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北島康介が見ていた景色

「諸行無常の響きあり」とはまさにこの事か。

水泳の北島が100mで5位に沈み、フェルプスも400m個メレで日本の高校生に敗れた。
オリンピック全体を通じて、ロンドンのブックメーカーが1番人気に支持した体操の内村もまさかのミスの連続。
それでも団体で銀メダル取っちゃうところはスゴいんだけど。

サッカーではスペインがよもやの2連敗でグループリーグ敗退しちゃうし、やっぱりスポーツに絶対はないんだね。
日本はまだまだ意外な人が金メダル取っちゃうような気もする。
マラソンとかね。

さて水泳の北島だが、実は今回は金メダルはあまり狙っていなかったとの事である。
北京オリンピックで競泳初の2大会連続個人2種目で金メダルを獲得しているが、北島本人が言っていたように三連覇は意識していなかったそうだ。
北島が考えていたのは、「自分で考えて世界を目指す」である。

北島は北京までは、平井コーチとの二人三脚で試合に挑んでいた。
修正点、戦略はすべてコーチやスタッフが考え、北島は言われた通りに集中するだけだった。
その結果が前人未到の2大会連続2種目の金メダルだ。
その後北島はモチベーションを失っていたが、アメリカで若い選手と一緒に自分で考えて泳ぐことに喜びを感じたそうだ。
今大会も、オリンピックに挑むまでのプロセスもすべて自分で考えたとの事。
コーチに指示された通り泳げばもう一度金メダルを取れたかもしれないが、北島はそれを望まなかった。
自分で選んだ結果だから、北島に後悔はないのだろう。
周囲は期待しただろうけどね。
その話を聞いて、北京の時に北島が来ていた「泳ぐのはぼくだ」というTシャツを思い出した。

さて、期待度で言えば北島並みと思われるなでしこジャパンに、ちょっと不安なニュースが流れた。
少し前に日記に書いたが、決勝トーナメントまで見渡すと、グループリーグは2位通過の方が有利に見える。
そして佐々木監督はそんな発言をしていないのに「佐々木監督グループ2位通過狙い」と報道されてしまった。
誰かの質問に「それも考えてます」くらいに答えたものに、尾ひれが付いてしまったのかもしれない。
いずれにしろ、選手はあまりいい気持ちはしていないようだ。
考えてみればそうだろう、選手は次はアメリカにもフランスにも絶対勝ってやる、と気合いを入れているのに、監督が「できればアメリカやフランスとは避けたい」なんて発言したら、「私たちの事信頼してないの?」となるに決まっている。
実際移動のバス内でこのニュースが流れ、非常に気まずい空気になったそうだ。
佐々木監督はバスを降りた後「オレ、そんな事言ってないのに」とボヤいていたらしい。

女子サッカーはドイツがいないものの、日本、アメリカ、ブラジルは紙一重の実力差でどこが優勝してもまったくおかしくない。
そしてスウェーデン、フランスも調子を上げてきている。
日本はパスサッカーが生命線だから、選手が少しでも集中力を欠けばその時点でアウトだ。
できれば今日の南ア戦で爆勝して、不協和音を払拭してもらいたいものだ。
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by ksato1 | 2012-07-31 20:27 | 日記 | Comments(0)

「梅ちゃん先生」

土曜日はオリンピックの開会式があって、朝の「梅ちゃん先生」が約1時間遅れで放送された。
元々20分遅れで開始の告知はあったんだけど、その時刻を過ぎた後はいつ始まるかわからない状態。
私は毎日見ている訳じゃないし、マンションの理事会が9時からあったから早々に部屋を出たんだけど、カミサンは梅ちゃん先生が始まるまで出かける準備をしながら開会式を見続けたようだ。
ちなみに日曜日の「平清盛」も、2時間以上遅れで始まった。

「清盛」に関しては、オリンピック期間中は休みにしてもいいんじゃないかと思ったが、「梅ちゃん先生」はそうはいかないのだろう。
視聴率もすこぶるよく、週間で1位になったりする。
私は朝、家を出るときにつまみ食い程度にしか見てないが、たしかに面白そうだ。
主演の堀北真希の、おっとりしたしゃべり方が見ていて癒される。
怒っているときでもしゃべり方がゆっくりだ。
それと対比するかのような、高橋克実の厳格な父のキャラが、またいい味出している。
南果歩の優しい母、厳格な父を唯一叱る事ができる祖母(正確には実の祖母ではないらしい)の倍賞美津子など、周りのキャラもきちんとしたキャスティングがなされている。

「カーネーション」も、これはこれで勢いがあって面白かったらしいが、「梅ちゃん先生」はとても優しい話でこういう時代にピッタリ合っているのだろう。
カミサンに言わせると、「ダメなのはSMAPの主題歌だけ」との事だ。
なるほど、たしかにそうかもしれないね。
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by ksato1 | 2012-07-30 22:45 | 日記 | Comments(0)

やっぱりオリンピックは見てまうやろ~!

昨夜は20時からのなでしこに始まり、22時から柔道、0時過ぎから女子ウェイトリフティングを見てしまった。

なでしこはスウェーデンとドローは想定内だろう。
グループリーグを1位で抜けると、決勝トーナメント1回戦はアメリカ or フランスで、どちらもオリンピック前負けているだけに避けた方がいいのでは、という見方がある。
ここで決勝トーナメント進出を決めて、次の南ア戦はスタメンをガラッと入れ替えて、という作戦もあったかもしれないが、無理せずドローで十分だと思う。
ただ、途中交代させられた澤は、ちょっと不満があったみたいだけどね。

さて注目は柔道だ。
北京大会まで外国人、特にヨーロッパの選手がやたら双手刈りと朽木倒しばかり使うので見ていてあまり面白くなかったのだが、今大会からルールが変更になったので面白くなった。
特に軽量級はスピード感があっていい。
福見が準決勝で敗れた試合は見てないが、3位決定戦で負けた試合は見た。
かなり押し込んでいいリズムであったものの、一瞬の小外刈りで持って行かれた。
若く見えるけど福見ももう27歳、次のリオデジャネイロは微妙な感じだ。
やっぱり北京で、谷じゃなくて福見を代表にしておくべきじゃなかったのかな。

男子の平岡も決勝で負けたが、ちょっと慌てた感じだった。
内股を空かして裏を取り絶好の形になったが、相手が粘って足を掛けたところを掬われてしまった形だ。
でもスローでよく見ると、相手がキッチリ引き手を引き寄せており、それによって平岡は1回転している。
最初は技ありの判定で協議の末一本に変更になったが、投げられた平岡は背中を付いてる事がわかっていただけに、観念するしかなかったのだろう。
平岡も準決勝で一本勝ちしているが、相手に絞られた袖をキッチリ引き寄せていた。
こういう形で立ち技が決まると、柔道も見ていて面白いよね。

最後はウェイトリフティング。
これは画面上ではなく、データ放送でわかりやすく順位が表示されていたので非常に楽しめた。
ただ、女子と言う事もあってか、各個人によるレベルの差がかなりあった。
チャレンジする重さが軽い選手から順に試技するのだが、有力選手は1回目の試技からいきなりかなりの重さにチャレンジするため、上位選手が1回目の試技をする前に、下位選手は3回の試技をすべて終了してしまう。
日本は三宅、水落の二人がエントリーしていたが、三宅が試技を開始する前に水落の入賞が確定していた。
僅差の勝負だったのは、入賞するかどうかの境目の8、9位と、メダル獲得かどうかの3、4位の争いだけ。
後は自分の記録に挑戦するという選手が多くなるため、見ていて力が入るという事はあまりなかった。
試技している人は重そうだったけどね。

三宅は北京の後、ずーっと増量して筋力アップをしていたそうだ。
それを大会前に登録の階級まで減量した事により、これまでより格段に記録が伸びた。
同階級女子日本人初の200kg台には届かなかったものの、日本新で余裕の銀メダルだった。
初参加の水落も6位だったが、三宅が初出場で9位だった事を考えると大健闘だろう。

サッカー以外はそんなに興味はなかったけど、やっぱり見ていると結構面白い。
仕事が忙しくなかったら毎晩見ちゃうところだね。
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by ksato1 | 2012-07-29 12:57 | 日記 | Comments(0)

「THE LAST MESSAGE 海猿」

映画の第3弾、「THE LAST MESSAGE 海猿」である。
劇場で観たときにも感想で書いたが、ズバリ言って3Dで観る価値はなかった。
またストーリーも「2」に比べるとやや単調な感じもしたが、いい役者を揃えたため結構見応えのある作品になっていた。

今回の救助は、天然ガスプラント「レガリア」からの救出である。
台風接近で海が荒れたため、接岸していたドリル船がぶつかって火災が発生する。
暴風雨により仙崎を含む数名がレガリアに取り残されてしまうのだが、その段階では火災を止める処置もされていたので、台風が過ぎるまで待てばいいだけだった。
しかしドリル船のドリルがガス田に刺さったままで、ここから油が噴き出すと大爆発を起こしてしまう。
さらに事故は広がり、最終的にはレガリアを沈めなければならない事態になってしまう。

レガリアはロシア、韓国との合同プロジェクトで建設しているため、内閣官房室が常にその動向について報告を求める。
この、ちょっと嫌な内閣参事官吉森が鶴見辰吾で、なかなかいい配役だ。
さらに取り残されたメンバーは、偏屈なレガリアの設計者が加藤雅也、強気な女医が吹石一恵、ややヘタレ系の作業員が濱田岳である。
加藤雅也はもうちょっと偏屈な設定にしても良かったような気がするが、それでもこの3人のキャラを巧く使って、取り残されたメンバーがいがみ合って団結しない、というちょっとした困難を作り上げている。
さらに今回はバディの吉岡が、先に要救護者と避難をしたため仙崎と別行動になってしまう。
代わりに仙崎のバディとなるのは、まだ潜水士になって2年の服部(三浦翔平)である。
この服部が迷いまくりビビりまくりで、救助を困難にしている。
「あ~あ、バディが吉岡だったらこんなの簡単に切り抜けられるのに」と、見ていて思わずこぶしを握ってしまう展開だ。

ただ、フェリーが沈没する時間との戦いだった「2」に比べて、やや緊迫感が薄いかな。
「あと●時間で爆発する」ではなく、「まだ台風が通過するまで●時間、それまでに爆発しちゃうかも」という設定なので、事故の規模自体は大きいけど最初から最後まで時間を気にしてドキドキ、という展開ではなかった。

どうでもいいけど、不思議なのは香里奈演ずる松原エリカである。
たしか地元の呉で看護士をしていたはずなのに、ドラマ版では東京で開催されていると思われる海猿たちの飲み会に参加していたし、今回は仙崎と環菜が暮らしている鹿児島にいるようである。
お前は看護師版峰不二子かと、突っ込みたくなってしまった。


64.THE LAST MESSAGE 海猿(再)
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by ksato1 | 2012-07-28 22:11 | 映画 | Comments(0)

勝利の歌を歌おうよ!

「勝利のうた'98」/DIAMANTES

勝利の歌を歌おうよ! 真っ直ぐ前を向きながら
生きてる喜び感じよう! 今の自分を信じて
勝利の歌を歌おうよ! いつかその夢叶うから
生きてる喜び感じよう! Hay mucho por hacer


もう見事の一言だ。

直前のメキシコ戦を仮想スペインとして戦い、押し込まれながらも「フィニッシュを決めさせなかったので大丈夫」と監督も選手も言っていたが、まさにその通りだった。
勝つには勝ったけど、スペインはメキシコよりスピード、スキル、スタミナ、いわゆる「3S」がどれも上だけど本当に大丈夫なのかよ、と思った自分が恥ずかしい。
関塚ジャパンはメキシコ戦よりさらに数段進化していた。

大津はもちろん、やはり一番目立っていたのは前線から激しいプレスをかけていた永井だろう。
この1戦で永井には、ヨーロッパリーグからのオファーが間違いなく来るはずだ。
ただ、試合の後に吉田麻也が言っていた通り、18人全員で勝ち取った勝利だろう。

トゥーロン国際大会でいいところがなかった関塚ジャパンにおいて、唯一目立っていたのが宇佐美だった。
これが他の攻撃陣のハートに火を点けた。
さらにテッパンと思われていた大迫の代表落ち。
実はあまり報道されていないが、オーバーエイジで吉田と徳永が入った事により、CBとしてずっと予選を戦ってきた比嘉祐介と濱田水輝も代表から外れている。
個人的にはこの世代が国際大会で結果を出せなかったのは、DFラインの弱さだと思っているので仕方ない事とは思うが、やはり本人も代表に残ったメンバーも複雑な気持ちだろう。
さらにさらに言えば、不動のキャプテンだった山村も、ケガがあったとはいえスタメンだけでなくキャプテンもはく奪されている。

正直大きな賭けだったと思うが、昨日のスペイン戦ではこの「荒療治」が全部良い方に出た。
前日なでしこのキャプテン宮間が、試合前のロッカールームで「選ばれた18人」発言でメンバーの気持ちを固めたようだが、関塚ジャパンのメンバーも同じ気持ちだっただろう。
全員が、自分の力を120%出さないと試合に出ていないメンバーに申し訳ないし、次の試合では自分が出られなくなるかもしれないという危機感を持って試合に挑んでいたと思う。
酒井高徳がそうであったように、ベンチのメンバーもいつでも行けるように、メンタルもフィジカルも万全の準備をしていただろう。

関塚監督は、試合後のインタビューで「スペインとはもう1回戦いたい」と発言していた。
これは地味に凄い発言だ。
予選グループで同組だった相手と再戦するのは、決勝戦か3位決定戦しかあり得ない。
もちろんここでは3位決定戦なんかではなく、決勝でもう一度スペインと戦いたい、という意味だろう。

昨日も一度だけ、メキシコにやられた時と同じように、左サイドからDFラインのちょっと手前にパスを出されたシーンがあった。
中央でボールを持たれると本当に怖いのでヒヤっとしたが、どちらか判別できなかったが昨日は山口か扇原がキッチリマークについてクリアをしていた。
試合の中での反省点を、ちゃんと潰せている。

決定機に追加点を取れなかった事が気がかり、という人もいるだろうが、あれだけ走りまわったらミスショットも多くなるだろう。
しかも相手はスペインだ。
スペイン相手に絶好のチャンスの場面になったらやっぱりちょっと力が入ると思うし、GKのデ・ヘアのファインセーブもあった。
これも次の試合以降できちんと修正すればいいだけの話だ。

大津と酒井宏樹のケガが気になるところだが、十分メダルに手が届くレベルにある。
ひょっとしたらなでしこよりも、関塚ジャパンが世界をあっと言わせるかもね。
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by ksato1 | 2012-07-27 22:28 | 日記 | Comments(0)

「LIMIT OF LOVE 海猿」

映画の「LIMIT OF LOVE 海猿」である。
個人的にはこの作品がシリーズでも一番好きだ。

鹿児島湾内で座礁し、転覆するカーフェリーから救助をするという設定である。
乗客が600人以上と多く、船の傾きも予想以上に早い事で危機が迫る。
さらに仙崎は、妊婦の本間(大塚寧々)、足をケガして自力歩行ができない海老原(吹越満)と行動を共にしていたために、爆発に巻き込まれて船に閉じ込められてしまう、という状況だ。

改めて見直すと、結構強引な展開が多い。
なんで妊婦と避難するのにわざわざいったん駐車場フロアに降りるのかとか、霞ヶ関にいる下川があっという間に鹿児島に着いているとか。
ただ、全体の展開はなかなか見せるものがある。
90秒の潜水でなんとか逃げ道を確保したかと思ったら、またもや爆破に巻き込まれて吉岡が動けなくなってしまう。
とりあえず吉岡を置いて、要救護者2人を煙突のはしごを昇って助けられそうになったかと思うと、船が一気に傾いて沈んでしまう。
この、「助かった」と思わせておいて新たなる災難という手法が、巧いタイミングでループする。

そして根底にあるのは、ここでも潜水士と言う職業ゆえの迷いである。
自分の職業には迷いはないが、潜水士の自分が環菜と本当に結婚していいものなのか。
環菜はわざわざ自分で作ったウェディングドレスを持って鹿児島までやってくる。
しかし仙崎はその段階でも迷っており、しかも救助の時には環菜が「これだけはダメ(手放せない)」と言っているのに、冷静にそのドレスを手放すよう指示する。

そしてクライマックスで仙崎が環菜に愛を誓うのだが、これは同時に必ず生きて帰ると言う決意表明にもつながっている。
潜水士と言う仕事をしても必ず生きて戻る、これは環菜に対しての愛情表現だけではなく、仙崎が再度潜水士という仕事に対してさらに自信と誇りを持ち、自分を奮い立たせるシーンなのだ。
Wikipediaを見ると、アメリカでこの映画が公開された時に「あんな危機的状況下で長々とプロポーズするバカなどいない」と失笑した輩がいたらしいが、危機的状況でプロポーズするのはハリウッド映画の専売特許じゃないかと突っ込みたくもなる。
まあ、わびさびもわからないし、常に日本人を上から目線でしか見られない人たちに何を言っても無駄だろう。

仙崎が吉岡を指導できるまで成長しているのを見ると、TVシリーズの池澤の思いを知っているシリーズ全体のファンにとっては、ちょっと胸が熱くもなる。
沈没後すぐに救助に向かいたいと要求する現場の意思を汲み、上司を説得する下川もいいしね。

個人的にはスピード感があって、シリーズの中でも一番面白いと思う。


63.LIMIT OF LOVE 海猿(再)
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by ksato1 | 2012-07-26 21:45 | 映画 | Comments(0)

「海猿 UMIZARU EVOLUTION」

仕事でかなり追いつめられてちょっと間が空いたが、TVドラマシリーズの「海猿 UMIZARU EVOLUTION」だ。
原作は読んだ事ないのだが、「EVOLUTION」と付くように、ドラマは原作とはまったく違う話になっているらしい。
でも見たことある人ならわかると思うが、このドラマは本当に泣ける。
いや、泣けるシーンはただ一カ所、池澤(仲村トオル)が考えた子どもの名前を、仙崎が尚子(芳本美代子)に届けるシーンだ。
このシーンは何度見ても、涙を止めることができない。
でも全11話が、このシーンのためにあると言っても過言ではない。

映画「海猿 ウミザル」で海上保安大学校の潜水士課程を卒業した仙崎は、1年間北九州で勤務をしたあと横浜に配属され、巡視船「ながれ」に乗船する。
そこでバディを組むのは、特急隊出身の池澤だ。
自分にも他人にも厳しい池澤は、なかなか仙崎を認めようとしない。
仙崎も最初は自分を認めてくれない池澤に不満があったが、初めて体験した海難救助の現場で、池澤の深い思慮を理解できなかった自分の甘さと未熟さで犠牲者を出してまい、潜水士としてのレベルの差をまざまざと見せつけられてしまう。

仙崎はそこから、なんとか池澤にバディとして認めてもらおうと、もがき、苦しむ。
池澤から厳しい課題を突き付けられ、危うく命を落としかけても、仙崎は池澤を崇拝した。
あるきっかけで池澤が「ながれ」を去ろうとする時も、恥も外聞もなく池澤に「行かないでください」としがみつく。
そんな時「ながれ」は不審船を追尾することになり、池澤と仙崎は不審船に向かって実弾を発砲する。
不審船は自爆をして沈没、乗船者は行方不明となったが、二人は自分たちが人を殺した事に悩む事になる。
同じ悩みを抱えながら、「ながれ」は今度はシージャックを追う事になった。
そこで危険な状態から仙崎が人質を無事救出し、はじめて池澤に認められるのだが、その直後に池澤は犯人の凶弾に倒れてしまう。

池澤は「ながれ」乗船の6人の潜水士の中で唯一の既婚者で、もうすぐ子どもが生まれると言う設定だった。
潜水士の隊長の下川(時任三郎)はバツ一で、仙崎を含めてその他の4人は独身だ。
潜水士は勤務も不規則で緊急出動があるためデートもまともにできない、それを乗り越えて結婚の話が出ても、常に危険と隣り合わせの仕事では、なかなか話がまとまらない。
ドラマ版では、常にこの設定が下敷きになっている。

実際の潜水士の仕事がどうかはわからないが、この人命救助と言う誇り高き仕事とプライベートの両立が、ドラマの中では一つのキーとなる。
実は隊長の下川も、仕事で家庭を顧みなかった事が原因で離婚をしている。
仙崎以下独身の4人+この後潜水士となる吉岡(佐藤隆太)は、女っ気がない事が悩みのタネであり、潜水士の一人はそれが原因で途中で離脱してしまう。
そんな中で、唯一仕事とプライベートの両立をしていたのが池澤だった。
池澤の妻尚子も、常に池澤の身を案じて帰りを待っていた。
仙崎の仕事が原因で環菜とすれ違いが多くなった時も、この池澤夫妻の姿を見て二人は溝を埋めている。
仙崎にとって池澤は公私に渡る目標の人物で、ある意味「ながれ」に乗船する潜水士全員の目標だったと言ってもいいだろう。
それは隊長の下川も同じで、実の娘が要救助者になったときでも冷静を装い声を荒げなかった下川が、池澤が凶弾に倒れたときだけは「池澤を撃ったのは誰だ!」と叫んでいた。

この池澤に仲村トオルを抜擢したことが、結果的にこの後のシリーズ全体の成功を生んだと言っても過言ではない。
仙崎役の伊藤英明もよく体を鍛えていると思うが、特急隊出身の池澤はさらに仙崎よりも鍛えた筋肉になっており、仲村トオルが究極にストイックな潜水士の役を作りあげている。
現場に配属された後もいろいろと迷いを持つ仙崎だが、池澤の死を乗り越えた後は、常に人命救助と言う仕事に誇りを持ち続ける。
これがシリーズ全体のゆるぎない芯となっているから、この後の映画でも共感を持てるのである。

そして隊長の下川を演じた時任三郎だ。
下川はこの後本庁に戻り、映画版では陸から現場の指揮を行う。
現在公開中のPart4はまだ観ていないのでわからないが、2、3ではこの下川が、現場のために上司を懸命に説得する立場になる。
冷静沈着だがアツい気持ちは決して失わない、この「理想の上司像」を確立したことも、「海猿」シリーズのヒットの要因だろう。
そしてこの下川役を時任三郎にしたことは、見事だと思う。

TVドラマを見てなくても、映画は海難救助物としてそこそこ楽しめるだろう。
特にサラリーマンには、現場の人間の気持ちを救ってくれる「理想の上司像」下川に共感が持てるしね。
でも、その下川と言う人間のバックグランドを理解するためにも、やっぱりこのTVドラマが重要なんだよね。
このTVドラマを見ておいた方が、後の映画シリーズも何倍も楽しめると思うな。



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by ksato1 | 2012-07-25 22:40 | 日記 | Comments(0)

メダルは夢か

昨夜のU23の対メキシコ戦。
元々U23の世界勢力図に詳しくない事もあり、ちょっと判断が難しい結果だった。
普通に考えれば2-4で負けていた試合で、相手のミスに助けられた勝利である事は間違いない。
だがメキシコはメダル候補と言われているし、その相手にあれだけ粘り強く試合ができた事は、収穫なのかもしれない。

ボールポゼッションは前半終了の時点で37:63以上だった。
もちろん63はメキシコである。
開始1分のプレゼントパスによるゴール直後はメキシコも浮足立ったように見えたが、すぐに立て直してゲームを圧倒的に支配されていた。
メキシコは高い位置からキッチリプレスを入れ、かつ早いボール回しとポジショニングで人もボールも動くサッカーを実現、ラクにボールキープしているように見えた。
一方、日本は前線からのプレスが効かずに終始ボールを追いかける形だった。

しかし、試合後の関塚監督と選手のコメントを見ると、これはあえて相手にボールを持たせる作戦だったようだ。
対スペインを想定し、相手にボールを支配されても最後のフィニッシュを決めさせない、そういう作戦だったようである。
試合に勝った事もあるだろうが、「ほぼ想定通りの試合ができた」というコメントが多かった。
ただ、スペインはメキシコ以上にスキルがあるので、さまざまなアイディアで仕掛けてくることが予想される、だからより一層守備の精度を高める必要がある、とも語っていた。
冷静に分析ができていると言う事は、おそらくどのあたりを修正すればいいのか、監督も選手もわかっているのだろう。

実際取られた1点は、カウンターから右サイドを突破されミドルを打たれたのだが、修正できないミスとは言えない。
サイドを突破された瞬間DFラインが一直線で下がってしまい、フリーになったメキシコの6番から簡単にパスが出て、後ろから走って来た8番に決められている。
吉田か鈴木、あるいは山口か扇原がマークを外していなければ、6番も簡単にパスは出せなかっただろう。
とは言え、スピード、スキル、アイディアすべてがメキシコより上と思われるスペイン相手に、きっちり守備ができるかどうかはわからない。

攻撃陣で言えば、左に入った宇佐美が機能していなかった。
一緒に見ていたカミサンも「今日は宇佐美があまり映らないね」と言っていた。
トゥーロン国際大会ではいきなりパフォーマンスを発揮した宇佐美だが、ここに来て若干ズレが出ているのか。
才能は疑う余地はないが、東、大津、永井、清武がいいコンビネーションを見せるのであれば、ベンチスタートもやむを得ないのかもしれない。

そして決勝ゴールを決めた大津だ。
自他共に認める「チャラ男」だが、やる時はやってくれる。
あの角度でボレーを決められるのは、やはりグチャグチャのピッチでリーグ戦を戦う、ブンデスリーガ所属選手ならではの下半身の強さと言えるかもしれない。
そして売り出し中の杉本健勇。
ここ2試合でゴールを決めているが、今日も途中出場のファーストタッチで見事にアシストを決めた。
ひょっとしたら、大津よりもこの杉本の方が「持ってる男」かもしれない。

ちなみに今までウッチー大好きだったカミサンは、今はこの杉本が大のお気に入りだ。
たしかに成宮寛貴からチャラ差を抜いてストイックを足したような、精悍な顔立ちだしね。

この他では、田舎の中学生のような斎藤も、いい動きをしていた。
いずれにしろ攻撃陣のスタメン争いは激化しており、これで宇佐美のハートにも火が点いてくれると、ひょっとしたらひょっとしてもあり得るかもしれない。
なにしろ、なでしこに比べてあまり期待されてないからプレッシャーもないだろうしね。
でも来シーズンからも含めて、両酒井、清武、大津、宇佐美の5人が、すでにブンデスリーガの選手である。
強豪国との実力差も大きくないのではないか。
だから、その他の選手も「ここで活躍すればヨーロッパリーグに呼ばれる」と言う思いで頑張れば、本当にひょっとするかもしれない。

ただ、グループリーグを突破すると、決勝トーナメント1回戦はおそらくブラジルが相手になる。
ネイマールが絶好調みたいなので、さすがにメダルはちょっと難しいかな。
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by ksato1 | 2012-07-22 12:57 | 日記 | Comments(0)

「海猿」一気見

Part4が公開された事もあり、フジテレビはずーっと「海猿」一色だった。
すでに映画は1~3まで観ておりTVドラマの方もラスト3話だけ見ていたが、実はこの「海猿」シリーズにおいて一番重要なのは、TVドラマシリーズである。
で、全シリーズを放送する事もあるし、当然TVドラマシリーズにはPart1から引き継ぐ部分もあるので、もう一度最初から全部見る事にした。

まず映画の「海猿 ウミザル」。

これは、ズバリ言って青春映画である。
潜水士を目指した仲間たちが、辛い訓練を受けながらぶつかり合い、わかり合って友情を深めていく。
その間恋愛もして、仲間を失って、人間としても大きく成長して訓練所を巣立つ。

ストーリーの流れとしてはまったくの教科書通り、ありきたりと言えばありきたりだが、それでも見ていて感動と清々しさを感じる。
主役の仙崎を演じる伊藤英明は、マジックマッシュルームで搬送されるなどあまり良いイメージはない。
でもなぜかこの作品で仙崎になっているときは、ひたむきさに好感が持ててしまう。
それが伊藤英明の演技力なのか、脚本の出来のよさなのか、あるいは演出なのかわからない。
たぶん、その全部が巧くミックスして一番良い結果が出たんだと思うが、いずれにしろ仙崎の不器用で真っ直ぐな部分が見ていて気持ちがいい。

潜水士を目指す海猿たちだけではなく、加藤あい演ずる環菜の、若さゆえの悩みの部分もきちんと描かれている
ファッショ誌の編集者を目指し、東京で一生懸命頑張るもののなかなか希望通りにはならない。
焦ってイライラする環菜と、地元で堅実に看護婦になっている香里奈とのコントラストが巧みだ。

そして訓練生を鍛える源(藤竜也)の目線もいい。
彼自身水難事故でバディを失った過去を引きずっているため、訓練生には自分と同じ思いをさせたくない、そのためには絶対に甘い考えを持って潜水士になってほしくない、そういう強い信念を感じる。

登場人物がみんな、アツいモノを抱えているんだよね。
だからとても青臭い映画なんだけど、でもやっぱり見ていて「つまんねぇ」とは思わないな、少なくとも私は。
特に我々の世代は、JOURNEYの主題歌に共感しちゃう部分もあるかもね。


62.海猿 ウミザル(再)
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by ksato1 | 2012-07-21 20:18 | 映画 | Comments(0)

なでしこジャパンの憂鬱

とても疲れていたので、午前0時を回ってから始まる試合を見る事は到底できなかった。
で、朝のニュースを見て、なでしこジャパンがフランス代表に0-2で負けたのを知った。

番組はめざましTVだったので、解説は松木さんだ。
松木さんが「パスをことごとくカットされたので、その後は考え方も消極的になり、さらにいいパスが出せなくなっていた」と言っていた。
という事は、なでしこジャパンはかなりヤバい状態である。

まず、ユーティリティプレイヤーの宇津木がケガで招集できなかったので、DF陣がかなり手薄になっている。
岩清水もケガから復帰したばかりなので本調子とは言えないだろうし、タイトスケジュールで戦う事を考えると守備陣には相当不安が残る。

そもそも体格で圧倒的に劣るなでしこジャパンにとっては、華麗なるパス回しが生命線である。
昨年のW杯で優勝できたのも、「女性版バルサ」と言われた人もボールも動くサッカーを具現化できたからである。
常人の想像をはるかに上回るスタミナとテクニックが必要なこの戦術は、そう簡単に実行できるものではない。
そういう意味でもなでしこジャパンは素晴らしいのだが、あくまでも戦術だけに、その対抗策も存在する。
もちろん、そう簡単に実行できない戦術を破る対抗策も、そう簡単には実行できないのだろうが、今や世界中がなでしこジャパンを研究しつくしている。
昨年のW杯で、なでしこジャパンが世界中に与えた衝撃がそれだけ大きいと言う事なのでもあるが、いずれにしろ丸裸状態になっていると言っても過言ではない。

一番怖いのは、オープンスペースと見せかけたエリアに、パスをおびき出される事だ。
空いていると見せかけてパスを出させ、実はカットする準備をキッチリしている。
この戦術を実行されると、松木さんの言うとおりオープンスペースにパスを出しづらくなる。
実際昨夜の映像でも、誰がパスを出したかわからなかったが、ボランチの位置から左サイドにパスを出した瞬間、フランスのDFが待ってましたとばかりにダッシュしてパスをカットしていた。
日本はフィジカルで劣っているだけに、迷ってパスコースを探しているうちにチャージを受けると、ボールを取られてしまう可能性も高くなる。

たぶん選手には、金メダルを期待されているというプレッシャーもあるだろう。
昨年のW杯で優勝しても、女子と男子では飛行機のシートにも差があった。
そのためにはさらに活躍しなければ、という部分もプレッシャーになっているかもしれない。

でももう、後は開き直るしかないと思うんだよね。
今回ドイツは出場しないけど、アメリカ、日本、ブラジルの実力はほぼ互角、どこが金メダルを獲っても全然不思議はないんだから、日本が獲っても不思議はないと思って、自信を持って進むしかないんだろう。

唯一の救いは永里改め大儀見だ。
昨年のW杯時とはコンディションが雲泥の差で、これまでにない絶好調の状態らしい。
疲労の多いDF陣が点を取られても、FWがそれを上回る点を取れば試合には勝てる。
実際、昨年のW杯決勝でも、最後の最後で同点に追いついてPK戦に持ち込んでるしね。

ロンドンオリンピックで一番最初にスタートする競技だけに、まずは初戦のカナダ戦で勢いを付けてもらいたい。
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by ksato1 | 2012-07-20 23:24 | 日記 | Comments(0)