「バーニング・オーシャン」

2010年に起きたメキシコ湾原油流出事故をもとにした作品だ。
この作品もあまり話題になっていないが、パニック映画としては非常に良い出来の作品だった。

マイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)は妻と娘がいるエンジニアだった。
休暇のあと仲間とともに、ルイジアナ沖に浮かぶ石油掘削調査船「ディープウォーター・ホライゾン」に乗り込んだ。
マイクたちが到着したとき、船の中ではある問題が発生していた。
予定の期日から50日近くも調査が遅延していたのだ。
雇い主のBPから二人の役員が船にやってきており、とにかく調査を急がせていた。
その結果、非常に重要であるセメントテストを行わず、調査員を陸に帰してしまっていた。
調査船の責任者ジミー(カート・ラッセル)はその事を怒り、とにかく負圧調査は行うように強く言った。
しかし負圧調査でも、目立った不具合は発見されなかった。
BP社の役員から「だから言っただろう」と責められ、ジミーは自室に戻ってしまう。

だがその後、負圧調査をドリルからパイプに変えたところ、一気に泥水が吹き上がってきた。
その勢いはすさまじく、人力でバルブを閉めようとしたが間に合わなかった。
あっという間にメタンガスが吹き上がり、掘削の機械に引火して爆発が起きる。
船上で作業する126人は、爆発に巻き込まれてしまった。

上映時間は110分程度であるが、そのほぼ半分が事故によるパニックシーンである。
この描き方がとてもリアルだ。
泥水の吹き上がり方、連続する爆発、逃げ場を失う作業員など、観ていて思わず前のめりになってしまうほどのリアリティである。
前半は専門用語が多くてややわかりづらいのだが、BP社の役員が仕事を急ぐあまりいい加減な事をしている、という部分はきちんと強調されているので、どこに原因があるのかもわかりやすくなっている。

爆発シーンなどは演出が多く入っていると思うが、事故を最小限に抑えようと、自らの危険も顧みず船の操作を継続する作業員たちの心意気はおそらく事実に近いと思われ、思わず涙しそうになった。
126人のうち犠牲者は11人。
これが多いのか少ないのか私にはよくわからないが、おそらく全員が、事故を最小限に抑えようと作業を続けた結果命を落としたのではないかと思う。

役者陣の演技も責任感がにじみ出ており、作品全体が引き締まった感がある。
個人的にはかなり評価したい作品である。


55.バーニング・オーシャン


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by ksato1 | 2017-05-09 07:41 | 映画 | Comments(0)