「ノー・エスケープ 自由への国境」

「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンの息子で、自身も「ゼロ・グラビティ」の脚本を担当したホナス・キュアロンが監督したと言うのでそこそこ期待していたのだが、それほどでもなかった。

アメリカとメキシコの国境地帯、不法入国を手助けするエージェントが20人ほどを車に乗せ、砂漠地帯を進んでいた。
しかし車が故障、仕方なく案内人と不法入国希望者たちは、砂漠を歩いて渡る事になる。
摂氏50度を超える環境で、何時間歩けばたどり着くかもわからない。
そんな極限の状況の中、不法入国者を狙う狙撃者が現れ、次々と射殺されてしまう。

上映時間が88分と言う事もあり、余計な説明を極力そぎ落としてシンプルにした映画だ。
と言えば聞こえはいいが、ハッキリ言って説明を省略しすぎている。
大前提となる、狙撃者がなぜ執拗に不法入国者を追うのかの説明がない。
瓶からウィスキーを煽って相当酔っていると思われるのに、狙撃の腕は異常に正確だ。
かつて軍の腕利きの狙撃手だった、など、バックグラウンドが少しでもわかれば感情移入もしやすいのだが、正体がまったくわからないので、なんとも言えない違和感を感じてしまう。
狙撃者が飼っている狩猟犬も、ちょっと引いてしまうほどの異常な攻撃力を持っている。
不法入国者も、主役の二人以外はまったくバックグラウンドがわからないので、こちらも感情移入できない。

追う者と追われる者のシンプルなストーリーを描きたかったのだろうが、あまりにも省略しすぎているため見終わった後に何も残らなくなってしまった。
予算の関係もあるのかもしれないが、少なくとも脚本については、もう少しなんとかしようがあったと思う。


61.ノー・エスケープ 自由への国境


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by ksato1 | 2017-05-16 07:46 | 映画 | Comments(0)