「ドラゴン・キングダム」
この映画もそれほど大々的に宣伝してないし、実は大物二人がお互い本気で組み合うことを避けて、ほんの「おさすり」程度の組み手でお茶を濁しているんじゃないの、だからあんまり宣伝もしてないんじゃないの、という予感もした。
が、見事に予想を外してくれたよ!
もちろん二人が敵味方に別れて闘う、という設定ではないのだが、二人が邂逅するシーンでは、きちんと迫力十分のバトルシーンを見せてくれた。
ストーリーは、西遊記の孫悟空が下敷きになっている。
孫悟空を石に封じ込め、圧政を敷くジェイド将軍。
孫悟空を復活さるために、現代のカンフーヲタである青年が、ふとしたことから手にした如意棒をタイムスリップして孫悟空に届ける。
ヘナチョコの主人公を鍛えあげる過程などは、往年の「酔拳」や「蛇拳」を髣髴させる。
実際師匠であるジャッキー・チェンは、主に「酔拳」を使いこなしているしね。
そういう意味ではカンフー映画の王道で、しかも冒頭の現代シーンでは、主人公がブルース・リーのカンフー映画に大喜びするシーンもあり、製作者のカンフー映画への愛が感じられる。
ひょっとしたら彼ら自信も、「ジャッキー・チェン vs ジェット・リー」を観たかったのかもしれないね。
昔、ブルース・リーやジャッキー・チェンの映画を観たあと、兄と「アチョ、アチョ」カンフーごっこをした記憶を思い出した。
強いてあげるとすれば、ジェット・リーの孫悟空のメイクは、ちょっとムリがあったかな(^_^;;
そして、映画自体も悪くないのだが、特筆すべきはヒロインのゴールデン・スパロウを演じたリュウ・イーフェイだ。
射抜くような鋭い目線が美しく、ある意味、ジャッキー・チェン、ジェット・リーをしのぐ存在感だった。
日本でもCDデビューしているらしいけど、この娘はこのきっとブレイクするだろうなぁ。
88.ドラゴン・キングダム