されていて非常に巧いと思った。


74.桐島、部活やめるってよ
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by ksato1 | 2012-08-29 21:34 | 競馬 | Comments(0)

AKBのいいところ

昨日は秋葉が大変な事になっていたらしい。
AKB劇場があるドン・キホーテのビルには、1Fに私がホームにしているパチンコ店が入っているのだが、ビル付近はチケットが手に入らなかったファンが殺到してかなりの人が集まったと言う。
さらに昨日は「ぱちんこAKB48」のリリース日だった事もあったので、パチンコ店はてんやわんやの騒ぎだったろう。
いや、パチンコ店のてんやわんやは大した事なかったかもしれないけど。

あのビルにはもう何百回も通っているが劇場のフロアに行った事はないので、劇場ライブの生中継をした「HEY!HEY!HEY!」を録画した。
まあ、TVを通した映像だからよくわからないが、キャパが250人と言う割には意外と広いようだ。
生中継で歌ったのは4曲程度、あとは主要メンバーからの餞の挨拶がえんえんと放送された。

で、一晩明けても朝からこのAKBの前田敦子卒業のニュースばっかりだ。
さすがにちょっと食傷気味。
いつも見ている「めざましTV」は、独占映像を持っている事もあり8割くらいAKBのニュースだったな(^_^;;
通勤途中のコンビニで買ったサンスポも1~3面がAKBで、芸能面もほぼAKBのニュースで埋め尽くされていた。
ただスポーツ紙は、昨日が月曜日で目立ったスポーツがなかったから仕方ないんだろうけど。

さてこのAKBだが、騒ぎ過ぎの感もあるが、いい面もあるんじゃないかと思う。
今回最初期のメンバー前田敦子が卒業する事によって、AKBも最初は全然人気がなくてイロモノ扱いだった事が、あちこちで取り上げられている。
秋葉の小さい劇場からスタートし、7年かかってついに目標だった東京ドームコンサートを達成したと言うのは、なかなかいい話だ。

AKBの前の国民的アイドルと言えばモーニング娘。だ。
どちらも追加メンバーをオーディションで募集して、今、TVの前にいる自分もアイドルになれるかもしれない、と思わせて注目させる図式は似ている。
だが、AKBとモー娘の決定的な違いは、AKBが選抜メンバー制を取ったところ。
モー娘も、センター争いとかソロデビューとか派生ユニットとか、人気によってメンバー内の序列があったが、AKBはそれがさらにシビアで、メディア選抜など人気によって露出がまったく異なるシステムになっている。
さらにメディアへの露出が減れば、AKBのメンバーである事すら認知されず、握手会でも自分だけ人が集まらなかったりする。
これはかなりキツいらしい。
だから、オーディションで受かったらそこがスタートラインで、さらにメンバーの中心になれるように努力を重ねるのだ。

一方モー娘は、オーディションに受かってしまえばまがりなりとも毎回曲のパートを与えられるし、TVにも出られる。
受かった段階で達成感が出てしまい、なんとなくゴールしてしまった気分になってしまいやすい。
向上心という部分では、マイナス材料になり兼ねない。

今回の前田敦子の卒業についてはいろいろな人がコメントを出しているが、AKBという素人集団から卒業した後に真価を問われるよね、的な紋切り型のコメントが多かった。
たしかに、グループを離れてピンで活躍するには今以上の努力が必要だと思う。
しかしそれとは別の話で、AKBの歌とダンスは素人レベルとは言えないとも思う。
昨年、西武ドームのコンサートがNHKで放送されたが、それを見る限りステージ上の動きは決して素人集団と言えるものではなかった。
それも、常にメンバー内で切磋琢磨してレギュラー取りをする、まさに「体育会系」のノリがあったからこそだろう。
一見、チャラいアイドルのように見えるけど、水面下では我々が思っている以上に一生懸命水かきを動かしているんだよね。
目標が達成されたら次の目標に向かって一生懸命がんばる事の大切さを、AKBからティーンエイジャーが感じ取ってくれるならいいんだけどね。

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by ksato1 | 2012-08-28 18:13 | 日記 | Comments(0)

「トータルリコール(2012年版)」

シュワちゃん版の「トータルリコール」がイマイチの評価だったためか、この夏あまり話題に上っていないコリン・ファレル版「トータルリコール」。
でもこの作品、結構面白い映画である。

今回の「トータルリコール」は、設定がかなり変更されている。
まず、火星が登場しない。
21世紀末の大戦で地球のほとんどは住むことができなくなってしまい、人類が住んでいるのは現在の西ヨーロッパのブリテン連邦と、現在のオーストラリアのコロニーだけだ。
どちらにも政府があるが、実質上ブリテン連邦がコロニーを支配している形になっている。
我々が想像しがちなスタイリッシュな近未来の街並みであるブリテン連邦に対し、コロニーはやっぱり我々が想像しがちな近未来のスラムの様相を呈している。
ブリテン連邦とコロニーは地球の内部を掘って作った「フォール」と呼ばれる巨大エレベータで結ばれ、コロニーの住人は毎日このフォールに乗って、地球の裏側のブリテン連邦の企業に働きに行く。

主人公のクエイドはコロニーの住人で、やっぱり毎日フォールに乗ってブリテン連邦にある工場に働きに行っていた。
ある日トータルリコール社の広告を車内で見かけ、記憶を買いに行くのだが、そこでトラブルに巻き込まれてしまう。
そこから、彼の記憶をたどる戦いが始まる。

火星が登場しない他は、前作の「トータルリコール」に近いストーリー展開である。
ただ大ボスがコーヘイゲン、中ボスをローリーにしてリクターを省略しているため、物語全体は前作よりわかりやすくなっている。
CGやアクションシーンも、かなり頑張っていると思う。
特に中盤の、上下左右に動くエレベータでのバトルはなかなかの迫力物だった。
全般的に見て、及第点と言ってもいいだろう。

ただ、物理的、科学的に見て「トンデモ」な部分は多い。
例えば地球の内部に落下するフォールは、理論上は大気圏突入よりも速いスピードで摩擦熱も激しいはずなのだが、クエイドとメリーナは動いているフォールの外に防護服なしで出たりしている。
また、CGが作り込まれてなかなかいい世界観になっているのだが、どこかで見たようなシーンが多い。
雨が降っているコロニーは「ブレードランナー」を彷彿させるし、ブリテン連邦の軍隊シンセティックは、スターウォーズのドロイドとストゥーム・トゥルーパーを足して2で割ったような動きである。
プロットもやや甘く、ブリテン連邦は経済的にも政治的にも事実上コロニーを支配下においているのに、さらに軍隊を進める意味もよくわからない。

とは言え、B級SFとしてはまずまずの作品である。
「トータルリコール」について何の知識もない中高生が観たら、素直に感動するんじゃないだろうか。
ただ逆に言えば、そのレベルの作品と言えなくもないけど。
個人的にはシュワちゃん版よりはわかりやすくて面白かったかな。


73.トータルリコール(2012年版)
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by ksato1 | 2012-08-27 20:38 | 映画 | Comments(0)

「ダークナイト ライジング」

一言、言わせてもらおう。
「ダークナイト ライジング」を観て泣け、と。

いや、本当に素晴らしい作品である。
ただ、「バットマン ビギンズ」、「ダークナイト」を観ていないなとこの感動はかなり薄くなってしまうのだが、それでもこの作品だけでも充分感動できるだろう。
ゴードンが最後にバットマンに正体を明かすよう求めるのだが、その時のバットマンの答えに泣けた。
これまでのバットマンの活躍は、すべてはあの時から始まったのだ。

「バットマンの活躍」と言っても、単純な勧善懲悪ではない。
両親を通り魔に殺され、正義が通用しない社会に無情を感じたブルースが、世界を放浪した末に再度ゴッサム・シティに戻ってバットマンとなる。
数少ない意志のある仲間たちとゴッサム・シティを正しい方向へ導こうとするのだが、単純に悪を倒すだけでは街の秩序を取り戻す事はできず、正義を貫くために自ら汚名を着てバットマンは表舞台から消えることとなる。
バットマン=ブルース・ウェインが、なぜそこまでしてゴッサム・シティの正義を守ろうとしたのか、すべてはバットマンがゴードンに答えた一言に集約されているのだ。

そしてクリストファー・ノーランが、どれだけ映画を、そしてバットマンを愛しているかがよくわかった。
ゴーグルを頭上にずらすと猫耳のように見えるキャット・ウーマン、そしてロビン登場の予感。
Wikiでいろいろと調べたら、ベインやラーズ・アル・グールなどの悪役はもとより、ゴードンやハーベイ"トゥー・フェイス"デントのキャラクターまでノーラン流にいろいろな解釈を加え、ストーリーが究極に面白くなるように練り込んでいる。

今回ゴードンは本部長となっているのだが序盤にケガをするため、現場で実際に活躍するのは若くてアツい警察官ジョン・ブレイクだ。
彼の出身に伴うエピソードを上手く使い、ラストはその真面目さゆえにゴッサムシティを絶望に落としそうにもなる。
もっと細かい部分で言えば、ゴードンとブレイクのアツさに比べて、間にいる副本部長がかなりヘタレと言うメリハリもいい。

そして最強の敵、怪人のベインだ。
映画を観る前は、前作のジョーカーを超える悪役なんているのかと思ったが、それも杞憂だった。
見るからに凶暴そうな外見を持ちながら、計画通りに悪事を働く冷静さも持つ。
同じ究極の悪役でも、まるでジョーカーとは対局にいるかのように思えた。
そもそも原作でも、バットマンはベインに背骨をへし折られて一時引退を余儀なくされるそうだが、その設定をうまく作品中に取り入れている。
ちなみにベイン役のトム・ハーディは、わざわざこの役のために肉体改造を行ったそうだ。
役者で言えば、キャット・ウーマンのアン・ハサウェイも言う事はない。

ラストのドンデン返しも、物語の途中からちょうどいい感じで伏線を張って結末を予想させながらも、さらにそこにドラマも埋め込んで感動させる。
上映時間は2時間45分でかなり長いのだが、最初から最後までスクリーンから目を離すことができなかった。

なお、ちょっとどうでもいい話かもしれないが、原題の「The Dark Knight Rises」をそのまま「ダークナイト ライジズ」とか「ダークナイト ライズ」にせず、「ダークナイト ライジング」にしたのは正解だと思う。
日本語タイトルがなんだかよくわからなくなっちゃう映画が多いけど、今回はわかりやすくかつ捻りすぎず、とてもナイスなネーミングだったと思う。

「アベンジャーズ」のキャッチコピーが「日本よ、これが映画だ。」だが、このクリストファー・ノーランのバットマン3部作こそ「これが映画だ」なんじゃないかと思う。
この3部作は文句なく、「オレ的死ぬまでに観ておきたい映画」である。
ただ、3作品全部観て、と言う前提だけど。


72.ダークナイト ライジング
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by ksato1 | 2012-08-26 19:23 | 映画 | Comments(0)

熱中症・・・

本日は朝9:30からマンションの理事会。
終わったのが午後1時前で、昼食を食べて2時くらいからウォシュレットの交換をした。

ウォシュレットはもう16年くらい使っていたのだが、水曜日の朝にご臨終を迎えた。
すでにモーターが空回りしてノズルが出にくかったりと故障の兆候は見えていたのだが、使用中に急に電源が落ちて、うんともすんとも言わなくなった。
いつ壊れてもおかしくない状態だったから、近くのホームセンターと家電量販店で値段は調べていたのだが、16年前に購入した時は8万円くらいしたものが、同等の機能の製品だと今は2~3万円になっている。
正確には節電機能が付加されているので、機能は同等以上なんだけどね。
なので修理とか考えずに、即断で節電休業の昨日のうちに新しい物を購入しておいた。
ちょうどホームセンターで特売もしていたし。

で、今日は取りつけ作業だったんだけど、これが死ぬ思いだった(x_x)

工具のうち、なぜかスパナが見当たらない。
おそらく家族の誰かが使ってそのままどこかに放置しているのだろう。
さらに三角レンチが小さくて、給水パイプのキャップを回すにはギリギリの大きさだった。

それでもなんとかなるかと思って作業を始めたのだが、甘かった。
三角レンチが小さくてうまく噛まないので、給水パイプのキャップがなかなか締まらない。
しかもウォシュレットの分岐用の器具と水槽タンクをつなぐ自在パイプが、自在パイプとは名ばかりで固くてうまく曲がってくれなかった。
以前つないでいた自在パイプはやや長めで柔らかかったので本当に自在につなげたのだが、今回はパイプがきちんと分岐用の器具につながらず、ややズレてしまう。
さらに三角レンチが小さくてきちんと締まらないので、何度やっても水漏れしてしまった。

ガスや電気と違って水道系は工具さえあれば素人でもこれくらいは大丈夫、と思っていたのだが、その工具がないため四苦八苦である。
さらに作業していたのが、狭いトイレだ。
もちろんドアは開けっぱなしにしていたが、汗をダラダラたらしながらの作業となった。

そもそも我が家のトイレは設計上あまり親切ではなく、給水用のパイプがトイレに向かって左にあるので右利きには作業がしずらい。
さらに水槽のタンクとパイプの間が狭いので、スパナであっても少しずつしか回らない。
またアース固定用のネジも、右利きだと逆手でドライバーを回さなければならない位置にある。
作業中もほとんど中腰なので、終わった時にはもう足腰はボロボロ、さらに半ば熱中症の脱水症状状態だった。

作業を始めた時に、BSでタイガース-スワローズ戦が始まっていたのだが、作業が終わった時にはちょうど試合も終わっていた。
まあ、館山が完封してスワローズが勝ったから、それはよかったんだけどね。
夕飯まで2時間ほど寝て少し回復したけど、下手すりゃウォシュレットの交換で、救急車で搬送されるところだったよ・・・。
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by ksato1 | 2012-08-26 00:06 | 日記 | Comments(0)

「稲川淳二の怪談ナイトツアー2012」

本日は節電休業という事で、ダラける子どもたちを叱りながら、朝から買い物やら洗濯やら昼食の準備やらに従事していた。

で、そんな事しながらTVはNHKにしていたのだが、「朝イチ」に稲川淳二が出演して階段話をしていた。
まあ、そろそろ夏も終わりだけどまだまだ暑いし、最近あんまりTVじゃ見かけないけどやっぱり夏と言えばこの人の怪談話だよね。

それでふと思い出したんだけど、月曜日に伊香保、草津に出張に行った時、運転をしながらずっとFMぐんまを聞いていた。
その時にもCMで、「稲川淳二の怪談ナイトツアー2012」の告知を行っていた。
なんと今年で20年連続なんだって。
ある意味、息の長い芸人さんだ、本職が芸人さんになるのかどうかは知らないけど(^_^;;

でも、藤岡市で開催されるのは9月28日。
もう、さすがにその頃は怪談話の季節じゃないだろう。
で、調べてみたらこのツアー(?)、7月21日から始まって、ラストは10月19日だった。
それじゃ、夏の会談じゃなくてハロウィンだって(^_^;;
さらに12月は年末まで「冬のライブハウスツアー」も実施している。
もうこうなると、季節感も何もないね。
今朝の「朝イチ」は甚平姿だったけど、冬のツアーはどういう格好してるんだろうね。

ちなみに、藤岡で行われるチケットは前売で5000円だ。
同じく、FMぐんまでCMが流れた藤井フミヤの渋川市のライブが7000円、桐生市のアンジェラ・アキのライブが6900円。
ライブと比較すると割高感もあるんだけど、20年も続いていると言う事は固定ファンが付いてるんだろうね、きっと。


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by ksato1 | 2012-08-24 17:19 | 日記 | Comments(0)

「アイアンマン」

これは「アベンジャーズ」の予習だ。
「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」と「マイティ・ソー」は昨年劇場で観ているから、後は「アイアンマン」の1、2と「インクレティブル・ハルク」である。
で、地上波初放送時に録画しておいた「アイアンマン」を見る。

主演のロバート・ダウニー・Jrのスタークは、ハッキリ言ってシャーロック・ホームズとキャラがモロ被りだ。
どちらもおとぼけキャラでケンカは強いし、もうロバート・ダウニー・Jrにはこういう役柄しか来ないんじゃないかと言う気がする。

さてストーリーであるが、1は当たり前だがアイアンマン誕生のお話だ。
父とその親友が世界に名だたる兵器製造会社を立ち上げ、自らも天才であったスタークは、早くに父を亡くすも成人してから父の残した会社を父の親友とともに盛りたてていた。
そんな折、スタークは新兵器のプレゼンを自らアフガニスタンで行うのだが、その帰路にテロに襲われて囚われてしまう。
一緒に囚われていた科学者インセンに一命を救われ、彼と一緒にアイアンマンのプロトタイプを作成して逃亡を図るも、インセンはその途中に命を落としてしまう。
テロの親玉から「今やスターク社の兵器を手にしたものが世界を手にする」と言われたスタークは、帰米後に自社の兵器製造の中止を発表するが、当然周りからは制止をされる。
しばらく休養する事を勧められたスタークは、その間に正義の兵器アイアンマンの開発を行う。

で、このアイアンマンを利用しようとする悪いヤツがいて、クライマックスはその悪いヤツとのバトルとなる。
まあ、ハッキリ言ってストーリー展開はお約束、しかもシリーズ物の最初の作品のお約束的な展開である。
だから言ってしまうと、なんの捻りもない。
ただ、そもそも「アベンジャーズ」在りきだったんだろうし、「アイアンマン」単体としてもすでに2まで作られ3の公開も決定していると言う事だから、これはこれでいいのだろう。
逆に、これで続編が作られなかったらそれこそ駄作扱いになってしまう。

ただ、スタークにロバート・ダウニー・Jrを配したことで、この作品単体でもそこそこ成功と言っていいんじゃないかと思う、個人的には。
金持ちの道楽的なヒーローと言う点ではバットマンと同じなんだけど、メチャメチャストイックなバットマンの真逆の位置に、メチャメチャナンパなアイアンマン=スタークがいる。
もうその時点で結構面白いと思うだけどね。

スタークが「アベンジャーズ」でどういう役どころとなるのかが、ちょっと楽しみ。


71.アイアンマン
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by ksato1 | 2012-08-23 20:59 | 映画 | Comments(0)

「ヘルタースケルター」

「ヘルタースケルター」と言えば、やはり気になるのはアレだろう。
そう、沢尻エリカの演技力だ。
えっ? それじゃないって?

ああ、アレね、アレ。
寺島しのぶの演技力ね。
これも素晴らしかった。
えっ? それでもないって?

おいおい、アレって言ったらアレだろう?
ああ、アレの事かい。
そうだよ、アレだよアレ。
で、そのアレってのは、アレかい? アレの前かい? 後かい?
おかしな事言う奴だな、アレの前にも後にも、何にもねぇよ。
おお、そうかい、そうかい、アレの前にも後にも何にもねぇのかい。

書いてる方も読んでる方もそろそろ飽きてくるので本題に戻ろう。
ズバリ言って、沢尻エリカのオッパイだ。
冒頭のスチール撮影のシーンで、体中に巻いた包帯を外していき、最後にバーンとオッパイが露出する。
ただ個人的には、形はいいけど思っていたよりも小振りだな、と感じた。
胸が大きく思えたのは、外向きのオッパイを寄せたために谷間が強調されていたからじゃないかと思う。
乳輪は大きめだが色が薄いので下品ではない、総じて美しいオッパイと言えるだろう。

で、ここからが本当の本題であるが、監督の蜷川実花が実に素晴らしい。
沢尻エリカが胸を露出するのは、実はこの冒頭のスチール撮影のシーンと、その後に続く撮影スタジオ内のメイク室での、窪塚洋介とのFUCKシーンだけである。
その後も、何度もりりこといろんな人とのFUCKシーンが登場するが、どれも沢尻エリカはバストトップは見せていない。
普通の映画の絡みシーン程度である。
無駄に裸を露出していないのだ。
それでもどのFUCKシーンも圧巻の迫力なのは、バストトップの露出を冒頭に集めた蜷川実花の手腕、そして出演者の演技力だろう。

もう17年くらい前、蜷川実花に取材をした事がある。
しかも、自宅の彼女の部屋を取材するという企画だった。
そもそも彼女のドメインはデザイナーであるが、その時すでにセルフヌードを発表するなどカメラマンとして名を馳せていた。
取材もそのセルフヌードの作品集を主題に行ったのだが、その時に彼女の強いプロ意識を感じた。
被写体として裸で写っている彼女は、非常に表情やポーズが固い。
いかにも、脱ぐのに慣れていない人が脱ぎました、という感じだった。
だがおそらくは、自分がモデルになると素人同然になる事を、カメラマンとして認識していたのだろう。
インタビューでも「脱ぐのは恥ずかしいけど、自分やお友達が映してくれる時は安心して大胆になれる」と言っていた。
カメラマンとして面白い被写体があれば、その面白さを最大限に引き出して撮影をする、という感覚だった。

今回の映画もその通りだったんだと思う。
沢尻エリカの性格上、おそらく最初はテンションがメチャクチャ高くても、撮影中にいつ気持ちが180度変わるかわからない。
だから脱ぐシーンは大胆に、しかも脚本上冒頭部分に集める事で、沢尻エリカの集中力を高めたんじゃないだろうか。

そして沢尻エリカはこの役に没頭したせいなのか、あるいは本当のジャンキーなのかはわからないが、実際に頭がおかしくなっても不思議ではないほどの演技力だった。
りりこの活躍するシーンはスチール撮影のシーンが多いのだが(りりこの本職がモデルだから当たり前かもしれないが)、スチール撮影中はハイテンションでどんどんカリスマになっていく上り坂を表現し、一方プライベートではどん底まで落ち込むシーンが、メリハリとしてキッチリ表現されている。
カメラマンもこなす蜷川実花にとってはスチール撮影シーンは得意の表現方法だと思うし、そこに沢尻エリカの演技が相まって、ストーリーに一本太い本筋が通った感じになっていた。

そして羽田美知子役の寺島しのぶである。
30代半ばの、やや容姿にコンプレックスがあるけどこの業界に憧れて頑張っているマネジャーという役柄を、完璧なまでにこなしていた。
りりこに認められて大はしゃぎする演技と、叱られてしゅんとする演技、沢尻エリカのりりこがストレートで生々しかっただけに、この寺島しのぶの羽田美知子が際立って、かつ映画の中で非常に重要な役割となっていた。

それ以外も、桃井かおりの女社長、水原希子の後輩モデル、原田美枝子の女医など、女優陣がピッタリのキャラでハマっていた。
それに比べると、男優陣はやや目立たない。
唯一良かったのは、おねぇのメイク錦ちゃんを演じた新井浩文かな。
この人は武骨な役も巧いし、本当に奥行きを感じる役者だ。
それ以外では、羽田の同棲相手を演じた綾野剛はもうちょっとセリフを減らして彼の雰囲気を前面に出した方が良かったと思うし、大森南朋の哲学者的な検事は、大森南朋だからなんとか観られるキャラになってたけどちょっと無理があるかな、と思った。
ジャンキー役のりりこの相手に本物のジャンキーの疑いのある窪塚洋介と言うのも、ちょっと安易だったかもしれない。

WOWOWが制作しているためか、地上波では絶対に放送される事はない仕上がりになっている。
ただ、映画の出来としては悪くないと思う。
蜷川実花だけに、画面内の色使い、光の使い方は言わずもがな、だ。
個人的には、今年の映画の中でもかなり上位にランクする作品である。
もし、映画は芸術だと言うのであれば、少なくとも沢尻エリカと寺島しのぶは、何かの賞にノミネートされるべきじゃないかな。
出演者が好き、嫌いと言うのと作品の評価は、別の話だからね。

70.ヘルタースケルター


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by ksato1 | 2012-08-22 20:02 | 映画 | Comments(0)