2017年 10月 04日 ( 1 )

リドリー・スコットが監督をしているのに、日本ではイマイチ盛り上がっていない。
原因は、だいたい想像できてしまう内容のため、観た後にそれほど満足感が得られないからかもしれない。

オープニングは、前作「プロメテウス」に登場したアンドロイドのデヴィットの誕生シーンだ。
デヴィットは自分の「創造主」はウェイランドだが、ウェイランドの「創造主」は誰かと尋ねる。
そして自分がウェイランドの「創造主」を探すと言った。

プロメテウス号が消息を絶ってから10年後、2014年に植民船コヴェナント号が移民先のオリガエ6を目指して飛行していた。
移民と乗組員は冷凍休眠しており、船をコントルールするのはアンドロイドのウォルターだった。
しかしある日突然、宇宙活動の衝撃波により宇宙船は大きな被害を受けてしまう。
故障の修繕の目途はたったものの、船長以下冷凍休眠中だった乗組員にも犠牲者が出てしまった。
生き残った乗組員が悲しみの中宇宙船を修繕しているとき、無線に謎の音声が割り込んできた。
それは近くの惑星から発信された信号で、明らかに地球の歌に聞こえた。
そして調査の結果、惑星は目的地のオリエガ6よりも地球に近い環境であることがわかった。
反対する者もいたが、船長代理のオラムの判断でその惑星を調査することにした。

調査隊は探査艇で惑星に降り立った。
メンバーは船長代理のオラム以下10名。
地表に降り立つとそこには麦が生えており、地球に酷似した環境だった。
しかし植物は生えているが、動物はまったく見当たらない。

調査隊は二班に分かれたが、オラムたちの隊は信号の発信源の宇宙船を発見する。
宇宙船は地球人が造ったものではなかった。
宇宙船の中には、かつてプロメテウス号の乗組員であったエリザベス・ショウの認識証が残され、他にも彼女が船内にいた痕跡があった。

同時期、オラムたちとは別に生物の調査をしていた班の一人レドワードが、休憩中に耳から異分子を取り込んでしまった。
レドワードはすぐに体調に異変を来たし、班のメンバーは探査艇に戻った。
しかし時すでに遅く、レドワードを寄生主として育った小さなエイリアンが、彼の体を食い破って外に出てきた。
一方、オラムたちの班のハレットも、レドワードと同じ異分子を取り込んでエイリアンに寄生されてしまう。
レドワードの隊から連絡を受けオラムたちは探査艇に戻るが、パニックになったほかのメンバーが銃を乱射したため探査艇は爆発してしまった。

オラムたちが母船に連絡を取ろうとしている間に、惑星は夜を迎えていた。
そしてハレットに寄生していたエイリアンも、彼の体を食い破って外に出てくる。
俊足に動くエイリアンに襲われて仲間が犠牲になり、絶体絶命となった時、照明弾でエイリアンを追い払う者が現れた。
エリザベスと共にプロメテウス号に乗船していたアンドロイド、デヴィットだった。
デヴィットはオラムたちを、彼が拠点としている研究所に案内した。

デヴィットは同型のアンドロイドであるウォルターを「兄弟」と呼び、彼にこれまでの経緯を打ち明けた。
デヴィットによると、エリザベスはこの惑星に着陸するときの事故で死亡、彼女を埋葬した後10年間、人類の限界と新たな命の研究をしており、ウォルターにも協力するように誘いかけてきた。
デヴィットの言動に不審を感じたウォルターは協力を拒否、するとデヴィットはウォルターを停止させてしまった。

その間、オラムたちは再び母船との交信を試みていた。
しかし強いイオン嵐のためまったく連絡が取れない。
そうこうしているうちに、メンバーの一人がエイリアンに襲われてしまう。
その現場を見たデヴィットは、エイリアンを手なづけようとした。
さらにデヴィットの後ろからその光景を見ていたオラムは、デヴィットの背後からエイリアンを射殺する。
デヴィットはオラムに、エイリアンは自分が作った「完全な生命体」である事を説明する。
そしてオラムを、フェイスハガーの卵が培養されている地下に案内した。

エイリアンがどうして誕生したのか、その謎が解明される映画だ。
前作の「プロメテウス」もエイリアンの誕生を予感させるラストシーンであったが、創造主といわれるエンジニアがどうやって人類を創世したかはイマイチはっきりしなかった。
そして今回も、その部分ははっきりしない。

この映画に最初に登場するエイリアンは胞子状の形態で、寄生主に宿った後さまざまな形態に変体する。
それが、デヴィットによって「完全なる生命体」に進化したのだ。
ほとんどネタバレに近いのだが、予告編を観ただけでこのあたりまではわかってしまうので問題ないだろう。

ではこの映画の見所はどこかと言うと、エイリアンを創世したデヴィットの狂気と、いつもながらのエイリアンVS人間のバトルシーンである。
デヴィットの狂気はかなり迫力がある。
プログラミングされたアンドロイドがこんな行動を取るのかという疑問も残るのだが、ウォルターと二役のマイケル・ファスベンダーが非常にいい演技をしている。
しかしバトルシーンは迫力はあるが、だいたいセオリー化しているので正直既視感が強い。
さらに、すでに続編の構想も発表されているが、ラストシーンも続編を匂わせる形となっていてややモヤモヤ感が残る。
バトルシーンの既視感に加え、このラストシーンのモヤモヤ感も、この作品があまり話題になっていない要因かもしれない。



110.エイリアン:コヴェナント


※こんな本書いてみました。
よろしかったらご購読ください



●放射能ヒステリックビジネス

http://www.amazon.co.jp/%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E4%BD%90%E8%97%A4%E7%9D%A3%E8%AA%8C-ebook/dp/B00DFZ4IR8/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1404017694&sr=8-1&keywords=%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9
[PR]