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ルパン三世が誕生してから2017年でちょうど50年、今春には新たに第5シリーズが制作されるという。
その宣伝も兼ねて、「カリオストロの城」が地上波で放送された。
何度も日記には書いているが、「カリオストロ」「ナウシカ」「ラピュタ」の3作品は、地上波、BSで放送された場合は必ず録画して見ることにしている。

「カリオストロの城」に関しては、もう30回以上見ているだろう。
最初に観たのは1980年1月のロードショウ時。
当時はまだJRの駅前に小さな映画館が1~2館くらい残っている時代で、松戸や本八幡などの近郊の映画館では、B級のロードショウ作品を2本立てで上映したりしていた。
私は松戸の映画館まで遠征して、「Mr.Boo ギャンブル大将」との2本立てで観た。
初めて一人で映画館で観た2作品でもある。
「カリオストロの城」から観始めたが、「Mr.Boo」の後でもう1回観たのも覚えている(当時は座席指定でも入れ替え制でもなく、満席時には立ち見もあった)

その後はTVでの放送のほか、まだ都内に残っていた名画座での上映、あるいは大学の学園祭での上映などに足を運んだ。
高校時代、初めてギンレイで観たのも「カリオストロの城」だったと思う。

TVでの放送も、最初は一部がカットされたバージョンだった。
有名なのは、ルパンと次元が最初に太閤の館跡に行った際、次元がルパンにプロレス技を掛けるシーンだ。
もう一つは、大司教の車ががけ崩れの渋滞に巻き込まれ、ヤギを抱いた次元と出会うシーン。
現在はノーカットバージョンが放送されるので、どちらのシーンも見ることができる。

何回も見ているので、当然ストーリーも完全に覚えているが、この映画の魅力はストーリーだけではない。
冒頭のカーアクションシーンや、ルパンが北の塔の屋上で撃たれるシーンなど、非常に大胆で印象的なカット割りがなされている。
ルパンが撃たれた直後に、クラリスのどアップが1秒くらい入るが、これが非常に効いていたりする。
またクライマックスの時計塔のシーンで、ルパンが短針から長針に歩き、途中で指輪を針の上に置くシーンがある。
このシーンは思いっきり引いたカットになっているが、ルパンの動きが絶妙なので、ルパンが指輪を置いたことを遠目でも理解できる。
カリオストロ伯爵が針に挟まれるシーンも引いたカットだが、これも伯爵の最期が感覚的にわかりやすくなっている。

なお昨年の今頃、前回のTV放送とMX4Dでの上映を観て気づき、今回確認したおかしな部分は以下の通り。

・冒頭のカーチェイスのシーンで、クラリスの乗るシトロエンのナンバーが一瞬「F-73」→「F-74」に変化する。
・同シーンで、前から来たバスの2段ナンバーの上段末尾が、前ナンバーは「6」なのに後ろは「4」になっている。
・同シーンで、ルパンと次元が乗るフィアットの前ナンバーが、道路シーンでは無くなったのに、森を抜けるシーンで復活する。
・ルパンと次元が太閤の館跡に到着したとき、時計塔は7時の鐘を鳴らしているのに、周囲はまだかなり明るい(日時は1968年9月10日前後の設定)
・ルパンと次元が水道橋経由で城に忍び込もうとするのが午後10時なのに、次元がルパンとはぐれて水道橋の窓から外をのぞくシーンでは午前2時、4時間も時間が飛んでいる。しかも館内は、午前2時だというのにまだパーティが盛況。
・クライマックスの時計塔のシーンで、カリオストロ伯爵は右手に二つの指輪を持っていたが、クラリスに飛びつかれてとっさに剣を時計塔に刺した時の右手に指輪はない。その後、時計塔をよじ登り山羊座の前に来たとき、おもむろに口の中から二つの指輪を取り出す(指輪を口の中に入れるシーンがない)

その他にも、ルパンがクラリスを結婚式会場から救い出した後、水道橋の上を走って時計塔にたどり着いた時がすでに午前2時半くらいなので、結婚式が始まったのは早くとも午前0時を回った後になるのだが、これはそういうしきたりだと言いきってしまう事もできるかもしれない。
また、MX4Dを観たときの日記にも書いたが、もしカリオストロ公国の舞台設定がスイスあたりだとすると、北緯47度で宗谷岬より北になるから、日時が夏至の頃であれば、7時の鐘で明るいという設定も矛盾しない。
ただ、不二子が窓から投げ込んだLe Monde紙の切り抜きの日付が「12.september.1968」となっていた。
だからやはりこの部分は矛盾している。

それにしても、時代設定が1968年というのは今回初めて気が付いた。
クラリスは16歳と言う設定のようだから、1952年生まれ、今年66歳と言う事か・・・。
そういう事に気付くと、さらに「カリオストロ」の魅力に引き込まれてしまう。
ちなみに今回の放送は平均視聴率11%とのこと。
個人的にはちょっと低かったようにも思うが、40年近く前の作品であることを考えるとこんなものかな・・・。


12.ルパン三世 カリオストロの城(再)


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毎年この時期に、日本アカデミー賞の最優秀賞の予想をしている。
しかし今年はやめようと思った。
なぜか。

前哨戦となる4つの賞の各賞は以下の通り。


●作品賞
報知映画賞:「あゝ、荒野」
日刊スポーツ映画大賞:「あゝ、荒野」
ヨコハマ映画祭:映画 「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
毎日映画コンクール:「花筐/HANAGATAMI」 ※優秀賞に「あゝ、荒野」

●監督賞
報知映画賞:三島有紀子「幼な子われらに生まれ」
日刊スポーツ映画大賞:石井裕也「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
ヨコハマ映画祭:白石和彌「彼女がその名を知らない鳥たち」「牝猫たち」
毎日映画コンクール:富田克也「バンコクナイツ」

●主演男優
報知映画賞:菅田将暉「キセキ―あの日のソビト―」「帝一の國」「あゝ、荒野」「火花」
日刊スポーツ映画大賞:菅田将暉「キセキ―あの日のソビト―」「帝一の國」「あゝ、荒野」「火花」
ヨコハマ映画祭:池松壮亮「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
毎日映画コンクール:菅田将暉「あゝ、荒野」

●主演女優
報知映画賞:蒼井優「彼女がその名を知らない鳥たち」
日刊スポーツ映画大賞:蒼井優「彼女がその名を知らない鳥たち」
ヨコハマ映画祭:蒼井優「彼女がその名を知らない鳥たち」
毎日映画コンクール:長澤まさみ「散歩する侵略者」

ちょっとわかりづらいかもしれないが、今年の邦画は以下の4作品の4強状態である。

「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」 石井裕也
「幼な子われらに生まれ」 三島有紀子
「彼女がその名を知らない鳥たち」 白石和彌
「あゝ、荒野 前・後篇」 岸善幸

そしてこの4作品、すべてを観ていない。
なので予想しようもないのだ。

と思ったら、意外にもこの4作品が日本アカデミー賞の優秀賞をあまりとっていない。
作品賞にいたってはゼロだ。
それでいいのかとも思うが、観ている作品も多いので予想してみることにした。

まず作品賞。

 「君の膵臓をたべたい」
 「三度目の殺人」
○「関ヶ原」
 「ナミヤ雑貨店の奇跡」
◎「花戦さ」

観ていないのは「ナミヤ雑貨店の奇跡」。
観に行こうかと思ったが、長くてかなりダレるという評判を聞いたのでスルーした。
残り4作品で言えば、「花戦さ」を推したい。
映画を観たときの感想でも書いたが、武将や利休の視線から戦国時代を描いた作品は数多あるが、この作品は華道の池坊専好を主役にしている。
この映画では、秀吉がかなり嫉妬深く残酷な人間に描かれており、信長よりもむしろ晩年の秀吉の方が、自分勝手で残酷な人間だったのではないかと思わせた。
「関ヶ原」も同様に戦国時代の話だが、こちらは石田三成視点で描かれている。
こちらも非常にいい作品だと思ったが、斬新さと主演の野村萬斎以下キャスティングが素晴らしかったので、「花戦さ」を本命にする。

次にアニメーション作品賞

 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
 「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」
◎「メアリと魔女の花」
 「名探偵コナン から紅の恋歌」
 「夜は短し歩けよ乙女」

「名探偵コナン」以外は観ているが、ずばり言って今年は非常に低調だ。
ハッキリ言って「メアリと魔女の花」か、該当なしの2択だろう。
「メアリと魔女の花」もそんなに悪くなかったので、印は本命のみ付けておく。

続いて監督賞。

 黒沢清「散歩する侵略者」
 是枝裕和「三度目の殺人」
◎篠原哲雄「花戦さ」
○原田眞人「関ヶ原」
 廣木隆一「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

この部門も「ナミヤ雑貨店の奇跡」以外は観ている。
そしてここでも「花戦さ」本命で、「関ヶ原」が対抗だ。
「散歩する侵略者」は演劇を巧く映画化したとは思うが、ちょっとわかりづらい部分が多かった。

続いて主演男優賞。

 大泉洋「探偵はBARにいる3」
 岡田准一「関ヶ原」
 佐藤健「8年越しの花嫁 奇跡の実話」
 菅田将暉「あゝ、荒野 前編」
◎藤原竜也「22年目の告白―私が殺人犯です―」

観たのは「探偵はBARにいる3」、「関ヶ原」、「22年目の告白―私が殺人犯です―」の3作品。
おそらく観ていない「あゝ、荒野」の菅田将暉が受賞するとは思うが、観ていない作品に印を打つのは無責任だ。
なので本命は難しい役どころだった藤原竜也にして、対抗はなしにする。

続いて主演女優賞。

 蒼井優「彼女がその名を知らない鳥たち」
 新垣結衣「ミックス。」
 土屋太鳳「8年越しの花嫁 奇跡の実話」
 長澤まさみ「散歩する侵略者」
◎吉高由里子「ユリゴコロ」

観たのは「ミックス。」、「散歩する侵略者」、「ユリゴコロ」の3作品。
この部門もおそらく、観ていない蒼井優が受賞するだろう。
なので本命は、やはり難しい役どころだった吉高由里子にして対抗はなし。
ガッキーも本当にかわいかったけど、ちょっと難しいだろう・・・。

続いて助演男優賞。

 西田敏行「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
 西村雅彦「家族はつらいよ2」
 松田龍平「探偵はBARにいる3」
 村上虹郎「武曲 MUKOKU」
◎役所広司「三度目の殺人」
 役所広司「関ヶ原」

観たのは「探偵はBARにいる3」、「三度目の殺人」、「関ヶ原」の3作品。
「武曲 MUKOKU」についてはまったく評判を聞いていないが、村上虹郎は演技力があるので受賞するかもしれない。
ただ観ていない作品に印は打てないので、ここも難しい役どころだった「三度目の殺人」の役所広司だ。

続いて助演女優賞

 尾野真千子「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
 北川景子「探偵はBARにいる3」
 夏川結衣「家族はつらいよ2」
◎広瀬すず「三度目の殺人」
 薬師丸ひろ子「8年越しの花嫁 奇跡の実話」

観たのは「探偵はBARにいる3」、「三度目の殺人」の2作品。
ただ、この顔並びなら広瀬すずの大チャンスだ。
広瀬すずも非常に難しい役どころだった。
広瀬すず意外だとすると、おそらく尾野真知子だろう。


最後は外国作品賞。

 ダンケルク
○ドリーム
 美女と野獣
 女神の見えざる手
◎ラ・ラ・ランド

「女神の見えざる手」は観ていないが、普通に考えれば「ラ・ラ・ランド」だろう。
ただ、作品の完成度で言えば「ドリーム」が選ばれても不思議はない。
間違っても「美女と野獣」だけは選ばれないで欲しいと思う。

予想するだけしてみたが、やはり観ていない作品が多いと予想も難しい。

逆に言えば、いろいろな作品が候補に挙がってしまうほど、昨年は邦画が低調だったという事かもしれない。


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前作もなかなかのぶっ飛び作品だったが、今回はさらにパワーアップしている。

キングスマンの諜報部員となったエグジー(タロン・エガートン)は、テーラーを任されていた。
そしてスウェーデン王女のティルデと付き合い、彼女の両親と会う約束もしていた。

ある日テーラーを出てタクシーに乗ろうとしたエグジーが、暴漢に襲われる。
犯人はかつて同じキングスマン候補生だったヘスケスだった。
ヘスケスは右腕を強力な技手にしており、エグジーはあやうく倒されそうになってしまう。
エグジーはなんとかヘスケスを振り切るのだが、タクシー内に残されたヘスケスの技手がキングスマンのサーバにアクセスをして、キングスマンの情報をすべて引き出されてしまった。
ヘスケスは世界的な麻薬組織ゴールデン・サークルを束ねるポピー・アダムズ(ジュリアン・ムーア)の手下となっていたのだ。

エグジーはティルデの両親、スウェーデン国王夫妻と食事をすることになった。
会話は同じ諜報部員のロキシーに遠隔でサポートしてもらっていたのだが、その時に謎のミサイル群がキングスマンの拠点を攻撃してくる。
エグジーの自宅の部屋を含めてすべての拠点が破壊され、サーバ内に記録がなかった自宅にいたマーリンとエグジーの二人以外、キングスマン関係者は壊滅状態にされてしまった。
残されたエグジーとマーリンは、緊急時の対応として引き継いでいたカギでウィスキーの瓶を見つける。
そしてそのウィスキーの製造メーカー「ステイツマン」を訪ね、ケンタッキーへと向かった。

ステイツマンはキングスマン同様、アメリカの諜報組織だった。
そしてステイツマンの秘密基地に、なんとハリー(コリン・ファース)が保護されていた。
ハリーから発生していたマイクロ波を拾ったステイツマンの調査員ジンジャーが、不思議に思ってマイクロ波の発信元に急行、するとちょうど前作でハリーがヴァレンタインに殺害された直後の現場に遭遇した。
ステイツマンの最新医療機器でハリーは一命を取り留めたが、キングスマンとしての記憶はなくなっていた。

その後エグジーとマーリンはステイツマンのボスであるチャンプに、自分たちがヘスケスに襲われ、彼がゴールデン・サークルと言う組織に所属していることを告げる。
そしてヘスケスが元カノと連絡を取っている事を押さえ、エグジーとステイツマンの諜報部員のウィスキーは、ヘスケスの元カノに接触することにした。
フェスで首尾よくヘスケスの元カノを見つけたエグジーは、元カノの体に盗聴&発信器を仕込もうとする。
しかしその手段は、元カノと寝る事であった。
エグジーは迷った末、先にティルデに了承を取ることにした。
だが当然、ティルデは怒り出す。
エグジーは盗聴&発信器を仕込む事には成功したが、ティルデと連絡が取れなくなったしまった。

その頃マーリンとジンジャーは、ハリーの記憶を取り戻すことに成功していた。
そして同時期、ゴールデン・サークルのボスのポピーは、自分たちの取り扱うドラッグに毒を仕込んだことを、全世界に向けて放送する。
解毒剤配布の条件は、アメリカ大統領に麻薬の合法化を承認させることだった。
アメリカ大統領はこのポピーの条件を了承する意向を見せるが、それは表面上だけだった。
内心では、世界中のドラッグ患者をこれで一掃しようと考えていたのだ。

全世界のドラッグ患者に、ポピーが仕込んだ毒の症状が現れ始めた。
そしてエグジーに電話を掛けてきたティルデにも、その症状が出ていた。
このままではティルデが死んでしまうと考えたエグジーは、ウィスキー、ハリーと3人でゴールデン・サークルの研究室に向かった。
エグジーとウィスキーが研究室から解毒剤を盗んで逃げようとしていたのだが、逃げ道をコントロールするハリーがミスをして、3人は追っ手に追いつめられてしまう。
その時、エグジーとハリーを護ろうとしてウィスキーが解毒剤を落としてしまうのだが、それを見たハリーはウィスキーがWスパイだと言って彼を撃ってしまった。

前作もなかなかぶっ飛ぶ演出が多かったが、今回もかなりぶっ飛んだ展開になっている。
まず、開始30分くらいで前作の主要キャラだったアーサーやロキシー、そしてJBまで爆死してしまう。
「これからこの映画どうなっちゃうの?」と思わせたところでステイツマンが登場し、ハリーと再会。
ハリーが生きていたという設定もかなり強引だが、その強引な設定をさらに後から重ねて使うというのもなかなかにくい演出だ。
カウボーイの諜報部員のウィスキーがいいキャラで、彼の武器が投げ縄や鞭というのも面白い。
バーでウィスキーが地元のならず者を片付けるシーンも、前作を彷彿させるシーンでかつ、ハリーがまだ本調子でないと言う前振りにもなっている。

通常、シリーズ化を考えている作品は、主要キャラを際立たせて人気者にしようとするのが常套だが、このシリーズは主要キャラをどんどん殺してしまう。
正直ちょっともったいない気もするのだが、あるいは今回のハリーがそうだったように、「少年ジャンプ」方式でどのキャラも「実は生きていました」とバンバン復活させてしまうのかもしれない。
また、今回はあまり活躍しなかったチャニング・テイタムのテキーラが、次回はきっと活躍するだろうと思わせる終わり方だったのだが、次回以降も「またテキーラ活躍しないのかよ」と言う徹底的なスベリキャラにしてしまうかもしれない。
それもそれで面白いし、そういうなんでもアリな展開も、このシリーズなら許されてしまうと思う。

相変わらずアクションシーンは残酷な死に方も多いので、誰にでもおススメと言う訳にはいかないかもしれないが、少なくとも前作が面白いと思った人には必見の作品である。


11.キングスマン ゴールデン・サークル

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木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆というなかかの女優ラインナップの作品だ。
主役は木村文乃だが、それ以外の4人のパラレルストーリーを2話ずつとりあげたTVドラマが昨夏に放送されている。
原作は面白いのだろうが、映像化するにあたりこのTVドラマのパラレルストーリーを作ったことで、映画の立ち位置がわかりづらくなってしまった。

脚本家の矢崎莉桜(木村文乃)は、かつてコンクールで賞を取りヒットドラマを担当していたが、最近はいい作品が書けないでいた。
そこに、かつての恋人でありTV局のプロデューサー田村(田中圭)から、次期クールに穴が開きそうなのでなんとかならないかと相談され、新作を書くことを考える。
先日莉桜が開いたセミナーに来た女性の中から4人をピックアップ、彼女たちの恋愛相談に乗り、それを新作に役立てようとした。

まず最初は「A」の女、島原智美(佐々木希)。
ブランドショップの店員をしていたのだが、好きな彼と知り合ってから5年も経つのに一線を越えられないでいる。
かと言って、新しい恋に進むこともできない。
続いて「B」の女、野瀬修子(志田未来)。
美術館、博物館の学芸員を目指しているが職に恵まれず、学習塾でアルバイトをしていた。
そしてそのアルバイト先の同僚に、ストーカーとして付きまとわれている
「C」の女は相田聡子(池田エライザ)。
ナイスバディで男からもモテるが、本当の恋愛ができない。
そして親友が憧れている先輩と、寝てしまったりする。
最後は、親友の聡子に先輩を取られてしまった「D」の神保実希(夏帆)。
これまで男と付き合ったことがなく、憧れの先輩に処女をささげようとしているイタイ女だ。

この4人からそれぞれ恋愛相談を受けていた莉桜は、彼女たちを冷静に分析、かつ突き放すようなアドバイスをする。
だがその一方で、着々と新作のプロットを考えていた。

そこに、莉桜が講師をする脚本教室の生徒、伊藤(岡田将生)が現れた。
伊藤は自信過剰で、かなりイタイ男である。
そしてなんと伊藤は、偶然にも莉桜が考えていた脚本の女性A~Dすべてと関連を持ち、かつ莉桜と同じように彼女たちを題材にして脚本を書こうとしていた。
伊藤はその脚本のプロットを田村に持ち込むのだが、田村は莉桜よりも伊藤のプロットの方が面白いという。
なぜならそこには、「E」の女が存在していたからだ。
伊藤のプロットでは、「E」の女は脚本家、つまり莉桜が設定されていた。

A~Dの4人の女性の悩みを聞きながら、莉桜自信が自分のダメな部分に気付いていくというストーリーである。
話としては面白そうなのだが、TVドラマとパラレルストーリーにしたことで、映画が面白くなくなってしまった。
TVドラマを先に見ると、結末がほぼわかっているうえに4人のエピソードがダイジェストのように思えてしまう。
逆にTVドラマを見ずに映画を観ると、話がかなり飛んでしまうので雑に見えるだろう。
ドラマは4人×2話ずつで計8話だったのだが、これは面白かった。
だが映画を成立させるためには、この4人のエピソードを完結させずに、映画に持ち越した方が面白かったようにも思う。
ただ、それだとドラマが中途半端になってしまい、何が何だかわからなくなってしまった可能性もある。

いずれにしろ、映画としてはちょっと破綻した感じになってしまった。
旬の女優を5人も集めたうえ、岡田将生、田中圭、中村倫也の役どころもかなりいいと思った。
単純に12話くらいの連続ドラマにしていたら、非常にまとまりのいい作品になったんじゃないかと言う気もする。


10.伊藤くん A to E

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フリーの古美術商「獺(かわうそ)」を運営する則夫(中井貴一)は、お宝の眠っていそうな蔵のある屋敷を見つける。
ちょうど遊びに来ていた娘のいまり(森川葵)を連れその家を訪れると、絹田と名乗る家主(佐々木蔵之介)がいた。
絹田によると、父親が骨董品の道楽の趣味があり、いろいろな焼き物を購入したらしい。
少なくともそのうちの一つは高額な器だと聞かされていたようだが、則夫の目利きでは数万円の品だった。
絹田の父は樋渡屋と言う有名な骨董屋からこの品を購入したらしい。
則夫は絹田からこの焼き物を購入、樋渡屋に買い取らせてみようと企てた。
しかし樋渡屋が付けた値段は5000円、則夫は樋渡屋はこの焼き物を55万円で打ったはずだ、素人相手に詐欺まがいの行為ではないかと追及する。
すると店主の樋渡(芦屋小雁)は、この焼き物は2万5000円で販売したという。
さらにそこに、樋渡屋と結びつきの強い大物鑑定士、棚橋清一郎(近藤正臣)が来店し、器は大したことないが箱がいいから2万5000円だと付け足した。

仕方なく引き下がった則夫は、再び絹田の家を訪れる。
すると絹田が、怪しい書状を出してきた。
そこには、千利休が切腹をする当日に茶碗を送ったことが明記されていた。
絹田に気付かれぬように蔵を探る則夫。
首尾よく利休が送った茶碗を発見し、ほかの茶碗ともども100万円で引き取るのだが、帰りの車の中で偽物であることに気付く。
慌てて絹田の家に戻るが、そこにいた家主の絹田は別人(寺田農)だった。

絹田と名乗っていた男の本名は野田佐輔、落ちぶれた陶芸家だった。
かつて新人賞を受賞したのだが、樋渡と棚橋に騙されて贋作を作らされてから、まともな作品を作っていなかった。
そして書の達人の西田(木下ほうか)と紙屋のよっちゃん(坂田利夫)に偽の書状を、材木屋(宇野祥平)に箱を作らせて詐欺を行っていたのだ。
則夫はまんまとはめられたのだった。

則夫は騙されたのだが、一方で佐輔の腕に注目していた。
実は則夫もかつて、樋渡と棚橋に騙されて贋作をつかまされ、それを一般人に販売して騒ぎとなり店を潰していたのだ。
そしてその贋作を作ったのが、誰あろう佐輔だったのだ。
二人は樋渡と棚橋を一泡吹かせるために、贋作を作って売りつけようと考えた。

コンパクトにまとめられた、なかなかの秀作である。
最初は騙しあいをした則夫と佐輔が手を組んで樋渡と棚橋に騙すと言うストーリーが、テンポよく展開される。
自分たちがなんとなく似たような状況であることにお互い共感し、手を結ぶと言う流れが面白い。
二人が共感する理由の一つに、佐輔の息子の誠治(前野朋哉)と則夫の娘のいまりが付き合いだすというエピソードがあるのだが、この二人の描き方もいい演出となっている。

監督の武正晴は、「イン・ザ・ヒーロー」「百円の恋」などを撮っているが、個人的にはそれほど面白いとは思わなかった。
しかし今回の作品は素直に面白いと思えた。

派手さはないものの、手堅く仕上げた佳作と言えるだろう。


9.嘘八百

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リュック・ベンソンが制作、脚本を担当し、「ネイビーシールズ」と言うタイトルで予告編やCMのキャッチコピーが「陸、海、空、ド派手にやろうぜ!」だ。
火薬の量で勝負する大味な戦争映画かと予想していたが、内容は全然異なった。
昨年秋に公開された「ローガン・ラッキー」のような、クライム映画に近かった。

マット率いる5人のネイビーシールズの部隊は国連部隊として、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に赴任していた。
そこで川から侵入して敵の将軍を極秘で拉致するミッションを遂行する。
首尾よく将軍は拉致できたのだが、退却する際に退路を断たれ、サラエボ市街地で激しい銃撃戦を展開、敵兵に多数の死傷者を出してしまった。
極秘ミッションで騒ぎを大きくしてしまったという理由で、マットの部隊は上官から、処分が決まるまで3日間の休暇を言い渡される。

メンバーの一人のベイカーは、現地のレストランのウェイトレスであるララ・シミッチと恋仲になっていた。
そして休暇中に彼女から、かつて自分の祖父が暮らした村が湖の底に沈んでいて、その村にはナチスが金塊を隠していると告げられる。
だがその湖は、敵の勢力圏内にあった。
マットたちは策を練り、なんとか極秘に夜中に作業して、5日間で27トンの金塊をサルベージする計画を立てた。

しかしマットたちに下った処分は、3日後にアメリカに帰国するというものだった。
5人とララは金塊のサルベージを一度はあきらめたのだが、湖底に作業拠点を作れば1晩で作業が完了する事に気付く。
その他の軍の仲間たちを引き込み、上官にも内緒でマットたちは湖に向かったのだが、敵軍の将校ペドロビッチもマットたちの行動に気付いて追いかけてきた。

TVCMなどで流れる派手なアクションシーンのほとんどは、冒頭の将軍拉致のミッションのシーンだ。
ここは確かにド派手なのだが、この後実際に湖に潜るまでは、アクションシーンがほとんどない。
金塊の秘密を探り、どうやってサルベージするか、計画を立てるシーンばかりだ。
イメージとしては「ルパン三世」シリーズのようである。
非常にわかりやすい単純明快なストーリーだが、金塊を祖国の復興資金に充てたいララなど、メンバーのモチベーションがはっきりしているので展開に無理がない。
中でも、蛇のようにしつこいペトロビッチと、J・K・シモンズ演じるとぼけた上官がのキャラは非常にいい効果を生んでいる。
そしてクライマックスのサルベージのシーンも、なかなかハラハラさせてくれる。
全体の構成としては、悪くはない映画だ。

ただ、予告編とCMであれだけ「ド派手に」と煽ってしまうと、バンバン爆発するド派手映画を期待してしまう人が多いだろう。
そういう人にとってはかなり期待はずれな作品になってしまうと思う。

個人的にはメンバー一人一人をもう少し掘り下げて、続編を作っても面白いと思う。
その時も、J・K・シモンズの上官は必須である。


8.ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!


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2018年一発目のギンレイの2本は、どちらも重たい作品だった。

まず、現ローマ法王がコンクラーベで法王に選出されるまでを描いた「ローマ法王になる日まで」。

アルゼンチンの大学生ホルヘは、ある日学校を辞めて神父になると言いだす。
ホルヘは周囲の反対を押し切ってイエスズ会に入会、日本にも普及活動に行きたいと願うがそれはかなわなかった。
しかし優秀なホルヘは、やがて神学校の責任者となった。
折しもアルゼンチンでは、軍事政権が誕生していた時期だった。
ホルヘは反政府運動を行っていた神学校の生徒たちを匿ったりするのだが、やがて仲間たちが軍に連れ去られて飛行機から落とされるという悲劇に見舞われる。
独立政権がやっと終わった後、ホルヘはドイツに留学する。
やたらと年を取っている事を自虐的に笑うホルヘだが、そこで宗教画「結び目を解くマリア」と出会い深い感銘を受けた。
アルゼンチンに戻ったホルヘは田舎で神父として働くのだが、ある日ヨハネ・パウロ2世から枢機卿の補佐を任命される。
その頃は首都ブエノスアイレスで貧富の差が広がり、ホルヘは貧民街を中心に教えを説く生活をしていた。
そして時は立ち、ベネディクト16世が退位を発表した。
コンクラーベに参加するためにホルヘはバチカンを訪れるが、そこで自らがローマ法王に選出され、フランシスコを名乗るのであった。

法王フランシスコの神父としての活躍をまとめた伝記的作品だ。
ただ正直日本人にはわからない部分が多い。
特に、フランシスコのどの活躍が評価されローマ法王となったのかが、よくわからない。

ストーリーとしては、身の危険を顧みず独裁政権時代に反政府運動家たちを匿ったことが一番大きな評価のようにも見える。
ただ、若くして神学校の責任者になっているように、元々エリートとして将来を嘱望されていたのかもしれない。
だからこそ、留学後に田舎で神父をしていたときに、枢機卿補佐の白羽の矢が立ったのかもしれない。
いずれにしろ、ホルヘがどうしてローマ法王として選ばれたのかが、映画を観ただけではサッパリわからなかった。
そのため、前半の独裁政権時代の描写は緊張感を持って観ることができたのだが、その後のストーリーはやや退屈に感じてしまった。

続いて「夜明けの祈り」。

第二次世界大戦終了後、フランス軍の軍医であるマチルドは、負傷したフランス兵の帰還のためポーランドの片田舎に赴任していた。
そこに地元の修道女が駆け込んでくる。
彼女に請われてマチルドが修道院に行くと、そこには臨月の妊婦がいた。
マチルドは帝王切開で子供を取り上げるが、術後の経過のため翌日も様子を見に来ることを提案、しかし修道女をそれを拒もうとする。
命の危険を説明すると、修道女は渋々マチルドの再訪を承諾した。

修道院内に不思議な雰囲気を感じたマチルドは、昼の勤務の後夜間に修道院を再訪する。
そこで、かつてこの修道院がソ連兵に襲われ、7人もの修道女が妊娠し事が判明する。
修道女たちはもちろん、妊娠、出産に関する知識はない。
マチルドは、すぐにポーランド赤十字に協力するよう修道女たちを説得するが、院長は修道院が閉鎖されることを危惧して頑なにそれを拒んだ。

かなり重たい内容の作品だ。
こちらも事実を元にして描かれているのだが、冬のポーランドと修道院が舞台のため、映像も暗めに撮影されていることも相まって、途中までの展開があまりに重すぎて観ていてかなりつらかった。
修道院の院長がもう少し柔軟な発想ができていれば、ここまで事態は悪化しなかったのではとも思うが、人生のすべてを修道院にささげた院長にそういう発想はなかったのだろう。
ご都合主義的な匂いもするものの、ラストはやや光のある展開となる。
それでも自らも病に侵されてしまった院長の末期は悲しかった。


6.ローマ法王になる日まで
7.夜明けの祈り


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さて、新年も9日目、今年すでに劇場で2本、TV放送された新海作品を3本見て感想をアップしているところで、2017年のオレ的映画ランキングである。

一言で言って、2017年は邦画が不作だった。
2016年は邦画に良作が多かったので、その反動かもしれないが、記憶に残る邦画がほとんどなかった。

まず作品数は142本で、記録を付け始めた2006年からカウントすると3番目に多い本数である。
そのうちロードショウは110本で2番目に多い年となった。
一方、ギンレイでの鑑賞本数は13本とかなり少ない。
ロードショウで観た作品をギンレイに観に行くことはほぼないので、ロードショウの本数が多くなると必然的にギンレイで観る本数も少なくなる。
ただそれだけではなく、ここのところギンレイで上映される映画で、観たいと思わせる作品が少ないのも事実だ。
現在継続10年を超えたので、会員費用は15か月に1回になったが、毎回やめようかどうしようか悩む。

それはそれとしてランキングである。

まず第1位は、やはり「ラ・ラ・ランド」だ。
ロードショウ時に2回、ギンレイで1回と、昨年だけでも計3回見ている。
そして今後も、機会があったら見続ける作品だ。
それだけ自分の中では評価が高い。
死ぬまでに観ておくべき映画で、観ていなければ人生の何割かを損していると言っても過言ではないだろう。
ラスト15分の急展開は、映画史上に残る最高の演出である。

続いて2位は「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」だ。
「ラ・ラ・ランド」がこの年の公開でなければ、文句なく1位だった。
すでに公開された作品の設定を巧く利用した、見事なスピンオフ作品である。
そして「七人の侍」をモチーフにしている部分でも、スター・ウォーズのスピンオフとしての作品価値を高めている。
かなり魅力的なキャラが多かったので、この作品で全員が死んでしまうのはちょっと残念だった。
シリーズ最終作のEP9にも、この作品のキャラを彷彿させるような演出をしてもらいたいものだ。

3位は「マンチェスター・バイ・ザ・シー」。
この作品も、ロードショウとギンレイで計2回観ている。
心に傷を負った主人公は、自分を支えてくれた兄の遺志に応えたいと思うのだが、どうしてもそれができない。
その葛藤が悲しく描かれている。
自分が二人兄弟の弟という部分でも共感してしまった。

4位は「ジャスティス・リーグ」だ。
正直、アベンジャーズの二番煎じくらいに考えていたが、詳細が詰められた非常に完成度の高い作品だった。
映画を観たときの感想でも書いたが、特にバットマンのベン・アフレックがいい。
自分だけスーパーヒーローではない屈託がよく描かれ、かつそのバットマンに対する仲間の思いも巧く描かれていた。

5位は「ドリーム」にする。
この作品は日本ではあまり話題にならなかったが、文部科学省はこういう作品こそ支援をすべきである。
有能だが黒人でかつ女性という3人が、能力だけでアメリカ社会に認められる話である。
その過程では、もちろんすべてが問題なく進んだわけではない。
いろいろな困難にぶつかりながらも、決して3人が心を折らなかったからこそ、偉業を達成できたのだ。
事実を元にしているという部分でも、すべての若者に観てもらいたい作品だ。

6位は「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」。
これまでのシリーズの中でも最高に面白い作品である。
ただ非常に見応えはあったものの、ラスト1話なのにバラ撒かれた謎が多すぎて、どうしても残り1話でまとまるのかと不安になってしまう。
現状ではこれくらいの評価が妥当で、EP9公開後にこの作品が改めて再評価されるのだと思う。

7位は「ワンダーウーマン」だ。
この作品も文句なく面白かった。
ワンダーウーマンにガル・ガドットを配した時点で、もう勝ったも同然と言っていいだろう。
ジャスティス・リーグでも重要な位置付けとなっており、その前日譚としては非常に素晴らしい作品となっている。

8位は「マグニフィセント・セブン」。
「荒野の七人」のリメイクだが、とても丁寧に作られている。
オリジナルを見たのはもう30年以上前なので記憶もおぼろげだが、リメイクだとわかっていても、とても新鮮に観ることができた。


9位は「マイティ・ソー バトルロイヤル」。
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」で登場しなかったソーとハルクのエピソードとなっており、新アベンジャーズ・シリーズのスタート作品と位置付けられている。
今後の展開が楽しみな仕上がりとなっていた。

10位は「花戦さ」。
ここでやっと邦画の登場だ。
あまり話題にはならなかったが、邦画の中ではこの作品が一番面白かった。
これまでも戦国時代をモチーフにした作品は、武将や千利休を題材にした作品が数多くあったが、この作品は華道の池坊専好を題材にしている。
この池坊専好を野村萬斎が好演していた。
各映画賞でこの作品も野村萬斎の名前もあがっていないのが、不思議なほどだ。


11位以下は以下の通り。


11.アトミック・ブロンド
12.新感染 ファイナル・エクスプレス
13.スパイダーマン:ホームカミング
14.ミックス。
15.探偵はBARにいる3
16.22年目の告白 -私が殺人犯です-
17.トリガール!
18.沈黙 -サイレンス-
19.彼らが本気で編むときは、
20.おとなの事情


20位まで見ても邦画は全部で6本だけ、非常に低調だったと言わざるを得ない。

なお、20位の「おとなの事情」はギンレイで観た作品だ。
舞台はほぼ1つの部屋とバルコニーだけ、そこでスマホを使用した男女7人の本音がシニカルに繰り広げられる。
タイトルは地味だが、機会があればチェックしたい作品である。

また、ベスト20とは別に「お嬢さん」も取り上げておきたい。
「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督の韓国作品だが、舞台を日本統治下の韓国に設定しており、怪しい日本語と淫靡な映像で構成されている。
観終わった後で、ストーリーが練りこまれていることに気付くのだが、観ている間はその映像のインパクトに驚かされてしまう。
ちょっとグロい部分もあるので、「面白かった」とは評価しづらい作品だ。

そろそろ映画を観ていても疲れるようになってきた。
死ぬまでにあと何本映画を観ることができるか。
今年も1作品、1作品を味わって堪能したいと思う。



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そして地上波初放送の「君の名は。」だ

もういまさら内容について書く必要はないだろう。
ストーリーは起承転結が教科書通りきっちり書き分けられており、かつ新海作品特有の美しく透明感のある色使いで映画に奥行きが作られている。
アングルについても、これまでの新海作品よりもかなり練りこまれていると思う。
映画としての完成度は非常に高いと言えるだろう。

特に個人的には、ストーリー展開を評価したい。
序盤で瀧と三葉の入れ替わりをかなりコミカルに描いているが、大人が見ても笑える構成となっている。
アニメ好きな若者に媚びている部分はない。
そして中盤、三葉といきなり連絡が取れなくなった瀧は、おぼろげな記憶を頼りに糸守町を訪れようとする。
糸守町にはなかなかたどり着けないのだが、偶然入った店の主人が糸守町出身で、やっと場所を特定できる。
しかし糸守町は3年前の彗星墜落により消滅、住民のほとんどが死亡し、瀧はその被害者名簿に三葉の名前を見つける。
そしてその事がわかった途端、瀧と三葉のつながりがどんどん消滅していく。
「転」となるこの演出が秀逸だ。
それまで瀧のスマホに三葉の書き込みが大量に残っていたのだが、それらがあっと今に消滅してしまう。
それもすべて一気にではなく、あたかも誰かが消去しているかのように、1件ずつ見る見る消去されていくのだ。
そしてそれと同時に、瀧の中から三葉の記憶も消えて行ってしまう。
同様に、住民を避難させようとする三葉も、避難がうまくいかなくなってくると瀧の記憶がなくなっていく。
この二人の「記憶が消える」と言う演出が、二人の出会いの消滅を暗示させ、住民の避難の失敗をイメージさせる。

序盤のコミカルな展開でスクリーンと観客の距離を縮め、糸守町の惨劇が判明した段階で一気に観客をストーリーに引きずり込む、そして劇的な再開がラストシーンとなる。
「上質な物語」とはこの作品の事だ、と言わんばかりのストーリー展開である。
そこに繊細で美しい映像と音楽がマッチしている。
各所のBGMでRADWIMPSの曲が、ピアノ演奏で挿入されているのも巧い演出である。

国内の興行収入は250億円で、「千と千尋の神隠し」の303億円には届かなかった。
しかしすでに、宮崎駿ブランドが日本どころか世界中に浸透した後で公開された「千と千尋の神隠し」と、新海監督の名前を一部のアニメファン、映画ファンしか知らない中で公開されたこの作品では、そもそものスタートラインが異なると思う。
一方で、公開された国数は異なるものの、世界での興行収入は3.55億ドルで、「千と千尋の神隠し」の2.75億ドルを上回っているとの事だ。
その事も、この作品の完成度を物語っていると思う。


5.君の名は。(再)


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「君の名は。」の地上波初放送に伴い、新海誠作品4編が2日連続で深夜に放送された。
初日の「秒速5センチメートル」と「星を追う子ども」を録画して見る。
「秒速5センチメートル」はもう何度も見ているが、「星を追う子ども」は初見である。

まず「秒速5センチメートル」だが、「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3部で構成されている。
全体の上映時間は63分だが、「桜花抄」「コスモナウト」の2部で全体の8割以上が構成され、「秒速5センチメートル」のほとんどは山崎まさよしの「One more time, One more chance」が占めており、おそらく10分前後しかないと思われる。
ストーリーは、貴樹、明里、花苗の3人のモノローグで展開するナラタージュである。
そしてこのそれぞれのモノローグが非常に情緒があり、言葉の一つ一つが心に染み入ってくる。
この作品は新海作品では3番目となる作品であるが、すでに夜空の描写の美しさは完成されていて、かつ電車群を含む街中の描写も、繊細なセリフにマッチする美しさである。
人物の表情についてはアニメっぽくてあまりリアリティがないのだが、逆にそこが生々しさを消してファンタジックな雰囲気を強くしている。
青春時代のほろ苦い恋愛感情をうまく表現しており、年を重ねれば重ねるほど、この映画の本当の味わいが感じられるようになる。

続いて「星を追う子ども」。

山奥で看護婦の母と二人で暮らす中学生の少女明日菜は、亡き父から譲り受けた鉱石を使ったラジオで電波を拾う事を密かな楽しみにしていた。
ある日いつものように山の隠れ家でラジオを使おうとしたとき、鉄橋でクマのような化け物と遭遇する。
襲われそうになった明日菜を助けたのは、シュンと言う少年であった。
明日菜は、シュンが化け物との争いで負った怪我を手当てをするのだが、その時からシュンに対して小さな恋心を抱き始める。
しかしシュンは数日後、川で遺体となって発見される。

明日菜は大きなショックを受けるが、ちょうどその時授業で「アガルタ」と言う言葉を耳にする。
シュンはアガルタから来たと言っていた。
授業をしていたのは、産休の担任の代わりに赴任してきた森崎だった。
明日菜は森崎の部屋を訪ね、アガルタの話を聞いた。
森崎の話によると、人間は死後地下へと向かい、地下には死者の国があると言う伝承が世界各地にあると言う。
森崎はそういう伝承を研究していた。

森崎の部屋からの帰り道、明日菜は再びシュンと出会う。
しかしそれはシュンではなく、シュンの弟のシンだった。
シンはシュンが持ち出したアガルタへのカギとなる石クラヴィスを回収しに来たのだ。
だがそのクラヴィスを狙って、銃を持った兵士と火器を装備したヘリコプターが現れた。
しかもそれらを指揮しているのは森崎だった。
シンと明日菜は洞窟に逃げ込み入り口を石で封鎖するが、石は火器であっという間に破壊されてしまう。
洞窟の奥へと逃げ込み、やがて二人はアガルタの入り口にたどり着いた。
森崎は明日菜を人質に取りシンにアガルタへの入り口を開けさせる。
そして3人はアガルタへと侵入した。
森崎の目的は、死んでしまった妻を復活することだった。
クラヴィスを回収したシンはそのままアガルタの奥へと進み、森崎は明日菜に地上に戻るように言う。
しかしシュンの事が忘れられない明日菜は、森崎と共にアガルタの奥へと進んだ。

ここまでがストーリーの導入部分である。
この後森崎と明日菜は死者を蘇らせる場所を目指すが、その間にさまざまな困難に襲われる。
そしてたどり着いた場所で、死者を蘇らせる秘密と遭遇するのだ。

ストーリーだけ追うと、なかなか上質なファンタジーである。
明日菜が最初に夷族にさらわれたとき、なんでその場で食べられなかったのかなど、整合性が取れない部分もそこそこある。
それでも、日本神話のイザナギ、イザナミの黄泉の国のエピソードを連想させるストーリー展開で、世界観もかなりよくまとまっていると思う。
ただ、細かい演出が完全に宮崎駿である。
新海誠本人も「ジブリっぽく作った」と言っているようだが、ナウシカ色も強いのでジブリと言うよりは宮崎駿と言った方がいいだろう。

アガルタの風景は「もののけ姫」と「ラピュタ」で、アガルタの建物や衣装は「ナウシカ」、アガルタの門番のケツァルトルのデザインに至っては「ナウシカ」「ラピュタ」「もののけ姫」の組み合わせだ。
特に最後に出会うケツァルトルの動きは完全に「ラピュタ」に登場するラムダで、シャクナ・ヴィマーナも「もののけ姫」のシシ神以外の何物でもない。
色使いは新海監督特有の奥行きと透明感があるのだが、なにしろデザインの既視感が激しい。
そもそも宮崎駿監督が、中央アジアから東欧をイメージさせるデザインを作品に取り入れるのが非常に巧い。
だから世界の伝承をモチーフにすると、どうしてもイメージが近しくなってしまうと言う面はあるだろう。
ただ物語のキーとなる人物、アイテムが酷似してしまうと、どうしても既視感が強くなってしまう。
面白い作品だと思いつつも、見ているうちに「うーん…」となってしまった。
おそらく宮崎駿作品を全く見ずしてこの作品を見たら、心から感動したんじゃないかとも思った。


3.秒速5センチメートル(再)
4.星を追う子ども


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