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本年最後の映画と競馬

さて、本年も残すところ今日を入れても後3日。
今年後半は本当に酷い目にあった・・・。
来年こそいい年になってもらいたいものだ。

さてさて、本年最後の映画の感想。
本当は少し前に観に行ってたんだけど、アップしそびれていた。

まず「曲がれ!スプーン」
それほど期待しないで観に行ったが、まあそれなりの映画だった。
原作はヨーロッパ企画という劇団の演劇らしい。
いろいろとWikiで調べたら「サマータイムマシン・ブルース」も、この劇団の作品との事。
本広監督は相当好きなんだね。

ただ内容はと言えば、映画にするにはちょっと厳しい。
メインキャストには劇団の俳優を並べており、演技は非常に巧いと思う。
しかし100分強という短い時間の作品にもかかわらず、「超常現象」と言うワンテーマだけなので間延びしまくりだった。
一つ一つのギャグはまあまあ面白いのだが、映画じゃなくてお笑い番組でも大差ないかなという気もする。
もちろん演劇作品としては面白いんだろうけど、スクリーンで観るのとライブで観るのでは温度差があるしね。

唯一良かったのは長澤まさみの笑顔かな。
「ロボコン」の頃から比べるとさすがにやや輝きが鈍ってはいるが、それでもまだまだいける。

本広監督はやっぱり、「踊る」シリーズだけ作っていた方がいいのかな。
そう言えば、とても久しぶりに杉田成道の名前を見たような気がする。


続いて「ゼロの焦点」

原作は読んだことないが、これはかなり本格的に作られたミステリー作品だ。
予告編では広末涼子、中谷美紀、木村多江の共演がクローズアップされていて、もちろんこの3人も良かったんだけど、それ以上に作品の完成度をウリにしても良かったんじゃないだろうか。
私が原作を読んでないからわからないだけで、原作を読んだ人からすれば、あまり完成度の高い作品じゃないのかもしれないけど。

舞台は昭和30年代初頭の金沢だ。

日本は戦後の混乱期を抜け始め、人々は少しずつ幸せを手にし始めている。
そんな時に禎子(広末)は、戦争で心に傷を負った憲一(西島秀俊)と結婚をする事になる。
2年間の金沢勤務を終え東京に戻ってくる憲一は、最後の引継ぎのために金沢に向かい、そのまま行方不明となる。
禎子は憲一の消息を追うために金沢に赴くが、そこで自分が知らない夫の姿が次々明らかになる。

後半は当然事件のすべてが明らかになるのだが、その展開方法が上手い。
事件のキーとなる写真が出た後、再び金沢に向かう禎子の語りで、すべてが明らかになって行く。

まず、広末の押さえた演技がいい。
貞淑な禎子が、最後に叫ぶシーンが効いている。
そして中谷美紀と木村多江が素晴らしい。
女学校まで出てプライドの高い佐知子役の中谷と、気立てはいいけどとても幸薄い久子役の木村多江が、ハマりすぎ。
脇役陣も見事にキャラがハマっていて、非常に見ごたえのある作品になっている。

唯一残念なのは、室田役の鹿賀丈史だ。
あまりにもキャラが強すぎて、ラストがちょっと意外に感じてしまった。
もちろん鹿賀丈史のせいでは全然なくて、その他の出演者があまりにもハマり過ぎているからそう見えるだけなんだけどね。

佐知子と久子が同時期に金沢にいる事の説明ももう少し必要かなとも思ったが、行間の想像力で十分埋められるからそれは必要ないんだね。
あんまり説明ばかりにしても、興冷めだからね。

公開終了前になんとか観られて良かったよ。
満足した作品でした。

今年の日本アカデミー賞は、この作品か「ディア・ドクター」だな。
この2作品を差し置いて「沈まぬ太陽」って事は、いくらなんでもないよなぁ・・・。


最後にオーラス、東京大賞典の予想。
地方戦績9勝2着1回のヴァ―ミリアンが当然の1番人気だが、ここは13万馬券を取り損ねたゴールデンチケットから。
競馬界の「政権交代」は有馬記念ではなくてここで起きる。
したがってゴールデンチケットから3歳馬4頭への馬連と、「またまた外人ジョッキー!」のロールオブザダイスへの、馬連計5点で勝負。

102.曲がれ!スプーン
103.ゼロの焦点




by ksato1 | 2009-12-29 00:33 | 映画 | Comments(0)