カテゴリ:映画( 1121 )

先週、地上波で放送された「シン・ゴジラ」を録画して見る。
2016年はいい映画が多かったこともあり、「オレ的映画ランキング」では7位だった。
うーん、改めて見ると、もう少しランクが上でも良かったか・・・。

この作品の特徴は、圧倒的なセリフの量である。
専門的なワードを多用し、かついかにも政治家や自衛隊関係者が使いそうな言い回しのセリフが、洪水のように流れてくる。
劇場でも2回観たのだが、良くわからなかったセリフも多かったので、今回は何度もリプレイしながら見ることにした。
そしてそうやって見ると、この映画の奥深さがさらに伝わってくる。

議会制政治の体制である以上仕方ないのだが、すべてが手続きを踏まないと先に進めない。
その事を内閣に近い人間が、一番鬱陶しく思っていたりする。
演出でも、首相、総務大臣、外務大臣が署名した法制案がうやうやしく映し出される。
それも、どちらかと言えば皮肉っぽく映されているのだ。
アメリカの特使の「この緊急事態は、外交下手の日本さえも進化させたか」的なセリフもある。
これらセリフを含めて、すべての流れに無理がない。
もちろんゴジラという存在自体がかなり無理があるのだが、もし現在の日本にゴジラが出現したら、おそらくこの映画の通りに政府は動くだろう。
法律、行政、自衛隊の体制がよく研究され、上っ面だけのタテマエ的な表現がなく、文句の付けようのない説得力でストーリーが展開するのだ。

全体の演出も素晴らしい。
最初に登場する幼体のゴジラはなんだかチャチい感じもするが、完全体に変態したゴジラは観ている者すべてを黙らせるほどの破壊力を持つ。
政治家たちも最初は保身ばかり考えているのだが、途中からは国のために身を捨てる覚悟を持つ。
まるでナイツの漫才のように、最初は「この程度か」と思わせておいて、途中から畳み掛けるようにギアを次々に上げ続け、観ている者をストーリーの中に引きずり込んでいく。
さらに細かい演出でもリアリティを追及している。
政府よりも早くSNSの住人がいち早く反応し、自衛隊のヘリコプターや航空機、新幹線や在来線など、実在の乗り物はすべてその型番付きで紹介されていた。
作品全体に庵野秀明とスタッフの、「自分が観て満足できる」作品への強いこだわりを感じた。
日本アカデミー賞で最優秀作品賞と最優秀監督賞を取っただけの事はある。

ただ、そのほかの賞も受賞しても良かったんじゃないかと思う。
少なくとも主演男優賞は、「64-ロクヨン-」の佐藤浩市より長谷川博己だったんじゃないかと思う。
助演女優賞も、個人として考えれば「湯を沸かすほどの熱い愛」の杉咲花が素晴らしかったが、石原さとみと市川実日子もどちらか一人だけのエントリーであれば、あるいは受賞できたんじゃないかと言う気もする。
圧倒的なセリフの量で、これまでの映画の常識を覆したという意味では、脚本賞もアリじゃないかと思うが、こちらはエントリーすらされなかった。
いずれにしろ、素晴らしい作品が多かった2016年の邦画の中で、やはり総合的に1位と評価されるにふさわしい作品だと思う。


130.シン・ゴジラ(再)


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7年の時を経て「ソウ」シリーズが帰ってきた。
この作品が新たなる「ソウ」シリーズのリブートとなるらしい。

ある日何度も刑に服しているエドガーと言う男が、パトカーの追走を無視して爆走していた。
ビルの屋上に逃げ込んだエドガーは、そこにあった謎のスイッチを手にして、これを起動するとゲームが始まるが、起動しないと自分が殺されるのでスイッチを押すと言った。
駆け付けた警官が発砲するも、エドガーはスイッチを押してしまう。
エドガーは病院に搬送されるも意識不明の重体、経緯は謎のままだった。

そしてジグソウの新たなるゲームが始まった。
5人の参加者は頭にバケツのような物を被せられ、首には太いチェーンが巻かれていた。
5人はチェーンに引っ張られると、壁一面のカッターに切断される仕組みになっている。
ジグソウからのメッセージは「血を流せ」だった。
そのメッセージの意味に気付いた参加者の一人が、少しでも傷を付けて血を流せば逃れられると言ったため、5人中4人が難を逃れる。
しかし一人は犠牲となり、上顎から後頭部に掛けてをカッターで切断された状態で、ジグソウからのメッセージと共に発見される。

事件の捜査をしていたハロランは、かねてからその捜査方法が疑問視されていた。
強引な捜査をする一方で、情報屋の犯罪は見逃したりする。
ハロランの相棒のキースは、ハロランの行動の調査の命令も受けていた。

犠牲者の検死を担当するのはローガンだった。
ローガンとキースは従軍していた時から、旧知の仲であった。
ローガンは数年前に妻を亡くして娘と暮らしているが、キースはローガンの生活を気遣っていた。
ローガンの助手をするのは美人のアンナだ。
彼女は遺体からブタの疫病の菌を検出し、ゲームの場所が家畜小屋ではないかと突き止める。
しかしハロランとキースの捜査で、アンナがジグソウの信奉者であることが判明する。
彼女はネットからジグソウの家に残されていた設計図をダウンロードし、数々の拷問器具を再生していた。

その間にもジグソウのゲームは進行し、第2の死体が発見される。
マスコミや住民が、ジグソウは生きているのではないかと騒ぎ出したため、市長はジグソウの棺を掘り起し、彼の遺体を確認すると言いだす。
そしてジグソウの棺が掘り出されることになったが、そこに入っていたのは最初にスイッチを押したエドガーの遺体であった。

新シリーズのリブートとしては、まずまずと言ったところか。
ジグソウが生きているのかいないのか、その見せ方は巧い。
ただ、ゲームの拷問器具がやや安易な気がする。
途中に登場する大型の拷問器具とラストのレーザーカッターはなかなかだが、それ以外はこれまでのシリーズの焼き直し感がある。
また、少々ネタバレになってしまうが、ジグソウがある一人だけを助ける。
その理由が安直だ。
そんな理由で助けるのだったら、最初からゲームに参加させるなよ、と突っ込みたくなった。

とは言え、新シリーズのリブート作品だ。
今回の登場キャラクターが、次回以降盛り上げてくれるに違いない。


129.ジグソウ ソウ・レガシー


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日本でも人気のあるイ・ビョンホンが出演しているのに、劇場での予告編もまったく流れず話題にもなっていない。
観に行くかどうしようかかなり迷ったが、一応観に行く事にした。

ワンネットワークは会長のチョン(イ・ビョンホン)が設立した金融マルチ商法の会社である。
投資者から募った資金を、電算室長のパク(キム・ウビン)が作ったプログラムで運用しているが、実際にはリターンができるほどの利益を上げていない。
さらにチョンは、政財界にカネを派手にバラ撒いて、自分に有利になるように操作していた。

そんなワンネットワークを内偵していたのが、キム(カン・ドンウォン)がリーダーの捜査チームである。
キムはパクと接触し、パクを執行猶予にする代わりに、チョンとつながっている政財界人が書かれたファイルを入手するよう取引をする。
パクは自分かわいさにキムに言われるがまま、チョンを裏切ることを決意。
さらに仲間と共謀してチョンの資金を奪ってしまおうと考える。
しかしその間、キムたちのチームの内偵で金融庁の役人が逮捕されてしまう。
裏切り者がいると悟ったチョンは、司法に手を回して金融庁の役人を釈放させるのだが、その直後にその役人を殺害してしまった。
ビビったパクはさらにチョンに圧力を掛けられ、自分が裏切り者である事を自白してしまう。
チョンに偽のファイルを渡すと言ってその場を去るパクだが、実は本物のファイルを持ち去った。
誰も信じていないチョンは、パクに追っ手を放ちファイルを回収、自分はビジネスパートナーの情婦と一緒にフィリピンに逃れた。
パクは追っ手に襲撃され重傷を追い、チョンを逃がしたキムは左遷させられてしまう。

1年後、ワンネットワーク事件の債権者会議が開かれ、そこにいたパクは被害者に糾弾されてしまう。
一方海外で、チョンと情婦の死体が発見されたというニュースが流れる。
しかし実際にはチョンたちは生きていて、持って逃げた資金をマネーロンダリングしようとしていた。
キムとパクは、再びチョンに立ち向かうべくフィリピンに向かう。

韓国で実際に起こった事件をモチーフに作られた作品のようだ。
事前の知識がなかった事もあり、かなり面白く観ることができた。
フィリピンでのカーアクションもなかなかの迫力である。
ただ、お笑いキャラのパクがやや前面に出すぎていたような気もする。
パクがどちらに転ぶかで流れが変わるという重要なキャラなのだが、ちょっとお調子者が過ぎる感じで、後半の緊迫感もやや損なわれてしまった。
イ・ビョンホンも「グッド・バッド・ウィアード」のかなりイカレたキャラと比べると、悪役度がユルい気がした。
カン・ドンウォンのクールな捜査官がハマっていただけに、ちょっとバランスが悪い感じになってしまった。



128.MASTER マスター




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予告編を観た限りでは、幻の料理人が残したレシピの料理を再現する過程において、そのレシピが作られた意味が分かる、という内容かと思っていたが、少し異なっていた。

施設で育った佐々木充(二宮和也)は、一度食べた物の味を忘れないという絶対味覚「麒麟の舌」の持ち主で、料理人としても最高の腕を持っていた。
最高の料理を提供する充の店はすぐに評判になったが、料理に傾倒するあまり他の料理人はおろか客すらも置き去りにしてしまい、店は潰れてしまった。
その後は、依頼人に対して高額で「最期に食べたい料理」を提供するフリーの料理人となっていた。
充と一緒に施設で育ち、一時は一緒に店を切り盛りしていた柳澤健(綾野剛)は、そんな充の状況を案じていたが、世話になった施設のオーナーが亡くなった時も、充は健からの連絡にまともに受け答えをしなかった。

ある日充は、北京からの依頼を受ける。
楊晴明という老人から、かつて自分が作った幻のレシピを再現してほしいと言われる。
なぜ自分が作ったレシピを再現しろ言うのか。
とりあえず充は帰国して、楊と一緒にレシピを作った山形直太朗という人物を調べ始める。
すると、彼と一緒に満州に渡った、助手の鎌田という人物に行き当たった。
鎌田に会いに行くと、当時の事を語ってくれた。

1933年、山形直太朗(西島秀俊)は、妻の千鶴(宮崎あおい)、助手の鎌田と3人で満州を訪れていた。
彼のミッションは、満州に天皇陛下が訪れた時に出す、最高の料理のレシピを作ることであった。
現地の料理人であった楊も加わり、4人は究極のレシピ作りを始める。
だがその途中で、娘を出産した千鶴はこの世を去ってしまった。

千鶴の死で、3人は決意をさらに強くしてレシピを作り上げる。
そのレシピは山形の上司であった関東軍の三宅少佐(竹野内豊)を喜ばせた。
しかしレシピは現存していない、なぜか。
鎌田はここから先は、ハルピンのホテルのオーナーに聞くように、と告げた。
充はハルピンに飛び、ホテルのオーナーと会うことにする。

ホテルのオーナーは、彼の父である先代が山形直太郎と親しかったと言う。
彼自身も直太郎の娘の幸とよく遊んだそうだ。
そして満州事変が起きる直前、直太郎が先代オーナーにレシピを託したが、今はここにレシピはないと言った。
レシピはどこに行ったのか。
充は話自体に違和感を感じ、再度楊晴明に会いに行く。

冒頭でも書いたが、究極のレシピに残された料理を再現するうえで謎が残り、その謎を解明する話かと思った。
しかし実際にはレシピ自体が行方不明で、その謎を追うストーリーとなっている。
そしてストーリー構成が、なかなか巧く組み立てられている。
前半の充の現状が一気にセリフで説明されるなど、脚本は今一つな部分もある。
しかし、細かい布石が貼られていて、後半それが機能している。
直太郎の娘の幸のエピソードについてはやや物足りなく感じ、もう少し掘り下げて描くべきだったんじゃないかとも思う。
だが上映時間を考えて、ギリギリまでカットしたのかもしれない。

ストーリー全体がご都合主義という見方もできなくはないが、個人的にはまずまず満足した作品だった。


127.ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~



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黒人のクリスはバスケットの名選手であった。
ある日白人の恋人ローズの家に挨拶に行くのだが、ローズは両親にクリスが黒人であることを伝えていないという。
ローズは「父はオバマの支持者で、3選があったら必ずオバマに投票していたから大丈夫」と告げるが、クリスは一抹の不安を覚えていた。

ローズの実家に着くと、両親はクリスを歓迎してくれた。
ただ、家には若い黒人のメイドと庭師がいた。
ローズの父ディーンの話によると、ローズの祖父母の世話をお願いするために二人を雇ったが、彼らの死後も引き続き雇い続けているとの事だった。
クリスは自分の不安が杞憂に終わったかと思ったが、家の雰囲気に違和感を感じていた。

ディーンは神経外科医で、母ミシーは精神科医だった。
ローズの弟ジェレミーも神経外科医になるべく学んでいるが、クリスたちの来訪にあわせて彼も戻ってきた。
全員で会食をしている最中、酔っぱらったジェレミーが、クリスに失礼な話をしてくる。
その場はディーンがとりなして事なく済んだ。
だが夜半にクリスが部屋から階下に降りると、そこでミシーに呼び止められる。
ディーンが、シミーの催眠術で禁煙ができたので、クリスにも催眠術を勧めてきたのだ。
クリスは気乗りしなかったので断ったが、シミーは会話の途中でクリスを催眠術に掛けてしまう。

その翌日、ローズの家ではパーティーが行われることになっていた。
パーティーは元々ローズの祖父母が実施していたものだったため、招待客も古い友人たちが多かった。
そしてパーティー客はほぼ全員が白人で、クリスを好奇な目で見てくる。
やがてクリスは、招待客の中に一人だけ黒人がいることに気付く。
クリスは安心して彼に話しかけるが、様子が明らかにおかしかった。
さらにパーティーの途中、クリスがその黒人に向かって携帯カメラのフラッシュを点灯させると、彼は鼻血を出して興奮しだした。

クリスの違和感は極限に達し、ローズにもう家に帰ろうと告げる。
ローズはクリスの不安を察知し、帰宅することに同意する。
だが二人がこの会話をしているとき、屋内では不思議なオークションが開催されていた。

ジャンルで言えばサイコスリラーだろう。
白人社会に連れ込まれた黒人が、少しずつ追いつめられると言うストーリーだ。
田舎の広大な一軒家で隣家は湖の対岸と言う設定で、一般社会から孤立している空間を作っている。
さらに季節を晩秋にしているため、静寂な中で何かが行われているという雰囲気も醸し出している。
役者の演技や演出も含め、前半部の盛り上げ方は非常に巧い。
ただハッキリ言って、オチがイマイチ。
途中で「まさかこういうオチじゃないだろうな」と想像した、まさにそのもののオチだった。

そのオチ自体を完全否定するつもりはないが、前半部に伏線があまり貼られていないため、唐突感が否めない。
ややネタバレになってしまうが、途中まではリアリティがあったにも関わらず、最後が医学的にもかなり無理がありそうなオチのため、肩透かしされたような気分になってしまった。

前半がよかっただけに、ラストをもう一捻りすればもう少し高い評価になっていたような気がする。


126.ゲット・アウト


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もういろんなところにストーリーが派生して、なかなか全部を追い切れなくなったマーベル・シネマティック・ユニバース。
今回は新アベンジャーズへのスタートとなる作品らしい。

ソコヴィアでのウルトロンとの戦いの後、インフィニティ・ストーンについて調べるためにアスガルドに戻ったソー(クリス・ヘムズワース)だが、たびたびアスガルドが滅びる日「ラグナロック」の悪夢を見ていた。
ラグナロックを起こす炎の巨人スルトを倒すため、ソーは単身ムスペルヘイムに乗り込んでスルトを倒す。
ソーがスルトの冠を持ってアスガルドに戻ると、そこには父オーディンに化けた弟ロキ(トム・ヒドルストン)がいた。
ロキによると、オーディンを地球に連れて行って放置したという。
二人は地球でオーディンを探すが、オーディンはアスガルドに帰れなかったのではなく、余命が短いことを理由にアスガルドに帰る意志がなかったとを知る。
そして自分が生きている間は封じ込めることができたが、もうヘラを封じ込めることができないと言い残して
、二人の前でオーディンの命は尽きた。

オーディンの死の直後、二人の前にヘラ(ケイト・ブランシェット)が現れる。
ヘラは二人の姉で、オーディンが力で9つの世界を統治をしたときに、彼女の攻撃力が大きな力となっていた。
圧倒的なヘラの破壊力の前に、ソーのハンマーすら破壊されてしまう。
危険を察知したロキは、ヘイムダルの代わりにビフレスト(空間の架け橋)の番人をしていたスカージに、すぐさまロキとソーをアスガルドに戻すように叫ぶ。
しかし二人と一緒にヘラもビフレスト内に侵入、ソーもロキもビフレストから吹き飛ばされてしまった。

ビフレストを通ってアスガルドに到着したヘラは、ソーの仲間であったウォリアーズ・スリーをはじめとした兵たちを倒し、あっと言う間に城を制圧してしまう。
元の番人であったヘイムダルが隙を見てビフレストのカギの剣を持ち出し、さらに住民たちを山奥の隠れ家にかくまっていた。

一方ソーは、ビフレストから弾き飛ばされて宇宙の辺境惑星サカールにいた。
そこで賞金稼ぎに捕まり、惑星のグランドマスターに売り飛ばされてしまう。
グランドマスターは、住民たちへの余興として格闘大会を主催していた。
ソーはその大会でチャンピオンに挑戦させられるのだが、そのチャンピオンがなんとハルクだった。
ハルクに友人だと話しかけるが、ソーの事をまったく覚えていないハルク。
やがて二人の戦いの後、ソーはハルクの部屋で一緒にアスガルドに来てくれないかと頼む。
ハルクは拒否をするが、ふとした事情でハルクからバナーに戻り、アスガルドに同行することを承諾してくれる。
さらにソーを捕獲した賞金稼ぎが、かつてヘラを捕獲した精鋭部隊ヴァルキリーの唯一の生き残りであることがわかる。
3人はグランドマスターの船を奪い、ビフレストを通ってアスガルドに向かうのだった。

今回の作品は、マーベル・シネマティック・ユニバースの中でもかなりお笑い色が強くなっている。
個人的には今年公開された「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」よりも、よっぽど笑えた。
これまで一貫して悲哀のキャラクターだったロキが、いきなり完全なるお笑い担当になったのにはやや違和感があったが、これはこれで悪くなかった。
元々ソーは神話の世界のキャラクターのため、世界観も古代風であったが、今回はストーリーの半分近くがサカールという事もあり宇宙船でのバトルシーンもある。
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に登場しなかったソーとハルクが何をしていたかもわかるし、序盤にゲストとしてドクター・ストレンジも登場する。
マーベル・シネマティック・ユニバースのファンにも満足できる構成だ。

ただ一方で、オーディンがいなくなりウォリアーズ・スリーも殺されるなど、「ソー」シリーズの主要キャラはほぼ入れ替えとなる。
新アベンジャーズへの布石なのかもしれないが、そのあたりはやや残念な気がしないでもない。
それでも、ロキが完全にソーの味方となり、かつヴァルキリーや次回以降主要キャラになりそうなコーグなど、今後楽しみなキャラクターも多く、これはこれで「アリ」なのかなとも思う。

しかしながら、あまりにもシリーズが広がりすぎて追い切れないという、別の悩みもある。
この後のストーリーは来年公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」につながると思うのだが、おそらく「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」からの続きという設定になるだろう。
「アベンジャーズ」2作品の間に本作品が挟まっているのだが、「エイジ・オブ・ウルトロン」のラストでサノスが登場ていたので、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」も話に絡んでくると思われる。
さらに、時系列的には「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」も間に挟まっており、劇場公開で言えば、「インフィニティ・ウォー」より前に「シビル・ウォー」に登場した「ブラック・パンサー」も公開される予定だ。

追い切れない部分がどんどん多くなり、そう言えばフューリーって本当に死んだんだっけ、とか、スタークは「アイアンマン3」でもうアイアンマンのスーツはすべて廃棄するって婚約者に約束してなかったけ、とか、すでに解決されている可能性もあるシリーズ全体の疑問が、自分の中にいくつも残ってしまう。

一度どこかで、おまとめ的な作品をDVDで配布してもらえるとありがたいと思う。



125.マイティ・ソー バトルロイヤル



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シャーリーズ・セロンがプロデュースして自ら主演した作品だ。

ベルリンの壁崩壊が迫っていた1989年秋、ベルリンに潜入していたMI6のエージェントが殺害される。
彼は、東ドイツの秘密警察シュタージからの離反者が制作した、東西のスパイリストを入手していた。
このスパイリストは核兵器並みの効力があると言う。
この情報を得たMI6は、エージェントのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)を派遣する。

ブロートンは、ベルリンを仕切っているエージェントのパーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と合流し、リストの行方を探る。
まず、殺されたエージェントの隠れ家を捜索するが、いきなりパーシヴァルに裏切られて警察が駆け付けてくる。
すんでのところで難を逃れるブロートン。
さらに謎の女がブロートンの後を追っていた。
そしてブロートンはリストの回収以外にも、ダブルスパイのサッチェルを処分するという命令も受けていた。

スパイ映画は星の数ほどあるが、かなり硬派でスタイリッシュな作品である。
設定を東西冷戦終了時のベルリンにしたことで緊迫感が強まっているえ、シャリーズ・セロンの激しいアクションが作品全体を引き締めている。
全編を通して画面が暗い感じになっている部分も、冷戦時代のスパイ映画という雰囲気をうまく醸し出している。

スパイのリストが明らかになると言う設定は、たしか「M:I」シリーズにもあったような気がする。
だがその部分を差し引いたとしても、スパイ映画としての完成度は高い。

日本ではあまり話題になっておらず、興行収入的には厳しいかもしれないが、個人的にはぜひ次回作も作ってもらいたいと思う。


124.アトミック・ブロンド


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バリー・シールという人の事はまったく知らなかったが、実話を元にしたストーリーだそうだ。
サブタイトルの「アメリカをはめた男」から、詐欺師的な話を想像していたが、実際にはまったく異なりいろいろなリスクを冒したパイロットの話であった。

1970年代、TWAのパイロットだったバリー・シール(トム・クルーズ)は、パイロットの特権を利用して密かに葉巻の密輸の手伝いをしていた。
それをキャッチしたCIAは、バリーの腕を見込んで引き抜き、当時アメリカの裏庭と言われていた中南米の、共産勢力の拠点の空中撮影を行わせた。
バリーはCIAの期待通りの仕事をして、数年後にはパナマのノリエガ将軍との仲介役を任されるようになった。
そこからバリーは、中南米を自由に飛行するようになり、かつ麻薬を密輸する組織ともつながるようになる。
だがさすがにその仕事はリスクが大きく、バリーはコロンビアで投獄されてしまった。
CIAはこのことを快く思わなかったが、バリーの利用価値を評価して黙認、ただし目立たないように田舎に巨大な飛行場を与え、そこを拠点に行動させた。
バリーが麻薬取締局(DEA)や空軍など、他の組織に逮捕されないようにしたのだ。

その後もバリーはCIAから、ニカラグアのコントラに武器を支援する仕事を任される。
しかし実際にバリーが現地に飛んでみると、コントラは武器を欲していなかった。
その武器はコロンビアのメデジン・カルテルのもとに流れ、メデジン・カルテルからコントラまでは麻薬が流れていた。
バリーはそれらの輸送をすべて請け負った。
そのため一人では仕事を回すことができなくなり、新たに4人のパイロットを雇ってチームを編成をした。
その結果、バリーたちにバンバン仕事が舞い込み、バリーは考えられないほどの大金持ちとなった。

だがあまりにも派手に行動したため、FBIが異変に感づきだした。
さらに、バリーの妻の弟がおかしな行動をするため、良好な関係だった州警察にも睨まれるようになる。
さすがに危険だと感じたCIAはバリーを見捨て、バリーは逮捕されてしまう。
しかし今度は、ホワイトハウスがバリーの仕事に注目した。
コントラではなくニカラグアの左派勢力もまた、麻薬の密輸に関与していることをバリーが知っていたため、バリーにその証拠映像を押さえるように言ったのだ。
バリーは司法取引で釈放され、麻薬密輸の映像を撮影しにニカラグアに飛んだ。

冒頭にも書いたが、バリーはかなり派手に行動しているものの、それらはすべてCIAに黙認されたものであり、「アメリカをはめた」という訳ではない。
むしろいいように使われていた感もある。
その結果、バリーもかなりの富を得るのだが、途中からはもう引き返せない状態になってしまう。
バリー自身が相当な野心家のようで、そろそろ手を引くか、と彼が考えるシーンはまったくなかったのだが、ここまでどっぷり麻薬組織とつながってしまうと、おそらくもう手を引くことはできなかったのだろう。
途中までは大金に囲まれるバリーがうらやましく思えたが、田舎に住むバリーが異常な預金を持っていることにFBIが気づいたあたりから、彼の人生には未来がない事が見えてしまった。

際限なく突き進むバリーの生き方は、映画として観る分には爽快で面白いのだが、これが事実に基づいていると知ると、ちょっと背筋に寒いものを覚えた。



123.バリー・シール/アメリカをはめた男


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フジテレビ制作だが、他局にもガッキーが番宣出まくりでゴリゴリに押していた作品だ。
これだけゴリ押しだと逆に中味が薄いのではないかと思ったが、きっちり笑って泣かせる作品に仕上がっていた。

富田多満子(新垣結衣)は母親のスパルタ教育の元、幼少時は天才卓球少女と呼ばれるほどの腕前を誇っていた。
しかし母親があまりにも厳しすぎたため、本心は卓球をやめたくて仕方なく思い続け、中学時に母親が他界したことをきっかけに、卓球から離れて普通の生活を送ろうとしていた。
卓球を忘れて普通に就職し、やがて30歳になろうとしていたのだが、そこに多満子の王子様江島(瀬戸康史)が現れる。
多満子が所属する会社が卓球に力を入れ、全日本クラスの江島と契約したのだ。
多満子は自分が卓球経験者であることを隠していたが、ひょんなことから江島と交際を始めることになる。
だが翌年、女子選手として小笠原(永野芽郁)が入社すると、あっという間に小笠原に江島を取られてしまった。
目の前で抱き合う二人を見てショックを受けた多満子は、そのまま会社を辞めて実家に戻るのであった。

多満子の父親は実家でタクシー運転手をしていたが、それと並行して、かつて多満子の母親が運営していた卓球クラブもそのまま残されていた。
実家に戻っても何もすることがなかった多満子だが、道で偶然出会ったかつてのクラブ仲間の弥生(広末涼子)に誘われ、卓球クラブでコーチをすることになった。
現在の卓球クラブのメンバーは、登校拒否の高校生佐々木(佐野勇斗)、プチトマト農家の落合(遠藤憲一)とその妻(田中美佐子)、そして最近参加し始めた工事現場労働者の萩原(瑛太)だった。
卓球クラブは社交場のようにユルい雰囲気で、15年のブランクがあったとはいえ多満子が一番の実力者である。

ある朝多満子がテレビを見ていると、そこには江島と小笠原が映っていた。
二人に激しい嫉妬心を燃やした多満子は、全日本選手権にミックス(男女混合ダブルス)でエントリーをし、二人を打ち負かそうと考える。
多満子はかつての卓球仲間に声を掛けてペアを組もうとするが、相手が怪我をしたため萩原とペアを組むことになった。
だが多満子と弥生以外はまったくの素人のため、神奈川予選で全員惨敗してしまう。
全員気落ちしてやる気をなくすが、卓球の練習の後に通っていた中華料理店の店主夫婦が、かつて中国の強化選手であったことを知り、二人にコーチを頼む。
コーチのスパルタ練習でメキメキと実力を上げるクラブのメンバーたち。
特に萩原は、かつてプロボクサーだったこともあり、運動神経もよく多満子といいペアになっていた。

だが萩原には秘密があった。
萩原が卓球を始めたきっかけは、前妻の連れ子だった娘が中学で卓球を始めたからだと聞いたからだった。
酔っぱらって帰宅し、妻が浮気していたと勘違いした萩原は、その相手を殴ったことで離婚していたのだ。
だが、血のつながりのない娘が、萩原にとてもなついていた。
そして2回目の全日本選手権の予選が翌週に迫ったとき、萩原の前妻が娘と現れる。
萩原を許して、取引先に就職させたいと言ってきたのだ。
面接の日は、ちょうど予選の日であった。

ストーリーは非常にわかりやすい。
ただ脚本の構成、監督の演出、役者の演技により、わかっていても笑って泣けてしまった。
前半にいくつもの伏線が貼られていて、それが後半できっちり機能している。
かつて卓球の天才少女と言われた多満子と卓球選手江島が付き合うというのも、あまりにも偶然すぎると思ったが、そこにも軽い伏線が貼られていた。
ラストの選手権の予選でも落合夫婦が軽く泣かせてくれるのだが、そこにもちゃんと伏線が貼られている。
建設現場の主任だったトレンディエンジェル斎藤が、首からカメラをぶら下げているなど、非常に細かい部分まで気を配られている作品だ。

監督石川淳一、脚本古沢良太は「エイプリルフールズ」のコンビで、さらにTVドラマの「リーガル・ハイ」もこのコンビだった。
私は「リーガル・ハイ」は見ていないが評判も良く、鉄板コンビと言っていいかもしれない。

そもそも、出演者が豪華だ。
拗ねるシーンが多い新垣結衣ももちろんいいが、自分の過去と向き合う瑛太の屈託も良かった。
広末涼子は、多満子を気遣うときの弥生の表情の素晴らしさだけでなく、卓球クラブと教授夫人のメリハリをきっちり演じ分けていて、改めて力量を感じさせた。
蒼井優の中華料理店の店員は、もはや反則と言っていいかもしれない。
その他の脇役陣ももちろん素晴らしく、多満子の父親役の小日向文世に至っては、出番が少なすぎてもったいない気がした。

フジテレビがこれだけゴリゴリに押していると、それだけで難癖をつけたくなるへそ曲がりも多いだろう。
しかし個人的に「努力、友情、勝利」の少年ジャンプ系スポ根ストーリーが好きだという事もあるが、細かい部分のこだわりにも共感でき、非常に満足した作品であった。


122.ミックス。


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名作の続編の割には、アメリカでも日本でも評判はあまりよくない。
そして私が観た感想も「うーん、こんなものなのかな」であった。

前作から30年後の2049年、たびたびレプリカンとが反乱を起こすことが原因で、タイレル社は倒産していた。
そのタイレル社の資産を買い取ったのが、ウォレス社だ。
ウォレス社は、狂った生態系が原因で起きていた食糧難を劇的に解決し、躍進していた。
ウォレス社によって改良開発された新型レプリカントは寿命が設定されており、人間に反乱を起こすことはなかった。
そして一部の新型レプリカントはブレードランナーとなり、旧型レプリカント解任の任務を負っていた。

新型レプリカントのK(ライアン・ゴズリング)も、ブレードランナーの一人だった。
ある日郊外の農場で一人の旧型レプリカントを解任するが、その農場の大木の根元に箱が埋まっている事を発見する。
ロス市警がその箱を調べると、中に旧型レプリカントの女性の遺骨が入っていた。
遺骨は綺麗にクリーニングされた状態で格納されており、意志を持って埋葬されたことがわかる。
そしてさらに細かく検査をすると、そのレプリカントが帝王切開中の合併症で死亡したことがわかった。
レプリカントが妊娠することは物理的にあり得る訳がなく、Kの上司のジョシは事実の隠ぺいを図ろうとする。
ジョシの命令で、Kはレプリカントから生まれた子供を含めて、記録をすべて消去することになった。

Kはまず、ウォレス社に出向き骨からレプリカントの記録を調べる。
かつての「大停電」でそれ以前の記録はほとんどが消滅していたが、骨がレイチェルという名のレプリカントであったことを突き止める。
一方、ウォレス社の社長ネアンダルは、レプリカントによる生殖を実現し、さらなる事業の拡大を目論んでいた。
そしてKがかつて出産したレイチェルを追っていることを知り、秘書のラヴにレイチェルの骨を盗ませ、その子供も連れてくるように命ずる。

Kは、レイチェルの骨が埋まっていた場所に戻り、そこで解任したレプリカントが持っていた小さな木馬を発見する。
その木馬はKの記憶にも残っていて、Kは自分の記憶がレイチェルの子供とリンクしていることに気付く。
Kは自分が生まれた後に誰かの記憶を植え付けられたものだと思っていたのだが、Kと一緒に行動していたホログラムのジョイは、Kがレプリカントではなく本当の人間である証拠だと言う。
Kはさらにレイチェルの子供について調べるが、レイチェルは男女の双子を出産し、二人は孤児院に預けられたが、女児は難病で死亡していたことを知る。
記憶デザイナーのアナ・ステリン博士によると、レプリカントに実在した人間の記憶を埋め込むことは違法であると知り、Kは自分がレイチェルの子供ではないかと迷いはじめた。

そんな中、Kは市警の行動テストで不合格となり、停職処分になる。
そして木馬の放射線量をチェックし、木馬がかつてラスベガスにあったことを突き止めた。
Kはジョイとともに廃墟となったラスベガスに向かうのだが、そこにいたのはかつてレイチェルと逃亡したデッカード(ハリソン・フォード)であった。

ストーリー構成は、いたって簡単だ。
前作のラストでデッカードと逃げたレイチェルが本当に出産したのか、そしてKは彼女の子供なのか、がメインテーマである。
そこに、もしレプリカントの出産が事実であっても公にはしたくないロス市警と、レプリカントに生殖能力を持たせてさらに事業を拡大したいウォレス社の思惑が絡んでくる。
Kはレプリカントであるため、上司のジョシの命令を拒否することはできないのだが、命令よりも自分の生い立ちを確認したいという欲求の方がつよくなり、事実を突き止めようとする。

シンプルなストーリーのうえに、重厚な世界観が乗っかってくる。
時代が進んだため市街地は前作よりかなり整理されている感があるが、混とんとした部分も絶妙に残されている。
さらに市街地以外、特にラスベガスの荒廃っぷりの表現は見事だ。
劇場での格闘シーンでは、かつてラスベガスを支えた3Dホログラムショーと思われる、プレスリーやマリリン・モンローなどが映し出される。

ただ、このシンプルなストーリーと重厚な世界観のバランスが悪い。
美しい映像の状況描写やセリフの間などで世界観を作り上げているため、テンポはあまりよくない。
上映時間も2時間48分である。
観客は制作者のもくろみ通り、上映時間中に映画の世界に引きずり込まれるのだが、あまりにもストーリーがシンプルすぎるため、観終わったあとに肩透かしをくらったような気になってしまう。
個人的には「えっ、これで終わるんだ」というのが正直な感想だ。

少々ネタバレになってしまうが、ラストシーンでもう少しKの生い立ちについて、K自身が激しく悲哀をあらわす結末にした方がいいような気もした。
完全な人間ではないKが激しい感情を表現するのは整合性が取れないかもしれないが、映画としてのメリハリを考えると、ラストをもう少し強調すべきだったんではないかと思った。



121.ブレードランナー 2049


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