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録画して観た2本

GW明け初日であるが、寝不足気味
なぜかと言うと、GWの間、昼間は家族と出かけたりしていたのだが、夜の間に撮りっ放しの映画をビデオで観ていたから。

まずは「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」
2003年のフランス映画。
なんかの賞を取っていたのが頭の片隅に残っていて、BSで放送するというので録画した。

内容は、もっと難しい映画かと思ったが、非常にわかりやすかった。
主人公のモモは、モーゼから名付けられたユダヤ人。
13歳の多感な少年だ。
ブタの貯金箱を壊して小銭をかき集め、娼婦に男にしてもらったりする。

母は彼が幼少の頃に家を出て、二人暮しの父は、今は家を出た兄のことばかりを褒める。
家族の愛を得られない彼に、実の息子同様の愛情を与えてくれたのは、なんとイスラム教徒のトルコ人、イブラヒムだった。
自分を認めてくれない家族とユダヤの教えに疑問を感じながら、イスラム教徒の中でもスーフィズムであるイブラヒムの、哲学的な言葉に共感を覚えるモモ。

血の繋がっていない老人と少年の友情物語は、ちょっと「ニュー・シネマ・パラダイス」に似ているかもしれない。
後半部分はロードムービー仕立てにもなっている。

なかなか好きな作品であった。


続いて「シルミド」
ご存じ実話を元にした、金日成暗殺のために訓練された特殊部隊の話だ。

wikiで調べたところ、実際の話とは若干異なる部分もあるらしいが、物語としてはかなり完成度は高いと思う。
事実では死刑囚だけではなく、自ら志願した一般市民もいたそうだが、全員帰る場所がないという設定になっているので、訓練からラストまでの緊張感が持続している。
出陣直後に作戦中止命令を受けた特殊兵たちが、豪雨の中で「行かせてくれー!」と叫ぶシーンも胸を打った

また、隊長と指導兵たちの心情の変化がよく描かれており、この部分も物語のキーポイントとなっている。
細かい演出だが、ラスト近くで車からお菓子が落ちるシーンも良かった。


43.イブラヒムおじさんとコーランの花たち
44.シルミド
by ksato1 | 2008-05-07 16:48 | 映画 | Comments(0)