映画2本
まずは「守護天使」。
原作は「日本ラブストーリー大賞」受賞作品らしい。
そのせいかどうかわからないが、全体の設定にかなり無理がある。
まず、ストーリーがちょっとエグ過ぎ。
本来は笑わせてくれる映画だと思うのだが、ちょっと笑えないシーンも少なくない。
キャラの設定もイマイチ。
冴えないサラリーマンと鬼嫁、そして可憐な女子高生というのはいいが、一緒に行動する親友の雀ゴロ、引きこもりの高校生、この2人のキャラが弱く、行動の説得力に欠ける。
各所に大小の伏線を張り、それが見事に効いているのは監督の技量か(監督は「キサラギ」の佐藤祐市)。
しかし大筋に無理があるので、映画全体としてはあまり楽しめなかった。
特に女性にはオススメできないかな。
エロいという意味ではなく、グロいという意味で。
続いて「いけちゃんとぼく」。
原作は西原理恵子。
こちらは反対に大筋は非常にいいのだが、細かい部分の粗が目立った。
原作は未読だが、おそらく映画にあたってエピソードを書き加えたのではないかと思う。
その膨らませ方にもちょっと無理があったか。
各エピソードのつなげ方にややぎこちなさを感じる。
軟式野球のボールをビニールのカラーバットで打ってたり、バックに写りこんでいる時計が、設定されている場面の時間と違ったり(撮影中の実際の時間と思われる)、細かい部分もちょっと雑な感じがした。
でもそれほど悪くない。
CG合成のいけちゃんもいい感じだし、クレイで作られたお化けたちも西原理恵子っぽい。
いけちゃんの声に蒼井優を抜擢したのもグッドだ。
ある程度予想が付くラストなのに、いけちゃんには泣かされてしまう。
オール高知ロケというのも(なんと須崎市!)、雰囲気が出てよかったのかもしれない。
ただ、ああいう蓮佛美沙子はあんまり見たくなかったな。
白いふとももは悪くなかったけど。
54.守護天使
55.いけちゃんとぼく