2014年 12月 09日 ( 1 )

最終日に観たギンレイの2本。

まず「ルビー・スパークス」。

小説家のカルヴィン(ポール・ダノ)は19歳の時のデビュー作が大ヒットとなったが、プレッシャーでそれ以降の作品が書けないでいた。
その上自分を追い詰めてしまい、妄想と現実の区別もつかなくなってしまっていた。
精神科に通っていたカルヴィンは、医師の勧めで夢に出てきた女性を小説の主人公にする。
するとペンが進み始め、カルヴィンは作品への意欲をかきたてられた。
だが事態は意外な方向へと転換する。
なんと、カルヴィンが主人公にしたルビー・スパークス(ゾーイ・カザン)が、現実の女性として彼の目の前に現れたのだ。
ついに幻覚が見え始めたかとガッカリするカルヴィンだが、ルビーはカルヴィン以外ともコミュニケーションを取り始めた。
そう、彼女は本当に実在したのだった。

しかも、ルビーはカルヴィンの書く小説通りの動きをする。
「フランス語が堪能」と書けば流暢にフランス語を喋りはじめた。
カルヴィンはルビーを自分の理想通りにしようとするのだが、ルビーはなかなかカルヴィンの思い通りの行動を取らなかった。

ルビーの正体は一体何なのか、そのネタだけで十分1本の作品に仕上げている部分は見事だ。
ゾーイ・カザンのルビーの謎が深まる演技が見事なのだが、彼女自信が脚本も担当している事も関係しているのかもしれない。

ただ、ラストのオチは少々単調かな、という気もする。
落とし所はこう決着させるしかなかったとは思うが、それならば前半のどこかにもうちょっと布石を打っておいて欲しかった。

続いて「her 世界でひとつの彼女」。

近未来、セオドア(ホアキン・フェニックス)は愛する人への手紙を代行する仕事をしていた。
彼自身離婚したばかりだったのだが、ある日彼は淋しさを紛らわせるために人工知能のOSを自分のPCとモバイルデバイスにインストールする。
自分の諸データを入力し、OSの性別を女性に設定すると、起動したOSは自ら「サマンサ」と名乗りはじめた。
最初は丁寧にセオドアをサポートしていたサマンサだが、やがて彼女はOSとは思えない人格を持ち始める。
そして二人は恋人以上の関係となってしまう。

人間とOSの恋愛と言う、これからの未来にありそうな設定である。
近未来という設定だがストーリー展開はなかなかリアルで、本当に近い将来こういう事が起こるのではないか、と思わせた。
サマンサの声をスカーレット・ヨハンソンにしたのも巧いキャスティングだ。

ただ、セオドアが他人とコミュニケーションを取れないという設定にしている部分が効き過ぎて、映画全体に物悲しさが強く出てしまっている。
もう少し明るい未来の結末にしてほしかったな、とも思う。


164.ルビー・スパークス
165.her 世界でひとつの彼女



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